しゅごキャラ!キュンキュン 第二十八話「二人の王子」
作者: My heart egg   2017年03月14日(火) 12時35分57秒公開   ID:dJ/dE12Tc8A
しゅごキャラ!キュンキュン28

第二十八話「二人の王子」
あれから一週間後、ロワイヤルキャッスルに三人のお客が来た。一人目は、新興国であるアジャリア王国の第三王子、ガララ=アジャール。二人目はガララの妹の、ムララ=アジャール。三人目は、二人の保護者である松野雪菜という女性だ。
今日はこの三人との交流を深めるために、聖夜学園全ガーディアンはパーティを開いた。
パーティの開会式は着々と進み、ガーディアン達の自己紹介が一通り終わると、各々は雑談に入った。
ガララはまず先に唯世と話すことにした。
ガララ「ホトリ。ガララだ。改めてよろしく」
唯世「こちらこそ、ガララ君。それと、唯世でいいよ」
空海「俺は空海。ジャックスチェアだ。って先言ったな」
ガララ「構わない。ただ、ジャックスチェアとはどういうものなのか、まだ分からない」
空海「ジャックスチェアは、王子……いや、王を支える役だ」
ガララ「タダセ!そなた、王だったのか!?」
空海はガララの言ったことを大いに笑った。
空海「こいつのことは王って呼ばなきゃなんだ。王子って呼んだら」
唯世「誰が我を王子だと?」
空海「いえ誰も」
唯世「そうだよな、我は王なのだから、ハーハッハッハッ」
空海「ってなるんだ。お前も気をつけろよ」
ガララ「お前が王子である俺を「お前」と呼ぶのもどうかと思うぞ」
空海「……左様でございます」
ガララ「………フッ、ハハハ。お前は面白いな、クーカイ」
三人はその後も笑い続けていた。
テーブル近くでは、マララとやや、りっか、くるみの四人が、ガールズトークをしていた。
くるみ「アジャリア王国の人達って、こんな服を着るのね」
りっか「私もいつか着てみたいなぁ」
ムララ「着てみる?」
りっか「いいの!?」
ムララ「リッカは、クイーンズチェアって言ってたよね。似合うかも!」
なでしこ「あらあら、何の話をしているの?」
そこへなでしこが加わる。
りっか「あ、なでしこ先輩!聞いてくださいよ。ムララちゃんがこの服着てみないかって。先輩どうですか?」
なでしこ「え!?わ、私が着るの?」
ムララ「ナデシコも、クイーンズチェアだったよね、あ、でも、この服は小さくて入らないよね」
なでしこ「そうね、残念。なら、ややちゃんが試してみたら?」
やや「ややが?なんで?」
なでしこ「次期ガーディアンを決めるのに役立つわ、きっと」
やや「ややがクイーンズチェアになるかもってこと!?」
なでしこ「そうね。その可能性が無いわけではないわ」
??「次のクイーンズチェアは、この私」
ここにまたもう一人加わった。真城りまだ。さっきまでは光輝と話していたが、光輝が唯世のところへ行き、りまは一人になったので、くるみ達のガールズトークに加わることにした。
やや「ちょっと!私も成長したから、クイーンズチェアになる資格はあるもん!」
りま「バカみたい…自分の口から成長したって言うなんて…成長は他の人に認められるものよ。まだ成長したかも分からないから、ややはクイーンズチェアになれない…」
やや「ムゥ〜〜、認めてくれる人いるもん!空海とか空海とか空海とか!」
なでしこ「ちょっと、二人とも」
ムララ「喧嘩はダメ!!!」
五人「え?」
ムララ「私には、お兄ちゃんが三人いるんだ。その三人は毎日ではないけど、次期国王には俺がなるって言い争っているの。私がキララお姉ちゃんと遊んでいるときとかも、ずっとやってた。私、喧嘩するお兄ちゃん達が嫌い。だから、二人も喧嘩はやめて」
やや「……ごめんねムララちゃん」
りま「私も、ややに言い過ぎたわ。ごめんなさい」
ややとりまは、ムララの一言で仲直りをした。
色んなところで色んな話があったこのパーティは大成功に終わった。最後には記念写真も撮り、ガーディアンとアジャール家は良い関係を築くことができた。こうしてパーティは終了した。
雪菜「二人とも、私ちょっと用事があるから、先に帰っていていいわよ。ムララちゃん合鍵は持ってる?」
ムララ「持ってるよ。でも、もう少し遊んでたいな。ねぇ、ダメかな、お兄ちゃん」
ガララ「あぁいいよ。でも夕食には帰って来いよ。ということでセツナ。家には俺一人で帰るよ」
雪菜「わかったわ。気をつけてね。ムララちゃんは誰と遊ぶの?」
ムララ「クルミとリッカと私の三人で遊ぶの。リッカの家に行くんだ」
くるみ「そうなの?りっか」
りっか「なんか、勝手に決まっちゃったね。まぁ、大丈夫だけど」
雪菜「じゃあ、りっかちゃんとくるみちゃん。ムララちゃんをお願いね」
二人は頷いた。雪菜もそれを確認してから、ロワイヤルキャッスルを出た。
ガララもそれに続いて出た。その時唯世が、一緒に帰ろうと言ったので、ガララは唯世と帰ることにした。
用事があるからと言って、一人別の場所へ向かった雪菜は、移動中の車の中で電話に応じていた。
??「ミッションクリア、おめでとう雪菜君」
雪菜「ありがとうございます」
??「それで、ガララ君は今どうしているのかな?」
雪菜「今頃一人で帰宅中かと思われます。こちらにとっては好都合ですね」
??「そうか。ガララ一人だといいんだがな」
雪菜「どういうことですか?」
??「まぁいい。後はこちらでするよ。君は今こちらに向かっているんだろう?」
雪菜「はい。そろそろ着きます」
??「そうか、わかった。ではまた後ほど。あ、最後にもう一つ。ようこそre_birthへ、コードネーム、ホワイトスノウ」
雪菜「こちらこそ、よろしくお願いします、アッシュ様」
そこで電話が切れた。
雪菜「与えられたコードネームは、ホワイトスノウ……白い雪、か」
雪菜はその後も車を走らせた。彼女の目指す場所はもう間も無くだ。
■作者からのメッセージ
どーも、お久しぶりです。著者のMy heart eggです。
今回は前話の続きを書きました。ガララ君と唯世君。仲良くなれたみたいですね。
しかし、それは黒幕達にとっては好都合………今後彼らはどうなってしまうのか。
次回は四月前半に掲載を予定しています。また現在、用語集第二弾も執筆中です。
用語集第二弾は、次作を掲載した後に載せようと思っております。今後もよろしくお願いします。

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