天然天使の奏でる旋律 七夕に奏でるは夜想曲 |
作者: なぁび 2009年06月21日(日) 21時16分23秒公開 ID:U12kmnD5H8M |
7月7日。 今日が何の日か、分かるよね?…七夕だよ。 織姫と彦星は今頃何してるかな?なんて、子供っぽいかな? でも1年に1回のデートだもん。そりゃ楽しみだよね。 美琴ちゃんは両想いでいいなぁ。 私、こう見えても好きな人、いるんだよね。ていうか自分では気付かなかったけどね☆ 私の好きな人はね、同じ学校の高等部にいる――…。 「奏、気が早いぞ。まだ一番星すら見えてない。ていうかお前星座の形分かるのか?」 「…そのくらい分かるよ〜」 仕事中に外眺めてたら生徒会長に怒られちゃった。 そう、まさにこの人が私の好きな、姫野っちです。…か、かっこいいんです…。私にとってはものすごく。 「んじゃあはくちょう座の一等星は」 「デネブ?」 「わし座」 「アルタイル?牽牛星だよね」 「こと座」 「ベガ!職女星!」 「いて座の中にある北斗七星によく似た6個の星の並びは」 「南斗六星。北の北斗七星に対して…だっけ?」 「ふーん。またずいぶんと勉強したんだな。全部正解」 「うん。星好きだから。流星群とかも好き。姫野っちは見たことある?」 「まぁ、ペルセウス座流星群とか?月食とかも見たことあるぞ」 「私もー!皆既月食じゃないけどあんな風に欠けるんだね!やっぱり地球って丸いんだね!すごいね!」 2人で、他愛もない話で盛り上がる。それってどんなに嬉しいか。今私、すっごく幸せだよ。 そういえば生徒会だけで小さいけど七夕って言うことでみんなで願い事を書いて飾ったんだ。 私はなんて書いたと思う? 「ね、そういえば姫野っちは願い事何?成績アップとかないでしょ?これ以上頭良くなってどうすんのって感じだし」 「別に。成績とか現実的な願い事は…」 「願い事は?」 「…空の上の織女と牽牛が困るだろ」 姫野っち…苦しい言い訳?織女と牽牛が困る…。 「そう言うお前は何を書いた?」 「え?私…は、ね、いつでも大切な人がそばにいますように…みたいな」 「へぇ。いいんじゃないか?いつでもは無理だけど…て、何人のことじーっと見てんだ?」 「あ、うん、なんでも…ない、です」 ちょっとびっくりしちゃった。てっきり子供だな、とか言って笑われるかと思った。でも逆に褒められた? 「ありがとう」 「ん?何か今言ったか?」 「ううん、なんでもないよ。今日、これ終わったら一緒に帰ろうね」 「さぁ?俺のその時の気分次第」 七夕の夜、織姫と彦星は1年に1回のデートをします だから、私も今日だけデートの気分で あなたと一緒に帰るの もちろん、本当の恋人じゃないけれど 私にとってはそれでもいいんだ――… あなたにしてはただの帰り道かもしれないけど 私にとってはね、今まででいちばんって言ってもいいくらい幸せで いつかこうやってあなたの隣を歩くことが 自然になったら、嬉し過ぎてどうにかなっちゃうかもね☆ 今宵は七夕 あなたはこの星降る夜に 何を願いますか? なんとなく描いてみた 織女☆ 上に書いてある侑姫とは三つ子の瑠姫のことですが(わけあって改名しました) 特に気にしないでください これからも瑠姫で行くのでw |
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