しゅごキャラ!キュンキュン 第三十四話「再戦!光輝vsコロナ」 |
作者: My heart egg 2018年01月18日(木) 10時01分24秒公開 ID:y.W.qTLzo2E |
しゅごキャラ!キュンキュン34 第三十四話「再戦!光輝vsコロナ」 ずっと震えていた光輝は、いつまでもこのままでは駄目だと思い、歩き出した。調べた結果、この部屋には今まで見てきた幾斗、歌唄、そして光輝自身のクローン以外にも、あむや見たことのない人の物まであった。そして、ずっと一直線に歩き続けていって、到達した場所がまたしても横に開くドアだった。 開ける方法は、手をかざすタイプ。光輝は恐る恐る手をかざしてみた。すると、 「認証成功。お帰りなさいませ、コロナ様」 とアナウンスがあり、扉が開いた。 光輝「ここは、コロナの部屋なのか?」 光輝は辺りを見渡し、どのような場所かを確認した。しかし、部屋一面真っ暗で、何があるかも分からなかった。その時、光輝の後ろでコロナの声が聞こえたので、光輝は後ろを向いた。そこには当然のようにコロナがいた。 コロナ「誰がお前を拘束室から出したのかは知らないが、お前は来る方向を間違えたな。こっちは我がエッグメーカー社の最深部。お前にとっての正解の道は、この地下施設から出るための車両に乗れる駅までの道」 光輝「ここが、エッグメーカー社の、地下施設……」 光輝「そうだ。全く、先ほど侵入者が確認されたというのに…まぁ、俺はお前としか戦いたくないから、いいけどな」 光輝(侵入者…その人が俺とたまごを解放したってことか…) コロナ「会社の機密情報を知ってしまったお前は生かしておけない。俺に殺され、地上より深いこの地で眠れ!俺の心、アンロック!」 光輝「考えてる暇はないな…タイムラル、もっかい行くぜ!俺の心、アンロック!」 光輝とコロナはキャラなりを始めた。たくさんあったクローンは天井がある所まで移動され、傷つかないようにされた。全てが無くなった広い部屋は、二人にとってのバトルステージとなった。 コロナ「キャラなり、ダークネスレオパルド!」 光輝「キャラなり、フォーチュネイトスピーディー!」 光輝とコロナに、部屋の中で動いている空調設備の風が吹く。少しの沈黙が流れた後、二人は同時に動き出した。始めは肉弾戦で、殴ったり蹴ったりを繰り返していた。少しすると、光輝はアクセルウォッチという道具を使って、コロナはダークブースターという道具を使って互いに素早さを強化していた。さらに、光輝はスピーダーソードを、コロナはブラックファングを出し、互いに武器を使用した戦いとなった。 勝敗は一向に決まらなかった。両者とも疲れていた。 コロナ「ハァ、ハァ……」 光輝「ハ、ハァ……ハァ」 力を多く使っていたのは、どちらかというと、コロナだった。そしてコロナは今から、さらに力を発揮する所だった。 コロナ「ビーストパワー、リリース!」 コロナの身体は、完全な黒豹へと化していた。素早さも攻撃力も急激に上がり、コロナが絶対有利となった。 ついにコロナは光輝にとどめを刺そうとした。その時、コロナの部屋へ通じるドアが開き、何者かが眩しい光を放った。その技の名前は、光輝にはドーントゥグローリーと聞こえた。そのことから光輝はあることに気づいた。 光輝「唯、世。そこに、いるのか?」 唯世「逃げるよ光輝君!急がないとワープホールが閉じてしまう!」 光輝は唯世に手を引っ張られ、コロナの部屋にあるワープホールに入った。 コロナが視界を取り戻した時には、広い部屋にはコロナ以外は誰もいなかった。コロナの叫び声だけがその広い部屋に渡っていた。 一方、エッグメーカー社から脱出した光輝と唯世は、松野家のガララの部屋にいた。そこではガララが迎えてくれた。 ガララ「二人とも、無事だったんだね」 唯世「うん。でも、ここに松野さんがいないってことは……」 ガララ「逃げられた。すまないタダセ」 唯世「気にしなくていいよ。ガララ君も無事で良かった」 光輝「おいおい、俺を助けたまでの過程が知りたい。一体何があったんだ?」 唯世「実は…」 唯世は光輝を助けるまでの経緯を話し始めた。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 唯世とガララが窓の外のエッグメーカー社のビルを眺めていた時のことだった。玄関のドアが開き、雪菜が帰ってきたのだ。 雪菜「あらあら、お客様かしら?それにガララ君は、学校にも行かずに何をしていたのかしらぁ?」 ガララ「セツナ、今度は何を考えている!!」 雪菜「何を言っているのかしら?ともかく明日から学校に行きなさい」 唯世「ガララ君は怪我していて学校に行けなかったんだ。僕はそれを看病していたんだ」 雪菜「そうだったの。ありがとうね唯世君。ということで、明日から学校に行けるわね?」 ガララ「断る!!僕は、真実を確かめる!僕は本気で、エッグメーカー社の言いなりにはならないって決めたんだ!コロナとかいう中心人物も、俺がこの手で倒す!」 雪菜はついに怒りを露わにした。そして黒髪のあむが出したのと同じ、真っ黒な楕円状の球体を出し、その中へガララを入れようとした。 雪菜「その先はコロナ様の部屋に繋がっている。お前がそんな大口を叩くのなら、コロナ様にやられてしまえ!!」 ガララ「この中に行くのは僕じゃない。今だ、唯世君!!」 唯世は即座にキャラなりをして、雪菜にドーントゥグローリーを放った。力は弱まっているが、雪菜にとっては閃光玉を投げられたようなものなので、雪菜は目を眩んでしまった。そして唯世は球体の中に入ったのだった。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 光輝「唯世、ありがとな」 唯世「これくらい大丈夫だよ。それよりガララ君、これからどうする?」 ガララ「決まってるよ。エッグメーカー社で話をつけて、帰国する。ムララも連れて行くつもりだ」 光輝「助けてもらったんだ。俺も協力するよ」 ガララ「ありがとう、コウキ」 唯世「明日、エッグメーカー社に乗り込もう。それぞれのやるべきことを、果たすために」 三人の見据えた場所は、部屋の窓から見えたビル。今、三人の決意は固まった。 |
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