ミスティックシンフォニーセカンド!〜第十三幕〜
作者: 零堵   2010年12月19日(日) 00時48分55秒公開   ID:YynBrr2ofCI
それはある日のこと
「今日もいい仕事をしたな?ミリー」
「ええ・・・そうね・・・」
そう言ったのは、手に熊の人形?を持っている
伊藤美理亜であった
美理亜は、移動中、熊の人形?ジョニーに話しかけている
「今日の成果はどのぐらいだったんだ?ミリー」
「そうね・・・大体、90点ってとこかしら
部長もそのような評価してたしね・・・」
「そうだな、おいらもそう思うぜ?」
美理亜の所属している部活は、オカルト倶楽部であった
そこで、何やら怪しいことをした帰りみたいでもある
「ん?何だ?あれ・・・」
「どうしたの・・・ジョニー」
「いやな?あの目の前にこっちに向かってくる透明な物体がくるんだが・・・」
「え・・・?ほんとね・・・」
美理亜が確認すると、確かに何かの人魂?みたいな透明な物体が美理亜めがけて向かってきていた
「危ない!ミリー!」
「え・・・?う・・・!」
透明な物体は、美理亜の中に吸い込まれるように侵入したみたいだった
「ミリー!大丈夫か!?」
ジョニーは、そう言うが美理亜は返事が全くなく、ボーっとしていた
「ミリーーー!!」
そうジョニーは、叫んでいたのであった
そして・・・
「おはよう〜」
朝、学校に到着した翠川早苗は、クラスメイトに朝の挨拶をした
「おはよう、早苗ちゃん」
「うん、律子ちゃん、おはよう」
「おっす、早苗」
「晃、早いね〜?遅刻しなかったんだ?」
「おい、俺が遅刻をいつもしてるみたいに言うなよ・・・」
「ごめんごめん、ところで、まだ美理亜ちゃん来てないんだね?
いつも、私より早く登校してくるのに?」
「確かにそうね、伊藤さん、なんか病欠とかで休みなのかしら?」
「いや・・・あいつが病欠・・・なんか、想像できないんだが・・・」
「晶?それは失礼じゃない?一応女の子なんだし?」
「じゃあ、早苗は想像できるのかよ?あの家でだぞ?」
「う・・・確かに・・・」
早苗は、誕生日会の時に行った事を思い出したのか、少し顔を青くしていた
「ほんと、遅いわよね?どうしたのかしら?」
律子がそう言うと、チャイムがなって、先生がやってきた
「は〜っはっはっはっは、諸君今日も元気におはようだ!
さて、出席をとるぞ〜」
そう言って、出席を取っていると、ドアがガラッと開いて、やって来た者がいた
「す、すいません〜おくれちゃいました〜」
「い、伊藤!?」
やってきたのは、手に熊の人形を持っていなく、妙に明るい感じがした
伊藤美理亜であった
「い、伊藤・・・遅刻した理由はなんだ?」
「え〜っと〜、朝、起きて〜ふつうに支度して登校してたんですけど〜
道で困ってる人がいたんで〜助けてたら、こんな時間になっちゃいました〜
先生〜怒ってますぅ?」
「い、いや・・・人助けして遅れたのか・・・じゃ、じゃあ席についていいぞ
こ、これからは遅れずに来てくれると助かるんだが・・・」
「は〜い、わかりました〜、これからは気をつけます〜」
そう言って、美理亜は席に座った
そして、放課後
「ねえ、美理亜ちゃんのあの豹変ぶりは何だと思う・・・?」
「俺にもさっぱり、実は双子の妹がかわりにやってきたんじゃないかと思うぞ・・・俺は、そのぐらいまるっきり性格が違うし・・・」
「そうよね・・・それにしても・・・伊藤さん、ふつうにしてれば結構可愛いわよね?ほら、なんか男子に声かけられまくってるし」
「あ、ああそうだな・・・なんか物凄いありえない光景なのだが・・・」
「私もそう思う・・・美理亜ちゃんに一体何があったんだろ?」
「ちょっと聞いてみるか?お〜い、伊藤」
「ん〜な〜に?、品川君」
「い、伊藤・・・昨日までと随分性格が違うんだが・・・一体なんかあったのか?」
「そうだっけ?私は、ふつ〜だよ?でもなんだろ?昔の私の事ってなんか思い出せないんだよね〜?どうしてだかわからないけど?」
「そ、そうか・・・と、ところでジョニーはどうしたんだ?」
「ジョニー?誰?品川君のお友達?品川君、外国人のお友達いたんだ?意外だね〜」
「違う!お前がいつも手にはめていた熊の人形の名前だよ!」
「熊の人形・・・?私、そんなのつけてたの?ん〜・・・やっぱり思い出せないや、あ、やることあったんだ、じゃね?」
そう言って、美理亜は離れて行った
「・・・結論、やっぱ頭打ったか、別人だと思うんだが」
「そ、そうね・・・私もそんな感じがしてきたわ・・・」
そう話していると、早苗の持ち物から音が鳴り始めた
「あ、早苗、なんか鳴ってるぞ?」
「あ、ほんとだ、え〜っと・・・これは、ミスティさんからもらった
ミスティックフォンが鳴ってる、え〜っとはい、こちら早苗です」
そう話すと、ミスティックフォンから聞きなれた声が聞こえた
「あ、こちらミスティです、通信障害とか問題ないみたいですね」
「はい、ばっちり聞こえます、ミスティさん、一体なんの用事ですか?」
「フェイクの情報が入ったので、知らせたんです
今回のフェイクは完全憑依型のフェイクで、取りつかれた者の性格や好みまで
変えてしまうらしいです、完全憑依型なのでフェイクレーダーにも反応ないみたいなんです、で、こっちでなんとか検索をかけてみた結果
早苗さん達のすぐ近くに出没するということが分かりましたので、電話したんです
何か変わった事とかありましたか?」
「完全憑依型・・・あ、じゃあ伊藤が取りつかれてるということか?」
「多分、そうなんじゃない?、しかし恐ろしいわね・・・」
「あの、一人、そうなんじゃないかな〜と思われる人がいるんですけど・・・」
早苗は、ミスティに何がおこっているのかを話した
「それは、フェイクの可能性が高いです、その人に会わせてください
今から、早苗さん達の所に行きますね?」
そう言って、ミスティックフォンから声が聞こえなくなったと同時に
ぱっと、早苗たちの目の前にミスティが現れた
何故か、早苗と同じ制服を着ていたりする
「お待たせしました」
「び、びっくりした!急に現れたら、心臓に悪いよ・・・ミスティさん・・・
それに、なんで私と同じ制服着てるの?」
「この格好なら、怪しまれないので、じゃあ早速怪しいと思われる人に会わせてください」
「う、うん、じゃあ呼んでくるね」
早苗は、そう言って呼びに行った
数分後
「呼んできたよ」
「一体私に会わせたい人ってなんなんですかぁ〜?」
早苗に呼ばれてやってきたのは、伊藤美理亜であった
「確かに・・・これは、フェイクの反応がします
では、早速・・・・ミスティックフォーース!」
ミスティがそう叫ぶと、美理亜の中から、白いもやもやした物体がすう〜っと抜け出て
消滅したのでした
「任務完了です、早苗さん、知らせてくれてありがとう、では、私は戻りますね」
そう言って、ミスティはまたぱっと消えたのでした
「い、今のがフェイク・・・?お、おばけ〜!!」
「確かにお化けみたいだったな・・・」
「これって幽霊に取りつかれただけなんじゃないのかしら・・・
でも、これはネタになるわね〜?早速ネタ帳に書き込むとしようかしら?」
「あ、それより美理亜ちゃん、大丈夫?」
そう早苗が話すと、美理亜はこう答えた
「私・・・一体何が・・・、やっぱりあの儀式の後遺症かしら・・・?」
「ぎ、儀式?な、何したの?」
「それは教えられないわ・・・教えると、災いが降りかかるし・・・
ん・・・ジョニーがいないわね・・・、じゃあ、私はこれで・・・」
そう言って、伊藤は早苗達の前から去っていったのであった
そして次の日
「おはよう・・・」
「お前ら、おはようだぜ〜」
次の日になると、伊藤美理亜はすっかり元に戻っていて
昨日声をかけた男子は、あれは夢だったのか!?と嘆いていて
早苗達は、結局これでよかったのか・・・?と、思っていたのでした・・・

■作者からのメッセージ
どうも、零堵です
今回は伊藤美理亜の話をかいてみました
なんか性格が違う、美理亜・・・書いてて面白いな・・・と思ったり
次、いつになるかわかりませんが、早いうちに投稿しようと思います。

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