私のスクールデイズ 第2話 新学期早々 |
作者: 菜月 実乃 2009年05月21日(木) 17時54分59秒公開 ID:I3pQytENAQc |
「そう、ですか。あ! き、教室に行きましょう! 「お断りだな」 その言葉を、かき消された。まあ、いいです。本当は怒りたい気持ちですが、久しぶりに会ったわけですし、大目に見ます。 「別に、いいじゃないか。せっかく誘っているんだからさ」 「嫌だ。なんだか、今はそんな気分じゃないし。それに、さっきも言ったが、新学期だからってうかうかしちゃいられないし。俺らは後で行くから。それじゃ」 琉生くんは行ってしまった。その時、光くんは 「ごめんね、こんな奴で。今ちょっとなんかイライラしているから」 「いいえ。こちらこそ、ごめんなさい! それでは、また教室で。行こう、亜依ちゃん、美都ちゃん」 「そうね」 美都が言う。 「うん」 続いて、亜依も言う。そして、私たちは教室へ行った。 ☆ ☆ ☆ 教室も凄いザワザワしている。たぶん、新しいクラスだからだろう。 黒板に、どんな先生が書いたのかわからないが『自由に座ってください』と、丁寧な字で書いてあった。自由席だから、私と 「最初に出会ったあの子、優しかったよね〜♪」 亜依ちゃんが言う。美都ちゃんも、満足そうにうなずく。 「そうですね。確か…… 「あの子、結構いい感じの男の子かも!!」 亜依ちゃんが目を輝かして言う。 「そうでしょうか?? しかもあの子、「男子にも女子にも人気者だ」って噂を聞いたことがありますよ?」 確かにそうです。1年生の頃、同じクラスだった、無口な女の子の 「朝日…光くん?」 「そう。……彼は、男子にも女子にも人気者。皆からよく、信頼されている」 「そう、なんだー。よく知っていますね!!」 「……別に。ただ、噂で聞いただけ」 と言う記憶だけがあります。あの子は皆とあまり話さない子だから、声をかけてその子のことを簡単に説明してもらったんです。淡々と話していますが、気にしないでです! 「ほぇー……っ…」 「妄想もいい加減にね!」 亜依ちゃんの妄想を、ガラガラガラ…と崩れさせるように、ビシッと美都ちゃんは言う。 「アハハハハハハハ……」 としゃべったとき、琉生くんが教室に入ってきた。 「あ! さっきの……」 琉生くんは、美都ちゃんを指で指していう。 「何よ? あたしたちも、言いたくはないけど、同じクラスなんだから!」 「そ、そうなのかよ!?」 琉生くんが、驚くように言う。 「あの、ちゃんとクラス表、見なかったんですか?」 私は言う。 「僕はちゃんと見たけど、琉生は……ね」 「あー。最悪だ」 「な、何よ!」 美都ちゃんが言う。せめて新学期早々、喧嘩にはなってほしくないです……。 「この、美術バカと一緒になりたくなかった」 この言葉が、美都ちゃんの頭にグサッと刺さった。これは、美都ちゃんにはNGワードなんですよ〜〜〜!!! 「び、美術バカで悪かったわね……この鈍感!!」 「うっさい! この美術バカ!!」 け、喧嘩になっちゃったよ〜〜!!!!! 「あの、け、喧嘩はやめてください!!」 「結(お前)は黙ってて(ろ)!!」 ひぇっ!!Σ(゚Д゚; し、新学期早々、私たちは明るく、パワフルにスタート(?)を切ったのでしょうか、ね? Next Story |
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