Re: 異世界大戦記8 ( No.14 ) |
- 日時: 2011/03/03 10:46:23
- 名前: カイナ
- ところで質問ですが……あの二体って普通に倒していいんです?なんかプリキュアのやつのようですが彼女らの特殊な能力を使わないと完全には倒せないとかそういうネタがあるんです?んで、敵はそれぞれウザイナーとナケワメーケが二体ずつってのでいいんですよね?
―――――――――――――――――――― とその瞬間ドォンという銃声が響き、レオの駆るインフィニティゼロは左手で人間の耳に当たる部位を押さえながら右手で銃をジムとなったナケワメーケ目掛けて撃っていた。
レオ「ウザイやらナケワメケやら、うっせえよお前ら」
鳴き声なんだからしょうがないがある意味最もなツッコミ。そして腰のホルスターに銃をしまうと背負っていた大剣を振りぬき構えた。
Dゼロ「うっし、一人一体で行くぞ!!」 カイ「はいよっ! バルカンくらえ!!」 Dゼロ「うおおぉぉぉっ!?」
Dゼロが声を上げて敵の一体に向かって行くとカイがその後ろからシャドーフォックスの背負うバルカンを発射する。とカイが狙っていたのは偶然にもDゼロが狙おうとしていた機体、Dゼロが気づいて咄嗟にかわしたからいいが危なく後ろから蜂の巣にされるところだった。
Dゼロ「て、て、て、てめえ!?」 カイ「あれ?」 シャドーフォックス[すまん、照準が少々ずれた]
Dゼロが声を荒げるとカイが首を傾げ、シャドーフォックスがそう淡々と謝る。ちなみにその間にレオが背中のブースターを点火しジムに憑依したナケワメーケに斬りかかっていた。
レオ「ふんっ!」
振り下ろした大剣をナケワメーケはサーベルを使って平然と受け止め、いきなり斬りあいが始まる。さっきの連邦兵士と比べて数段上の実力、レオと平然と斬りあっているだけでもそれは分かるだろう。
レオ「らぁっ!!」
大きく横に一閃する一撃をナケワメーケはジャンプでかわし、反動で動けなくなっているナイトフォーム目掛けて剣を振り下ろす。その次の瞬間ナイトフォームの姿がナケワメーケの目の前から消え、直後その背後に姿を現した。
ナケワメーケ「!?」 レオ「もらった!!」
レオはそう吼えて大剣を振り下ろすがナケワメーケは間一髪でそれを横に動いてかわし、レオは地面に着地して大剣を蹴り上げると肩に担ぐ形に持っていく。
レオ「外したか。にしても俺の空間転移攻撃についてこれるとはやるなぁ」 ゼロ[やるなぁじゃないよ! エネルギー全開じゃないって言ってるのにエネルギーを大幅に消費する空間転移を使用する馬鹿がどこにいるのああごめんここにいたね馬鹿!! もう本当止めてよね!?] レオ「へいへい」
レオの感嘆の言葉にゼロが必死で声を荒げるとレオは適当そうにそう返す。
ゼロ[まったくも〜……万が一の撤退用エネルギーを除くと残エネルギー約50%、空間転移は禁止だからね」 レオ「分かってるっつの。さあ、行くぜ!」
ゼロは自分の中のエネルギー残量を確認してそう言うとレオもふっと笑みを浮かべながら戦士の目でナケワメーケを睨みつけた。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.15 ) |
- 日時: 2011/04/08 08:24:08
- 名前: ミクニップ
- Dゼロ「燃えろ、紅蓮斬!!」
エステバリスから降り、剣技と肉弾戦で勝負を挑むダークゼロ。どうやら攻撃が効いているらしく、多少ウザイナーはダメージを受ける。
アモン『ほぉ?プリキュア共の攻撃しか効かないと聞いたが・・・、やっては見るものだな』 Dゼロ「流石にダメージを与える位しかできねぇと思うがな。っと!」
ザシュッ!!
ウザイナー「がっ!!」
相手の攻撃を掻い潜り、あらゆる場所に攻撃を加えていくダークゼロ。あながち、この強さなら納得である。
クイント『ダークゼロ、聞こえる?』 Dゼロ「あ?どうしたんだよクイント」 クイント『今からプリキュアさん達と一緒にそっちに行く。だから変身までの陽動をお願い』 Dゼロ「チッ。・・・わぁった。とりあえずこのデカブツは何とかすっから早くしろ」
クイント「・・・さて。聞いたと思うけど、これから私達は戦場に出るわ。準備はいい?」
『はい!』
クロツバキのハンガーで捕虜にしたメンバー達にそう告げ、クイントはスバルのと同じ形をした紅いクリスタルペンダント。ティーダはティアナのと酷似するが、カラーは黒と青、そして中央に緑のコアのあるカード。そしてアリシアはフェイトのと酷似した紫の、夫々の待機状態のデバイスを取り出すと、そのままハンガーから外へとその身を踊りだした。
クイント「ブラックキャリバー!!」 ティーダ「ダークミラージュ!!」 アリシア「エンヴィリオン!!」
『セットアップ!!』
[了解!バリアジャケット、セットアップ!!]
デバイスから電子音が流れた瞬間に3人は光に包まれ、光が消えたと同時に、夫々バリアジャケット姿となり、アリシア以外はクイントのウィング・ロードに乗って移動する。
???「…遂に始まったか」
ダークゼロ達が交戦している遥か上空にて、とある男たちが戦いを見ていた。そして、その中のリーダー角と思われる男が、持っていた杖を掲げて高らかに宣言する。
???「時は満ちた!!今、全世界は混沌と旋律で満ちあふれている!!」
『おおおおお!!』
???「ロストロギアの暴走、次元犯罪者の増加、そしてさらには質量兵器の不正流用…。その原因は何なのか?その答えは一つ!世界は調停者を必要としているからだ!!」
『そうだ!!』
???「戦え同志達よ!!今こそ我らの力を結集し、今こそこの世界…いや、全次元世界を管理するべく立ち上がるのだ!!」
『おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』
そう言うや否や、両手を広げて高らかに宣言する男と、それに同調して叫ぶその一味…。そして…
???「進め!我ら管理局の力を結集し、悪を打ち砕け!!」
ヘイパー「か、カジオー様!!上空から敵反応を確認!!識別は管理局です!!」 カジオー「何だと?」
ヘイパーの報告を聞き、すぐさまモニターを入れるカジオー。見れば杖を持った魔導士たちが大勢こっちに向かってきており、それどころか半数がダークゼロ達が居る戦地へと向かっている。
カジオー「(…一体どういう事だ?確か此所は管理外世界の筈だ。管理条約を結ぶためには流石に今は分が悪すぎる筈だが…)仕方がない。今待機している兵士達をこっちに回し、ワシを先頭に何とか回避するぞ!」 ヘイパー「りょ、了解!!」
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Re: 異世界大戦記8 ( No.16 ) |
- 日時: 2011/04/08 21:58:08
- 名前: カイナ
- えーっとミク二ップさん、その管理局とやらの人間はロボットとかを使ってない所謂生身って考えていいんですよね?流石にこれ以上巨大ロボット系が出たらこっちのメンバー出しにくいので、彼らは剣と魔法のファンタジーが本領なんですからね。
―――――――――――――――――――― シェニ「! グルルルル……」
一方戦艦の兵士を数百人ほどぼこぼこにした件について正座でのお説教を聞かされていたディセンダーブラザーズの数人、その中のシェニは何かを感じ取るとまるで獣が威嚇を起こすような唸り声を出し、アルミスがそれに反応する。とマーズが突然立ち上がって、聞く必要がないのに自分も同罪とばかりに律儀にお説教を壁際で立ちながら聞いていたネイに預けていた弓を奪い取るとロックされたドアに蹴りを叩き込み始める。
溶鉱炉「な、何をしてるんですか!?」 マーズ「シェニ! 敵襲か!?」 シェニ「ざわざわする……この感じ、敵だ!」 マーズ「だとよ。おら! 開けやがれ!!」
溶鉱炉の叫びを聞いたマーズはシェニに尋ね、彼も獲物を見つけた獣のような笑みを浮かべて返す。それにマーズはにやりと笑みを浮かべてドアを蹴り続けた。
溶鉱炉「そ、そんなのここから分かるわけ――」 兵士A「溶鉱炉様敵襲でげふぅっ!?」
溶鉱炉が半分呆れた様子で言うと突然兵士達が入ってきてその内の一人が報告しようとするとドアを蹴り開けようとしていたマーズの蹴りが丁度彼の腹に突き刺さり悶え出す。
マーズ「ああ、悪ぃな」 溶鉱炉「て、敵襲!? 本当なんですか!?」 兵士B「は、はいってわわっ!?」 マーズ「そういう訳だ。行くぞテメエラァッ!!」
溶鉱炉の驚いたような叫び声に悶えている兵士とは別の兵士が頷くがマーズは彼を押しのけながら弟達に怒鳴るような勢いで号令をかけ、それにキュリーやシェニがおおっと返す。
溶鉱炉「あ、あの……」 マーズ「安心しろ、そっちの兵士ぼこぼこにしちまった詫びでただ働きにしてやる」 ネイ「あ、あの……失礼します」
溶鉱炉の言葉にマーズはそう言うと丁度やってきたルキとミアハ、カノンノ――エネコはメリオルに説得されて彼女に預けたらしい――も伴って走っていき、シェニ達も血気盛んにその後に続く。そして最後にネイが丁寧に礼をしてから彼らの後を追っていった。
カイ「ぐぅっ!」
一方ウザイナー達を相手にしているカイ、流石にロボット操縦の経験のなさが出てきたか長期戦になると押され始めている。
シャドーフォックス[なんなのだ、こいつらは? 我の攻撃が全く効かん……] メリオル[レオ! カイ! 聞こえる!?] カイ「メリオルさん!?」 メリオル[ウェル……こっちの支援者が分析したの! そいつら特殊な魔法のようなものじゃないとまともなダメージを与えられないみたい。少なくとも質量兵器はほぼ無効よ!」 カイ「……じゃあ、俺はほぼ役立たずってわけか」
レオ「しょうがない、ゼロ。魔法兵器出すぞ」 ゼロ[はいはいこうなりゃもうヤケだよ! エネルギー切れて動けなくなる前にこいつら全員ぶっ倒しちゃえばいいだけだ!!] レオ「よーっしその意気だ!」
シャドーフォックスがそう悪態をついていると突然メリオルからの通信が入り、彼女の言葉を聞いたカイは苦笑を浮かべてそう呟いた。逆にレオはゼロにそう言い、それを聞いたゼロがやけくそになったかのように叫ぶとレオは笑いながら返し、ゼロは特殊武装を発動する。それと共にインフィニティゼロの持つ武器に魔法のそれが持つ特殊な波動が纏わった。
レオ「こいつでまあ少しはましになるだろ。あっちだってやってるみたいだしな」
レオは肉弾戦で相手に向かっているDゼロを見ながらそう言う。人間サイズで多少押しているんだ、魔力の質は違えど同等の大きさなら最悪でも多少互角には戦えるだろう。今まではエネルギー節約と言われて本気を出せなかったがゼロがヤケになって全力を出せるようになったのも大きい。
レオ「さあ、かかってきな。ようやく全力を出せるんだ。こっからが本番だぜ」
レオは剣を構えながらウザイナーに向けてそう言い放った。
メリオル[さてと、カイ。そっちにも大勢の敵が向かってるそうなの、相手は魔導士とはいえ人間、同じほとんど知らない相手でも見たことすらない巨大ロボットよりは戦いやすいわよね?] カイ「……了解した」 シャドーフォックス[すまぬな、我は退かせてもらう]
メリオルの言葉を聞いたカイはふっと笑みを浮かべて返し、武器を確認する。そしてシャドーフォックスがすまなそうにそう言うとカイもおうと返してコクピットを抜け出した。そして影分身を黒い巨鳥に練り変えるとその敵がいる方向に一気に飛んでいく。 それを見るとシャドーフォックスも基地の方に走っていった。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.20 ) |
- 日時: 2011/04/08 23:32:59
- 名前: 孝(たか)
- 咲「みんな!行くよ!!」
『おっけぇ!!』
咲&舞「デュアル・スピリチュアル・パワー!!」
二人は手を繋ぎ、叫ぶと、虹色の光に包まれる。
咲「花開け!大地に!」 舞「羽ばたけ!空に!」
手を振り上げると、精霊の力が、二人に注がれる。
徐々に精霊の衣を身に纏い、髪型や毛色が変わり、リボン等であしらわれていく。
ブム「輝く金の花!キュアブルーム!!」 イグ「煌めく銀の翼!キュアイーグレット!!」
「「ふたりはプリキュア!!」」
イグ「聖なる泉を穢す者よ!」 ブム「阿漕な真似はお止めなさい!」
ウザイナー達を指差し、そう宣言するスプラッシュスター組。
四人はリンクルンを構え、呪文を唱える。
『『チェインジ!プリキュア!ビィィトアァァップ!!』』
四人の首から下が光に包まれる。
四人が駆けだし、高く跳びあがる。
徐々に光が弾けると、戦闘服を身に纏う。
ピーチ「ピンクのハートは愛ある印!もぎたてフレッシュ!キュアピーチ!」 ベリー「ブルーのハートは希望の印!摘みたてフレッシュ!キュアベリー!」 パイン「イエローハートは祈りの印!採れたてフレッシュ!キュアパイン!」 パシン「真っ赤なハートは幸せの証!熟れたてフレッシュ!キュアパッション!」
『『Let's!プリキュア!!』』
「「スイッチ!オーバー!」」 西「我が名はウェスター!ラビリンスの戦士なり!」 南「我が名はサウラー!ラビリンスの戦士なり!」
ブム「いっくぞおおおおおおおおおお!!!」
そう言って8人は駆けだし、ウザイナーとナケワメーケに攻撃を開始した!
レオ「チィ!数が多すぎる!」 メリオル「これじゃぁキリが無いわ!」
管理局とウザイナー&ナケワメーケとの三つ巴の戦いに終わりを感じられない二人。
其処へ…。
ピーチ&パシン「「ダブルプリキュアキィィィィック!!」」
ピーチとパッションがナケワメーケに蹴りを放つ。
ナケ『カッカカカァ?』
ポリポリ…
しかし、ナケワメーケは痒いとばかりにポリポリと攻撃された所を掻く。
ピーチ「効いてない?!」
パシン「だったらこれはどう!歌え!幸せのラプソディ!パッションハープ!吹き荒れよ!幸せの嵐!!プリキュア!ハピネスハリケーーーン!!」
パッションがハープを持って回転し始めると、真っ赤なハートと沢山の羽根が竜巻のように吹き荒れる。
パシン「はああああああああああああ!!!」
ハープをナケワメーケに向けて軽いスナップで振る。
ナケ『しゅわ〜〜しゅわ〜〜……』
パッションの必殺技により、ナケワメーケは浄化された。
パシン「…ふぅ……ピーチ。今回は骨が折れそうよ…」 ピーチ「うん。必殺技レベルでやっと倒せるくらいだからね…気合入れていこう!」
ベリー「ええ!わかったわ!」 パイン「私、頑張る!」
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Re: 異世界大戦記8 ( No.24 ) |
- 日時: 2011/04/09 13:20:46
- 名前: ミクニップ
- Dゼロ「お〜お〜お〜…。あんな風に浄化されんのか?」
アモン『それも知らんのか?余程のバカだなお前』 Dゼロ「うるせぇよ。俺は娘達と違ってあんまりプリキュアとか興味ねぇの。…だが、それよりも…」
プリキュアチームがウザイナー&ナケワメーケを相手にする事になり、とりあえず手が空いたダークゼロは、上空から迫ってくる管理局員達。数的には10名と少なく、恐らくは偵察部隊か何かを見て凶悪な笑みを浮かべる。
Dゼロ「さぁて、最っ高にハードな殺戮ショー(パーティ)でもおっ始めるとするかぁ!!」
ヴィヴィオ「えぇ〜!何で?」
一方こちらはブリッジ。現在ヴィヴィオ達は02に足止めされている状況である。
02「何でもへったくれも無い。危ないからお前たちは今回は待機だ」 カノンノ「そんな!外じゃあカイ達が戦ってるのに!?」 シェリー「…いいから行かせて」 02「だからダメだ。次にしなさい次に」
カイ達が戦ってるから自分たちも戦いたい、だから行かせてと詰め寄る女の子たちと仮にも建前上人質だから大人しくしろとつっぱねる02。そしてその後ろでは6つ子達と保護者代理として付いてきた自称アンドロイドのQちゃんがお茶飲んでる始末…。
オペレーター「02様!管理局の半数が戦闘空域に到達。クイント様達と交戦に入りました!」 02「わかった。…恐らくそいつらは唯の尖兵みたいなものだ。3人だけでも十分過ぎるだろう。ジャロ、向うに居る奴等に通信を入れてこっちに援護を回せ」 ジャロ「了解しました!」
02「…さて、とりあえずこの位で十分か…。楽しませてもらうとするか、腐った豚(かんりきょく)共…?」
クイント「はぁぁぁぁ!リボルバーナックル!!」
一方、こちらは出撃中に管理局と交戦に入ったクイント達。やはり経験の差とも言うべきか、十対三という3倍近い数なのに対して、完全に相手を圧倒している。空色の閃光が、緑色の弾丸が、そしてさらには雷撃が。四方八方からそんなものが飛び交うので相手も相手で混乱している。
局員1「クソッ!上層部からの報告とは全く違うぞ!!」 局員2「ダークゼロ一派に魔導士が居るなんて聞いていない!一体何者だコイツ等は!?」 クイント『(あらら…。どうやらこの子達、見た感じ上層部から殆ど何も聞かされてないみたいね)』 ティーダ『(可哀想だが、悪く思わないでくれ!)』ダークミラージュ!」 Dミラージュ『了解した。クロスファイヤー・ディフション』
ミラージュの電子音と共に、ティーダの顔にスカウターが出現し、そして回りに十、二十…50以上と思われるティアナのよりも小型のスフィアが形勢される。
ティーダ「クロスファイヤー・ディフション。シュート!!」
ミラージュのトリガーが引かれた瞬間、形成されたスフィアは弾丸のような形になり、局員へと全て着弾して行く。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.25 ) |
- 日時: 2011/04/09 13:51:54
- 名前: カイナ
- そしてまた別の地点、こっちからも攻撃を仕掛けようとしていた管理局の人間約三十名。彼らの対処にはカイ達がやってきていた。ちなみにO2達からの通信による支援ではなく単なる勘によりやってきているだけ滅茶苦茶と言えようか。
マーズ「さてと、やるか!」 ネイ「了解」
マーズがそう言って弓に矢を番えるとネイも頷いて双銃を構え、ネイが相手向けて銃弾を放つとマーズも矢を上空に撃つ。
マーズ「降り注げ、フリーズレイン!」
すると矢に込められていた氷のマナが空気中の水蒸気を凍らせて氷の矢となり管理局の人間目掛けて降り注いだ。
局員A「う、うわああぁぁぁ!?」 局員B「な、なんだ!?」
突然の銃弾と氷の矢の雨、それらに局員達が驚いていると彼らの前にカイ達が立ち、それを見た局員が叫ぶ。
局員C「き、貴様ら何者だ!?」 カイ「我ら……ダークゼロ一派に雇われし傭兵団ディセンダー! 無駄な争いは好まない、降伏しろ!」
流石にアドリビトムとも名乗れないため自分達の存在であるディセンダーの名を傭兵団の仮の名前として名乗る。
局員A「何かと思ったらたかだか八人で降伏しろだと!? 貴様らこそ我らが正義の礎になるがいい!!」 アルミス「やはりそうなるか……必ずしも戦力は数に比例する事はないという事を教えてやる。まあ、俺が出る幕はないだろうが……」 局員B「ぬかせぇっ!!」
局員Aの言葉にアルミスが静かにそう呟きながら大剣を肩に担ぐと局員Bが叫び、彼らは向かってくる。それを見たカイも鞘に収めたままの血桜に手をやりながらすたすたと彼らに向けて歩き出す。そして次の瞬間カイの姿が消え局員達を何かが斬り裂いた。
キュリー「私に任せてっ! 出でよ大波っ!!」
すると次にキュリーがぴょんぴょんと飛び跳ねながらそう言って走り出し、そう思った時彼女の足元から水が溢れ出て途端に大波となり、キュリーはサーフボードも無しのまま波乗りの要領でその波に乗ると一気に局員達が波に包まれる。しかもその勢いに呑まれただけでなく、キュリーは置き土産も置いていた。
キュリー「どっかーん!!!」 局員達『ぐおおぉぉぉっ!?』
キュリーの言葉と共に彼女が置き土産である爆弾が爆発する。それを受けた局員達は咳き込みながらおのれぇっと言って立ち上がろうとするがその次の瞬間彼らの身体中を電流が走った。
シェニ「走る雷、その名の如く走雷ってな」
そしてシェニはさっきキュリーが波を出した位置に手を当ててそう呟く。濡れた地面を伝って彼の発した電流が彼らを痺れさせたのだ。そして局員達に向けて一つの赤い光が向かい、局員達を大地から出てきたドーム上の岩が包み込む。
ミアハ「大量の水があるということは大量の水素と酸素があることにも繋がり、水は電気分解で水素と酸素に分かれる。つまり今あなたたちの周りには可燃性ガスが充満していると言っても過言ではありません。加えてルキが作り出したこの密閉空間……」
その言葉とが終わると共にドゴォンという爆音が響きドームの天井から黒い煙が吹き出始める。
ミアハ「炎を操る僕にとっては独壇場と言ってもいい状況です……僧侶として、世界は違えど世界樹の慈悲がありますようお祈りいたします」
ミアハは静かにそう言って杖を一振りするとそれを背負い、両手を合わせて目を瞑り爆発に巻き込まれた局員達の冥福を祈った。
アルミス「やはり俺が出るまでもなかったな」 カイ「だろうな。お前の闇は相手を倒すという点では俺らの中でも一番の力だがその分体力も精神力も使う、なるべく温存しといてくれ」 アルミス「了解した」
アルミスが静かに言うとカイはそう返し、それにアルミスはこくんと頷いた。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.28 ) |
- 日時: 2011/04/16 11:43:20
- 名前: ミクニップ
- Dゼロ「うぁぁ〜〜・・・、全員倒しちゃったのかよ・・・」
アモン『お前が遅いからだ』
・・・なんだろう、おっそろしく不満そうな顔でDゼロやって来たんだけど・・・。
カイ「悪いな。お前の出番何てこれっぽっちもいらなかったわ」 Dゼロ「チッ、まぁいい。・・・おいアモン。残存勢力の存在は?」 アモン『そんなのは自分で調べろスカタン』 Dゼロ「誰がスカタンだゴルァ!!俺は索敵できねぇからやってくれって何時も言ってんだろが!!」 アモン『知るか。・・・とりあえず、さっき現れた奴等以外だと、ウザイナー共しか居ないな。まぁ、それも時間の問題だが』
見ればそのウザイナー共は、もう少しでプリキュア達に倒されそうになっている。これなら援護の必要は無いだろう。
Dゼロ「そんじゃぁま、俺らはこのまま戻る・・・と言いたいが」
そう言うや否や、先ほど戦っていた黒い機体の傍まで来ると、そのコクピットの隙間にアモンを突き刺してこじ開けようとする。
Dゼロ「ほ〜れほれ。とりあえず怖くねぇから出ておいで〜」 アモン『あ、コラ貴様!!人を棒みたいに使うな!!折れるだろ!!』 Dゼロ「アホタレ。鏡夜の持ってるウェルグガオル形成している金属より数百倍硬い『ガレオニス鉱石』を心金に使ってる癖に何が折れるだよ。いいから我慢しやがれ」 アモン『い、イタイイタイ!!や〜め〜ろ〜!これでも痛いんだぞ!!・・・ふぁぁ!?お前何処触っている!!』 Dゼロ「うっせぇな。つばの部分だろ此処」 アモン『そこは飾りだ!!私にとってはふ、ふくらはぎみたいな部分だ!!』 Dゼロ「何がふくらはぎだ!!剣の状態で何所かなんぞ解るか!!おらぁ!!」
ばぎんっ!!
等々ドアの部分は耐え切れずに外れる。
アモン『ぅぅ・・・。嫁にもらえなくなったら殺してやる・・・!』 Dゼロ「へいへい。それ以前に相手が見つかるといいな〜・・・って、あ?」
外れたドアをそこらへんに投げ捨て、泣きじゃくるアモンほっといて中をのぞいてみる。だが、コクピットは蛻の殻で、パイロットはもういなかったのである。
Dゼロ「チッ!どさくさに紛れてばっくれたか!!」 アモン『何だと?…はぁ、だからお前はダークゼロ何だよ…』 Dゼロ「何だとゴルァ!?俺全否定かよ!!」 カイ「全く、やったりお前見た目通りなのかよ…」 Dゼロ「そりゃあどういう意味だゴルァァァァァ!!(怒)」
02「…さて、状況はどうだ?」 オペレーター「どうやら管理局、地球軍の双方は撤退した模様。あと、さっきまで戦っていたと思われるMSも回収。しかしパイロットは結局発見できませんでした」
ダークゼロ弄りも終わり、とりあえず戦場報告と機体回収を手際よく済ませる一味達。結局乗っていたパイロットには逃げられてしまい、カイの影分身も使ったが、これ以上体力の消耗は帰って危険と判断し、止む終えず帰還してその場から離脱したのである。
02「それでラミア、件のMSの正体は何だったのだ?」 ラミア「はい、これまでのMSのデータを照合してはみましたが…、この機体、かなり損傷が激しかったですけど、特徴的な頭部から見て、正式番号RX-121の改良型かと思われます」 02「RX-121…?[へイズル]だと言うのか?」
ガンダムTR-1[へイズル]…。ガンダムワールドの宇宙世紀0084年、ティターンズがMSの最新技術を評価する為、コンペイトウ工廠にて作製した実験機…。メンテナンス時のパーツの互換性の高い、ジムシリーズの1つである[ジム・クゥエル]をベースに作り上げたガンダムタイプのMS。各部に換装された強化パーツによって、ガンダムタイプMSにも匹敵する高性能機として完成し、ベース機に対して高性能である反面、機体特性、操作性が大きく異なっており、その機体性能を遺憾なく発揮する為には高度な操作技術を要する。また、オプションパーツを装着・換装する事により様々なミッションに対応することが可能である。
02「…よりにもよってへイズルを作るとは…。あまり会心はしないな」 ラミア「[ブルーデスティニー]よりはマシだと思いますよ?…EXAMシステムが無いだけでも良かったですね」 02「無論だ。あんな暴走誘発システム何かあったらこっちでも身が持たん」
…どうやら苦い思い出でもあるのか、苦虫でも噛み潰したような顔になる02。
ヴィヴィオ「お疲れ様〜♪」 レオ「おう」
帰ってきて早々に、食い損ねた昼食を食べようとやって来た一同。案の定おばちゃんが気を利かせてくれたらしく、ほかほかとあったかい。
カノンノ「あ、このお魚おいしい」 おばちゃん「そりゃあそうさん。昨日ゼロちゃんが市場で朝一番に水揚された片口鰯だわさ。しまあじやむろあじも旬だけど、今回はイワシが一番おいしいって漁師さんからのお墨付きさね!」 Dゼロ「あ、そういえばおばちゃん!確かその後山菜獲りに行った時に良い蕗が手に入ったって言ってたな?折角だからそれ、今夜の晩飯に天ぷらにでもして食っていいか!?」 おばちゃん「そりゃあいいねぇ!…あ、実は前にお友達からほうれん草の天ぷらの作り方教えてもらったの思い出したわん。…あ、でも切らしてただまさねゴマ油…」 Dゼロ「マジで!?うわぁ、アレはすっげぇ美味いからなぁ…、おっしゃあ!そうと決まったらゴマ油買わなきゃなぁ!!確かこの近くならヤスコー(スーパーの名前です。人の名前じゃあないです)でタイムセールやってたな…」
…何だろう、本当にこの人悪人なのかな?私には専業主夫にしか見えないよ…。そう思いながらも、とりあえず熊の描かれたお茶椀片手に焼き魚や備えの奈良漬食べるカノンノ。
???「おい、飯くらいは黙って食え。鬱陶しい」 Dゼロ「おっと、わりぃわりい。俺とした言がついつい話に火が付いちまったぜ」
カノンノの隣で顔をしかめている黒い軍服の女性に注意され、またカツ丼ほおばり始めるダークゼロ。…それにしてもこの子、さっきから1瓶分の七味をいれたきつねうどん食べてるんだけど…。しかもかなり嬉しそうに。
カノンノ「…というか、貴女は誰ですか…?」 ???「ん?…ああ、この姿では初めてだったな。…私はアモン。ほら、そこでカツ丼食べている馬鹿の腰にぶら下げてあった剣だ」
…はい?何言ってるんでしょうかこの人。見た感じ確かに背中にはコウモリのような黒い翼があるし、耳の部分はまるでドラゴンを連想させるかのような曲がった角とかもあるけど…。流石に剣だったなんて…。
Dゼロ「(もしゃもしゃ…)んぐっ…。ああ、そいつ、元はとある世界を納めてた魔王だったらしいんだけどな?ある理由で剣に自身の魂を封じ込めて[意志のある剣]になったんだと。一応生身だった頃の姿にもなれるみたいだから」 カノンノ「は、はぁ…?」 アモン「…まぁ、とりあえず宜しく頼むぞ。カノンノ・グラスバレー」
今一良く分からないけど、どうやらアモンは特殊な存在だという認識はある。というか、一体何処で私の名前を知ったのかが気になる…。
そんな時であった。
ドォォォォン!!
カノンノ「きゃぁ!?」 Dゼロ「!?」
突然、艦の外で爆発が起きた。慌ててダークゼロが外を確認すれば、何と外では生き残りと思われる魔導士がこちらに攻撃していたのである。
Dゼロ「あんの野郎…!!」 局員A「ふはははは!!落ちろ落ちろぉ!!」
狂ったようにスフィアを形成して執拗に攻撃を当ててくる相手。そして終いには、エンジン部分からは火花と煙があがってゆく。
『右舷エンジンルームに被弾!左第二、第三エンジン停止!』
Dゼロ「チィ!!」
館内に流れた放送を聞き、慌てて外に出ようとする。だが、それも少し遅かった。相手が最後に放ったスフィアが、出てくる前にエンジンを貫いた。
『ひ、左エンジン全停止!!本艦の推進を維持できません!!』
局員1「ひゃははははは!!我々に逆らう愚か者供が!!死を持って償うがいい!!!」 Dゼロ「くそったれぇ!!」
エンジンが停止したことにより、段々高度が落ちて行くのが肌でわかる。それを感じたダークゼロは、すぐさまブリッジへと向かう。
次回予告
ああクソ!!今回は災難続きじゃねぇか!! あわわわわ!わ、私達、ちゃんと無事でいられるの!? このままじゃあ全員スクラップになっちま…お、ちょうどいい所に何かボロ屋が!あそこなら… あれ?あそこって確か…
次回、異世界大戦記ダークサイド編、第2話!『その名は梁山泊!!』とりあえずお楽しみに!!
…本当に大丈夫なのかな?私達…
ふぅ…、とりあえず、ここから氷牙達の『魔法世界編』をお送りしたいと思います。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.33 ) |
- 日時: 2011/04/20 22:52:17
- 名前: ミクニップ
- その頃…
【魔法世界・エリー隊第一前線基地】…
ゴウッ!ゴゥンッ!!
アニー「クッ…!全部隊、相手の進行から拠点を防衛しつつ、危険と判断したら退却して補充を!!」 兵士『了解!!』
ダークゼロ達が予想外の攻撃を受けていたその頃、こちらでは中々終わらない戦闘と、次から次へと出てくる敵相手に防戦一方の氷牙チームと防衛軍。
政宗「Shit!!切っても切っても出てくるぞこいつ等!!」 刹那「まるでキリがない…!一体何処から…斬岩剣!!」
ポケモンは気絶させつつ、魔物は問答無用で叩き潰してはいるが、一向に数が減らない相手に嫌気すら覚えてくる。
アニー「(…ポケモンはウィンディやヘルガーといった『もらいび』の特性をもった相手ばかり。さらに魔物はゴーレムタイプやスライムタイプといった打撃に耐性のある奴等…。明らかにこれは鏡夜さん対策!!)獅子王様やデジモンセイバーズの皆様はまだ戻ってこられませんか!?」 兵士『はい、さっき緊急要請を出しましたが、まだ時間がかかるとの事です!!』 アニー「くっ…!」
現在聖獣騎士達と氷牙は手が離せない、そして鏡夜は大事な戦力でもあるため疲弊させたくない。必然的に考えれば、現在残っているメンバーでやるしかない。だが、こんな終わりの未だに見えない戦いでは限界もある。
アニー「(現在戦闘に参加してくれているのは…ネギ・スプリングフィールド様を除く白き翼、カービィ様にリンク様とガノン様のスマブラメンバーの3人と、ボーボボ一家、それからプリキュア5の皆様方だけ…。しかし皆様は恐らく長旅で疲弊してるからそう長くは保たないだろうし…。こうなれば一か八か!!)あの、鏡夜様!」 鏡夜『ん、何?今僕は忙し…』 アニー「あつかましいとは思いますけど、今から少しの間だけでいいです、一旦ここを離れてくれますか!?」 鏡夜『…ふ〜ん?なる程。別にいいよ?やってあげる』
アニーの思考を読み取り、その場から消える鏡夜。
アニー「(頼みます、鏡夜様…!)皆さん!あと数分だけでもかまいません!!どうか持ち堪えて下さい!?」
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Re: 異世界大戦記8 ( No.44 ) |
- 日時: 2011/04/21 23:30:03
- 名前: カイナ
- とまあよく考えてみたら俺のキャラ全員Dゼロのとこにいるから他のとこ手ぇ出しにくくなるじゃん!というわけでちょっくら無茶苦茶な手法使わせてもらいます。
―――――――――――――――――――― 「「ぎゃぁー!!!」」 政宗「あぁ!?」
戦場ど真ん中、ここを戦っていた伊達政宗の後ろの方から二人の悲鳴が聞こえ、政宗は驚いて振り向く。そこには少年少女が倒れている姿があった。そしてその少年――ライと少女――エルフィは頭を押さえながら起き上がる。
ライ「あててててて……」 エルフィ「私達だけ時空乱流に巻き込まれるなんてついてない……ってあれ!?」 ライ「ア、アルフ!?」
ライとエルフィは起き上がった直後アルフがいない事に気づく、と二人が首につけているペンダントが光り出した。
??[ライ! エルフィ! 聞こえるか!?] ライ「ジン! アルフが!?」 ジン[時空乱流に巻き込まれたと聞いた、アルフはお前達とは別の時空に行ったようだ。俺が至急行動許可を取ってアルフの援護に行くからお前達はそっちにいろ!]
少年――ジンは冷静にそう言い、それに二人は頷く。そして通信が切れるとライは政宗に気づき二刀を準備した。
ライ「政宗さん! 援護します!」 エルフィ「ええ!」
政宗「おう!」
ライの言葉にエルフィもレイピア風の片手剣と小銃を抜き、政宗もそう声を上げて返した。 ―――――――――――――――――――― で、また考えてみたらここ終わったら今度はエリー達の方に僕のキャラ誰もいないしそうポンポン時空転移させるのはまずそうなので鏡夜達のチームにはライ、エルフィ。エリー達のチームにアルフ、ジンを分けて行動させるようにします。若干戦力は下がるけどまあ止むを得んか……。
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Re: 異世界大戦記8 ( No.64 ) |
- 日時: 2011/04/23 18:12:24
- 名前: カイナ
- ライ「獅子戦吼!!」
一方戦場の別の場所、勝手に援軍にやってきたライはゴーレム目掛けて右手の刀を薙ぐように振るって一撃与えた後逆手に握った小太刀を思いっきり振り上げ、小太刀から獅子の闘気を発してゴーレムを吹っ飛ばす。そいつは後ろにいた別の魔物を巻き込んで倒れこみ消滅した。
エルフィ「秋沙雨!」
そしてエルフィもスライム目掛けて連続突きをくらわせた後一閃で吹き飛ばし、さらに左手に握っていた銃を向けて銃弾を連射し追い討ち、スライムは文字通り蜂の巣となって崩れていった。それを視認したエルフィはよしと頷くが直後彼女を狙ったヘルガーの爪が背中を斬り、エルフィが苦痛に顔をしかめて前のめりになるとヘルガーはニヤリと笑みを浮かべて口から炎を吐いた。
ライ「づぅっ!!」 政宗「Shit!」
しかしそれはライが身体を張って防ぎながらエルフィを守りつつ炎から逃れ、直後駆けつけた政宗が刀を振るうとヘルガーはそれを翻して逃げていく。
政宗「ライ! AreYouOK!?」 ライ「ちょっとやばい……結構モロに受けた……」
政宗の呼び声にライは炎を受けた右肩を押さえながらそう返す。ヘルガーの吐く炎はその体内にある毒素を燃やして発され、一度くらった傷跡はしばらくもしくはいつまでも疼くと言われるほどだ。ライ自身も既に時空界に返しているとはいえヘルガーは主力の一体、その炎の恐ろしさは身に染みている。とはいえ人が困っている、人が傷つきそうになるのを見ると後先考えず助けに走るのが彼が彼たる所以なのだが。
????「……フフッ」 ライ「エルフィ?、!?」 政宗「?」
すると突然少女が笑い、不思議そうに彼女に問いかけながらその顔を覗き込んだライは目を見開く。それに政宗が不思議そうな表情を見せると彼女はまるで弾かれたようにさっき自分とライを傷つけたヘルガー目掛けて地面を蹴りまるで飛ぶように走っていく。そして彼女が巨大な黒い鎌を虚空から作り出したのを見るとライが絶叫した。
ライ「やばい!!! ま、政宗さんちょっと来て!!」 政宗「Why!? どうしたってんだよ!?」
ライはそう叫ぶと流石に右腕は動かないのか右手用の刀は鞘に収めて腕をだらんと下げたまま、左手に小太刀のみを握って走り出し、彼の言葉に政宗はそう言いながらもライの後を追った。
ヘルガー「! グルルル」
そしてヘルガーもさっき傷つけた相手が性懲りもなくやってきたのに気づくと足を止め振り返って牙を剥き威嚇する。それに相手が怯む事無く向かってくるとヘルガーはニヤリと笑って炎を吐いた。
????「ウフフ……」
しかし少女は傷を負っているとは思えないほどに身軽な動きでそれを簡単にかわすと驚きのあまり炎を止めてしまったヘルガーを一瞥し大鎌を振り上げる。そして彼女の黒い瞳にヘルガーの驚愕の表情が映し出されたと同時に彼女の振るった鎌がヘルガーを捉えた。その一撃にヘルガーは血を流しながらばたりと倒れるが少女は容赦しないとばかりにもう一度大鎌を振り上げる、しかし仲間を殺させないとばかりに別固体のヘルガーが彼女向けて牙を剥き飛び掛ってきた。それに気づいた少女は大鎌を分解するとその闇が彼女の両手に集まり、今度は二本の鎌を作り出す。そして容赦ない連続斬撃がそのヘルガーを斬り刻んだ。
????「ウフフフ……アハッ、アッハハハハハ!」 政宗「明智光秀……」
その攻撃とヘルガー二体が血塗れで倒れている横で高笑いをする彼女の姿を見た政宗が思わずそう称してしまう。すると今度はウインディが神速を使って少女に襲い掛かり、高笑いをしている彼女はそれに気づいていなかったようだがライが彼女を守るように立ちはだかり、小太刀を両手で握り掲げる。
ライ「小太刀の分少し威力下がるけど、剛・魔神剣!!」
そして振り下ろした小太刀が地面にぶつかると地面から衝撃波が壁のように発され、ウインディの神速を押さえる。
政宗「MAGNAM STEP!!!」
それに続けて政宗が爪を模して握った三本の刀を使った突きでウインディを吹き飛ばし雷撃のおまけで気絶させる。それを確認してから政宗はライ達の方を見ると少女はライをまるで神様を拝むかのような目で見ているのに気づいた。
????「守ってくれた、守ってくれた守ってくれた守ってくれた守ってくれた守ってくれた!!!」 政宗「アァ!?」
普段の冷静な面影なんて欠片もない、狂ったように一つの単語をライに向けて繰り返す彼女の姿に政宗が驚きの声を上げているとライはただ一言言う。
ライ「久しぶりだな。んで悪いが、エルフィに身体を返せ……デルフィ」 政宗「デルフィ?」
ライの言葉に政宗は小さく反芻する。すると少女――デルフィは冷たく笑いながら小首を傾げた。
デルフィ「どーして?」 ライ「このままじゃヘルガーが死んじまう! エルフィじゃないと回復魔法が使えない!」 デルフィ「だってこいつら、私とライを傷つけたんだよ? これくらい当然の報いだよ? それにィ、私達さっきまで魔物を殺してたじゃない、ポケモンは駄目なの?」 ライ「ぅぐ……」
デルフィはまるで子供が疑問を投げかけるようなイントネーションでライに尋ね、それにライが言い返すとデルフィはにやにやと笑いながら返し、その最後の言葉にライは詰まる。するとその次の瞬間デルフィは頭を押さえた。
デルフィ「ぐっ……あぁっ…………」
そして少しずつ彼女の黒い瞳が金色に変色していき、完全に金色に戻ると彼女は顔を上げた。
エルフィ「なんとか、押さえ込めた……いつっ!?」 ライ「エルフィ!?」
エルフィは荒い息をしながらそう言うが直後背中の痛みを思い出したかがくんと膝を折り、ライが慌てて抱きかかえる。それからエルフィは呼吸を整えて大丈夫と示し、立ち直すとレイピアを引き抜いて掲げた。
エルフィ「癒しの光よ、今ここに降り注げ……ハートレスサークル!」
その呪文と共にライとエルフィ、そしてヘルガー二匹を癒しの光が包み込む。その光が止むとライの毒の炎に侵された右腕、エルフィの背中の引っかき傷、そしてヘルガー二匹の外傷も完治し二匹のヘルガーは怪我を治してくれた恩人に攻撃するわけにもいかないのかその場を去っていった。
政宗「敵を治すとは、お優しいこった」 ライ「……俺もあいつらと同じポケモンを持ってるから、つい……」 エルフィ「その優しさがライのいいとこよ」
政宗の言葉にライは彼から目を逸らしながら返す、それにエルフィは優しげに微笑みながら言った。 ―――――――――――――――――――― ライ「なんだこれ!?」 いや〜、デルフィはヤンデレって設定したから僕に出来るだけのヤンデレをイメージして書いてみたらこんなんなっちゃった。 ライ「おかしいよねおかしいよなおかしいだろ!?」 まあ悪ノリの産物ってことで、これからはそこまで病ませないようしますので。……これからあっちで書いてるカノンノのネタの一つ、ヤンデレカノンノ略してヤンカノもこんなイメージで書こうかな? カイ「止めろ! ツッコミ切れる自信がない!!」
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