ジュエルプリンセスMiracle 第7話 明かされていく謎 〜後編〜
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年02月12日(金) 21時55分11秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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「今度は僕が話しますね」
「ええ。バトンタッチってトコですわ」

空上姉弟そらかみきょうだいは笑顔で言う。叶氣かなきは驚く。

「……話しても大丈夫ですか? 姫様プリンセス
「あ、うん。いいよ。大丈夫」

叶氣がそう言うと、有紀ゆうきは深呼吸する。

「わかりました。では――……」


今度は有紀の話が始まった。
































 桃奈ももなの話より、もっと前になる。これはまだようたちの中でかな……過去の叶氣とは、まだ会ってない話になる。

「空上姉弟は、いつも早いな。五十嵐兄妹いがらしきょうだいもお疲れ」

陽は言う。そして

「こんにちはー」

鳴課なるかも陽の背中から、ひょこっと出てくる。

「朝から夫婦同士を見れて幸せですわ♪」
「夫婦って……夫婦じゃないから」
「冗談ですわよ」

桃奈は笑うが陽と鳴課は、ほおを赤くする。

「けど、お二人は本当に仲がいいですね。結婚すればいいですのに」
「そーだよーっ!! 大体、結婚しないのがおかしいでしょ?」
詩羽しうの言うとおりかもしれない。けど、結婚するかしないかは自由だし。強く押し付けたりはしないから」

有紀、詩羽、しゅうの順で話す。

「とにかく……その、まあ結婚とかは、考えておく。けど、鳴課を大切に思ってるから」
「おおっ!! あっつい二人〜〜〜〜!!!! もうさ、どっかの外国……海が綺麗なハワイとかいいねっ!! そこで結婚式でも挙げて、一緒に暮らせば? もーーーっ!! 理想すぐる!! とにかく2人は萌える〜〜〜っ!!!!」

詩羽は陽の言葉でテンションアップした。

「まだ結婚するとは決まって無いからね。詩羽さん。勘違いしないでね?」

鳴課は言った。






























――あれから3ヶ月が経った日のこと。僕達は初めて宝石の姫様ジュエルプリンセス……過去の姫様と対面することになりました。その時の噂では、とっても綺麗な人だとか優しくて、まるで天使のような人とか言われていました。もちろん、皆そろっています。







ですが、これが陽くんと鳴課さんの関係に影響をおよぼしたんです。





















「まあっ!! 貴方達が宝石の世界を、いつも守ってくれているのですね。初めまして。宝石の姫様の草柳くさやなぎ 叶です。よろしくおねがいします。そして、いつもありがとうございます」

 叶は浅く、お辞儀をする。皆もお辞儀をする。
 叶の外見は今の叶氣とは変わらないが、透き通った海みたいなブルーアイ、綺麗な茶髪、パールみたいな白い肌。まるで噂どおりの天使のようだ。そして、淡いブルーのドレスを着ている。

「本当にあえて嬉しいです。特に鳴課さんと陽さん。よく貴方達の噂も耳にするので、本当に会いたかったです。もう、結婚すればいいですのに」

叶は笑顔で言う。

「え……でも、姫様は宝石の王子様ジュエルプリンスと…」
「いえ。私は結婚してもしなくても結構なんで。王子がいいのでしたら、私も結婚します。ですが、王子が本当に好きな人と結婚してくれるほうが一番の幸せなんです」

 鳴課の言葉をかき消すように、叶は言う。





――思えば、これが始まりでしょうかね。でも、その後













「陽? 陽くん? 陽ってば!!!!」
「え……何?」
「ボーっとしてたけど、何かあったの?」

鳴課は不安そうな顔で言う。

「宝石の姫様が綺麗だなーって思ってただけ」
「……そう。確かに綺麗だね。私も見惚れちゃった」
「ああ」





――その会話を、すぐ後ろで聞いていた僕達は気づいてました。そう。
















陽くんが叶さんに「本当の恋」をしたことを。




















⇒To Be Continued...

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