ミスティックシンフォニー第三巻
作者: 零堵   2010年04月27日(火) 00時05分56秒公開   ID:YynBrr2ofCI
早苗と晶が、雪合戦をした日から二週間ぐらいが経過していた
学校にて


「すっかり寒くなったよな」

「ほんとよね・・・はあ・・・寒いの辛いかも」

「確かにな、でも色々と行事があるぜ?」

「確かにそうね?クリスマスにお正月、イベントいっぱいよ?」

「クリスマスwやっぱりパーティよね」

「パーティ?」

「そ、丁度冬休みに入るじゃない?だから皆呼んでクリスマスパーティっていうのはどう?」

「それ、いいわね?早苗ちゃん」

「そうだな、じゃあ何処でクリスマスパーティやる?」

「じゃあ、私の家に集合しようw私、お母さんに頼んでみる♪」


「解った、じゃあ日にちはクリスマス・イブの二十四日早苗の家に集合な?俺も色々知り合い誘ってみるから」

「ね?どうせなら、何か発表しない?一人ずつ」

「いいね?律子ちゃん、じゃあ何をやるかは個人で決めて?」

「解った」

「いいわよ」

こうして、早苗の家でクリスマスパーティを開く事になったのであった
そして、迎えた十二月二十四日、早苗宅に数人の男女が玄関前で出くわした


「あ、晶君に武人君に零夜君、こんばんは〜」

「こんばんは〜」

「とりあえず男は、俺たち三人だが・・武人は何で来たんだ?誘ってないのに」

「失敬だな?私だってこういうパーティは好きなのだ
まあ実験はもっと好きだが・・・いいだろう?来たって、それに・・・」


「それに?」

「このパーティ、怪しい雰囲気を漂わせている奴がいるからな?」


「それって・・・伊藤の事か?」

「呼びました・・・?」

美里亜は、暗闇からすっと現れる

「うわ!び、びっくりさせんな・・・」

「伊藤さん・・・その人形、いつもしてるんですね?」

零夜は、そう聞く
美里亜は、こう答えた


「ええ・・・私の宝物みたいな物だから・・・」

「俺とミリーは、いつも一心同体なんだぜ?」

「な、人形が喋った!腹話術師なのか?伊藤さんは」

「人形とは何だ!俺はちゃんとジョニーと言う素晴らしい名前があるんだぜ?
それにミリーは腹話術師じゃないぜ」


「何だと?じゃあその原理、どうやってるのだ?
科学で解明できるのだろう?」

「いえ・・・そう言うのは・・・よく解りません・・・」

「甘いな、俺は科学でなんか解明出来ないぜ?ひゃ〜っっはっは」

「何だと!解剖して調べてやる!伊藤さん、その人形貸してくれ!」


「駄目です・・・」

「も〜早苗ちゃん家の前で、喧嘩しないの、ほら
さっさと入りましょう?」


「そうだな」

晶達は、早苗の家の中へと入った
早苗宅


「皆、こんばんは〜メリークリスマ〜ス」

早苗がそう言って来た、早苗に抱きつきながら微笑んでいる女性がいた
彼女の名前は、碧川恵奈、早苗の母親である
この母親、娘の早苗に超溺愛なのであった


「あ、早苗のお友達?晶君、お久しぶりね〜?」

「あ、はい、お久しぶりです」

「さ、クリスマスパーティの準備はもう出来てるから早速はじめましょう」


「お母さんに話したら、快くOKしてくれたの♪」

「そうなの・・・」

「さあ、さっそくパーティの始まりだぜ〜」

「お前が仕切るなよ・・・」

こうして、パーティが始まった
皆、それぞれ隠し芸を持ってきて、順番に披露する事にした


「一番、碧川早苗、変身しま〜す」

そう言って、早苗はあの言葉を言う

「ミスティックシンフォニー!」

早苗のグローブから光だし、体を包み込む
早苗はサンタクロースの格好をした


「えへへ、早苗サンタ参上〜」

「きゃ〜凄いわ、早苗ちゃん♪」

そう言って、恵奈が早苗に抱きつく
その光景を見ていた、武人は


「な、どうやって変身したんだ!?マジックか?トリックは何だ!?」

「ま、いいじゃねえかクリスマスなんだし」

「そういう問題か!?てか何故、晶は驚かん!」

「いや・・・だって、俺も変身できるし?
二番、品川晶、早苗と同じく、変身するぜ〜」


そう言って、晶はあの言葉を言う

「ミスティックシンフォニー!」

すると、晶はトナカイのコスプレをした

「クリスマスだから、トナカイだぜ」

「だからどうやって変身するんだ!?誰か教えてくれ〜!」

武人は、そう叫んでいたと言う
そして・・・


「三番、伊藤美里亜・・・一人芝居します・・・」

「俺様とミリーのコントだぜ、オマエラしっかり聞いておくんだな?」

「伊藤さん・・・あの熊の人形、どうやって動かしてるんだろう・・・やっぱり腹話術かなあ?」

「そうだな・・・でも何であの人形、えらそうなんだ?」

「僕に聞かれても、解らないよ・・・伊藤さんの事、よく知らないし・・・」

晶と零夜は、そう呟いていた
美梨亜のコントが終わった後
武人は、科学の実験を披露して
零夜は、面白い話をして
律子は、自作の絵本を朗読して
その場は、盛り上がったのであった・・・
早苗達が、クリスマスパーティをやってから数日が経過して
大晦日の日
早苗は、出かける事にしたのであった




「さ〜て、出かけよっと」

早苗は、寒さを防ぐようにセーターやマフラーを着て
外に出かける、行き先は決まっていた


「今日は、絶対当ててみせる〜!」

早苗は、神社にと出かけたのである
目的は、「運勢御椀」であった
運勢御椀とは、神社でやっている行事で、二つのうちどっちかを選ぶのである
どちらか一つに、小さいお守りが入っていれば、その年一年、幸せがおとずれるといわれていた


「今まで・・・何回もやってるのに・・・一度も貰ってないのよね・・・
もしかして、私・・・不幸少女!?」


そんな事で不幸と決めつけるのは、どうかと思われる・・・
早苗が神社の中に入ると、知っている人物を見かけた


「あれ?晶?何してんの?」

早苗は、晶を見つけて声をかける

「あ、早苗、お前も来たのか?偶然だな?」

「偶然だね〜、で、何しにきたの?」

「何しにって・・・決まってるだろ?」

「あ、分かった、運勢御椀だね?」


「ちが〜う〜!ここに、ヒーロー戦隊!ガンバルダーの人が、イベントとしてやってくるんだ!」

「は?」

早苗は、マジでぽかーんとした

「う、運勢御椀じゃないの?」

「運勢御椀?ああ、もうやったけどな?あれ凄くつまらないぜ?」

「何で?」

「だって、ほら」

晶は、ポケットから、いくつものお守りを取り出す

「ほらな?今年で5つ目だぜ?しかも連続で、なんかここまでくるとな〜・・・」

(な、何で晶ばっかり貰ってるのよ〜〜〜!?)

早苗は、晶のお守りを見ながらそう思っていた

「早苗は、どうなんだ?」

「わ、私?私は・・・一個も持ってないわよ!」

「何で、キレてんだ?意味わかんねえ・・・」

「別にいいでしょ!・・・あれ?」

早苗は、何かを見つけたみたいである

「なんだ?どうした?早苗」

「あ、もしかして・・・あれ・・・フェイク?」

早苗は指差した、晶は早苗の指指した方を見る
見てみると、上空から、黒い物体が神社に向かって、やって来るのが見えた


「そうかもな・・・」

「でしょ?あ、フェイクレーダーがなりだしたしね?」

確かにフェイクレーダーが鳴り始めた、でもそのおかげでかなり目立っている

「けど、どうすんだ?人かなり多いぜ?それにミスティがいないと、捕まえる事出来ないしな?」

「私ならここです」

ミスティは、ぱっと現れた

「うわ!いたのかよ!びっくりさせるな・・・」

「すいません、この付近にフェイクがやってくるのが見えたので
急いだんですが・・・どうして変身しないんですか?」


「変身ってなあ・・・」

「そうよね・・・」

「?何か問題でも・・・・?」

「ここだと人目を気にするんだよ・・・」

「そうなの・・・もし変身しちゃったら
通報されて監禁されて調べられて見世物にされちゃうかも・・・」

「おい・・・いくらなんでも・・・ありそうだな・・・」

そう言っている間に、フェイクと思われる物体は、神社の屋根の上に降り立った

「あ、確かにそうですね、じゃあ私が何とかします」

ミスティは、そう言って、ポケットから小型時計みたいなのを取り出す

「それは?」

「これは、”時間トメレール君”です」

「何か、ネーミングセンスが凄いな・・・」

「もしかして、それで時間を止められるって事?」

「まあ、そういえばそうですね、でもこれは時間を三分間しか止められません」

「えらく短いな・・・」

「でも、これで変身出来るわね、フェイクをどう戦うかはあとで考えようよ?」

「そうだな・・・」

「では、止めますよ?いきます!時の時計よ・・・この場にいる三人以外の者の時間を止めて!」

ミスティがそう言うと、周りの人の動きが止まる

「今です、変身して下さい!」

「よし、やるぞ!早苗」

「わかってるって!」

「ミスティックシンフォニー!」

「ミスティックシンフォニー!」

早苗達は、止められた時間の中で、変身する


「とりあえず変身完了!」

「そうだな!」

早苗と晶は、変身して早苗は巫女服
晶は、陰陽師の格好になっていた


「一回、こういうのやってみたかったんだよね〜」

「確かにな?陰陽師ってなんか響きがかっこいいしな?」

「あの・・・陰陽師って?」

ミスティは、どうやら知らないみたいである

「そうだな・・・悪をやっつける?札の力で?まあ、そんな感じ」

「そうだっけ?まあ、私もよく知らないけど」

「はあ・・・そうですか」

「って、変身したのはいいけど、どうやってあそこまでいけば?」

「そうね・・・って、何か忘れてない?」

「う〜ん・・・あ、そういえば最初に貰ったアレが使えるかも」

「あ、確かに・・・今まで忘れてたわ・・・」

「あれを使えば、屋根の上なんて、軽々と行けますよ?」

あれとは何かと言うと、第一巻で貰った三つの道具の一つ
ブーツのライトブーツであった


「で、ミスティさん?これどうやって使うの?」

「そうだよな?普通に歩くだけに使っているからな?」

早苗と晶がそう言うと、ミスティは説明口調でこう言った

「では、ご説明します、このライトブーツは
陸海空全てを移動出来る事が出来ます
宇宙とかには行けませんけど操作方法は
合言葉で力が発動するようになってます
その合言葉は、こう言って下さい、ミスティックターボと」


「解ったわ、やってみよ?晶」

「そうだな」

早苗と晶は、人があまりいない林に言ってから
こう叫んだ


「ミスティックターボ!」

「ミスティックターボ!」

早苗と晶がそう言った途端、ブーツが光りだす
早苗は赤色に、晶は青色に光った、そして空中に浮き出したのであった


「わ、浮いてる〜すご〜い」

「確かにな?でもこの姿、もし見られたら騒動になる
だから早いとこ、屋根の上に行くぞ!」


「了解」

「私は、あとから行きます」

早苗達は、屋根の上に行ったのであった
(屋根の上)
屋根の上には、真っ黒な色をした、鳥のような物体がいた
二つの目から放たれる眼光は、強い輝きを見せている


「で、どうやって戦う・・・?」

「と、とにかくやってみようよ?」

「そうだな・・・行くぜ!」

「ええ!」

晶と早苗は、手にお札を持つ
そして投げつけた、フェイクは、それを軽々と避ける


「素早いな・・・」

「そうね、私が後ろから戦うわ、晶は援護をお願い!」

「解った」

そう言って、早苗はフェイクの後ろ側にまわる
そして、札を持ち、投げつけた


「喰らいなさい!五法連札!」

「なんだ?その技・・・」

「昔、やってたアニメから取ったの」


「あ、そう・・・」

早苗の放った札は、全てフェイクに命中した
どういう効果があったかは、解らないが、フェイクは動きが鈍くなった


「これでも食らえ!とりゃああ!」

晶も札を放って攻撃する
フェイクは、完全に動きが止まった


「やりましたね、では行きます、ミスティックフォース!」

下からやって来たミスティがそう言う
フェイクは光りながら消滅したのであった・・・
それからどうなったのかと言うと
ミスティはフェイクの調査をしますと言って
早苗達から離れ、早苗は運勢御椀をやったが
今年もお守りを貰えなく
晶はヒーロー戦隊!ガンバルダーの人と握手して、嬉しそうであった
なお、この神社、屋根の上に幽霊が出ると言う噂が、一時期流れたのであった・・・


〜四巻へ続く〜

■作者からのメッセージ
はい零堵です。ミスティックシンフォニー三巻目を投稿します。
大体物語も中盤に入ったころでしょうか?まあそんな感じですね
それにしても時間トメレール君・・・三分間しか止めれないというのは使えるのか使えないのか・・・w
四巻目も長めになると思いますのでよかったら見てみてくださいませ
感想くれると嬉しかったりします。
ちなみにこのミスティックシンフォニー・・・実は四コマ漫画あったりします
この物語が描き終わったら、最後に載せようと思ってます。

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