ジュエルプリンセスshinig 第10話 野外学習 |
作者: 夏姫 みの [Home] 2009年07月04日(土) 20時02分34秒公開 ID:bkWoewa3Plc |
「それでは、今日の昼ごはんはカレーです!! みなさん、頑張って作りましょう!!」 先生がご機嫌な感じの声で言って、皆カレー作りを始める。カレーは皆好きだ。というかキャンプの定番だもんな。 それで オレ達は生徒会なので、生徒会のグループでやることになった。メンバーは…もう、わかってるよな。 「きゃあーーー!! たたたた、たまねぎが目にしみますわ!!」 涙目の 「大丈夫? 私がやるよ。桃奈ちゃんはたまねぎ以外のもの……にんじんか、ジャガイモか、豚肉を切って」 「じゃあ、にんじんをやりますわ……。ありがとうございます」 女の子同士の友情、か。 「やっぱり、たまねぎは目にしみるね」 「えっと…… 「炊いてる」 「それじゃあ、豚肉切って。 さすがは生徒会長。料理も分団するのもすごい。 「ふーん……感心してるんですの?」 こそっと桃奈はオレの耳元で囁く。 「も、桃奈!!」 そうだ、そうだった。この間、秀と叶氣とオレで三角関係になって、空上姉弟の作戦を、今日実行することになってるんだ!!!! うわ、すっかり忘れてた。 「まったく、素直になりなさいよ。 お、お前なぁ……。言っていいコトと悪いこコトがあるだろ(←精神的ショックを受けている)。 「そ、それよりも、にんじん切り終わったのかよ!」 「ええ、終わりました。日向くんはジャガイモまだですの?」 「まだだ」 「とにかく よく、叶氣のこと知ってるな。まあいいや、とりあえずジャガイモを切り終わろう。 シーンとした空気が流れる。みな、真剣だ。 ガチャッ…… ドアが開く。 「ただいまー。みんな具材切り終わった? ごめんね、任せちゃって」 「いえいえですわ」 桃奈が笑顔で言う。叶氣はバンダナをキュッと締め付ける。 「さてと。ご飯はもうできると思うんだけど…秀くん、どう?」 「大丈夫、もう炊けてる」 無口無表情で秀は言う。 「そう。それなら、カレールーの方は協力して全員でやるよ!!」 それから……何分の時間がたったのだろうか? 一応カレールーはできた。 「後は…盛り付けだね! 私と陽がやるから先に席、着いていて」 ウソ?! ま、マジで? 「はい♪ じゃあ、頑張ってねー」 ご機嫌よく有紀は返事をした。まあ、2人の神様のおかげのようだな。 「か、叶氣」 「へ?」 早速、オレは盛り付けながら叶氣に話しかける。 「どうして、オレに手伝いを頼んだのか?」 叶氣は、1つお皿に盛り付け終わったらしい。そして、寂しげな顔をした。 「――最近、私達あんまり話してないから…少しでも2人でいれる時間が欲しかったの。野外学習の準備で忙しかったからだと、私は思うけどね」 ……嬉しいかも 「でも、話すところはたくさんあったのにね! 話しかけずらかったの。ゴメンね……」 別にいい ただ、話しかけようとしてくれただけで嬉しかった。 「ど、どうしたの? えと…その…だ、抱きしめるなんて……」 「ありがとう」 「?」 叶氣は、オレが言っている意味がわからなかったらしい。知らなくていい。ただ、オレは…… 「さて、やるか」 叶氣のことが好きなだけで。 「うん!」 そのとき見せた叶氣の微笑みは…まるで、これからの季節に咲く、ひまわりみたいなキラキラとした笑顔だった。 そしてその後… 桃奈は食欲旺盛だということが判明し、姉弟の有紀以外、皆ぼーぜんと桃奈を見ながらカレーを食べるのであった。 「 「……すげー。ある意味」 「コレでもう4杯目ですよ。がんばれですー」 「……太ると思う」←桃奈には聞こえてない(聞こえてたら、とんでもないことに……) 「もももももも桃奈ちゃんって、食欲旺盛だったのーーーー??!!」 と言う叶氣の叫びで、午後のお食事は締めくくりました。 つづく |
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