江戸組っ!第一章 #8始動
作者: ちびハチ公   2010年08月03日(火) 08時28分27秒公開   ID:MRiX6gH5OZ6
 「りょ、良?!何で無線!」
「助けてもらったんだ。ポケモン達に」
 シンジと龍馬は無言になった。
「ヒノ、ヒノ!」
突然、ヒノアラシが話に割り込んでくるように鳴いた。
「おっと。ちょっと待っててくれ、アラレ」
 (またあの女、ポケモンに名前付けたのか・・・)
シンジは呆れた。
 「ここ、若草城にある牢屋なんだけど・・・。江戸時代の物にしちゃ、硬すぎるんだ。何度も抜け出そうとしたらしいんだ、アラレ達も。けど、どこもコンクリみたいでよ。鍵もすごく複雑な構造だ。もしかしたら平成ものかも」
「コンクリ?!化学物質ないと作れないよね、コンクリートって!西洋でもまだ化学物質輸出できないと思うし」
龍馬は呟いた。
「とにかく俺も、何とか抜け出せるようにやってみる」
 と、その時だった。
「おい!何をしている!」
「しまった!奴らが来た!またな!」
良は小声でそう言うと、慌てて、無線を切った。
「・・・忙しい奴だな」
シンジは独り言でそう言った。それを聞いた龍馬はため息をついてこういった。
「良も頑張ってるんだ。お前も良を助け出せるよう努力しろよ。まあ、明日には僕達もそっちに行くけど」
龍馬はそう言うと、無線を切った。それと同時にシンジも無線を切った。
(だから言っただろ?お前がやらないといけないって)
ムーは勝ち誇ったように言った。
「明日にはあいつらもこっちに来るって言ってただろ」
(おいおい。良様を助けるのに人数制限なんてないだろ)シンジはムーを睨んだ。
「お前。何故あいつを様付けで呼んでるんだ」
ムーはしばらく黙り、こう言った。
(そりゃ、良様が尊敬すべきお方だからさ。勇気があって言う事に筋が通ってるだろ?)
「言う事に筋が通ってるってのは確かだな」
シンジは独り言で言った。
■作者からのメッセージ
客観的な小説、かなり久しぶりです。っていうか、本当はここまで主観的に書くと最後まで主観的なのが良いんですけどね。私の場合こういう小説が多いので、全て客観的という手もありますけど・・・。シンジ、言動とかが難しいです。もしかしたらかなりキャラ壊してるかも・・・。

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