Let's Christmas! 生徒会交響曲 特別演奏 祝え!我らが世界最狂生徒会!
作者: なぁび  [Home]   2009年12月26日(土) 22時50分48秒公開   ID:AJmuvnbMP/c
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「「メリークリスマス! ふぉーあす〜」」

12月25日。世間では今日はクリスマスというらしい。
日本人は仏教信者であり本来であればこんなおもちゃ屋やケーキ屋の陰謀などとは無関係に過ぎてゆく平日――だと思ってい・た・の・に。 (by 奏多)

「なんで俺まで……しかも貴重な冬休み……」

王蘭生徒会一行は王蘭学園生徒会室に集合していた。

「なんでって今日はクリスマスだろ?! イエス・キリストの誕生日!」

ローテンションな奏多とは裏腹にハイテンションなのは言うまでもない、空空である。

「一応俺仏教徒なんだけど」

今日は獅子座――もとい、獅子田ししだくんもテンションが低い。

「でも! 会長と夕人ゆうと奏実かなみはれっきとしたキリスト教徒だ!」
「……私らを使うんか」
「まあまあ」

何にしろ本音を言えばお祭りごとが好きなだけなのだろう。それこそれっきとした・・・・・・日本人である。
なにはともあれ、ここに召集されたのは何かしら意味があるということではあろう。

「で? どうしてそーちゃんたちは僕たちをここに呼んだの?」
「せっかくケーキ食べようと思ってたのにぃ」

みなともみさきも(理由はどうであれ)不満たらたらだ。
そんな状況でもめげないのが(そもそもそれに気づいているのかすら不明だが)空空。

「よくぞ聞いてくれた! なぜここにみんなを集めたかっていうとな……」





























「寒中マラソン大会を実施するためだっ!」




「くだらん。帰る」

案の定帰ろうとする奏多。たしかにここにいるメンバー(空空以外)は奏多と同じ心境だろう。
寒い中集められた上にその中でマラソンをしろ、だなんてよっぽどの物好きでしかやろうとすら思わない。
誰かがそれをやって、それを見てお茶の間でくつろぎながら笑うという企画であったなら奏多も賛成したとは思うが。

「待て待て待て。俺がタダでこんな企画をやると思うか?」
「思う」

奏多に即答され、空もさすがにうっと答えに詰まる。
だがすぐに

「さすがに寒い中マラソンしてはいさようならっていうのはいくらなんでも可哀想だと思うんだ。だからっ」

ばばーん。自分でそんな効果音を言いながらみんなの中心にくるっとターンをし



「見事1位をとった方には、素晴らしい称号が与えられます!」


見事な静寂が生徒会室に舞い降りた。

「私帰っていいかな。今日疲れたから寝たいんだけど」

奏多に引き続き奏実も帰ろうと席を立つ。
そこは身長もあって女空に見事に引きとめられたのだが。

「安心しろ。生徒全員呼んである」
「んなはた迷惑な……」


なにはともあれ、寒中マラソン大会の幕開けです。








⇒To Be Continued...

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