これCry Lovers 第11楽章 私たちの未来は | |
作者: なぁび 2009年08月21日(金) 23時28分31秒公開 ID:sw0xlSukK4E | |
まだ蒸し暑さの残る某日、PM8時。 『見つけるぜ 闇に紛れたShining Star 〜そして輝け 新たな光たちよ〜』 「緊張する…っ!」 今宵はRock Festival、熱はまだまだ冷めやらぬ様子はない。 そんな祭りの舞台裏、Mid☆Skyは楽器を手にかたまっていた。 「なんか今年…多くない? こー、有名なバンドとか…」 「自分たちが出るからそう感じるだけだよ。去年見に来たけど、結構出るんだよこれ」 表面上は冷静な瑠姫。だが、中ではもう逃げ出したいくらいの不安と戦っていた。 「とりあえずはリラックスしましょう。じゃないと実力も出ませんし…」 「ど、どどど 中でもいちばん緊張してるのが実晴。今にも倒れそうだ。 「深呼吸深呼吸。たしかに、リラックスしないとね。もう倒れそう」 先程から渚は何度も深呼吸をしていた。吸ってははき、はいては吸って。 (これでもしも1位取れなかったら…デビューできなかったら。ハルに笑われたら) 過度に緊張していると、こんなことを思わずにはいられない。 (何よりも、自分に勝ちたい) 「さぁー盛り上がってまいりました! 見つけるぜ闇に紛れたShining Star! 今年は豪華面々が勢ぞろい!」 なぜこうも自分たちの前の演奏はこんなにも上手く聞こえるのだろう。 今にもプレッシャーで押しつぶされそうだ。 「あまりにも空がきれいで」 「勢いでつけた名前がMid☆Skyで」 自らに言い聞かせるように、その言葉をしっかり胸へと刻んで。 「空のように大きな、広い笑顔で」 「きっと輝ける…」 「夜空に煌めくShining starになるから」 「さてさてお次はMid☆Skyのみなさんです! 新進気鋭の新人さん! 今日はリーダーの瑠姫さんが作詞、そしてメンバーで作曲したという曲を演奏してくれます!」 みんなの表情は、和らいでいて――――むしろ微笑んでいた。 「初めまして、Mid☆Skyリーダーの瑠姫です。バンドをやろう、そう決めた日の空があまりにもきれいだったのでついついこの名前にしてしまいました」 観衆が一気に静まる。 「何もかもが初めてです。正直今も怖いです。けれど、精一杯の演奏を届けるつもりです。みなさま、どうか最後まで聞いて下さい。曲名は――――『 拍手がおさまるのを待って、瑠姫がスティックを鳴らした。 ⇒To Be Continued... |
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