響き渡る旋律 04 特訓
作者: 李兎   2009年07月12日(日) 20時29分33秒公開   ID:ewhJdwHk.MU
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04、特訓 

-奏and流架-

「あの…流架さんここってカラオケですよね」

奏は流架に連れ出されてカラオケだった。
猫のいる某カラオケだ。
二人は既に部屋に付いていた。

「私達はボーカルでしょ?まずは歌の練習をしないとだからね?」

そう言って乃架は曲をいれた。

流石は超人気バンドのメルトのボーカルだった。
とても綺麗な音色だった。

涙が出そうなほどだった。

「点数は85点かぁー。結構いい所にいった!」
「とても上手でした」
「有難う。次は奏ちゃんの番だよ」
「けど私ってあんまりアニソン以外は歌ったことがないんですよね」

一番重要な部分が小さくなった。
別にアニソンでもいい気がするが、奏がそれが嫌だった。

「歌なら何でもいいんだよ。アニソンでも演歌でもなんだった」
「じゃあ……」


曲が流れ始めた。
とても静かな旋律が部屋に鳴り響いている。





今ここにいる自分は何の為にある?

分かったら意味がない……



閉ざされた記憶の底に なにがまってる

そのことは誰が知っていますか?

独りぼっちで咲いている一輪の花は 何を意味しているの?

そのことに意味があるのでしょうか?



狂い狂う時のなかで何を願うんだろう

星達は何を唄うんだろう



「……凄い」

流架は驚いていた。
自分はボーカルになる為に沢山の歌手の歌を聴いてきた。
しかし、ここまで綺麗な歌声は聞いたことがなかった。

まるで弦楽器でもない打楽器でもないまるで鈴の音を転がすような至高の音だった。



閉ざされた未来の扉の奥に なにが存在しているの

誰も答えてはくれない

花片は風と共に舞い散り 何処へ行くの?

そのことを知っていたって意味はない



狂い狂う世界で何を願うんだろう

星達は何を踊るんだろう




―――誰も知ることはない








「奏ちゃん!とても上手だったよ」

流架が拍手をしてくれた。
しかも泣きながら。

「流架さん!何で泣いているんですか!!」
「貴方の音に感動しただけ」
「そんな凄いなんて……」

奏は泣かれたことに驚いた。
自分はいつも人の前で歌うことを避けていたから。





「奏ちゃんは私を超えるかもしれない。頑張って」
「はい!不可能かもしれないけどみんなで協力してメルトを超えるバンドになりたいです!」

「私達はライバルだよ!」






今誓った約束
超えることは出来るかは誰も知ることはない






⇒To Be Continued...

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