不幸天使の奏でる旋律 前奏曲第3楽章
作者: なぁび   2009年04月20日(月) 23時33分46秒公開   ID:H2VB.NRrQxs
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 魔物の魂はこれでもかってほど食べてる。

 私の好物だし、食べないと生きるための魔力もなくなっちゃうし。

 そういえば、前に、こんな悪魔がいたわね―…。



 悪魔に生まれたくせに、心やさしい、そう、まるで天使みたいなやつ。

 結局その悪魔??天使??は魔力の不足で死んじゃった、って聞いたけど、ほんとのことは知らない。私の知ったことじゃないわ。


 その話は置いといて。

 最近、体がおかしくなってる。

 なんで??

 主導権は、完全とまでは言えなくても99%私が握ってるはずなのに…?

 「な、にが…あなた、の…望み…?」

 どうして私自身の声じゃなくて、記憶の奥底に閉じ込めたはずのあいつの声が聞こえる…?

 「わた、しの、体…つか、てい…から…かな…ていい、よ」

 あんたの体使っていいから叶えてもいい?私の望みを?

            悪魔
 あんた、あの時の天使にそっくり。

 私がこの体に長く居座れば居座るほど、私の魂はあなたの体に定着しちゃうのよ?

 「でも、いい…あなたが望む…な、ら。だ、て…あなた…本当は、い、い悪魔だと…おも、うか…ら」

 いい悪魔?―…私、が?

                       悪魔
 やっぱりあなたおかしいわ。あの時の天使なんじゃないの??

 「そ、だよ。私、ミュラ。おぼえ、てて…くれ、た?」

 忘れるわけないじゃない。あんたみたいな、変な奴…。

 「あの、ね…もう、こんなこと、やめて…?わた、し…ルーナがこっちに、まで来る…ていう、から、生まれ変わったの」

 私、が?こっちに来ると知って?

 「ルーナは…みんなに愛され、てるよ。私、より…。なのに、な、でそんなこ、とするの?わた、しは…ルーナが好きだよ。い、までも」

 あんた、しょ、正気?

 「好き。ちゃ、んと戻って?そしたら覚醒できるか、ら…私が、かくせ、する前に…もど、ないと、狩っちゃうよ?」

 天使を邪魔した悪魔が、ただで魔界には戻れない。

 
―しょせん、悪魔は悪魔。天使に狩られる運命なんだ…。





⇒To Be Continued...

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