気が付いたら、魔王の部下になってました・・・第三話〜どうみてもゲテモノなんですが・・・〜 |
作者: 零堵 2012年06月06日(水) 12時13分01秒公開 ID:LjOpF6jSo/I |
魔法を一つ覚えて、魔王の城の中に入った 魔王の城と言うだけあって、結構広い、と言うか・・・ 迷いそうなんだが・・・ 「お腹すいたから、食事にしよ?」 「あ、ああ・・・ところで・・・」 「何かしら?」 「ここで、出される食事って、一体何なんだ?」 「それは、ついてからのお楽しみよ、さ、こっちよ」 魔王のマイ三世が言ったので、俺は、マイの後をついて行く。 辿り着いた場所は、広々とした空間に、テーブルが置いてあった。 テーブルの上に、燭台が置いてあり、そこにゆらゆらと明りが灯されている。 「さ、ここで待つがいいわ、すぐに料理が来るから」 「そうなのか・・・ところで、その料理って誰が作るんだ?」 「私の部下の、ユウよ」 「ユウ?」 聞いた事無い名だった、まあ料理を運んでくると思うので、気長に待つ事にした。 待つ事数分、奥の部屋から「お待たせしました〜」と声が聞こえて 黒髪のスーツを着た者が 料理を持って、テーブルの上に置いた。 「孝之、紹介するわね?我が魔王城の料理担当の、ユウよ、で、こっちが、新しく我が魔王軍に入った、孝之」 「初崎孝之です」 「ボクは、ユウ、ここの料理を全てまかされてるから、お腹が空いたら、ボクに言ってね?」 「あ、うん」 声が高かったので、女だと思った まあ男装してる奴って、前の世界でも結構いたし 別に問題はないか・・・と、思ったのである。 「で、ユウ、今日の料理は何?」 「っは、今日の料理は、クレーメルの姿焼です」 「そう、クレーメルなのね、これは美味しそうだわ、じゃあ、早速戴くわ」 「っは、マイ様、こちらになります、孝之も食べる?」 「あの・・・」 「何か?」 「そのクレーメルって言うのを、よく知らないんだが・・・どういったものなんだ?」 「そうですね・・・一言でいえば、肉・・・だと思います」 「はあ・・・肉ですか」 全く、想像できないんだが・・・ 「はい、どうします?食べますか?」 俺は、どうしようか悩んだが、お腹すいてるので 「じゃあ、戴きます」 「了解しました、孝之の分も、持ってきます」 そう言って、ユウは、奥の部屋に入る。 そして、数分後 「お待たせしました、クレーメルの姿焼です」 そう言って、出された料理を見て、驚いた。 クレーメルの姿は、角が生えていて 手が三本あり、目が三つあって、体の色が緑色をしていた。 焼いたからか、くすんだ緑色になっている。 これ・・・食えるのか?と、思ってしまうのだが・・・ 「どうしました?孝之」 「い、いや・・・」 マイを見てみると、美味しそうにバクバク食べている。 うん、見た目はグロテクスだけど・・・うまいのか?これ・・・ 俺は、どうしようかと悩んだ末、勇気を出して、食べてみる事にした。 「いただきます!」 恐る恐る口に運ぶ、感触が粘ついて、かなり気持ち悪かったが 味はと言うと・・・ 「あ、うまい」 「お口に合って、よかったです」 「美味しいでしょ?見た目は、変だけど、これ、いけるのよね」 「確かに・・・、見た目は気にしないようにして、食べよっと」 そう言って、食べまくる。 そして、数分で完食した。 「美味しかった、ユウさん、料理上手だなあ・・・」 「ユウでいいですよ、ボクも孝之って言いますね」 「あ、うん」 「じゃあ、ボクは、洗い物がありますので、これで」 そう言って、ユウは、奥の部屋に行った。 「ふ〜、食べたし、孝之、これからどうする?」 「これから・・・・じゃ、じゃあ、この魔国エデルドの事を知りたいんだけど」 「そうね・・・じゃあ、出かけましょうか?私が、魔国を案内するわ」 「・・・・って、いいの?一応魔王じゃないか?」 「いいの、別にいなくなっても、問題ないしね?じゃあ、早速行くわよ?」 「あ、ああ・・・」 こうして、俺は、マイ三世と一緒に、魔国 エデルドの中を見て回る事に決めたのであった・・・ |
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