俺と彼女と非日常〜第一話〜俺と彼女〜
作者: 零堵   2011年07月21日(木) 14時14分51秒公開   ID:YynBrr2ofCI
季節は春の日、暖かな風がそよそよと吹いている今日この頃
俺こと、南山真琴(みなみやままこと)は、人生の選択を迫られていた
まあ、ぶっちゃけて言うと、俺は高校生で、顔はまあ平均の平均と言われるほど、運動も百メートルを五人で走って、3着ぐらいだし、テストだって全教科500点中250点ぐらいだったりするわけで・・・
まあ何が言いたいのかと言うと、シンプルイズベスト、まあ普通っちゃ普通なんだよな、これが・・・
そんな俺が、何故人生の選択を迫られているのかと言うと・・・
朝、いつもどおりに学校へと向かって、ちなみに俺の通っている学校と言うのは、公立の山野辺高校と言う、まあ受験して面接して、受かる確率と言うのが100人いたとすると50人は受かるだろうなとまあ、そんな学校なわけで、そんな学校の昇降口にある俺の下駄箱の中に一通の手紙が入っていた事が始まりなわけで
その手紙が入ってる事で考えられるのは、普通なら女子か男子から「放課後、体育館の裏で待ってます」とか「昼休み、屋上でお待ちしております」とかそんな手紙だと普通期待するだろ?いや普通なら期待するね、俺もそう思ったし?
で、その手紙を受け取ったからには、内容が気になるだろ?普通
だからこそ俺は、誰にも見つからないようにその手紙を開けて内容を見てみたわけなんだけど、そこに書いてあった内容はと言うと・・・
「放課後、誰もいない音楽室の中で待ってます、逃げないでね・・・」
と書かれてありました、ええ、そう書いてあったんです
はっきり言いましょう、怖いです、最後に「・・・」付けるあたりが怖いです
でも一体誰が待ち構えているか気にはなるし、それに「逃げないでね・・・」から察するあたり、逃げたら一体どんな事が待ち構えているかさえ分からないし・・・
だから俺は、内心びくびくしながらも放課後になったら、音楽室に行く事にする事にした

そして、授業がいつもどおりに終わり、時刻は約束の放課後
俺は決心して、山野辺高校の南校舎3階の奥にある、音楽室に向かった
いざたどり着いてみると、やっぱりドキドキはする、一体何があるのか気になってはいたし・・・、入ろうか帰ろうか悩んだ末、俺はそ〜っと扉を開けて中に入った
音楽室の中は、ピアノと歴代の作家が飾ってある額縁があり、よく学校の怪談とかに使われる「音楽室の鳴り響くピアノ」とか「額縁の目がギョロギョロ動く」とかそう言った学校の怪談が本当に起こりそうな音楽室だった
そんな音楽室の中で待っていたのはというと・・・
「待っていたわ・・・南山さん」
そう言ったのは、同じクラスの汐崎美咲(しおざきみさき)だった
彼女は、クラスの中ではダントツの可愛さを誇り、彼女にしたいランキングも上位で、MISAKIファンクラブとか言うMKFC(美咲ファンクラブ)とか言うのもあったり、そんな大人気な彼女が俺に向かって、待っていたわと言って来た
はっきり言おう、これは何かの冗談か?またはどっきりか?とか思ってしまった
そう思うのも無理はない、だって今まで、一度もクラスの中でも校舎の中でも会話した事が無かったからだし、一体何の用なんだとも思ってしまった
「えっと・・・何の用・・・」
そう言って、俺は彼女の様子を伺った
彼女は、少し俯きながら徐々に顔を上げていって、俺に向かって、飛び切りの笑顔でこう言ってきた
「好きです!彼女にして下さい!」
そう爆弾発言してやがりました、普通ならここで「はい、よろこんで!」とか「是非、お願いします!」とか言うのだが・・・一つ重大な問題が発生していた
「あの・・・自分、女なんですけど・・・」
そう、俺こと、南山真琴(みなみやままこと)は、出席番号27番の正真正銘女の子なワケで、まあ一人称は自分か俺と言っているけど、紛れも無く女の子なワケなのです
「分かってて言ってます!」
おい、この場合どうすればいいんだ・・・と回答に俺は、困っていた
「えっと・・・友達からなら・・・」
と、俺は妥協な線で言ってみた
「嫌です、他の女に取られたくないから彼女にしてくれと言っているんです!」
即答かよ!?しかも他の女に取られたくないからとな!?
なんで取られるのが女限定何だろう、男に取られるとか一切考えてないのか?こいつは?
まあ、今は男に興味は全く無いのは、事実なんだが・・・はっきり言って、俺は困っていた
「えっと・・・とりあえずなんで自分?」
そう聞いてみた、すると彼女はこう言ってきた
「初めて見かけた時、一目ぼれしたんです、貴方であんな事とかこんな事とか妄想もしちゃったし」
ええ!?何という爆弾発言!さすがに俺もかなり動揺してしまった
「だから、絶対に私の物にしたいと思って、手紙を送ったんです!他の女に取られたくないから!」
うわ〜、しかもやっぱり女に取られると思っちゃってるよ、この子
実際、俺はそんなに女子にもてているとかそういうのは全くと言っていいほどないんだがな・・・
「駄目ですか?こんな私と付き合うの」
そう彼女は男が見たら一発で惚れそうな眼差しでそう言ってきた
本当に俺は返事に困った、ここでOKしてしまったらどうだろう
世間からどう言った目で見られるか安易に想像できる、彼女はファンクラブまである人気者だし?
じゃあ断ったらどうなるか・・・それも仮想シュミレーションとして想像してみる
「ごめん」「何でですか!」「いや、よく知らないし・・・」「じゃあ私の事、隅々まで知ってから決めてください!」「ちょ、何で脱ぐ!?」「だってその方が速いから・・・私、貴方に何されても・・・」
はい、NG!というか、何という妄想してしまったんだ、俺は!?
はあ・・・どうしたものか・・・そう悩んでいると、放送で「下校の時刻になりました、速やかに帰りましょう」とアナウンスが聞こえてきた
「あ、下校時刻だし、自分は、もう帰るね!」
「あ、待って下さい!」
そう言って、俺はダッシュで逃げ帰る事にした
次の日、何て言われるかはまだ分からないが、逃げて正解だったな・・・と俺は思っていた
もし断ったら、さっきの妄想通りになりそうな雰囲気だったし・・・
そんな、俺のふつ〜の日常が非日常に変わった瞬間でもあったのであった・・・

■作者からのメッセージ
はい、零堵です。
ひとつお知らせです。連載中の魔属となったボク〜は、一時中断します。
まあまた時期が来たら再開させますので、それまでお待ち下さいませ。
新たに俺と彼女と非日常というのをはじめます。

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