少女Aの災難
作者: 神田 凪   2009年07月17日(金) 20時11分46秒公開   ID:Fpk3UqE6X6I
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いきなり別な世界に飛ばされた、とか

超絶人気なアイドルと恋をする、とか

実は私魔法を使えるんです☆、とか


溢れる漫画やアニメ、小説には魅力的な設定が多々ある。

実際にはあり得ないからこそ憧れるのか、人気な作品も多い。



だが、しかし、私は『普通』の生活を推奨します。



別な世界に飛ばされて王子様といい感じになるのか、はたまたその世界の救世主になるのか知らないけど面倒なこと極まりない。アイドルに至ってはもうあの方達こそ別の世界の人です。お仕事頑張ってください。魔法?使えたら世界平和にして平和に暮らすだけだ。だいたい呪文なんて覚えても、恥ずかしくて言えないと思う。



さてさて、ここまでで私が何が言いたいのかというと



私は『普通』に生きていくので、誰も巻き込まないでくださいってなことだけだ。






〜 少女Aの災難 〜





第一幕








この世界に漫画やアニメ、小説のような主人公タイプの人間がどのくらい存在するのかは知らないが、私の周りにいすぎではないだろうか。




少女漫画のお約束を地で行くヒロインとか。

人気アイドルグループ所属の美少女とか。

スポーツ漫画の爽やかイケメンとか。

喧嘩ばっかで恐れられている不良様とか。     ・・・等々





気のせいなのか、これが当たり前なのか。
いやいや、いいのだ。存在してていいのだ。世間は狭いと言うし、集まっても構わない。だけどさ、だけどどうして『普通』を目指す私の周りに集まるのだ!


私、新木千歳あらきちとせの通う高校にそんな主人公たちは集まっている。
集まっているだけではなく、それぞれの物語が合体してそれなりに面白い展開が広がっている。



例えば、少女漫画のヒロインとスポーツ漫画のイケメンが何だかいい雰囲気とか。

アイドル美少女が不良様にナンパで助けられ一目惚れをしたとか。



これだけで一つの物語が出来そうなくらい。
おかげで我が校の生徒たちも主人公とはいかなくても、それぞれ個性の光る者たちばかりが集まっている。





そんな中でも、私は『普通』に生きていくために努力はした。
主人公の人達に出来るだけ近づかないようにとか、小さなことばかりだけどこれが意外とうまくいって、夢の『普通』生活を送っている。


「あんたさ、なに最近榊君に付きまとってるの?」
「調子のってんじゃないわよ。あんた榊君のなんなわけ?」

「ただの・・・友達だよ」




こんなの少女漫画で見たことある。


場所は人目につかない体育館裏。いやはや、本当に少女漫画のお約束だね。
こそっと壁の影に隠れながら、その光景を眺める。


どうしてここに関係のない私がいるという説明の前に、遅れまくった自己紹介をしよう。











⇒To Be Continued...

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