平穏な暮らしに 01 |
作者: ムムロ 2008年09月28日(日) 16時17分49秒公開 ID:WjoxeDEx0Ug |
人は言った。 魔女を殺せ――。と。 私は十字架に掲げられ、そういわれる。 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 殺されて…、たまるか……! 平穏な暮らしに 01 私は小さい頃から大人に容赦なく殴られ、蹴られ、暴力をふらされた。 毎日、毎日、暴力ばかりの生活…。 辛くて、たまらない。 日に日に荒んでいく目…。 それで町の住民を見て、目があうと必ずこういう。 ――まっ、魔女だ! と、言うと逃げていく。 そうやって、私を魔女にしたいなら、お望みどおり魔女になってやる!! そして、お前達を…!!! 憎しみは日に日に増していく、暴力する人数も少しずつ増えてくる。 「魔女を、殺せっ!!」 その言葉はもう聞き飽きた。 お前達も、その言葉も、私も、飽き飽きしてきた。 だから、少し抵抗したんだ。 それだけで教会に連れて行かれて、十字架に掲げられた。 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! 魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――!魔女を、殺せ――! こういっている間は石や木の枝を投げてもいいことになっているようで、沢山、体に当たる。 体から血が沢山出てくる。が、そういうのは慣れてきた。 もう、痛みを感じなくなった。 だから、私は魔女といわれるのだろうか…? 「助けて……」 憎しみの言葉を言っている大人達、悪ふざけの言葉を言っている子供達には届かない…。 毎日、強気になったり、弱気になったりする不安定な生活…。 「助けて…………」 |
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