ラボ 1
作者: ユア   2009年05月06日(水) 20時38分52秒公開   ID:Bd9jGYOzvN6

私達は戦うために生きている


私達は戦えるように育てられた


生まれた時から生きる意味は決まっている


それが私達民族


『ラボ』・・・



1  


少女「あの・・・。」


一人の銀髪の少女は店員に何かを聞いていた


少女「これは何ですか?」


少女はタワシを差し出す


店員は驚いた後


丁寧に教えてあげた


店員「これはですね、タワシです。お買い上げになりますか?」


少女「いえ・・・。ただ、聞いてみただけです。」


少女はその場を立ち去ってしまった


そしてある紅髪の青年の元へ行く


青年「あ!遅いよレイ。どこ行ってたの?」


レイと呼ばれた少女は青年を見る


レイ「『たわし』の所だよ、ロニ。」


ロニと呼ばれた青年は驚いたように聞く


ロニ「『たわし』っていつ覚えたんだ?もしかして聞いたのか?」


レイ「うん。」


ロニは呆れたようにため息をついた


レイ「?」


ロニ「いいか、レイ。わからないことがあったら俺に聞けよ。」


レイはポカンとしながら


レイ「わかった。」


そう言った


ロニとレイは歩き出した


レイは不思議そうに町を見る


その時レイは見てしまった


女の子が絡まれている所を・・・


女の子はすごく嫌そうにしている


しかし絡んでいる男はやめようとしない


レイは全身の血が湧き出すのを感じた


レイ(殺したい・・・!)


そう思った時レイはもう駆け出していた


ロニは即座にそれに反応したが


止めることはできなかった


ガンッ!!!


絡んでいた男の頭をレイが殴った


男の頭からは血が流れる


ロニ「レイッ!!」


ロニはレイに呼びかけた


レイは我に返る


レイ「あ・・・。」


レイは涙を流した


ロニはそっと歩み寄り


きつく抱きしめてあげた


レイはロニの胸に顔を埋め


静かに泣いていた


5年前 レイ当時10歳


ーレイ・・・ー


頭の隅の記憶の声が聞こえる


ーお前は、ラボ最後の使徒として生き延びろー


声が聞こえた途端に自分が幼い頃の映像が見えた


焼け野原に一人座っている


そして当時15歳のロニが通りかかる


ーここにいても死ぬのを待つだけだー


ー生き延びよう?ー


ー君の使命はそれだろ?ー


ー生き方がわからないのならー


ロニは手を伸ばす



「一緒に学ぼう。」









ー生き方を教えてあげるー











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