ジュエルプリンセスShinig 第22話 別れ、そして
作者: 夏姫 みの   2009年08月31日(月) 10時13分55秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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哀梨あいりさんとの戦いも終わり、いつもの平和な日常に戻りました。
そして私たちは――…

姫様プリンセス、もう夏休みも終わりですねー」
「うん。夏休み、楽しかったね」

 冷房が効いた生徒会室で話をしてるのは有紀ゆうき叶氣かなきだった。今日は8月29日だ。明後日で夏休みも終わる。
 ちなみに今日は生徒会の登校日。生徒会は夏休み中、資料を整理したり花の水遣りなども、やらなければならないのだ。地味な作業だが、仕事なので仕方が無いのだ。
 それから、9月に入れば2学期も始まる。2学期は学校に登校するのも多いので、一番忙しくなる。

「それに、2学期に入れば受験勉強も念を入れないとですわ。頑張りましょうね、日向ひなたくん」
「そうだな」

 あ……そうだったね。よう桃奈ももなちゃん、今年度で卒業するんだっけ……。なんだか少し寂しい気がする。来年度はどうなるんだろう……と私は不安だった。
 そんな中、しゅうは資料を見ていた。だが、かすかに悲しげな顔をしていた。それに気づいた叶氣は

「秀くん、どうしたの?」

叶氣は秀に言う。秀は自分の手をギュッと握り締めた。そして
























「僕、LAロサンゼルスに引っ越すんだ」




















 秀の声が生徒会室に響く。叶氣たちはボーゼンとしていた。叶氣はこんなことを思っていた。
 し、秀くんが引っ越す?! そんな…せっかく仲良くなれたのに……。

「ど、どうして引っ越すのです?」

桃奈が言う。秀は無表情で

「お父さんの転勤で。よく…転々として」

と言う。

「そういえば10年前…


以下、陽の回想


「え?! まだ一年しか経ってないのに? って…もしかして」
「……そう。お父さんの転勤」
「そんな……」



回想終わり


…ってなことがあったよな」

 秀くんはコクリとうなずく。

「あのー」
「日向くんの頭って」
どうなってるの? っていうか、どんだけー

有紀→桃奈→叶氣と話す。ちなみにこの声は、陽には聞こえなかった。

「とにかく寂しいな。秀がいなくなるのは」
「そうですわね。力になってくれると思いましたのに」
「はい……。とても残念ですが、仕方ありませんね」

皆、悲しげな顔で言う。

「秀くん」

私がそう言ったとき、秀くんは私のほうに向いた。皆も向いた。

「私、秀くんはとても頑張ったと思うよ。それに、力にもなってくれた。いろんなことがあって、たくさん思いでも作れたと思う。だから…


LAでも頑張ってね」



 空上姉弟そらかみきょうだい、陽もうなずく。どうやら皆、同じ意見だ。秀くんは驚いていた。感情が顔に出てる。今まで顔に出なかったのに……。






「――ありがとう。姫様プリンセス






秀くんはかすかに微笑みを見せた。叶氣たちも微笑みを浮かべた。





⇒To Be Continued...

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