ジュエルプリンセス+3 女の子、になりました。 | |
作者: 夏姫 みの 2010年04月29日(木) 16時19分47秒公開 ID:bkWoewa3Plc | |
「うわぁぁぁああああああ!!!!!!!」 オレは朝起きて第一声を上げる。そして……声も高くなっている。そして胸も……ある。そして髪もロングへアー。そしてベッドを降りて、全身鏡で見る。そこには女のオレがいた。 ひでぇひでぇひでぇ!!!!!! 朝からなんなんだよ!! あ、オレの名前は 昨日、変なものは食べてない、性転換手術なんて行ってない。行ったらオレの大好きな叶氣たんを愛せない! つかどうすればいいんだよ!! 叶氣がオレの家に来たらヤバいことになるだろうな。まず驚く→気持ち悪がられる→フラれる。そんなのは嫌だ。オレのプライド&精神的にすっっっっごく傷がつく。立ち直れないぐらい。 と思った瞬間に。 ピーンポーン…… とインターホンが鳴る。ああ、叶氣だ。でもどうすればいい?! オレは女だぞ! えーっと……家族は休日出勤でいないし、もう出るしかないか。……一応、フラれる覚悟はできている。 そしてオレは玄関へと向かう。そしてドアを開けると 可愛い叶氣が立っていた。 叶氣は驚く。……しかも眼を輝かしている。な、なんなんだ? 「陽、だよね?」 「え」 叶氣はオレということに気づいたらしい。そんな事よりも目が、いつも以上に増して輝いている。叶氣については可愛いとしか言えないが、引かれないかヒヤヒヤしてる自分がいる。 「陽だよね?! きゃぁぁああああああああっ!!!!!」 「え? え??」 むしろオレに抱きついてきた。ごめん、叶氣。もうオレ嬉しすぎて死にそう、幸せ。オレ、女のままで生きてもいいかもしれん。あ、でもそれじゃあ叶氣と結婚できない……。 叶氣はまだ抱きついたまんまだ。 「お邪魔させてもらうよ。部屋でゆっくり話しよっ!」 「あ、ああ」 叶氣は、もう目を輝かして明るい声で言う。どうしよどうしよ。最強に可愛い。もう女って最高かも。 そしてオレたちは部屋のドアを開け、叶氣はベッドに座る。 「あーでも部屋は男の子の部屋って感じがするね」 叶氣はオレの部屋を見渡して、感想を言う。 「だってオレ、元は男だもん」 「それはそうだけど……でもどうして女の子に?」 「わからない。ホントわからない。何もしてないし、何も食べてない。朝起きたら、こんなんになって……」 オレは言う。ホントに何も食べてない、何もしてない。どうしてなんだよ……。 「でもさー女の子の陽も新鮮。スタイルがいいし背も高くて、手足も細いからモデルさんみたい。私もこんな風に生まれたかったなぁ」 叶氣はじろじろと見て言う。気持ち悪がらないのは、すごく嬉しい。予想以上に最高な感じになった。でもモデルって……。叶氣のほうが可愛いと思うけどなぁ。 後、叶氣に言われて気づいたけど、腕も細くなっていて、手足も女みたいに細くなってる。手足とか腕とか細くて折れそうだ。女ってこんな体してるのかーとか思ってしまう。 「そうか? オレは小さくて可愛い叶氣のほうがいいと思うけど」 「陽が女の子になったら、きっとこうなんだろうな。すごく綺麗。モデルデビューして、いつかはセレブ女優さんになって……それから大きな仕事とか舞い込んできそう」 「そんな大げさな」 「なってもおかしくないと思うけどなぁ」 叶氣はうらやましそーな目で見て言う。叶氣は女のオレに興味津々だけど、オレはもう早く戻りたい気持ちでいっぱいだった。 でも叶氣から抱きしめられたりするのであれば、まだ女でもいいかなーとか正直に思う。 「でも陽は男の子のほうが、しっくりくるかな。女の子だと落ち着かないっていうか」 おおっ!! 叶氣は男のほうがいいと。戻りたい気持ちが強くなった。 「オレも思う。だってさー女だと、叶氣と結婚できないし」 「け、結婚?! 気が早いよ!!」 「じゃあオレと結婚してください」 「……えっと……どう答えたらいいのかな?」 ああ、モジモジしてる叶氣が可愛いよ。もうヤバい、萌える。まあでも結婚の話とかしたって叶氣は戸惑うばかりだから、話題変えよ。あ、そうだ。 「それもあるけど、桃奈の女装の餌食になること間違い無しだな」 「あー。桃奈ちゃんね」 桃奈とは、 「そんなことより、元に戻す方法とか無いかなぁ?」 「だな……」 すっかり、元に戻すこととか忘れてた。でもどうしたら元に戻るのだろう。 あ、よく少女マンガとかであるパターンだが、キスすると元に戻るとか。やってみようか。 「うーん……ココはまず叶氣たんとキスだっ!!」 「えっちょっ……」 オレは叶氣にキスする。……なんかSのスイッチが入ってきた。 シーン……として、何も起こらない。 「陽、ごめん。外でいい空気吸ってくる」 叶氣はオレの部屋を出て行く。そして外に行く。 「あ」 そ う だ っ た 。 オレは女の姿だった。女同士のキスって……ちょっ、オレマジでしちゃった。……どうしよ。叶氣たんに嫌われる!! 「どうしたら元に戻るんだ……? はぁ……」 一生元に戻らなくなったら叶氣と結婚できなくなる!! どうしたらいいんだ!!!! 「陽、どうしたの? いきなり落ち込んじゃって」 「……叶氣」 叶氣が外から帰ってきた。もう叶氣に甘える。どうしよ。 「はぁ……叶氣たん」 「元に戻す方法、なんかあるかなぁ? だって陽、何も変なものを食べてないし何もしてない……んだよね」 叶氣は考える。そして数分後、叶氣は何かを思いついたらしい。そんな顔をしてた。 「うーん……そうだっ!! 作者だ!!!!」 「え」 叶氣は携帯電話を取り出して、お話を書いている作者に電話をする。 「はい、作者ですがー。叶氣と陽だね。あいあいわかってますよ」 「うん。今から向かっていい?」 「良いよ。ただし、また小説のネタをバラバラにしないで。宿題のプリントとかやぶらないで、そして悪いけど詩羽をつれてこないで」 「わかった。じゃあ行くねー」 叶氣は電話を切る。そして少し考える。 「陽。スカートってダメ?」 「す、スカートッ?!」 オレは声が裏返る。スカート無理。あれ絶対、露出多いって。 「そっかー。んじゃあパンツね。陽って絶対スキニー似合いそう。待ってて。今から持ってくる」 「わかった」 オレはそう返事をする。つかスキニーって何だ? とか疑問に思う。そんなことよりも作者のせいなのか……。いや、でもそうとしか思えない部分もあればそうでないところもある。 そして二十分後。オレにとって、その二十分が長い気がした。 「ふう……まあこんなのでどうかな?」 叶氣の私服にフルコーデ、叶氣はファッションセンスがいい。結構クールな感じのファッション。一言で言うならばシックな感じだ。それからスカートじゃなくてよかった。 「えっと……最近どれも新しい服なの。でも陽のサイズに合うのってこれしかなくて。とにかく着てみて」 「え、ああ」 オレは叶氣から服を受け取る。そして叶氣は部屋を出て行った。 「うわぁ……」 すごい、やっぱオシャレな服だ。女ってこんな服を着るんだとか思う。そして着替えてみる。まず最初に上半身を脱ぐ。 …………。 ぎ、 「ぎゃぁああああああああああ!!!!!!!!!」 叶氣はオレの叫びを聞いて、ドアを勢いよく開けて部屋に入ってくる。 「な、何?! 陽、どうした…………あー男の子なのね。わかるよ、うん」 叶氣はうなずく。そんな場合じゃないって!! 「共感するなっ!! これをどうにかしてくれ!!」 「どうにかって……着せればいいんだね。わかった」 叶氣に服を着せてもらった。やばかった。あれはやばかった。なんか……いや言うのやめよ。読者様にはすみませんと、心から謝ります。 「後はズボンと靴下だねー。んじゃ出て行くよ」 「わかった。ありがと」 叶氣は再度出て行く。そして今はいてるズボンを脱いで叶氣の私服のズボンをはく。ううっ!!! し、締め付けられる! 太ももが!! ピチピチ状態、と表したらいいのだろうか? とにかくキツい。 なんとかウェストは入ったが、足が締め付けられている。特に太もも。でも見た感じ、細く見える気がする。 そして靴下を履く。後、気づいた事がもう一つ。足が小さくなってる。やはり女のサイズって感じのサイズ。 「どうー?」 叶氣が部屋の向こうから呼ぶ。オレは 「いいぞー」 と言い返した。そして叶氣は入ってくる。 「すごーい!! クールだよ!!」 「え」 「ほら、鏡を見てごらん?」 叶氣は目を輝かす。そしてオレは鏡を見る。……すごい。もう目の前には「女」のオレがいる。外見からみれば、完璧な女だろう。「男」というのが全く外見に無い。 「じゃ、行こっか」 「ああ」 そしてオレたちは作者のほうへ行く。作者の家なんて、お正月ぶりだな、と思いながらも。 ⇒To Be Continued... |
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