mireniamnight〜子供たちの年末〜
作者: レイド   2010年01月10日(日) 13時10分56秒公開   ID:LjOpF6jSo/I
今日は、十二月三十一日。
次の日には、別の年になる日。
ここ、桜幸聖市では、広場に出店を作り。
年を越すのを待っていたのであった・・・。


「後、一日過ぎたら、お正月で新しい年か・・・」

ここは、来須涼の家。
涼は、コタツに入りながらそう言うのであった。
学校は、冬休みに入ってるので、休みなのであった。


「今年も色々な事があったな・・・」

涼は、これまでの事を思い出してみた。
それはある夏の日、愛子が遊びに来て、花火大会に行こうよ。
と言って来たので、涼は行くと言って愛子と二人で行く事にした。
これは、周りにとってはデートのようなものなんだが・・・。


〜回想〜

「涼〜早く〜花火が始まるよ〜」

「お、おお」

涼は、愛子に手を握られて少し恥ずかしいような感情を抱いていた。

(これは・・・やっぱりデートだよな・・・)

涼がそう思ってると、愛子はこう言ったのであった。

「涼?どうしたの?顔赤いよ?」


「い、いや何でもない」

「じゃあ、早く行こうよ?」

涼達は、一番花火が見える場所に辿り着いた。

「ここらへんが一番花火が見やすい場所だよ」

「涼が見つけたの?」

「まあね、たまたま見つけたんだ、あ、そろそろ始まるな」

涼が腕時計を見て、花火の開始時刻を見た。
そして、直ぐに大きな花火が打ち上がったのであった。

「綺麗〜、涼とこんなの見れて嬉しいよ」

「そう?」

涼達がそのまま、数十分も花火を見ていると、愛子が,こんな事を言ったのであった。


「あのね?涼・・・私、涼がお腹すいたと思ってお弁当作ってきたんだ
食べてくれない?」

愛子は、持参していたバックから、お弁当箱を取り出す。


「ああ、いいよ」

(俺の為になんて・・・なんか嬉しいな)

涼が、そんな事を思っていると
愛子はお弁当箱の中身を開けたのであった。

「はい、どうぞ!心を込めて作ったんだから、全部食べてね?」

「うん、じゃあ頂きます」

涼は、愛子のお弁当の中身を食べたのであった。
そして、食べた途端、涼に異変がおきた。

「う・・・なあ、愛子、お前これを俺の為に作ったんだよな・・・?」

「うん、涼の為に初めて作ったの、美味しい涼・・・?」

愛子は、心配そうに聞いてくる。
涼は、腹を抑えながらこう言うのであった。


「あ、ああ・・・美味しいよ、ありがとな・・・」

「良かった、じゃあこれからも涼の為にお弁当作ってあげるね〜」

「え・・・」

涼は、それを聞くと呆然した
こんな不味い飯を、これからも食べるというのか・・・と思うと顔を青ざめたのであった

回想終わり

「そう言えば、あの夏からだな・・・俺が愛子にお弁当作って貰うようになったのは断ればよかったかな・・・やっぱ」

涼は、ため息をつきながらコタツにあるミカンを食べたのであった。
すると、ピンポーンと言う音がして、誰かやって来たみたいであった。



「まさか噂をすれば愛子か・・・?」

涼は、玄関に向かって扉を開けた。
いたのは、愛子の妹でもあるほたるであった。

「キャハ、涼先輩、こんにちは〜」

「ああ、でも一体何の用だ?ほたる」

「キャハ、今日はね〜?涼先輩の所を掃除に来たの〜」

そう言って、勝手に上がって、部屋の中に入るのであった。

「ちょっとほたる!勝手に上がるな!」

「キャハ、涼先輩〜?随分散らかってるけど、一体いつお掃除したんですか〜?」

ほたるは、涼の家の隅々まで見た後、そう言うのであった。

「べ、別にいいだろ!一人で気ままに過ごしてるのだからな!」

「キャハ、今日は、大晦日ですから、涼先輩の所、お掃除しますね〜」

「だから勝手にそんな事やるなあ!とっとと帰れ〜!」

「キャハ、ほら!涼先輩も手伝う手伝う」

こうして、何故だが涼はほたると一緒に掃除する羽目になったのであった
数時間後


「こら!ほたる!何やってる!」

涼は、ほたるが何かを紐で縛っているのを見つけた。

「キャハ、こんなに大量にあったら邪魔ですから一気に捨てるんですよ〜」

ほたるは、雑誌を全て紐で縛って、外に出て行ってしまった。

「ああ〜・・・集めてた物があ・・・」

涼は、凄く落ち込んだのであった。
ちなみに捨てた雑誌と言うのは、涼が好きな漫画
「ツーピース」が掲載されているのであった。

「ああ・・・・ホーホホや、バスケットの王子様も好きだったのにな・・・」

涼ががっかりしていると、ほたるが戻ってきたのであった。

「キャハ、涼先輩、大体綺麗になりましたよ〜じゃあ、私は友達と一緒に年越し準備に入るので、帰りますね〜あ、そうそう、お姉ちゃんが一緒に神社に行こうって言ってたよ?じゃあね?涼先輩」

ほたるは、そう言うと涼の家から出て行ったのであった。


「愛子が?一緒に神社か・・・」

涼は、そう考えてまたコタツに入る事にしたのであった


「はあ・・・寒い・・・」


涼は、外にいた。
何故なら愛子と一緒に神社に行く事にしたからである
でも二人っきりでは無かった。

「こんばんは〜涼君、ご機嫌麗しゅうかったかね?」

涼に話しかけて来たのは、涼達のクラスメイトで副委員長でもある、萩山圭なのであった


「あ・・・こんばんは」
(どうもこいつ苦手なんだよな・・・)

圭は、冬だと言うのに何故かタキシードを着ていて胸には一厘の薔薇の花を刺していた。

「今日は、大晦日だね?そんな日に君達と会えるんなんて僕はついてるのかと言うのかね?これは?」

「お前・・・そう言う話し方やめろ・・・気持ち悪い・・・」

「何故だね?僕はこの話し方が基本なのだよ、これが僕流のマナーって物なのさ」

「そう言う問題かあ・・・?」

涼達が話していると、愛子がやって来たのであった。

「あ、涼、お待たせ〜待った?」

「愛子、こんばんは〜後、もう少しで年が明けるぞ」

「そうだね?涼、あれ?圭君?」

「これはこれは愛子君こんばんは、こんな日に会えるとは光栄だね
僕は嬉しいよ?」

「あ、うんそう・・・、じゃあ三人で除夜の鐘つきに行こうか?」

「それは、名案だね?でわ行こうとしようじゃないか」

「あ、ああ・・・」

こうして、三人は神社に行って、除夜の鐘をつきに言ったのであった。
そして時刻は、零時になって、新しい年がやって来るのであった。

「あけましておめでとう、涼、今年もよろしくね〜」

「ああ、今年もよろしくな?」

「僕からも言うぞ、あけましておめでとうこれからもよろしく頼むぞ」

「あ、ああ・・・」

こうして無事に三人は年を迎える事が出来たのであった。
今度は、別の方々の大晦日を見てみよう・・・
大晦日

「一体、何なんだろうな・・・」

桜幸聖市(さくらこうせいし)の中にある、普通の公園
ここに一人の男がいた。
彼の名は、倉田祥太、不良である。


「伊藤の奴・・・俺に何しにここへ呼んだんだ・・・」

祥太は、伊藤美梨亜に呼び出されて公園に来ていた。
そして数分が過ぎ、黒装束を羽織った美理亜がやって来たのであった。

「ふふふ・・・待たせたわね・・・」

「お、おう・・・てか伊藤、俺に何の用件だ?しかもそんな格好して、俺に何の用なんだよ」

「ふふふ・・・実はね・・・貴方にこれを手伝って欲しいの」

そう言って、美梨亜は、祥太に一枚の紙切れを渡した。
翔太は疑問に思いながら、その紙を読んでみる事にするのであった。

「あ?何々?「大晦日の日に恐怖体験して見ませんか?豪華爛漫(ごうからんまん)心霊スポットデラックスバージョン・・・」おい!何だよこれ!」

「見た限りだと思うけど・・・?」

「俺は、そんな事を聞いてるんじゃない!何故俺にこの紙を渡した!
俺は、こう言うのにはまったく興味が無いぞ!」

「ふふふ・・・それはね・・・裏面を見て・・・」

「あ?」

祥太は、美梨亜に言われたとおりに裏面を見る。
そこには、「但しお二人様限りまで」と書かれてあった。
つまり、ペアで行かないと参加出来ないのである。

「・・・要するに俺と一緒に行って、参加しようと言うのだな・・・」

「そうよ?悪い?」


「悪いに決まってんだろ!俺は断固反対だからな!帰る!」

祥太は、その場から逃走しようとした

「ふふふ・・・逃がさないわ!「ノモノコソレマト!」」

美梨亜は、懐から一枚の呪符を持ち出し、何かの呪文を言う。
すると、祥太がうっと言って、動けなくなった。

「な、何をした!」

「ふふふ・・・これはね?悪魔サターン様から授かった引き止めの呪符よ・・・
さあ・・・一緒に参りましょう・・・」

美梨亜は、祥太の手を繋ぐと、無理矢理連れて行ったのであった。

「俺は、嫌だって言ってるだろ〜〜〜〜!!!」

「いいじゃない・・・二人っきりで怖い場所よ?
デートと思えばいいわ・・・」

「俺は、そんなデートは嫌だ〜〜!」

こうして、祥太は無理矢理、美梨亜とデート?する羽目になったのであった。
一方その頃こちらでは

「あはは、今日も寒いね〜お花達枯れないと良いけどね」

ここ、桜幸聖市(さくらこうせいし)の中にある、アミューズメントパーク
「セイ・サクラ」に、一人の男がいた。
彼の名は、柏木哲弥
植物大好き人間でもあり、笑った顔しか見せてない人物でもある。

「さって今日は、何して遊ぼうかな?たまには息抜きしないとね
リフレッシュ、リフレッシュ」

そう言うと哲弥は、真っ先にゲーセンへと向かった。
ゲーセンの中

「あれ〜?これ、面白そうだな」

哲弥は、新台とかかれた物に立ち止まる。
そのゲームは、格闘ゲームで名前は、「ハチャメチャファイター」と書かれてあった。

「一回、やってみるか、僕はゲームも得意だからね〜」

そう言って、椅子に座ってゲームをやり始めた。
そこへ、一人の女性がやって来た。

「あ、哲弥君〜こんにちは〜」

「・・・」

哲弥は、ゲームに夢中で答えて無かった。
すると、声をかけた人物が突然切れた。

「哲弥君!人の話は聞きなさい!」

怒っているのは、涼達のクラスの委員長
夢宮雛乃であった。

「ん?あれ?雛乃さん?どうしてここに?」

「え?私もたまには遊びにと思って・・・」

雛乃は、哲弥に声を掛けられたので少し照れた。

(ここで哲弥君に会えるなんて、好都合ね、ここは一気にデートの申し込みでもしてみよう!うん!)

雛乃は、そう心に決めると深呼吸してこう言ったのであった。

「あの・・・哲弥君?今、暇・・・?」

「ん〜〜?暇かな?でもこれやってるから暇じゃ無いかも」

「じゃ、じゃあ・・・私と一緒に・・・」

「そうだ!雛乃さん、一緒にこれやらない?対戦しようよ」

「え?うん(まあ、これは第一段階よね、これからこれから)」

雛乃は、そう思うと、哲弥と反対の席に座った。

「じゃあいくよ、哲弥君」

「Ok、僕、負けないよ〜」

こうして、哲弥対雛乃の対戦が始まったのであった。

(哲弥君と一緒に遊べるなんて、後をつけて来てよかったわ・・・)

雛乃は、街で哲弥の事を見かけて、追いかけて来たのである。
そして偶然を装って、哲弥に話しかけるのであった。

「さあ、これは哲弥君との真剣勝負!負けられないわ!]

こうして二人の戦いは、予想もつかないほどのコンボとスコアを叩き出し
それを破った者は、現れなかったのであった・・・
一方その頃

「おい!何だよこの格好は!」

美梨亜に連れ去られた祥太はと言うと
黒服と帽子を着せられてたのであった。

「ふふふ・・・これがこの心霊スポットデラックスバージョンを訪れる為の服装なのよちなみに私は、魔女と言う設定になってるわ・・・倉田君は、男爵と言う設よ・・・」

「あ、そう・・・もう怒る気も失せた
こうなればとことん付き合ってやるぜ・・・」

祥太は、諦めたように言う。
美梨亜は、嬉しそうに笑っているのであったが祥太には不気味に笑っている風に見えた

「さあ、行きましょう・・・」

そう言うと、美梨亜と祥太は
心霊スポット、不運神社と呼ばれた場所に辿り着いたのであった。

「何だ・・・ここ」

「ここはね?お祈りすると、50%の確立で不運になると言われる場所よ
写真を撮ると、必ず霊が写るのよ・・・ふふふふふ」

「お前、楽しそうだな・・・」

「まあね・・・こう言うの好きだからね?」

美梨亜達は、神社を徘徊しながら写真を撮っているのであった。
一方その頃

「哲弥君・・・強すぎ〜〜〜!」

「ん?そう?」

ここは、ゲーセンの中
哲弥と雛乃は、格闘ゲームでバトル中なのであった。
ちなみに哲弥が、20戦20勝していて、無敗だった

「もう一回コンテニューする?雛乃さん?」

「やるわよ!貴方に勝って、一緒にお参りしましょう!」

「なんか趣向が変わってるけど・・・ま、いっか
僕に勝ったら、一緒にお参りに行こう〜」

「う、うん!これからは負けないよ!哲弥君」

そして数十分後、何とか雛乃は哲弥に勝って
一緒に神社にお参りに行く事に成功したのであった。
こうして、彼らの大晦日は終わった。
そうして元旦

「あけましておめでとう〜!涼」


「おう、おめでとう!ところで、お前らどうしたんだ?」

愛子と涼は、お互いに挨拶した後、ばったり出くわした。
祥太と美梨亜、哲弥と雛乃に話し掛けてみるのであった。

「ああ・・・・俺は、これまでで一番嫌な思い出になったぜ・・・」

「ふふふ・・・楽しかったわ、今年も一緒に行きましょうか?倉田君」

「頼むから、それだけは勘弁してくれ・・・」

祥太は、顔を青ざめている。
よっぽど恐ろしい体験をしたのだろう
体がびくびく震えていた。

「祥太・・・お前、大変だったんだな・・・同情するよ」

「なら、変わってくれ・・・そう思うのなら」

「まあまあ無事に年を越したんだし、いいじゃない
で、哲弥君と雛乃ちゃんが一緒だって言うのが驚いたよ」

「そうだな、いつから仲良くなったんだ?哲弥?」

「あはは、一緒に遊んだら仲良くなってね」

「わ、私はたまたま暇だから、哲弥君と一緒にお参りしてただけよ!」

「ほう〜?ならそう言う事にしといてやるか」

「本当だからね!信じてないでしょ!?」

「まあまあとりあえず出会ったんだし、これ持って来たから見てみて」

そう言って愛子は、おせち料理を持ってきたのであった。

「はいw今日はお正月だから、おせち料理作ったよ、皆で食べてね」

「なんでそうなるんだああ!」

こうして、涼達は愛子のおせち料理を食べる羽目になってしまったのであった。
涼達は、元旦から不運になったのでした・・・

「ふふふ・・・これが、今年の始まりね・・・」

〜終〜
■作者からのメッセージ
はい、レイドです。
またまた書いてみました。
以外にこのキャラクター達で物語を書くというのも結構楽しかったりしたりしますね。まあ、長いですが気軽に読んでみて下さいませ〜

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