ジュエルプリンセス shining 第5話 天秤 | |
作者: 夏姫 みの [Home] 2009年06月08日(月) 20時25分09秒公開 ID:TjDIyMaTPgQ | |
「必ず、姫様を倒してみます――!」 キーンコーンカーンコーン…… (こっちに来る!) 「じゃあ、 あ、あれ? 何だろう? 誰か見ていた気配がしたんだけど、気のせいだよね。 と思って私は そして、時間は経ち…… ―生徒会室 「だいたい、転校生のことはわかってるわ。 「でも、なーんかあの転校生、隠し事しているような気がするんだけどなー」 その言葉に、皆は凍り付いてしまった。っていうか、桃奈ちゃんの言葉が信じられないんだけど……。 「ど、どうしてそう思うの?」 私は言う。桃奈ちゃんは紅茶の入ったティーカップを持った。 「無口無表情っていうのが怪しいですわね」 そして、ズズと紅茶を飲む。 「それは、生まれつきそうなんじゃないのか? あいつ」 陽が言う。桃奈は冷たい目で陽を見た。その表情は、何かをすごい厳しく見るような感じだった。 「甘いわね、日向くんは」 「はぁ?! 今なんて……」 「甘いの! 貴方自身が!!」 桃奈ちゃんの口調が強くなる。 け、喧嘩?! やめてよ。 「ね、姉さん、落ち着いてください」 有紀くんはおどおどして言う。 「有紀は黙ってて、大事な話なの! あの子、一見そうにも見えるけど、違う性格だってあるはずよ。あの子は本性を隠している可能性もあるの。だから、余計怪しいの!!」 桃奈ちゃんは大きな声で、さっきよりもさらに強い口調で言う。この教室が、シーンとする。 「……!」 陽は、いろんな意味で驚く。桃奈ちゃんがこんなに自分に怒ったことや、秀くんのことなどで。 「わかった? 貴方はあの子の本当の姿まで見てない。ただ、騙されているかもなのよ!」 「……わかった」 け、喧嘩と言うか、本音のぶつけ合いと言うか……桃奈ちゃんが熱血先生みたい。 「お取り込み中すいませんが、仕事はどうなるんですか?」 有紀くんが言う。 「あ」 「あ」 2人は向かい合って言う。4人全員は笑っちゃった。 さっきの喧嘩がウソみたいに皆は笑ったんだ――…… そして、それを見ている少年がいた。 「勘がいいんだな。ちょっと警戒しないと」 そう言ったとき、携帯のバイブがなった。 「もしもし…はい。……ちゃんとやっていますよ。今、観察していますし。……はい……はい」 ピッ…… 「さぁて、これからどうしようかな?」 少年は小さくつぶやいた。そして、どこかへ行ってしまった。まるで、フッ…と消えるみたいに――… そして、会議が終わり 「今日もお疲れですわ! 解散!」 桃奈ちゃんが、明るい声で言う。 「やっと終わったぜ。会議はめんどくさい」 「まあまあですよ」 陽と有紀くんが言った。私は、扉に向かって早歩きした。 「あ、あれ?!」 私は思わず叫んでしまった。皆は私のほうに視線を向ける。 「どうしたんです?」 有紀くんが言う。私は不思議そうな顔で 「なんで、秀くんのハンカチが落ちているんだろう? 普通は落ちてないはずだよ」 私は言う。もしかして秀くんはここで見てたのかな? 私たちの様子を。 「なんだか怪しいな。もしかして、秀は敵なのか?」 「でも、哀瑠さんは消滅しましたよ? あの時、 有紀と陽が考え込んで言う。 「いや、哀瑠さんがまた復活した可能性もありますわよ?」 「!!」 桃奈ちゃんのその言葉で皆は驚いた。確かにそうかもだ。そんな可能性もある。 「とにかく、今日は帰りましょう。また明日」 桃奈ちゃんが言う。皆はその一言で帰った。 帰りにて 「陽はどう思う?」 私は陽に聞く。秀くんのことを。 「まあ、な。もし、敵でも昔の友人だし。かといって世界の平和がまだ大事だしな……」 陽は深く考え込んだ。 ……このとき、私たちは 信じられないことに巻き込まれているなんて 思ってもいなかった つづく アンケートページ↓ ⇒To Be Continued... |
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