WST |
作者: 真佐人 2009年05月20日(水) 11時06分33秒公開 ID:LjOpF6jSo/I |
水の都と呼ばれた場所、この場所は周りは全て海で囲まれ ているのであった・・・ 〜WST(わーすと)〜 海の中から声がする 「がぼ、げばぼぼ〜」 これでは何を言っているか意味不明である 「こらー!ちゃんと話さんかい!ちゃんとマスクつけろ!」 「がぼぼぼぼ〜」 そう言ってから、マスクをつける 「ふう〜苦しかった・・・もっと先に言いなさいよ!」 「先に言ったぞ?それをお前は「海だ〜わ〜い、潜る〜♪」とか言って潜ったろうが?」 「う・・・だって、海好きなんだもんw」 「それ、答えになってないぞ、ルシア」 即答でそんな事を言われた、ルシアと呼ばれた女性は、顔を膨らませて 「む〜!別にいいでしょう!冷静な口調で、そんな事言わないでよ、セイ」 ルシアがそう言うと、セイは呆れた顔をしながら 「あのな?俺達は遊びに来てる訳じゃないんだぞ?解っているのか?ルシア?」 「解ってるわよ?最近発見された沈没船の調査、でしょ?」 「(ホントに解ってるのか?)とっとにかく、これは俺達WSTの仕事だからな?気を抜くなよ?」 「了解〜w」 セイはため息をついてから、奥へと進んだ、WSTと言うのは、海洋調査団の事で 今回その調査員である、ルシアとセイは、海底に埋まってると言われている沈没船の調査に来たのである 「ねえ?セイ」 ルシアは、潜りながらセイに聞いてきた 「何だ?」 「沈没船の中ってさ・・・お宝とかあるのかな?」 「さあな?もしかしたらあるかもな?でも」 「でも?何?」 「こういうのは大抵呪われた話が多いんだ、もしかしたら幽霊船かもな」 「ゆ、幽霊船・・・」 ルシアはそれを聞いて、動きが止まる、よく見ると小刻に体が振るえている 「ねえ・・・調査するのやめない?別の人に頼もうよ?」 「それは却下、メンバーで予定が無かったのは俺とルシアだけだったから」 「そっそんな〜・・・」 「そんな声出すな、これも任務だ、あきらめろ」 「ふん!セイの意地悪!寝てるときに顔に落書きしてやるんだから!」 「子供か?お前は・・・」 セイは、本当に呆れていた、そう話しているうちにお目当ての沈没船が見えてきた 「あっあれがそう?」 「そのようだ、今回の任務は、この船の内部調査を行う予定だ」 「そう、頑張ってw私ここで誰か来ないか見張ってるね?」 しばし沈黙、そして 「馬鹿!お前も来るんだ!」 「ええ!?そうだったの!?」 「何、知らなかったそうな感じで言ってるんだ、一緒に来い!来ないと」 「こ、来ないと?」 「今月休み無しで、残業をほとんどやらせる」 「う!鬼!悪魔!人でなし!休みは遊ぼうと思ってたのに!」 「だったら、一緒に来い」 「うぅ〜解ったよ・・・」 ルシアは嫌々そうに、セイの後ろについていった 沈没船の中は、不思議にも酸素があったので、マスクを外した 中は薄暗く明かり一つついていなかった、まあついていたら不気味だが 「やっぱり普通の船だな」 「どっどこがよ!かなり不気味な感じじゃない!」 「そうか?」 「そうよ!あれ見てよ?壁に「助けて」とか書いてあるし、家具もめちゃくちゃだし、これのどこが普通なのよ!」 「そんな事で驚くようなら、まだまだ子供だな」 「そう言う問題・・・?」 ルシアは、そう呟いていたのであった 「とにかく、奥の部屋まで調べてみるぞ?」 「は〜い・・・」 「何だ?嫌なのか?」 「嫌に決まってるでしょ・・・早く家に帰りたいわよ・・・」 「それは出来ない、まだ調べる事は沢山あるからな?気を引き締めて行くぞ」 「そんなあ・・・」 ルシアはそんな事を言っていた 沈没船の奥の部屋、船長室と書かれたプレートが貼ってある扉の前にたどり着いた 「どうやらここが船長室のようだな?」 「船長室って書いてあるし、そうなんじゃない?」 「まあそうだな、よし中に入るぞ」 ルシアはそれを聞いて、こう言う 「ねえ?やっぱり中に入らなくちゃ駄目?」 「いちいち当たり前の事を聞くな、入るに決まってるだろ」 「は〜い、了解・・・」 ルシアは、嫌々に返事をしたのであった 船長室に入ると、机と椅子があるだけで、他に不思議な物とか何も無かった 「何も無いわね・・・」 「何も無いって、ルシア、お前は何を期待してたんだ?」 「え?やっぱ、船長室と言うから、お宝とかありそうかな〜とか思ったんだけど・・・」 「おいおい、大体船長室にそんな物ある訳無いだろ?あるとしたら宝物庫とかそう言う場所だ」 「じゃあ、宝物庫行って見ましょうよ?」 「何でだよ?」 「だって、こんな何も無い場所より、宝物庫のお宝GETしたいしw」 「おいおい・・・、ま、ここにいてもしょうがないしな? とりあえず探してみるか」 「了解〜w」 二人は、船長室から出て行く 船内を歩きまわり、何とか宝物庫と書かれた場所に辿り着いた 「やったw見つけたw」 「何でそんなに嬉しそうなんだ?」 「だって、宝物庫よ?ここにはこの船に載っていた人達のお・た・か・らが沢山眠ってるかも知れないじゃない〜w」 「そんなに期待しない方がいいと思うのだがな・・・」 「まあまあとりあえず中に入りましょう?」 「中にって・・・鍵かかってるぞ?」 「え?・・・・あ、ほんとだ」 確かに扉には、錠前がついていた 鍵を見つけないと、開けられないタイプの奴である 「どうするんだ?」 「どうするって・・・ぶっ壊すに決まってるじゃないw」 ルシアは、扉に向かって、蹴りを連発した ルシアの攻撃により、扉は派手に倒れる 「よしw開いたw」 「随分乱暴な開け方だな・・・」 「しょうがないじゃない?鍵が無かったんだから、それよりお宝〜お宝〜w」 ルシアは真っ先に中に入る、そして 「何よこれ〜〜〜!」 「どうした?って、これは凄いな?」 セイが入って見た光景は ありとあらゆる武器の数々だった 「私はこんなのいらない・・・金、銀、財宝が・・・」 「いや、これを売れば結構な金になるぞ?多分一ヶ月は裕福に暮らせるのではないか?」 「じゃあ、もって帰るw」 ルシアは、手に武器を持ち出した 「えらく行動が早いな・・・まあ、いいか 確かに、この武器、なかなか使えそうだし、一つぐらいは持って行っても問題無いだろう」 セイも手に拳銃を持って、弾薬をポケットに入れた 「これぐらいでこの沈没船の調査はもういいな、そろそろ戻るぞ」 「了解〜w」 ルシア達は、沈没船から抜け出した 抜け出してすぐに危機が訪れた (注・海の中) 「がぼぼぼぼ!がぼ〜!」 「何やってるんだ!マスクつけろ!」 「がぼぼぼ!がぼ!」 ルシアはそう言いながら、ある所を指差す そこに待ち構えていたのは 「さ・・・鮫じゃないか!?」 ルシアはやっとマスクをつけた 「でしょ?どうするのよ〜!?」 「どうするって、逃げ道塞がれてるしな・・・倒すしかないだろ!」 「どうやってよ?武器無いじゃないって、あ・・・」 ルシアの手には、おっきな刀を持っていた 「それで戦うしかなさそうだな?」 「無茶言わないでよ〜!?あんなにいっぱいいる鮫に刀一本で戦えって言うの!」 「確かに・・・それは無謀だな」 「でしょ!?だから逃げましょう!」 「そうだな・・・よし、ルシア、鮫に向かって刀を投げろ!」 「え?何で?」 「いいから早くしろ!向かってくるぞ!」 「う、うん!」 ルシアは、刀を鮫に向かって投げつける 鮫は、一瞬たじろいだ隙を狙って、セイは拳銃を鮫に向かってぶっ放す 弾は鮫に命中して、ルシア達とは反対方向に逃げたのであった 「いまだ、地上に出るぞ!」 「わかったわ!」 こうして、何とか一命を取り留めたのであった その後・・・ (WST本部内部) 「うう・・・お宝があ・・・」 「しょうがないだろ、あれはアクシデントみたいなもんだ」 「だってぇ・・・それに調査しても結局残業あるじゃないの〜!」 「それは上が決めた事だから、俺に言われてもしょうがないぞ」 「うう・・・私、不幸かも・・・」 ルシアはそう呟いていたのであった ルシアとセイの物語は、まだまだ続くかも知れない・・・ 〜fin〜 |
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