私のスクールデイズ 第8話 「恋」という名の自覚 |
作者: 菜月 みの [Home] 2009年11月14日(土) 14時19分42秒公開 ID:I3pQytENAQc |
……胸が痛い……? ドクン…… なんで…でしょうか…。 「 「え、あ、はい!!」 「琉生!! 白咲さん。私は大丈夫だから…」 「お前は黙ってろ! 話したらダメだ!!」 琉生くんが私を呼んだ。何故でしょうか? と考えたいところですが、考える暇もありません。だって… とりあえず、私たちは保健室に向かった。 菜摘ちゃんは大人しくなったのだろうか…と思い、チラッと琉生くんを見た。 その時の私には、菜摘ちゃんが幸せそうに眠っている気がした――… ドクン……ドクン…… なんで……また胸が痛くなるんですか? どうしてなんですか? ☆ 「大丈夫よ。今、お母さんに連絡を取ったから。もうそろそろ迎えにくるって。迎えに来るまで安静に」 「はーい」 私と琉生くんは同時に返事をした。 「じゃあ先生は少しの間、職員室に行ってるわね。すぐ戻ってくるから」 と言い残して、保健室の先生はドアを閉めた。 「……ふぅ。とりあえず落ち着いたな」 「うん。そうだね」 菜摘ちゃんはスースーと眠っている。ひとまず安心かな? ――でも、なんだろう…… 私、なんであの時…胸が……? どうして? あ! それよりも、聞きたいことがあった!! えっと…なんで、あの時私を呼んだか……。 「あ、あのっ! 琉生くん」 「何?」 「どうして私も一緒に呼んだんですか?」 「菜摘と親しいから…それに、ちょうどいいところに着たし。オレだけで行っても、誤解されそうで」 誤解? 琉生くんは話を続ける。 「ほら。他のクラスの女子とかに、付き合ってるとか」 ドクン…… またあの感じ……。なんで「付き合ってる」という言葉に反応しちゃうのでしょうか? ……なんか私、大事なものを忘れた気が……。思い出しました!!!! 「そうです! 琉生くん!! そういえば、こんな手紙が…私の下駄箱にはいっていて…琉生くん宛なんです」 「え」 流生くんは手紙を手に取った。 「ラブレターとか?」 「ええっ!? どうしてそんなことが?!」 「いつものことだし」 いつものことって…待って!! じゃあ流生くんは、ひそかにモテモテということですか? 「えと…とりあえず、行ったほうがいいですよ?」 「嫌だ」 どうして? なんで行かないのです? 「……だってオレには…」 「書いてる人の気持ちもわからないなんて……ヒドイですよ」 「えっ?」 せっかく勇気出して書いてくれた手紙…それを無駄にするつもりなんですか? 気持ちを無駄にするんですか……? 「勇気出して書いてくれた手紙なのに、なんでそんなことを言うのですか?! 書いてる人の気持ちも考えてくださいよ!!」 はっ! と私は我に返った。どうしよ…どうしよ……傷つけた……? 「白咲の言う通りかもな」 えっ? 「なんで…私、さっき我に返ったんですが…ヒドイこと言ったのに……」 ヒドイこと言ったと思うのに……なんで……? 「とりあえず、後で行って来る。ありがと」 琉生くんが、私の頭をポンポンっと叩く。何故か……すごく… ドキドキした瞬間だった。 次の日。2−3の友達、 「 奈々ちゃんが流生くんを指す。 「ええっ?! まだ「好き」って決まったわけでもないのに…」 「そうボヤボヤしていると 琉生、とられるかもよ?」 とら…れる? 心のどこかしらで「嫌だ」と言っている自分がいます。 「まあ、興味ないのならいいけどね。 初キスに初恋。そして琉生くんは私のことを、どう思っているのでしょうか? まあ、初キスは…相手は「無し」になっているかもですが。 「もしかして……好きなのでしょうか? 琉生くんのこと」 結が「好き」という自覚を持つまでは、もう少し先のこと。 Next Story→第9話 |
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