Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.81 ) |
- 日時: 2007/10/16 00:48:34
- 名前: 涼
- 突然やってきたのは女の子
俺よりは年下だろう かなり緊張しているのか、瞳がやたらと動いている
彼女に会ったこともないし、多分接点もない じゃぁなんで俺に面会に来たのかと言われれば、 なぜだろうと応えるしかない とりあえず、彼女から口を開く気配がなさそうだ 無難な質問から取り掛かろうか・・・
「ごめんけど、俺には君が誰だか分からないんだ どこかで会った事があったっけ?」
首を振る どうやら俺の記憶は正しいようだ
「じゃぁ、名前を教えてもらえるかな?」
「かっ・・・奏・・」
つまりながら答える 泣きそうな声だった
「奏さん、今日は・・・どうして俺に面会を?」
「ごめんなさい!!」
いきなりで話が繋がらない 何を謝っているんだろう、この子は? 二言目で謝られたのは初めてだ
「おか・・・・あなたのお母さん・・・・は・・・・・・死にました・・・」
驚きが隠せない 母が死んだ事もショックだが、なぜこの子が俺の母の事を知っている・・・? という事は俺の生い立ちも家の事も知っているのか? それ以前に、なぜこの子は家を出てからどこにも連絡をしていないのに俺の居場所が分かるんだ?
「・・・・ち・・違う」
何が?
「お母さん・・・・・私が・・・私が・・・・・・殺した」
母をコロシタ?
この子が母をコロシタ?
自分の行動が信じられなかった 俺を捨てた母なのに、殺された事に怒りがこみ上げる そして、その殺した犯人は目の前にいるこの子なのだ
ガチャリといつも装備している「菫」が不穏な音を立てる
そう、俺はこの子に拳銃を向けていた
ガタっと、音がする その音が彼女の椅子の倒れる音だと認識するまで時間がかかった
怯えている 深く深く・・・これ以上ないほどに 彼女は俺の目の中の殺意を見て、自身の瞳に恐怖の色を写し返す
銃口がきっちりと彼女を捕えた
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 捨てられても尚、母を愛していたウィ でも、その心に気付いていません 鈍感なので!
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.82 ) |
- 日時: 2007/10/18 22:54:05
- 名前: 飛亜
- 悠妃さんは幽鬼の姉さん
優しくてきれいで 女神のようで
俺は少しだけ憧れた。好きとかそーゆー感情じゃなくて…
優しく笑う悠妃さんに憧れたんだ
+++
「名前は?」 「…玖龍…湊万玖龍…」 「玖龍ね 私は悠妃。英瀬悠妃よ あ この子は私の妹…幽鬼よ」 「幽鬼…」
髪がふくらはぎぐらい長くて、きれいな茶色い髪。 白いワンピースを着ていた小さな少女。
「玖龍って言うの?」 「あ…うん…」 「幽鬼だよっ英瀬幽鬼!よろしくねっ」
彼女もまた、優しい笑顔で笑ってくれた
――こんなに嬉しいことだったんだ。
俺に笑いかけてくれる…こんなに嬉しい…初めての感情。
玖龍が幽鬼と初めて出会った頃。
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.83 ) |
- 日時: 2007/10/19 01:20:54
- 名前: 涼
- 参照: http://green.ap.teacup.com/ryou/
- 奏は自分がいつも装着している銃を探し、
銃はついさっき捨ててしまったのだと気付く 同時にそれは、自分には身を守るなす術がないという事だった
あっ、あっと声にならない叫びといおうか嗚咽といおうか そういうものしか奏の口からは発せられなかった
「だって・・・・だって仕方なかったのよ!!」
壁にへばり付き、これ以上後退する場所がなくなると 反乱狂になりながら奏は言った
「・たっ・・・・頼まれたのよ?!・・・・・お母さんに!!」
自分は命乞いをするのか・・・・ 明らかに蔑む声
「ホント・・・・なの!だって、・・・・あなたのお母さんは私のお母さんだもの!!」
なんだよ、悪あがきかよと嘲笑う
「母さんの名前は啓(ケイ)・・・鷹鳥 啓でしょう?」
なぜ、それを・・・・ いや、それよりもなにより、俺のお母さんがお前のお母さん・・・? もしかして・・・・・
「私の名前は、相透 奏・・・・ ・・・・・兄さん・・・・分かるでしょう?」
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.84 ) |
- 日時: 2007/10/19 17:32:01
- 名前: 春歌
- ん??・・なんで私が男の人を嫌うかって?
ちゃぁ〜んと理由はあるのよ?私だって元から嫌いなんじゃないわ ちゃんとした人に恋だってした・・・・そうね?ずいぶん昔の事よ?
がしゃーんと食器が割れる音がした あぁ、、またかと私は思いながらそっと部屋を出た
私の父は時々母に暴力を振るう
「この!!・・・ろくでなし!!!!!」
バシ!と言う音と共に母の頬が赤くはれる
「や、、やめて!!」
必死に許しを請う母をよそに父は暴行をやめない 父は酒に酔うと母につらく当たる でも普段は優しいのだ、母もそのことを知っている だから何も言わないのだ、一通り済めば元に戻るのだから そして、、、、、私はある意味優遇されていた、 もともと頭のいい両親の元に生まれたので、私は頭がいい・・・・・ エリートの学校に進み、そこでも一番だった・・・
「すごいなシンファ!、父さんはうれしいぞ」 「本当にすごいわね!今日はご馳走を作りましょう」 「うん、じゃぁ着替えてくるね」
私はこの二人が大好きだったこの生活が続けばないいと思った
あのときまでは・・・・・・・・・
*+*+*+*+* シンファさん過去話 彼女が男卑女尊になった訳の話です 途中イタイ表現満載・・かも
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.85 ) |
- 日時: 2007/10/19 19:42:15
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
私がお兄様を知ったのはお屋敷の密室だった。
元々、この家系は新しい血を取り込んで行く形式のある家だった。
私は大事に育てられた。
新しい血を持ち込む道具として。
色々な作法や、貴族のしきたり。 そんなもので両手をいっぱいにして。
お兄様が居ることさえ知らされず。
ある日。
私は作法の勉強を無断欠席して、裏庭の壁近くの木陰に腰を下ろした。
その木には10代の少女なら誰でも入れそうな窪みがあって、そこだけは誰にも見つからずに
授業をサボれるのだ。
その日はいつもと違っていた。
かつかつ。
何かが、何か硬い物に文字を書き込んでいるような。
不審に思って、石灰質の白い外壁を見やる。
よく外壁に目を凝らせば、木陰に隠れて通気口があった。
何故、こんな場所に?
この内側はただの突き当たりになっていた筈なのに。
子供は好奇心の塊とでも言うのだろう。私は通気口から中を覗いた。
私より、歳上の少年が居た。
光すら、まともに入らないコンクリートの密室で。
光源なんて、この通気口とブラインドのように切り込まれた、壁の穴だけだ。
何故。
何故?
その少年は、埃まみれの汚い衣服を身に付け、コンクリートの床にしゃがみ込んでいた。
時折、手元であろう場所に白い物が鈍く光る。
チョークだ。
という事は、チョークで床に文字でも書いているのか。
より目を細めて、手元辺りを見る。
その時、コツンと何かが壁に当たった。
音源を探れば、それはポケットに入れたルーペだった。
父さまに、欲しいとねだった金縁のルーペ。
私はそれを通気口にあて、再度中を覗いた。
それはただの文字ではなく、数式だった。
とても難解で、父さまが「解らない」と投げ出してあった本に書いてあった数式。
とても難しかったけれど、文章を暗記するのは得意だったから、文字だけを暗記した。
それが、まるまる床一面に書き込まれているのだ。
その上、少年の手元では既に次の段階へと数列が並んでいる。
書き込まれるたびに跳ねるボサボサの後ろ髪と、汚い服に包まれた肩。
手元には、難解な数式。
豪奢なお屋敷の中の汚い密室。
あまりにもアンバランスな光景に、私はただただ見つめるしかなかった。
*
過去のキャシーとジェン。
ジェンさん。昔は監禁(?)されていました。 だから、生活力に欠けるのか?
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.86 ) |
- 日時: 2007/10/21 23:34:51
- 名前: 涼
- 参照: http://green.ap.teacup.com/ryou/
- 「だって・・・・だって仕方なかったのよ!!」
違う 仕方なくなんてない
「・たっ・・・・頼まれたのよ?!・・・・・お母さんに!!」
頼まれたっていっても、私は拒否もしなかった
「ホント・・・・なの!だって、・・・・あなたのお母さんは私のお母さんだもの!!」
ずるいよ・・・ 私は本当にずるい
「母さんの名前は啓(ケイ)・・・鷹鳥 啓でしょう? 私の名前は、相透 奏・・・・ ・・・・・兄さん・・・・分かるでしょう?」
兄さん・・・・・・だって 醜い それほどまでして生きたいのか、私は・・・
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 同じ場面を奏視点から 生きるためには手段を問わない
訳が分からない 彼女は何を言っている? 兄さん? 誰の事だよ・・・・
でも同時に、家にいた頃自分が感じていた気配を思い出す 自分より年下の、弟か・・・・妹
玄関に並べてあった小さな靴 どこからか聞こえる赤ちゃんの鳴き声 台所に、ミルクの匂いと共に残っていた哺乳瓶
本当にそうなのか? この子が俺の妹なのか? その妹に、銃を突きつけているのか・・・?
母の名前を知っていた・・・でも、それは調べただけかもしれない なんで俺に会いに来た? どうやって俺の居場所を突き止めた? なぜわざわざ母を殺したなんて言い出した?
分からない 分からない事だらけだ 頭がパンクしそうだ なんで来たんだよ、俺のトコに・・・ 何が言いたいんだよ、俺に・・・
それは言葉になっていたらしい 彼女は今日一日何が起こったのか話してくれた そしてここにおいて欲しいと、兄さんの側にいたいと申し出た
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 長い・・・・ 非常に長い・・・ もっと収縮せねば!!
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.87 ) |
- 日時: 2007/10/29 20:54:03
- 名前: 雨雲太陽
- 参照: http://yaplog.jp/soukuu-amagumo
何も見えない。
その前に、僕に視覚などあったのだろうか?
ごぽ。
周りの『羊水』が、揺られて気泡を作り出す。
背中に生え出たコード。
此処は何処?
僕は……―――誰?
*
(最初に芽生えた自我は何だったのだろう)
少しだけ。ほんの少しだけイリス過去話
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.88 ) |
- 日時: 2007/10/29 21:02:27
- 名前: 飛亜
- 「よろしくね!玖龍“ちゃん”♪」
…ん?ちゃん?俺…女じゃねぇぞ…(玖龍なんて名前ふつー付けるか女に)
「あの…俺…男なんだけど…」 「えっ!ごめんなさい!まつ毛たってたから…女の子かと…」
あぁ…やっぱりぃ…俺女顔なんだなぁ…
「ねっ!玖龍って呼んでいい?」 「(ドキ)あ…いいけど…」 「本当!?わー嬉しい!玖龍!遊ぼ!」 「え……」
クルッと悠妃さんのほうを見た
また、優しい笑顔で
「遊んでいいわよ」
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.89 ) |
- 日時: 2007/11/01 19:27:00
- 名前: 遙
- あなたは、誰?
目の前に立つ少女に、私は問うた。
薄い浅葱色の長い髪をもった“彼女”は、私を見て不思議そうな顔をしている。
何がそんなに不思議なの?
再び問いかけると、少女も同じ声、同じタイミングで問い返してきた。
私は私 私は私
あなたも私? あなたも私?
何を言っても“彼女”は、私と同じことを言う。 仕草も、声音も、、、瞬きする瞬間でさえ、私達は一緒。
余程気が合うらしい。
そんなことを思い、“彼女”に微笑みかけた。 その時―――
「それは“鏡”だよ」
目の前の“彼女”の後ろに、男の人が立っていた。 でも声は後ろからする。振り返ってみた。
灰色のショートヘアに、銀の瞳。 すらりと背が高くて、それでいてどこか女性のような、華奢な雰囲気を纏っていて。
「あなたは、誰?ここは、何処?」
自然と言葉が口をついて出た。 聞きたいこと、知りたいことがごく自然に。 その男性は困った表情も不思議そうな表情もせず私に近づくと、オフホワイトのワンピースを広げて言った。
「そんな薄い布じゃ、寒いだろう?落ち着いてから、全部教えてあげる」
(その笑顔も“カガミ”に映って二つ分)
鏡って不思議
* * *
鏡を知らないハイリ過去話。 猫ですから。
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Re: 会話式リレー小説『ELESIS』過去小話。 ( No.90 ) |
- 日時: 2007/11/01 21:12:46
- 名前: 春歌
- 何を信じたら良いのだろう?
何に祈ればいいのだろう? だれか、、この絶望の淵から救ってください・・・・・・
「私は罰せられなければならない、私は罰せられなければならない、 私は罰せられなければならない、私は罰せられなければならない、 私は罰せられなければならない、私は罰せられなければならない、 私は罰せられなければならない、私は罰せられなければならない」
抱えた膝に顔を埋めぼそぼそと同じ言葉を繰り返す なんて私は無力なんだろう?、なんで何も出来ないんだろ? なぜあの時一緒に死ねなかったの? なぜ彼女は私を逃がしたの??
『ワカラナイ』
それだけが私の心の中で渦巻いて
*
「・・ねぇ?クォーツってなんか悲観的じゃない?」 「え・・・・なんで? 「だって・・・・・」
なんで?、そう聞いたのが間違いだった?? 友人から理由を聞いたとき私は、手の中にナイフを構成していた それに気づいた友人は一歩下がったけれど・・・・
「遅い・・・」
ひゅっと風の切る音と同時に返り血が私に飛んできた 幸い傷もそんなに深くは無い、よかったと思いながら私は 友人にナイフを振るった、、、、
「や、やめて・・おねが・・お願いっ!!」 「・・・・・・・」
無言のまま私は決定打を与えるべく高くナイフを振り上げる そのとき・・・・・
『クォーツ』
空耳なのか、、それとも本当に彼女なのか 私はそのとき確かに彼女に名前を呼ばれたんだ・・・
私は人形のようにその場に崩れた、、、 私が死なせてしまった、誰よりもあの子のことを気にかけてた人・・
遠くで友人の声が聞こえる でも私の意識は暗くそれでいて心地よい所に落ちていった・・・・
――――――――――― クォーツ姉さん 狂気編、半端なく狂います
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