ジュエルプリンセスshinig 第9話 生徒会、三角関係? | |
作者: 夏姫 みの [Home] 2009年06月28日(日) 11時41分33秒公開 ID:TjDIyMaTPgQ | |
陽はその場で立っているしかなかった。そして、頭の中で駆け巡る疑問は… ――どうして、秀が叶氣を……?―― ただそれだけだ。もう、この言葉しか思い浮かばない。 「あ、あのー秀くん。もう離してもらってもいいかな……?」 シーンとした、夕焼けで真っ赤に染まった教室に叶氣が言った。秀は腕を離す。 ふ、ふぇーーーー!!!! な、なになに?? 秀くん、一体どうしたの?! 「帰ろう」 秀が言う。叶氣はちいさくうなずいた。 こ、こっちにくる! 陽は生徒会特別室に逃げて行った。 ――生徒会特別室にて…… 「ほーぅ。日向くんがそんな顔してるということは…ズバリ! 恋のお悩みかしら?」 桃奈が言う。なぜ、わかるんだろうか? 「ど、どうしてわかるんだ?」 「いままで私、この学校内の女子に恋のお悩みを聞いてきたんですもの。それに、今でもひそかにこの学校の『キューピット』なーんて呼ばれてたこともあるんですもの!」 というわけらしい。ふーん、ひそかにねぇ……。 「 有紀も心配そうに言う。 「さあっ、私に相談するのよ! 日向くんっ!!」 桃奈は目を輝かせて言う。女の子はこんな話が好きなんだろうか? まあ、いいや。相談しないよりはましだと思うし。 「じ、じつは…」 オレが話し終わった後、空上姉弟は言葉が出なかったらしい。 「あーそれって、三角関係って言うのよねー」 桃奈は深くうなずきながら発言する。三角? 「さ、三角関係?」 「つまり、秀くんも お、おい! 有紀、年上相手に笑顔でサラッと言うなよ。 「でも、負けていられませんわね。日向くん」 桃奈はニヤッとする。こ、この表情をしていることは、何かもう案が思いついたのだろうか。なんだか嫌な予感というか、内心がヒヤヒヤする。 「え」 オレと有紀は同時に桃奈の後に発言した。 「日向くんから か、叶氣に本当のことを聞く? そっ、そんなこと… 「でも、恥ずかしいから聞けないということはダメですよ。 もっとちゃんと素直になるべきです!」 「ゆ、有紀まで…」 オレはもう頭が真っ白だった。 「大丈夫ですわ、フォローは私達がしますので。心配する必要はございませんよ」(一筋ではいきませんですわ……!!)←テレパシーを有紀に送っている 「そうです、ボク達を信じてください!」(そうですね、姉さん)←テレパシーを受け取ったらしい 本当に信じていいのか? そ、空上姉弟がなんか怖い。 「わ、わかったから」 「そうと決まれば、今月(6月)の11日に野外学習で2・3年合同だから、そのときに作戦を実行しましょう!」 桃奈は明るい声で発言する。有紀も笑顔でうなずく。まあ、とりあえず相談してよかったかもな。とオレは思った。 ☆ ☆ ☆ 「それで、どうなってるの? 秀」 哀梨が言う。 「今度の野外学習でお近づきになると思うので。そのときになったらで」 「ふーん。期待してるわ、秀」 「――はい」 これで……いいのだろうか? Do I lose an important person again? つづく おまけページ キャラプロフィールパート4! ⇒To Be Continued... |
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