夏色 優佳の日記〜5〜 |
作者: NAYU 2009年07月27日(月) 12時44分53秒公開 ID:Bd9jGYOzvN6 |
〜5〜 シズク「やっと着いたぁ!」 そこには『願い星温泉』と書いてあった ユカ「願い星・・・か・・・・。」 タイガの隣りでユカがそう言った その姿はどこか寂しげだった タイガ「・・・・・・?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 旅館の人「じゃあお嬢様方は<雪の間>へ。お兄様方は<虹の間>へどうぞ。」 そこで男女別々に分かれる カイ「ま、男2人寂しくやるか。」 カイがタイガの頭をポンと叩く タイガ「・・・〜っ。」 それをタイガは鬱陶しく振り払った それを見ているユカ達 ユカ「相変わらずタイガらはにぎやかだな。」 カオリ「そういえばいつからタイガ君達と友達になったの??」 その話に耳をたてるゴウ(ユカの父) ユカ「うむ。あやつに校内案内をさせたのだ。暇そうだったのでな。」 カオリ「うふふ。」 カオリが微笑む ユカ「何か?カオリ先生。」 ユカが不思議そうに見る カオリ「な〜にもww」 カオリは行ってしまう ユカ「???」 ユカのそばを離れてカオリはポロリ カオリ「運命ねww」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ カイ「飯だ!飯!!」 夜ご飯は<雪の間>で宴会 始まりから早々に カオリ「もっともっとぉ!!お酒〜ww・・・ヒクッ!」 ユカ「カオリ先生、飲みすぎでは?」 カオリ「そう思う?・・・なら。」 カオリの目から怪しい光が零れる カオリ「あんたも飲みな!!」 ユカの口に酒ビンを入れる ユカ「ぐむっ!」 ユカは倒れる タイガ「お、おい!」 カオリ「もぅ〜お酒弱いわね〜。私にお酒ぇ!!」 カイ「酒ってうまいっすねカオリ先生!!」 顔が赤くなったカイがカオリにもたれかかる カオリ「あら、あんたわかってんじゃないの〜!」 タイガ(カイ、お前まだ未成年だろ・・・。) シズク「ヒック・・・エグ・・・ワ〜ン!」 こちらも酔っ払ったらしいシズクが泣き出した シズク「ヒック・・・タクヤァ〜!!!」 タイガ(誰だー!!!!前の彼氏の名前かー!!!!) みんな大魔王(カオリ)によって倒れていく ゴウ「飲み比べじゃ〜!!!!!」 カオリ「おぅよ!!あんたには負けないわよ〜!!」 タイガ(なんかの飲み比べが始まっちゃってるし・・・。) レイ「私・・・もうダメ・・・。」 タイガ(レイさん!!別に付き合わなくても!!!) 辺りが酒臭くなっていく タイガ「もうやめてくれぇ!!!!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ やっと戦争らしき夜ご飯が終わった ユカは夢を見た ユカ(ここは・・・?) ユカは自分が子供に戻っていることに気づく ここは自分の家 そして今日は・・・ カレンダーを見る 3月3日 ひな祭り 兼 ユカの誕生日 ドクン・・・ ドクン・・・ ドクン・・・ カチャ・・・ 家のドアが開く そこにいたのは・・・ ユカ「あ・・・・・。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ タイガは倒れた一人一人を重ならないように並べていく ユカ「・・・・・ん・・・・。」 タイガ「ん?」 タイガはユカが何かを言っていることに気づく ユカ「お・・・母・・・・・さん・・・・。」 ユカの目からは涙が一筋流れていた いつも侍口調のユカが父親のことは『父上』というのに 今、母親のことを・・・ 『お母さん』と呼んでいる タイガはどうすればいいかわからなくなった ユカはこれでも女の子だ しかし幼い頃に母を亡くしたのだろう 父親に口調が似て おしゃれもろくにしていない タイガはとてつもない無力感に囚われた すると・・・ レイ「ユカ様も女の子です。」 隣りでレイが言う(起きてたの?この人!?) レイ「ユカ様は5歳の時、自分の誕生日に母親のサキ様を亡くされました。」 〜回想〜 カチャ・・・ ドアが開き仕事から帰ってきたはずの母親 その手には自分へのプレゼントが握られているはずだった ユカ「お母さ・・・!!・・・・え??」 そこにいたのは雨に濡れていて 顔が真っ青のゴウ ユカ「お父さん。仕事は??」 ゴウは泣き崩れる ユカは一生懸命ゴウの体を揺らす ユカ「ねぇ、お母さんは??ねぇ・・・お父さん・・・。」 ーーーーーーーオカアサン ハ ???ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー タイガ「死因は?」 レイ「交通事故です。ひき逃げで・・・。捕まりましたけど。」 タイガ「・・・・・。」 沈黙が続いたまま世が明けた |
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