レンジスター 〜居場所を奪われた私たち〜
作者: デルタ・アデルタ   2009年08月22日(土) 23時32分05秒公開   ID:rY6U3mcw8xo

レンジスター 〜居場所を奪われた私たち〜

「レンジスター」
二足歩行の異形な化け物
目、鼻がなく
人の耳のある部分に小さなあなが開いており
口は割けておりギザギザとしたいくつもの歯が時折見える
肉の寄せ集まって出来たような上半身に太い腕
それを支えるのには難しく思えるスマートな下半身

特定の人を襲い襲った人間に化けて暮らす
襲われた人がどうなったかは誰も知りえない
何故レンジスターが人に化けて暮らすのか誰も知らない
レンジスターがどうやって増えているのか誰も知らない
なぜなら人はレンジスターの存在を知らないからである

昨日まで人だった隣人は次の日にはレンジスターが成り代わっている
しかし誰も成り代わっていると気づかない
レンジスターは能力を持っている
人間のにみ通用する能力
レンジスターの存在を人が知らない理由
その能力に名称は無い
人の言葉でたとえるならば「幻覚」

異形を人の形に見せる「幻覚」
襲っているところを見せないよう何もおきていないように見せる「幻覚」
レンジスターは時間関係なく襲う
朝でも昼でも夜でも

襲われる対象とは
一家4人以上の家族
レンジスターは家族全員がそろっているときに家に入り込み襲う
そして彼らの生きてきた記憶を読み取り成り代わる
つまり3人以下の家族若しくは家族の内誰か1人でも他方で暮らしているようなところは決して襲われない

寝ているうちに襲われた人は幸せかもしれない
何も知らぬままだから
起きているうちに襲われた人は恐怖に染まる
異形を目の前に動く事もできぬまま…

しかし時にはレンジスターを見ても動ける者がいる
そして恐怖に駆り立てられ1人レンジスターから逃れる
逃れた者たちは自分達のことを「エスケーパー」と呼ぶ

エスケーパー
レンジスターの存在を知る数少ない者達
レンジスターに居場所を奪われた者達
そして恐怖で1人家族を見捨て逃げた自分を攻める者達
少しでもレンジスターによる被害を減らそうと立ち上がった者達
化けたレンジスターの正体を見ることの出来る者達
彼らには共通するものがある
それは相棒のペット
彼らが恐怖に固まり動けなかったのを動かしたのは傍らにいたペットである

レンジスターのもつ未知の能力が通用するのは人間にだけ
つまり動物には効かない
故に動物たちはレンジスターを見ると警戒し威嚇する
彼らの威嚇する声、そのまわりの空気は飼い主を動かす
危険を知らせる、逃げろと訴えかける
動く力を取りも出した人は恐怖を糧にペットとともに逃げた
中には逃げてもレンジスターに追いつかれ襲われたものもいた…

そうしてペットとともに逃げた彼らは自然と同じ境遇のものの元にたどり着き結束する
そしてペット達は相棒となり飼い主と強い絆と信頼で結ばれ主従関係となる
レンジスターから逃れた者たちは未知の能力にあてられた性か身体に異変現われた
それはそれぞれ違い戦う力とした
ペット達も同じである
主との意思疎通の能力と主を守るための力を手に入れる

被害を拡大させないために
レンジスターの存在を駆逐するために
家族と居場所を奪われた憎しみをぶつけるために
一人逃げた辛さから開放されるために
彼らは仲間と相棒とともに力を使いレンジスターとの戦いを始める

■作者からのメッセージ

初めましてデルタ・アデルタと言うものです。
急に文章を書きたい衝動に駆られたので夢で見たものを元に設定広げてみました
なのでちゃんとした物語として連載するかは不明です。
長ったらしい設定を呼んでくださった方、ありがとうございます
おもしろいと感じてくださった方が居れば嬉しい

まだ不十分なところとかあるのですがもし連載したらそこで補えばいいかなーと
まぁ自分の性格だと多分続き書くことはないと思います。
お蔵入りです。
それではまた次回があればよろしく

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