カミサマの唄 |
作者: Miki 2008年06月20日(金) 17時24分00秒公開 ID:QGsO1NMPKs. |
カミサマ。 そこに居るんでしょ? だったら、答えて欲しい 私達の唄に・・・・・・。 彼女は天使なのか女神なのかも わからなかった。 僕にはわからない。 「母さん。今日も。今日も生きてるよ。」 微笑む母の写真に僕は告げた。 これは僕の日課だった 2534年・・・・。自由と言われていた時代から過ぎ去った時だった。 ガゥンッ この町に必ず響く、銃声。 「お母さん!!お母さぁん!!!」 子供の泣き叫ぶ声。 「助けてくれ!!助けて・・・・。」 命乞いするもの。 そして・・・・。 僕みたいなものがたくさん居た。 僕はこの町で生まれ、14年間過ごしてきた。 平穏と言うものすらないこの町で。 2520年。僕らの命はごく僅かな権力者に握られた。 そいつらは・・・、人間じゃない。 「化け物だった。 そうだろ?相棒。」 「煩い。お前は黙ってて。」 化け物によって人間は支配さてた。 「俺みたいな化け物だったら良かったのになぁ、凪」 そいつらは名乗った。自分の正体を。 「カミサマ。」 「いい加減にしろ。」 「あら、ご機嫌斜め?」 僕の心の中にも化け物が居た。 「鼠。」 白い鼠。 汚い瞳で僕を見つめる。 「化け物なんてひでぇなぁー。14年間の付き合いじゃねーか。」 「化け物は化け物だ。お前はカミサマと違うけどな。」 「ふぅーん....。わかぁってんだぁー。 そ・れ・よ・り・もさぁー。」 彼は俺を見て微笑む。 「いいの?これ?」 大量の血。 「僕の血じゃない。」 14年前、僕は告げられた 子供のときからの約束だった。 「人を殺せってね。」 僕が化け物だったんだ。 誰か。助けて。誰か。誰か・・・・。 |
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