しゅごキャラ!キュンキュン 第二十六話「やや、卒業!」
作者: My heart egg   2017年01月11日(水) 18時29分54秒公開   ID:dJ/dE12Tc8A
しゅごキャラ!キュンキュン26

第二十六話「やや、卒業!」
あむが敵の手に渡って、一カ月が過ぎた。ガーディアンは元気を失い、暗い学校生活を送っていた。
光輝「はぁ。何かいいニュースが飛び込んでこないかなぁ」
唯世「……光輝はすごいね。この一カ月間、ブラックジョーカーチェアの仕事を全うしてから、あむちゃんのことを考えてたよね。それなのに、僕は、仕事後回しで、あむちゃんのことばかり考えて……」
光輝「唯世、もう何も言うな。幾斗兄さんも言ってただろ?今回のことは、ゆっくり解決していこうって」
空海「光輝の言う通りだ。歌唄のこともそうだ。あいつの腹痛は腐卵、つまり下里優子の仕業だってことも分かったんだ。だから」
りま「ちょっと待って空海。みんながエッグメーカー社へ向かった後、あむもお腹を壊したの。あむの腹痛も、下里優子の起こしたことって言える?」
空海「そうだな。日奈森が腹壊したことなんて、見たことねーからな」
唯世「だったら、下里優子を倒せば、全て解決する?」
空海「いや、それは無い」
唯世「どうして!元凶はそいつだけでしょ?」
空海「そうなんだが、日奈森のたまごは×たま化していた。そして、その四つは、日奈森がキャラなりした時、集まった。そこに何か秘密があるんだろうな」
空海の最後に言った言葉で、ロワイヤルキャッスル内がしんとした。その時のことだった。
バーン!
ロワイヤルキャッスルの玄関扉が開いた。大きな音がしたのと、そこにいた者の正体が分かって、ガーディアン達は驚いた。
やや「結木やや、ただいま参上!」
ぺぺ「参上でちゅ!」
空海「お前、どうしてここに!?他の皆はどうした」
やや「もー、空海ったらー。ややはもう小学生じゃないよ?」
空海「ってことは……」
皆「あ!!そう言えば!!」
やや「そのと〜り!この私、結木ややは、聖夜学園初等部を卒業したのだ。そして、四月から中学生なのだ〜」
ぺぺ「なのでちゅ〜」
空海「そうか!おめでとうな!」
なでしこ「おめでとう、ややちゃん」
やや「てへへ、ナギーにそう言われたら嬉しいな」
空海「おい、俺に言われたら嬉しくないのかよ」
なでしこ「ごめんね。今はなぎひこの名は伏せてるの」
やや「そうだったんだー。でもテマリともリズムともキャラなり出来るんでしょ?」
なでしこ「そうね。使い分けてるわ」
空海「俺、さっきからずっと無視されてねーか?」
空海が話す度に、笑いが起きた。ロワイヤルキャッスルに笑顔が戻った。そういうことでその後は、やや卒業おめでとうパーティーを開いた。
一方、玉名家の離れでも、パーティーが開かれていた。と言っても、二人だけでやる簡易なティーパーティーだ。
優子「はい、こっちがあむの紅茶と、アプリコットジャムね。あ、今日のおやつはブリオッシュよ」
あむ「ありがとう。このブリオッシュは優子が作ったの?」
優子「そうなの。牛乳をたっぷり使った優子特製ブリオッシュよ」
あむ「へぇ、美味しそう!いただきます」
あむはブリオッシュを食べてみた。
あむ「これ、美味しい!すごく美味しい!」
優子「気に入ってもらえて良かった。私、お菓子作るの、好きなんだよね。だけど、食べてくれる人がいなくて」
あむ「優子のお父さんは食べてくれないの?」
優子「昔は食べてくれたわ。だけど最近は、忙しいから食べられないって言うの。だったら会社に持っていこうって思って持って行ったんだけど、それでも食べてくれないの」
あむ「それはひどいね」
優子「でも私、今とても嬉しい。あむに、私にとって初めての友達に、美味しいって言ってもらえて……」
突然、優子は泣き出した。そしてあむに抱きついた。急に抱きつかれたあむは、始めあたふたしていたが、抱く力を強めた。いつの間にか二人には良い関係が出来ていた。
その頃、エッグメーカー社では、あるクローンの完成が祝われた。
コロナ「こいつが完成したことで、もしエンブリオが取られたとしても、奪うことが楽に出来るのだな?」
一彦「はい。私がキャラなり出来ない分、こいつに頑張ってもらいます」
コロナ「こいつって……昔のお前の姿だろ?名前とかどうするつもりだ?」
一彦「名前は決めてあります。こいつの名前は、骨川骸。私のしゅごキャラがガイだったので、名前をそれから付けました」
コロナ「そうか、わかった。頼むぞ、骸。そして、しゅごキャラのガイ」
二人「御意」
コロナ「よし。だったら、テストしてみるか。これを使って」
一彦「御前、一体何を……あ!そ、それは!」
コロナが出したのは、一つの光輝くたまごだった。これがまた、新たな事件の元になるのだった。
■作者からのメッセージ
2017年最初の投稿です。
お久しぶりです。著者のMy heart eggです。今年もよろしくお願いします。
さて、今回は初等部の元気娘、結木ややちゃんを登場させました。
初等部を卒業し、中等部で頑張ると決意した彼女。私も小説の腕を上げたいですね。
また次回もよろしくお願いします!

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