江戸組っ!第一章 #14 迷い |
作者: ちびハチ公 2010年08月18日(水) 13時08分46秒公開 ID:MRiX6gH5OZ6 |
武蔵さんからある決断を迫られた良は無言。シンオウに残るか、若草町に戻るか。それが良に迫られた決断の内容だった。 「ごめん、武蔵兄ちゃん。すぐには決められない。ちょっと考えさせてほしい」 『まあ、ゆっくり考えろ。どうするか決めたら教えてくれ』 そう言うと、武蔵さんは電話を切った。 その後、良はずっと上の空。僕達おろかポケモン達に対しても無反応だった。 翌朝。僕達は良とヒカリが泊まっている部屋に集まった。今後の事を話し合おう、と言う事になったのだ。しかし、良はずっと上の空のままだ。 結局何も決まらず、とりあえずポケモンセンターを出る事にした。と、突然シンジが良の肩をつかんだ。 「おい、いつまで悩んでる」睨むシンジに対して、死んだ目でシンジを見つめる良。 「単純にこいつらを本来いるべき場所に返せばいいだろ。そうすれば「黙れ!」 良は態度を一変させた。さっきまで良の肩をつかんでいたシンジの腕を振り払い、シンジの服の襟をつかんだ。さっきまでシンジの肩にとまっていたムックルは当然、僕の方に飛んでくる。良の周りにひっついていた他のポケモン達も良の剣幕に僕達の元に避難。 「アラレ達はもう普通のポケモンじゃないんだ!あの一件で心に傷が出来たんだ!今は俺にひっついてるからまだ良い。だけど俺がこいつらを元の場所に返してみろ。傷が深くなるだけ「マグ、マグ」 さっきまでサトシの後ろに隠れていたマグマラシが良のジーンズをそっと引っ張る。 「・・・え?」 良はゆっくりと周りを見た。ここはポケモンセンターのど真ん中。あまりにも良の怒声が響いてポケモンセンター内の人々が驚いている。それをマグマラシは、自分の主人を馬鹿にされているようで見ていられなかったんだろう。 力が完全に抜けた様に良はシンジの襟から手を放した。 「・・・ゴメン、シンジ・・・。皆さん、驚かせちゃってごめんなさい」 驚いている人々に一礼する良。 頭をあげると、良は急に走り出した。さっきの良の剣幕に驚いていた6匹のポケモン達は急いで良の後をついていった。 僕達が唖然として立ち尽くしているのもつかの間、良のあの響く怒声が聞こえてきた。 「おい!何のようで俺達を捕まえてるんだ!さっさと俺達を解放しろ!」 その後聞こえてきた声は聞きなれなかった。 「嫌だね!あんた達をサカキ様の元に送れば、あたし達はスピード出世でいい感じーよ!」 僕達は急いで外に出た。良の怒声はまだ響いている。その声をたどると、上空。変な形の気球があった。その気球には下に檻があった。その中にいたのは良と良にひっついていたポケモン達。 ついに良はポケモンの言いたい事が分かる能力がある事を知られたんだ。それで、捕まった。 |
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