フェアリーテイル 第13話 不思議な先生と男の子
作者: モモ   2010年01月03日(日) 21時29分34秒公開   ID:.YGsdf.9cjE
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 いろいろあった春と夏が終わり、少し長かった夏休みも明けて、季節は秋。
夏休みが終わり、新学期が始まった聖桜ヶ丘はどこかそわそわしている。
唯と遥のクラス「2‐A」は、変わってないようで変わっていて、いつもどおりの騒がしい教室。
夕と香織がいる3年生は、高校受験が控えている人たちもいて少し静か。
そして、もう少しで文化祭ということもあり、楽しみにしている人たちもいる。






「おはよ〜!!香織ちゃん会いたかったよ〜!!」
「はーい、おふざけはそこまで、新学期で仕事がたくさんきてるから、仕事仕事。」

遥と唯が朝、ガールズガーデンに行くと香織と夕が早く来ていた。

「香織ちゃんのイジワル〜。」
「はるちゃんおはよー」
「夕ちゃんおはよー!香織ちゃんがひどいの〜」
「はるちゃん、仕事は大変だけど、私がお菓子あげるから♪」
夕がポテチを出すと、それに喜んで食いついていった。
「わーい」
「餌で釣るって…」
「なんで、ポテチなんか持ってるの…」
唯は喜んで朝からお菓子を食べる遥を見ている。
「唯ちゃん、おはよ♪」
夕は、まだ挨拶をしていなかった唯に声をかけた。
「夕ちゃん、おはよう」
「日向くん、学校来ないね。」
「…うん。」

そう、日向は最近学校に来てないのだ。
夕と香織が連れ去られたときからずっといない。
先生もクラスのみんなも特に気にしたことはなく、まるで最初っからいなかったような存在になっていた。

「でも、また戻ってくるよ!」
「そうだといいけど」
唯を励まそうとした言葉は、香織によって消された。
「どうして…?」
唯が香織に問いかけると、
「日向くんは、あのときからずっといない。きっとあっちの仲間になって私たちを消そうとしているに決まっているわ。」
香織はこう答え、
「でも、こないだは、操られてったって…」
言い訳をするような顔で、唯が反論すると、香織はきいてないふりで、
「みんなが気にしないのは、日向くんが記憶をいじったから。記憶なんて魔法でどうにでもなるわ」
と言って、ガーディアンに仕事に戻っていった。
「唯ちゃん、香織ちゃんがあんなこと言ってるけど、気にしなくて、あっ、」
夕が励まそうともう一度声をかけようとすると、唯はガールズガーデンを飛びだしていってしまった。
「唯ちゃん…」
「?、どうかしたの?」
お菓子を夢中で食べていた遥は全く状況をわかっていない。
「香織ちゃん、あんなこと言って、本当は、」
「いいの。もう分かっていることなんだから。」
香織はあまり気にしていない様子で仕事を続けている。
「……」
「日向くんは…あっちにとられたのよ。夕も分かっているでしょ?」
「分かってるよ…。でも、香織ちゃんだって、悲しいでしょ?仲間が傷ついているんだから」
「別に。どうも思わないわ。」

キーンコーンカーンコーン

「チャイムが鳴ったわ、早く教室にいきましょ。送れちゃうわ。」
「香織ちゃん…」
チャイムが鳴ったのと同時に、香織は仕事を切り上げて、スクールバックを持って、ガーデンを出た。
「さっきからどうしたの?ねぇ夕ちゃん」
夕は遥の言っていることを無視して、香織を追いかけていった。
「どうしたんだろ?あの二人。」
ただ一人状況を分かってないKYな女の子がいた。


「あ、唯ちゃん、バック忘れてる。」



⇒To Be Continued...

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