Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.149 ) |
- 日時: 2011/10/16 21:48:23
- 名前: 孝(たか)
- 万丈目「俺のターン!ドロー!行くぞ十代!俺は『ウィッシュ・ドラゴン』を召喚!更に効果発動!こいつをリリースする事で、ドラゴントークン2体を特殊召喚する!そして、魔法カード『二重召喚』を発動!通常召喚をもう一度行う。ドラゴントークン2体をリリース!”深き闇より現われしドラゴン、今ここに闇による終焉をもたらせ!”アドバンス召喚!!現れろ『ダークエンド・ドラゴン』!!」
闇終ATK2600
十代「なんだ…こいつは!?」
万丈目「まだ終わりではないぞ!!魔法カード『天使の施し』を発動!3枚引き、2枚捨てる!そして、墓地に送った『輪廻竜サンサーラ』の効果発動!墓地にあるこのカードを除外し、墓地のドラゴン族モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する!”全てを照らす光より現われしドラゴン、今ここに光による終焉をもらたらせ!”現れろ!『ライトエンド・ドラゴン』!!」
光終ATK2600
十代「レベル8の最上級モンスター2体を1ターンで…!?」 万丈目「ライトエンドの効果!1ターンに1度、攻撃力と守備力を500下げる事で、相手の場のモンスター1体の攻撃力を1500下げる!”ライトイクスパンション”!!」
光終ATK2600→2100 DEF2100→1600 雷巨ATK2400→900
十代「サンダー・ジャイアントの攻撃力が!?」 万丈目「更に、ダークエンドの効果だ!1ターンに1度、攻撃力と守備力を500下げる事で、対象モンスター1体を墓地に送る!フラッシュを墓地に遅れ!!”ダーク・イヴァポレイション”!!」
闇終ATK2600→2100 DEF2100→1600
十代「フラッシュ!?」 万丈目「バトルだ!ライトエンドで、サンダー・ジャイアントに攻撃!”シャイニングサプリメイション”!!」
十代「ぐあああああああああああ!?」LP2800→1600 万丈目「俺の勝ちだ!ダークエンドでダイレクトアタック!”ダーク・フォッグ”!!」
十代「させるか!!手札から『バトル・フェーダー』を特殊召喚!バトルフェイズを終了して貰うぜ!」手札0
万丈目「やるな十代…そうでなくてはつまらん!俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」手札0
現在、万丈目がボード・ライフアドバンテージが上。
しかし、この状況だからこそ、十代は笑う。
十代「俺のターン!ドロー!よっしゃ!魔法カード『ホープ・オブ・フィフス』を発動!自分の墓地の『E・HERO』5体をデッキに戻してシャッフル。その後で2枚ドローだ!」
十代がデッキに戻したカードは、「ジ・アース」「Zero」「オーシャン」「スパークマン」「フォレスト」の5体。
十代「ドロー!良し!俺も『天使の施し』を発動!3枚ドローして、2枚捨てるぜ!カードを1枚伏せて、『天よりの宝札』を発動!互いに手札が6枚になるまでドローだ!!」
互いの手札が0から再び6枚に増える。
アルフ「やっぱりここぞという時の十代君のドローは凄まじいね…(汗)」 氷牙「デッキとの信頼が成せる業だな。」
感慨深げに頷く一同だった。
十代「さっき伏せたリバースカードオープン!「融合」!手札の「E・HEROエッジマン」と、場の闇属性「バトル・フェーダー」を融合!来い!深淵の英雄!『E・HEROエスクリダオ』!エスクリダオの効果!自分の墓地の「E・HERO」1体につき、攻撃力が100上昇する!”ダークコンセントレイション”!!」
十代の墓地には、「エッジマン」「アイスエッジ」「ヒート」「フラッシュ」「クレイマン」の5体…よって攻撃力は…
万丈目「攻撃力…3000!」
十代「まだだ!3枚目の「融合」発動!手札の「スパークマン」と「沼地の魔神王」を融合!来い!『E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン』!!墓地の「E・HERO」1体につき、攻撃力が300上昇する!墓地の「E・HERO」は6体だ!」
エスクリダオATK2500→3000→3100 フレアATK2500→4300
十代「バトルだ!!エスクリダオで、ライトエンドに攻撃!”Dark(ダーク) diffusion(ディフュージョン)”!!」手札2
万丈目「かかったな十代!ライトエンドは、相手ターンでも効果を発動できる!”ライト・イクスパンション”!!」
光終ATK2100→1600 DEF1600→1100 エスクリダオATK3100→1600
十代「なら、相討ちで消すまでだ!いけぇ!エスクリダオ!!」 万丈目「甘いぞ十代!リバース発動!『禁じられた聖杯』!エンドフェイズまでモンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を400上昇させる!つまり、ライトエンドの攻撃力は元に戻り、更に400上昇した数値になる!」
十代「なにぃ!?」
ライトエンドATK1600→2600→3000 DEF1100→2100
万丈目「迎撃しろ!ライトエンド!”シャイニングサプリメイション”!!」 十代「ぐああああああああああああああ?!?!」LP1600→200
『『『『十代(代ちゃん)!!!?!?』』』』
十代「くぅ…けど、これでシャイニング・フレアの攻撃力が更に上昇するぜ!」
フレアATK4300→4600
十代「いけぇ!シャイニング・フレア・ウィングマン!”シャイニング・シュート”!!」 万丈目「甘いと言っている!ダークエンドも、ライトエンドと同じく、相手ターンでも発動出来る!”ダーク・イヴァポレイション”!!」
十代「速攻魔法発動『禁じられた聖杯』!ダークエンドの効果を無効化するぜ!」 万丈目「なんだと!?」
闇終ATK2100→1600→2600→3000 DEF1600→1100→2100
十代「攻撃続行だあああああ!!!”シャアアアアアアイニング!!シュウウトオオオオオオオ!!!”」 万丈目「ダークエンド!?!?ぐあああああああ!?」LP4600→3000
十代「シャイニング・フレア・ウィングマンの効果!相手モンスターを戦闘で破壊し、墓地に送った時、その攻撃力分のダメージを与える!」 万丈目「なにぃ!?ぐああああああああ!!?」LP3000→400
十代「カードを1枚伏せて、ターンエンド!!」手札0
光終ATK3000→2600
十代:手札0 LP200 場 シャイニング・フレア・ウィングマン攻 魔法・罠:1枚
万丈目:手札6 LP400 場 ライトエンド・ドラゴン攻 魔法・罠:無し
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.150 ) |
- 日時: 2011/10/17 19:25:35
- 名前: カイナ
- 万丈目「俺のターン、ドロー! ライトエンドの効果発動! ライトエンドの攻撃力・守備力を500ダウンさせる事により、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力・守備力を1500ポイントダウンさせる!」
ライトエンド 攻撃力:2600→2100 守備力:2100→1600 シャイニング・フレア 攻撃力:4600→3100 守備力:2100→600
ライトエンドの不思議な光がシャイニング・フレアの攻撃力と守備力を奪い取り、十代は少し表情を歪める。そして万丈目は次の手を取った。
万丈目「俺は魔法カード[死者転生]を発動、手札を一枚墓地に送り、墓地より[ダークエンド・ドラゴン]を手札に加える。そして今墓地に送った[レベル・スティーラー]の効果発動! ライトエンド・ドラゴンのレベルを1下げることにより、このカードを墓地から特殊召喚! 見せてやる、十代。俺の本当の切り札をな!」 十代「な、なんだって!?」
ライトエンド・ドラゴン レベル:8→7 レベル・スティーラー 攻撃力:600
万丈目の場に一体のなんか天道虫っぽいモンスターが姿を現し、言葉に十代は驚きと期待の交じり合ったような表情を見せ、万丈目の場のライトエンド・ドラゴンとレベル・スティーラーが光と闇に包まれた。
万丈目「また俺と共に戦ってくれ! ライトエンド・ドラゴンとレベル・スティーラーをリリースし、光と闇の狭間より、現れろ!! [光と闇の竜]!!!」
光と闇の竜 攻撃力:2800
三沢「あれは!? 万丈目ジュニア時代最強のドラゴン!?」
ライトエンドが光と闇に包まれ、その中から体色の半身を白、もう半身を黒に塗り分けられたような竜が姿を現す。その姿を見た三沢が驚愕の声を上げた。しかしその攻撃力はライトエンドで減らしているとはいえシャイニング・フレアには及ばない。
万丈目「まだだ! 装備魔法[輝ける光と深淵なる闇]を発動! このカードは光属性もしくは闇属性のレベル8以上モンスターにのみ装備可能な装備魔法、このカードを装備したモンスターの攻撃力と守備力を800ポイント上昇させる!」
三沢「馬鹿な!? 光と闇の竜には全ての魔法・罠・モンスター効果を無効にする効果がある! 自滅だぞ!?」 亮「それはどうかな?」
万丈目が魔法カードを発動すると三沢がまた驚愕の声を上げる。が、それを聞いた亮は不敵な笑みを浮かべてそう呟いていた。
万丈目「さらに、このカードの発動に対し魔法・罠・モンスター効果は発動できない。つまり光と闇の竜の効果もこのカードには発動されない! 輝ける光と深淵なる闇を光と闇の竜に装備!」
光と闇の竜 攻撃力:2800→3600 守備力:2400→3200
万丈目が発動した装備魔法が光と闇の竜に力を与える。するとその光と闇が不思議な力を発し始めた。
万丈目「輝ける光と深淵なる闇を装備したモンスターは光属性の場合、戦闘を行うダメージステップ時に相手モンスターの攻撃力・守備力を1000ポイントダウンさせ、闇属性の場合自身の攻撃と引き換えに相手モンスター一体を墓地に送る効果を持つ!」
三沢「ライトエンドとダークエンドの効果を内蔵させたような装備魔法だな……」
万丈目の言葉に三沢がそう呟き、万丈目は十代の場を指差した。
万丈目「終わりだ、十代! 光と闇の竜よ、もう一度俺に力を貸してくれ! ダークパプティズム!!」
その指示と共に光と闇の竜は闇のブレスを十代のヒーロー、シャイニング・フレア目掛けて吐き出す。とその前に半透明の戦士が現れた。
十代「あがいてみせる! 墓地のネクロ・ガードナーの効果発動! このカードをゲームから除外し、相手の攻撃を一度だけ無効にする!」 万丈目「!?」
その姿を見た万丈目が顔を歪め、光と闇の竜が半透明の戦士を衝撃波を放ち霧散させる。
光と闇の竜 攻撃力:3600→3100
十代「くそっ!」
翔「ま、まずいっすー!」 風華「このままじゃ負けちゃう!」
亮「いや、十代の勝ちだ」
翔がスタジアム下で、観客席の風華で叫ぶと亮が口を開いた。それに風華や美海が驚いたような表情を見せるとデュエルフィールドの十代も気づいた。除外されるはずの[ネクロ・ガードナー]のカードが墓地から出てきていない。
十代「まさか……俺は墓地の[ネクロ・ガードナー]の効果を発動!」
その言葉と共に再度半透明の姿でネクロ・ガードナーが姿を現し、その姿を光と闇の竜が衝撃波で霧散させる。それと共に光と闇の竜の攻撃力・守備力がダウンした。
光と闇の竜 攻撃力:3100→2600
十代「ネクロ・ガードナーの効果発動!」 万丈目「……チッ」
光と闇の竜 攻撃力:2600→2100
風華「ど、どうなってんの?」 亮「光と闇の竜は自身の力がある限りフィールドを制圧するドラゴン。しかしその無効化効果にはいくつか抜け道がある。あのカードは特殊なため今回の場合の例のみを取り上げれば、ネクロ・ガードナーの効果を光と闇の竜は無効化した、しかしその場合ネクロ・ガードナーは除外されず、再度その効果を使用できる。つまり?」 三沢「無限ループか!」 亮「そう。もっとも、十代は今気づいたようだがな」
風華が唖然としながら呟くと亮が説明、問いかけ、三沢の解答を聞いた亮はそれを肯定した後解説を続け、偶然そのコンボを起こした十代を見ながらふっと微笑を浮かべる。
万丈目「くっ……奇跡を起こす天才という奴か…(…この無限ループに対する打つ手はない……だが)」
万丈目は五枚ある手札をじっくりと見る、がこの無限ループを防ぐ手段はない。これでは我が相棒、光と闇の竜も形無しだ。しかし次の瞬間万丈目の心に浮かんできたのは負けに対する悔しさでも、敗者の見せる惨めさでもない。ただ、満足だった。
万丈目「(ここまで全力を出し切ったのは久しぶりだな、光と闇の竜……楽しいデュエルだった…)…さあ来い、遊城十代!!」
光と闇の竜 攻撃力:600 守備力:200
万丈目は力を失った光と闇の竜を見上げながら、どことなく悟ったような笑みを浮かべる。そしてキッとした表情でそう凛々しい声を上げ、それに十代は一瞬面食らったような表情を見せたが続けておうと頷いた。抜け目のない事に光と闇の竜の攻撃力、守備力が限界になった瞬間ネクロ・ガードナーの効果発動を止めている。つまり光と闇の竜の攻撃宣言完了状態だ。
十代「おう! いくぜ、万丈目! 迎え撃て、シャイニング・フレア・ウィングマン!! シャイニング・レーザー!!!」 万丈目「輝ける光と深淵なる闇の光属性効果発動! ダメージステップ時、装備モンスターと戦闘を行うモンスターの攻撃力・守備力を1000ポイント下げる!」
シャイニング・フレア・ウィングマン 攻撃力:3100→2100
マスターの指示と共に輝けるヒーローの放った光のレーザーと光と闇の力を宿す竜の放った闇のブレスがぶつかりあう。しかしそれはやがて光と闇の竜の方が押されていった。それはつまり、万丈目準の敗北を意味している。
ディレクター「カ、カメラを止めろぉーっ!!!」
それに気づいた万丈目財閥のスタッフ、そのディレクターの声が響き渡った。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.153 ) |
- 日時: 2011/10/18 01:21:55
- 名前: 孝(たか)
- ディレクターがそう叫ぶと同時に、ディレクターの横でカメラを回していたカメラマンが、ディレクターに当て身を食らわせ、気絶させる。
そして、他のカメラマンもディレクターの発言を全く聞いておらず、撮影を続行した。
クロノス『勝者あああ!本校!遊城じゅうだああああああい!!!!』
『『『『『『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』』』』』』
クロノスの宣言と同時に、大歓声が巻き起こる。
『『『十代!十代!十代!十代!十代!』』』
『『『アールフ!アールフ!アールフ!アールフ!アールフ!』』』
『『『翔!翔!翔!翔!翔!』』』
『『『焔!焔!焔!焔!焔!』』』
鳴り止む様子を見せない本校代表コール!
十代「万丈目!!!!」
シーーーーーーン。
空気を読んだのか、生徒達のコールが止む。
万丈目「………なんだ」
十代「ヘヘヘ……ガッチャ!!楽しいデュエルだったぜ!!」
そういって、いつもの様に右手を突きだす十代。
万丈目「…………ふふっ…あぁ、俺もだ。ガッチャ。楽しいデュエルだった!」
十代と同じように、万丈目も右手を突きだし、ガッチャポーズを決める。
唖然。
皆一様に万丈目の行動に唖然としていた。
そして……
『『『『『『おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!ガッチャ!ガッチャ!ガッチャ!ガッチャ!ガッチャ!』』』』』』
今度はガッチャコールである。
十代「ヘヘヘ!!ガッチャ!」 アルフ「アハハ!ガッチャ!」 翔「ヘヘ!!ガッチャっす!」 焔「ハハハハ!!ガッチャ!」
本校代表は揃ってガッチャを決めるのだった。
しかし……
正司「準!!この愚か者が!!!!」 長作「準、貴様、自分のしでかした事が判っているのか!?」
正司「万丈目一族に、泥を塗りよって!!」
万丈目の兄達が空気を読まずに、万丈目の近くまで来ると万丈目を罵り始める。
万丈目「……すまない兄さん達。」
正司「貴様…俺達の与えたカードはどうした!!」 長作「何故使わない!そうすれば、もっと強いデッキができたはずだ!!」
万丈目「俺は、自分のデッキで勝ちたかったんだ。それ以外の勝利に、意味なんて無い!!」
正司「この…馬鹿弟が!!!」
次男が万丈目の胸倉を掴んで更に責め立てる。
長作「だから貴様は落ちこぼれだというのだ!!」
十代「やめ…「十代。」氷牙さん?」
十代が万丈目の兄達を止めようとするのを、氷牙が止める。
氷牙「…俺が行く。」
十代達は悟った。
今の氷牙は……先程の鏡夜と同じように……「切れかけている」と。
正司「今の貴様の行いで、どれだけの損害がゴフ!?」
突如正司の左頬に拳が叩き込まれた。
氷牙「……いい加減にしろよクソ共が…」
正司「き、貴様ぁ…誰に向かって!?」
氷牙「ウルセェ、黙れ。結果しか求めねぇクソ野郎が口を開くな。」
長作「これは我々兄弟の問題だ!他人が口を挟むな!?コイツは、我々の顔に泥を塗ったのだ!我々兄弟には結果が全て、過程になど意味は無い、結果こそ、勝利こそ全てなのだ!?大体、この”くだらない”デュエルの為に、どれだけの金をつぎ込んだと思っているのだ!?」
氷牙「黙れと言っているのが判らねぇのかクズ。」
二人に対して殺気を隠そうともしない氷牙。
「「ひっ!?」」
氷牙「さっきから聞いてりゃぁ勝手な事ばかりほざきやがって…テメェら何様のつもりだ。今のデュエルを見て何も感じねぇってか?”互いに本気を、限界を超え続ける決闘”それを見て、何も感じないだと?選挙に出ようとしている奴が、なんとも心の無い事だな。」
長作「なんだと!?」
氷牙「テメェみたいな心の無い奴に、果たして誰が票を入れるのだろうな?票が入らなければ、準を落ちこぼれと言う資格がなくなるな。何せ、票を1つも貰えなかった”落ちこぼれの選挙員”と言う事になるのだからな?」
長作「だ、黙れ!!」 氷牙「ああん!?」ギロリ
長作「ひっ!?」 氷牙「たくっ…テメェら揃いも揃って、末の弟を甚振って何が楽しいんだ?ああ!?落ちこぼれだなんだと重圧をかけ、慰めもせずに結果だけを求め、負ければ即罵倒。テメェらみたいな屑が居るから犯罪に走るような子供が出るんだろうが!?何が選挙でトップだ、何が財界でトップだ。そんなクダラネェ事より、家族の事を考えるのが人ってもんじゃねぇのか!?」
長作「知ったような事を…どこの馬の骨とも知らん不良が、一端の口を叩くな!?」
氷牙「…………おい。」パチン。
氷牙が指を鳴らすと、カメラマンや照明の…万丈目グループの刺繍がされたスタッフが一斉に反応する。
そして……
バサァ!!
上着を脱ぎ捨てると…そこには…
長作「な!?」 正司「にぃ!?」
Af…アンヴィレントファイナンシャル…アンヴィレント財閥と刺繍された服を着たスタッフに早変わり。
氷牙「馬の骨どころか…俺は財界、政界、共にトップ。氷牙・アンヴィレント本人だ。」
長作「ま、まさか…そんな…!?」 正司「ば、馬鹿な…あり得ん!氷牙・アヴィレントと言えば、今年で46になる!貴様の様な若造なわけが!?」
氷牙「俺は正真正銘本人だ。ウチの家系は代々童顔なんだよ。たくっ、人の気にしている事を…まぁそんなことはどうでもいい…テメェらが準から自由を奪ったように…”テメェらからも全て奪ってやろうか”!?命以外の全て…富も、名声も、住む場所も、全て!?」
結果だけに執着した万丈目の兄達には相当の罰…因果応報とでも言うものだろうか?
万丈目「氷牙さん…止めてくれ…」 氷牙「準。…こんな根性が腐った奴を庇う道理は…」
万丈目「いいんです。こんな兄さん達でも、俺にとっては掛け替えのない家族なんです。」 氷牙「………ふぅ。…判った。今回は目を瞑ろう。おいテメェら…準に感謝するんだな…」
そう言って、氷牙は元の場所に戻っていく。
万丈目「兄さん達。帰ってくれ。」
本校生徒『『『『そうだ!!帰れ帰れ!!』』』』
ノース生徒『『『『よくやったぞ!!サンダーーーーーー!!!』』』』
本校生徒は万丈目の兄達に帰れコールをし、ノース校に至っては、男泣きをしている。
長作「(くっ…おのれぇ?!?!)いくぞ正司!」 正司「くっ…(この屈辱は必ず…)」
そうして、万丈目の兄達はヘリでアカデミアから去っていった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.154 ) |
- 日時: 2011/10/18 03:13:26
- 名前: 孝(たか)
- 翔「もう帰っちゃうんすね…」
今にも泣きそうな翔。
アルフ「寂しくなるね?」 苦笑しながらも寂しそうにするアルフ。
十代「万丈目、またデュエルしようぜ!向こうに言っても、元気でな!」 万丈目「…いや、俺はノース校には帰らん。」
『『『えええ!?』』』
万丈目「四月一日(わたぬき)!キングの座は、お前に返すぜ!」 ジャック「だから誰が四月一日だ!?ジャック・アトラスだ!!!(こんな恐ろしい所、さっさとおさらばだ!!?)」
慎二「ふ、ふごごご…(は、早く…逃げ…たい)」 何故か慎二がズタズタのボロボロである。
実は慎二、あの後負けた腹いせに自分のデッキを燃やしたのだが、その現場をメリオルと凛に見られた。
そして、この馬鹿慎二は、無謀にも青眼の白龍を入れたドラゴンデッキで速攻で倒すと2対1でデュエルを行った所…
メリオル「「アルティメット・インセクトLv7」3体の効果!相手の場の全てのモンスターの攻守が700ダウン!更に、強者の苦痛の効果で、レベル×100ダウン!F・G・Dはレベル12。よって1200ダウン!合計で3300ダウンよ!」
FGD:ATK5000→1700
哀れ、如何なF・G・Dと言えど、攻撃力が2000以下になってしまえば光属性と神属性以外で戦闘破壊できないだけの雑魚でしかない。
凛「「TGブレード・ガンナー」2体で、F・G・Dに攻撃!更に速攻魔法「リミッター解除」を発動!機械族モンスターの攻撃力は倍になる!”ハイパー・ブレード・シュート”!!!」
ブレガン:ATK3300→6600
どんなに強いデッキを使おうとも、”使い手”が弱ければ意味がないのである。
しかも、どれだけチートなドロー力を持ってしてもそれは自分が今欲しいカードを引き当てる程度の物…所詮は戦略も何も無い。
つまり、宝の持ち腐れである。
慎二「う、うわあああああああああああ!?!?」
そして負けた慎二に待っていたのは…
ムックル「グルルルルルルルル…」
体長3メートルの巨大な白虎…氷牙のペットが牙と爪を煌めかせていたのである。
慎二「ギィィヤアアアアアアアアアアア!??!」
焔「元気でな。黒亜」 黒亜「ふん!次は負けねぇからな!!逃げんなよ!!」
焔「へいへい。」 黒亜「ぐぬぬぬぬぬ…」
万丈目「俺は此処でやり残したことがある・そう言う訳で、校長。また世話になる。」 鮫島「ええ。勿論です。キチンと、氷牙先生から休学届も受け取ってますよ。」
万丈目「では、市之瀬校長。これは、お返しします。」
そういって、万丈目はアームドドラゴンのカードを市之瀬に返そうとする。
市之瀬「……いや、これは君に託そう。」 万丈目「え…しかし、これはノース校の伝説のカードなんじゃぁ…」
市之瀬「ははは。君以上に、そのカードを使いこなす者はそう居らんよ。だから、それは君が持って置きたまえ。」
万丈目「……はい。ありがたく頂戴します。」 市之瀬「うむ。しっかりな」
クロノス『ではではでーは!出向の時間もありますノーデ、これより、表彰式を行いたいと思いますノーネ!そして、御褒美を渡すのはぁ!ミス!デュエルアカデミア!!!』
十代「ミス・デュエルアカデミアだって!?」
翔「そんな人いたんすか!?」
ウィイイイイイイイイン…
トメ「うっふん♪」
生徒一同『『『『ぎゃあああああああああああああああ?!?!』』』』
十代「モンスターだぁ!?」 氷牙「失礼な事を言うな。トメさんは、正真正銘1代目ミス・デュエルアカデミアだったんだぞ。」
アルフ「そうなの!?」 レオ「因みに2代目は凛さんで、3代目はメリオルだ」
翔「す、すごいっす…」 ライ「つまり、歴代の1〜3のミス・デュエルアカデミアが揃ってるのか!?」
三沢「ん?だが、デュエルアカデミアが出来たのは15年くらい前なんじゃぁ…年が合わない気が…」 鏡夜「出来たての頃は年齢関係無かったからね。僕達が此処に入学したの29歳だったしね」
凛「懐かしいですねぇ…神音と神鈴を連れながら授業に出たのもいい思い出です。」 翔「子連れで学校通ってたんすか!?」
氷牙「卒業して一週間後にはヴィヴィオが産まれたな。」
ヴィヴィオの誕生日は3月15日なのである。
ヴィヴィオ「私そんな時期に産まれたの!?」 氷牙「その関係上、凛は病院で卒業式を迎えたけどな」
苦笑しながら答える氷牙だった。
鏡夜「まぁトメさんは生徒じゃなくて売店の看板娘だったけどね。これが当時の写真。」
翔「ぶぶぶ、ブラマジガール!?」 鏡夜「トメさんです。」
『『『ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!!』』』
トメさんは、30後半までブラマジガールそっくりの女性でしたとさ♪
市之瀬「ぬうおおおおおおおおお!?万丈目君もっと強くなれよぉ!来年こそ、もっと強くなれよおお!?うわああああああああああ」
泣きながら潜水艦に乗り込むのであった。
万丈目「校長……(泣)」
ブオオオオオオオオオオオオオン!!
あちらこちらから「じゃぁなーー」や「また来年〜」などと聞こえてくる。
その間、泣きながらサンダーコールで去っていくノース校一同だった。
鮫島「これで、良かったのかね?」 万丈目「勿論…」
鮫島「だが…」 大徳寺「此処に残っても、万丈目サンダーは3カ月の休学で、オベリスクブルーでは進級できないにゃ〜」
万丈目「その辺りは、氷牙さんから手紙で聞き及んでます。」 鮫島「おや?氷牙君とは、連絡を取っていたのかね?」
万丈目「ええまぁ…ノース校に居る事だけは黙っていて貰うようにお願いしてました。」 氷牙「進級するなら、出席日数の関係ない”オシリスレッド”になって貰う必要があるけどな…」
万丈目「構いません。今の俺には、レッドやブルー等の階級に興味もありません。」 翔「これからは、文字道理同僚になるんだね。」
万丈目「ふ。そうだな」 十代「それじゃぁ!万丈目の入寮を祝して!!」
翔・アルフ・ライ・三沢『『『一!十!!』』』 明日香・ヴィオ・隼人『『『百!!』』』
十代「千!!!」
一同『『『『『『万丈目サンダーーーーーーーーーーーーーー』』』』』』
『『『『『『万丈目サンダアアアアアアアアアアアア!!!』』』』』』
万丈目「(少し前の俺なら、嫌がっていただろうに…変われば変わるものだな…)」
デュエルアカデミア交流戦編……完!
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.158 ) |
- 日時: 2011/10/18 22:33:00
- 名前: カイナ
- ノース校との交流デュエルから数日後、日程的にはもうすぐ夏休みが始まる。というかもう後はほとんど普通に授業をしつつ数日後の終業式を待つのみというこの状態、そんな日の放課後のアカデミアの廊下をラルフが疾走していた。理由は簡単。
ラルフ「だああぁぁぁっ!!!」 アルフファンクラブメンバー『待ってくださいアルフ様ああぁぁぁ!!!』
見れば分かる通り、ラルフは現在進行形でアルフファンクラブメンバー――これからしばらく会えなくなるため今の内に色々しておきたい事があるらしい――に追いかけられているのだ。もちろんその中にはジュンコとももえも含まれており、というか先頭を走っている。いかにラルフといえど捕まったら間違いなくそこから逃げ切るのは不可能な勢いだ。
氷牙「……相変わらず、騒がしいな」 ライ「それがアルフでしょ?」
そんな騒ぎが部屋の外から聞こえてくるのを聞きながら氷牙が呆れたように呟くとその前の椅子に座っているライがけらけらと笑いながら返す。この部屋の名前は保健室――氷牙は一応本校の保健最高責任者である――なのだが別にライが何か怪我をしてしまったわけではない。すると閉められていたカーテンが開き、氷牙はそっちを見る。
氷牙「鮎川先生、紬の様子は?」 鮎川「ええ、ちょっと熱が出て倒れただけみたいよ。薬も飲ませたし、もう心配ないわ」 紬「ご心配をおかけしました」 ライ「そっか、よかった〜」
氷牙の問いに保険医の鮎川がそう返すとその隣に座っている少女がぺこりと頭を下げながら返し、彼女がもう心配ないと聞いたライはにかっと笑う。これがライがここにいた理由、彼はいつものように女子に追いかけられているアルフ――正確には逃げているのはラルフ――を置いて寮に帰ろうとしていたらその途中の廊下で少女――紬紫が熱を出して倒れているのを発見、すぐに彼女をおぶって保健室までやってきた後彼女が目を覚ますまで付き合っていたのだ。
ライ「それじゃ、紬さん。また倒れたら危ないし寮まで送るよ」 紬「あ……申し訳ありません」 ライ「いいっていいって。じゃ、氷牙さん、鮎川先生。さようなら〜」
氷牙「気をつけろよー。それと晩飯までには帰ってこいよー」 鮎川「また明日ね」
ライの言葉に紬がぺこりと頭を下げるとライはまたけらけらと笑いながら返し、紬の手を取ると先生二人にもう片方の手を振って挨拶した後部屋を出て行く。それを見た先生二人もそう返していた。
ライ「へー、んじゃ紬さんって年齢で言えば先輩なんだ」 紬「あ、はい。私昔から身体が弱くて、長期療養で一度留年しているので」 ライ「大変なんだな、俺なんて風邪一つ引いただけでアルフや十代に天変地異の前触れとか言われんのに。つか十代にだけは言われたくないっての」
女子寮への帰り道の途中、ライの言葉に紬が恥ずかしながらというように笑いながら言うとライがふんふんと頷いた後全くというような表情で続ける。それに紬はまたくすくすと笑った。
紬「ライさんは楽しい方ですね、お会いできて嬉しいです」 ライ「そう? そりゃどーも――」 ???「――紫ー!」
紬の言葉にライは両手を頭の後ろに回して照れくさそうに返し、紬がくすくすと笑っていると突然そんな呼び声が聞こえ、二人は声の方を向く。すると女子ブルー寮の制服を着た少女――ピンク色の髪をした、なかなか可愛く、スタイルも良いように見える――が走ってきた。
紬「あ、ツァン」 ツァン「やっと見つけた……どこ行ってたの? ていうか、こいつ誰?」
紬が安心したように微笑むとツァンと呼ばれた少女はふぅと息を吐いてそう言った後ライを鋭い目つきでギロリと睨みつけながら続け、初対面の相手、それも女子に突然睨みつけられるとは流石に思わなかったのかライは驚いたように仰け反る。それを聞いた紬はライを紹介するように手を差し出した。
紬「こちらは空時ライさん、倒れていた私を保健室まで運んでくれて、付き添ってくださったんです」 ツァン「へ〜……」 紬「ライさん、こちらは私の幼馴染のツァン・ディレさんです」 ライ「あー、よろしく」
ライを紹介されたツァンは凄い訝しげな目でライを見、ツァンを紹介されたライはその視線に困惑しながらぺこりと頭を下げて挨拶する。するとツァンは紬を自分の方にすっと優しく引っ張った。
ツァン「紫を助けてくれた事にはお礼を言ってあげるわ。でもね、紫に手を出したらこのボクが黙ってないから! 肝に命じときなさい!」 ライ「あー、おう……ツァン・ディレ……ツァン……あっ、もしかして六武衆使いの?」
ツァンの威嚇するような言葉にライはこくこく頷きながら返し、ふと何かを思い出すような表情を見せるが直後思い出したようにツァンを指差す。
ツァン「人を指差すな、失礼ね……つか、ボクの事知ってるの?」 ライ「ああ、俺も戦士族使うから。同じ戦士族を使う相手の名前くらいなら知ってて当然だ。そういや高野の奴、結構可愛いって言ってたけど……」 ツァン「何よ、思ったより可愛くないって?」
ツァンはむっとしたような表情でそう言った後どことなく期待に満ちた顔でライに尋ね、それに彼はああと頷く。そしてレッド寮の同僚の言葉を思い出したように呟くとツァンはむかっとしたような様子を見せる。それにライはははっと笑った。
ライ「ん? いや、むしろホントに可愛いなってさ」 ツァン「なぁっ!? 何馬鹿言ってんのこのオシリスレッドの変態っ!!!」 ライ「あ、気に障ったならごめん……あ、そだ。氷牙さんには晩飯までには帰ってくるよう言われたんだっけ、んじゃ紬さん。また」 紬「あ、はい。お気をつけて」
ライの言葉にツァンは完全に面食らったように目を丸くして顔を赤く染め上げ、思わず罵倒の言葉をライに浴びせる。それにライはすまなそうに謝った後日が暮れだしているのに気づき、軽く右手を挙げてそう挨拶すると紬もぺこりと頭を下げて挨拶、ライはおうと返すとレッド寮の方に向けて走っていった。
ツァン「ぁ、ぅぁ……」 紬「では、ツァン。私達も帰りましょうか……どうかしました?」 ツァン「あ、いやっ! なんでもないっ! さ、帰ろっ!」
ツァンは一人顔を赤くしており、紬は声をかけた後彼女がおかしいのに気づくもののその問いかけに対しツァンはそう言うとなるべく紬の方に顔を向けないようにしながら寮に帰っていき、紬も不思議そうに首を傾げながらその後を追って歩いていった。
ラルフ「し、死ぬ……」 十代「ご、ご苦労さん……」
一方レッド寮の一室――ライとアルフの部屋――ラルフは女子達を振り切って部屋に戻るや否や自分のベッド――正確にはアルフのベッド――に突っ伏しており、十代も苦笑気味にそう言いながら彼にマッサージを行う。流石のラルフも体力に限界が来ているようだ。
翔「ラルフ君も大変っすね……そういえば、カイ君?」 カイ「なんだ?」 翔「カイ君って一応外国からの転入生っすよね? 夏休みの時はどうするんすか? 実家に帰るの?」 カイ「ああ、帰ったら帰ったで色々めんどくさそうだからな。寮に残るのも暇だし、カノンノと日本観光も兼ねて今めぼしい旅館を探してるとこだ。夏休みの期間くらいならポケットマネーで充分泊まれるしな……この旅館なんて伝統ある老舗旅館の上主人が外国の親日家の方だそうで、この旅館にしようかな? 値段も手頃だし……しっかしディレなんて珍しいファミリーネームだ」 翔「はぁ、リア充乙っす」
翔はラルフを見て苦笑した後カイに尋ね、カイがなんだと聞き返すと翔はそう尋ね、それにカイは[夏の日本観光]と書かれた雑誌――候補なのだろうかいくつかの旅館に赤ペンで丸印がついている――を見せながらそう言う。それに翔は呆れたように返す、が直後彼の言葉から聞き捨てならない一文に気づいた。
翔「つかポケットマネーってあんたなにもんすか!?」 カイ「あ、いや、実はこっそりバイトしててな。うん……してんだよ」 翔「りょ、了解っす……」
翔の言葉にカイは口を滑らせたとばかりに沈黙した後そう言い、妙に凄みのある言葉で続けると翔はこくこくと頷いた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.167 ) |
- 日時: 2011/10/25 08:29:39
- 名前: 孝(たか)
- 数日後……
大徳寺「それでは、1学期はこれでおしまいですにゃ。明日から約七週間の夏休みになりますにゃ。あぁ、それと1学期の総合成績が貼り出されているので、後で確認するように。」
氷牙「因みに、総合点だが、ブルーは300点以下、イエローは200点以下、レッドは150点以下の者は、最初の1週間は補習だからな。」
『『『『ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!』』』』
レオ「因みに、今回補習を受けるのは………」
レオは持っている書類を見て呆れ果てている。
レオ「補習を受ける人物は…38人。」
十代「そんなに!?やべぇ…俺、補習組かも!?」 アルフ「頑張って、十代君。」
ライ「骨は拾ってやるからよ。」 翔「ううう…僕も補習なのかなぁ?」
レオ「その38人は……全員オベリスクブルーの生徒だ!!!」
額に青筋をこれでもかと生産しているレオ。
『『『『『な、なな、なんだってええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!!?!』』』』』
驚きである。
散々レッドとイエロー見下し、馬鹿にしていたオベリスクブルーの生徒だけが補習組だったのだ!!!!!
レオ「しかも、特に成績の悪いのは…取巻太陽…お前だ!!!」
レオはそう言って眼鏡をかけたオベリスクブルー男子を指差した。
そいつは…以前、青迫と一緒に万丈目の取り巻きをしていた人物である。
と言うか、名字も取巻だったのか(汗)
太陽「な、馬鹿な!?僕が補習組になる訳…!?」 レオ「事実だ。最近、実技も筆記も落ちているそうじゃないか。まぁ、この点数なら補習も仕方ないな。」
太陽「そ、そんな…僕が、補習…エリートの僕が…」
ぶつぶつと呟きながら背中に闇を背負っている。
レオ「他の奴らも似たり寄ったりだが…レッドの一番点数の低い十代より下ってのは異常だぞ。」
十代「そこで俺の名前だすのかレオさん!?」 レオ「そら、お前…実技は満点だが、筆記がアホすぎるからな。今回は本当にギリギリ。総合151点だったからな。やっぱり、美春の奴に勉強見て貰った成果だな。」
翔「プロレス技のオンパレードだったっすけどね…」 隼人「アレは凄かったんだなぁ…主に十代の根性が…」
レオ「しかもなんだ…ブルーの女子は5人だけか。確か、ブルーの男子は女子に対して実力がないとか言っていたが、男子の方が圧倒的に多いな。」
氷牙「まさに弱い奴ほどよく吠えると言った所だな…呆れてモノも言えん。」 レオ「他にも言いたい事は山ほどあるが、補習組以外の奴を待たせる訳にもいかないな…今日はこれで解散。掲示板の総合成績も確認するように!それと、明日から補習受ける奴は今日中にメールが届く。覚悟しておけ!サボった奴は……うん。鏡夜先輩の所の研究所に放り込む」
氷牙「生徒を殺す気かお前は。」 レオ「いやぁ…いくら鏡夜先輩でも、生徒を殺しはしないでしょう。……多分!」
『『『『ひいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?!?』』』』
鏡夜の恐ろしさを知っている者達は悲鳴を上げるのだったwww
そうして一同は自分達の寮へと帰っていった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.168 ) |
- 日時: 2011/10/25 14:48:27
- 名前: カイナ
- ??「はううぅぅぅ……」
十代「ん?」
レッド寮に帰っていく途中、そんな声が聞こえ十代はそっちの方を向く。そこにはずーんというようなオーラを放ちながら体育座りになっているブルー女子の生徒がいた。顔はよく見えないがその茶色い髪に髪型は十代には見覚えがあった。
十代「……ゆま?」 ゆま「ふえ?……十代さーんっ!!」
十代が声をかけるとその少女――ゆまは十代の方を向き、その涙目の状態で十代に抱きつく。それには流石の十代も驚いた様子を見せた。
十代「どわっ!? ゆ、ゆま!? どうしたんだ一体!?」 ゆま「十代さーん! 私補習組になっちゃいましたぁー!!」
十代が驚きのままに声を上げるとゆまはそう泣き声を上げる。それから二人は掲示板を確認する、そこの補習組と書かれているプリントには確かに宮田ゆまの名前が書かれていた。
ゆま「自己採点の結果ではギリギリとはいえ確かに合格点いってたはずなのに……何度も確認したのに……」
ゆまはまたずーんというオーラを出し始め、十代はうーんと唸る。するとうんと頷いた。
十代「よし! んじゃちょっとレオさんを探して聞いてみようぜ! 手伝うからさ!」 ゆま「本当ですか!? ありがとうございます!」 十代「んじゃ、早速行くか!」
十代とゆまはそう言うや否やレオを探すために歩き始めた。紹介が遅れたが彼女の名前は宮田ゆま、使用しているデッキは除外メインだが隠れたE・HERO好きで、E・HERO繋がりで十代とは友達と言える程度の交流を持っている生徒である。
レオ「……っかしいな、この辺にいると思ったんだが……桐岡にも手伝い頼んだけど連絡ないし……どこにいるんだ?……」
一方こっちはレオ、彼は誰かを探してデュエル場――放課後になったしさらに明日から夏休みのためか誰もいない――を歩いていた。するとレオは突然何かの気配に気づき素早く振り返った。
??「あら、そんな反応されちゃ傷つくわ」 レオ「……確か、藤原……雪乃とか言ったか?……何か用か?」
そこに立っていたのは薄紫色の髪をツインテールにした、妖艶な雰囲気を感じさせる少女。その姿を見たレオは驚き半分の表情でその相手――藤原雪乃に尋ねる。それに雪乃はまた妖艶に微笑んだ。
雪乃「いえ、長期休暇に入る前に一度空時先生に手合わせをお願いしたいと思って」 レオ「……用事の途中なんだが、売られたデュエルは買うのが道理だ。来い!」
雪乃の言葉にレオは少し頭をかいた後静かにそう言い、続けてそう叫ぶとデュエルディスクを展開し、デッキを差し込んだ。それを見た雪乃もくすりと笑ってデュエルディスクを展開する。
十代「はぁー、レオさんいねえなー。寮にもいないし、どこ行ったんだろ?」 ゆま「疲れましたぁ〜」
一方十代&ゆま、二人は学校中を動き回ってレオを探していたがその姿はどこにもなく、十代が息を吐きながら呟くとゆまもふぅ〜っと大きく息を吐く。それから十代はデュエル場への入り口を見た。
十代「んじゃ、そこ軽く探したら少し休憩しようぜ」 ゆま「そうですね」
二人はそう言い合うとデュエル場に入っていった。
ゆま「あっ!」 十代「レオさんいた!」
するとそこではレオが雪乃とデュエルを行っている光景があり、二人が声を出すとレオも気づいたようにそっちを見る。
レオ「あ、宮田! すまん、ちょっと話があるから待っててくれ!」
ゆま「は、はぁ……」
レオの言葉にゆまはぽかんとしながらこくんと頷き、それを見てからレオはデュエルフィールドを見直した。雪乃の場にはネオバグや甲虫装甲騎士がある、それだけで判断するのは危険だが、恐らくメリオルと同じ昆虫族使いだろう。
レオ「魔法発動[奈落との契約]! 手札のゴブリンエリート部隊と幻銃士を儀式の生贄に捧げ、フィールドに終焉をもたらせ! [終焉の王デミス]!!」
終焉の王デミス 攻撃力:2400
レオ「いくら増殖しようとも、全部破壊しちまえばいい話だ! デミスの効果発動、ライフポイントを2000支払い、このカード以外のカードを全て破壊する! エンド・オブ・デストロイ!」LP4000→2000 雪乃「それにチェーンして速攻魔法[非常食]を発動、私の場のリバースカード二枚を墓地に送り、ライフを2000回復するわ」LP4000→6000
レオの言葉の直後デミスの終焉の波動が場を包み込むが雪乃はそれに破壊される前にとリバースカードを発動、それとは別の二枚の伏せカードを墓地に送り、ライフを回復する。その直後雪乃の場の昆虫達が全滅した。
レオ「ライフ回復ギミックかよ、俺のデミスパターンと似たコンボ使いやがって……デミスでダイレクトアタック! 終焉の斧!」 雪乃「くぅっ!」LP6000→3600 レオ「カードを二枚セットし、ターンエンド!」
デミスの斧が雪乃を斬り裂き、雪乃は苦痛の声を漏らす。しかし隙を見せずにレオはカードを二枚伏せるとターンを終えた。
雪乃「うふふ、流石はレオ先生。噂に違わぬ実力ね」 レオ「褒めてもらってそりゃどーも。だが手加減はしない」 雪乃「そう。私のターンね……うふふふふ」
雪乃の言葉にレオは僅かなり嬉しそうな表情を見せるがさらっとそう続け、それを聞くと雪乃は残念そうな表情を僅かに見せた後、そう言い、妙な笑い声を上げ始めた。
雪乃「このスリル、クセになりそう……ドロー!」
その言葉と共に雪乃はカードを引く、それが光の軌跡を引いていたような錯覚をレオは感じた気がした。
雪乃「魔法カード[高等儀式術]を発動。デッキから通常モンスターを墓地に送り、その合計レベルと同じ儀式モンスターを特殊召喚する。私はデッキからレベル4通常モンスター、昆虫装甲騎士二体を墓地に送るわ」 レオ「昆虫族に儀式モンスター!?」
雪乃の発動した魔法にレオが驚愕のような呆けたような声を上げる。昆虫族儀式モンスターなんてジャベリンビートルぐらいのもの、とても第一線で使えるカードじゃない。そして二体の昆虫騎士が儀式の生贄となり、彼女の場に一体のモンスターが姿を現していく。その姿が露になるにつれてレオの表情が固まっていった。
雪乃「さあ、悪い子へのオ・シ・オ・キの時間よ? おいで、[終焉の王デミス]!」 レオ「なっ!? ま、まさか……」 雪乃「この子の効果は知ってるわよね? ライフを2000支払い、このカード以外のカードを全て破壊する。終焉の嘆き!」LP3600→1600 レオ「デミスに昆虫族……間違いない、このデッキは……」
雪乃の場に現れたのはレオのフィールドにも存在する終焉の王デミス、その姿を見たレオが呟いていると雪乃はくすくすと笑いながらデミスに指示、その終焉の波動を受けながらレオは確信に近い予想を完成させた。
雪乃「さらに墓地の昆虫族、昆虫装甲騎士二体をゲームから除外するわ。おいで、[デビルドーザー]!」 レオ「やっぱりそのデッキは……デミスドーザー!」
雪乃の場に現れた超巨大なムカデのモンスターを見たレオは確信を得る。デミスの全体除去効果でフィールドを一掃し、儀式の生贄に使用した昆虫族モンスターを使ってデビルドーザーを特殊召喚。その攻撃力で圧倒するワンターンキル重視デッキ、デミスドーザー。それが彼女の使用デッキだ。
レオ「男らしいっつかなんというか……そのデッキを使う女子を初めて見た」 雪乃「楽しかったわ。でも、今回は私の勝ちね。オシマイよ、デミスでダイレクトアタック!」 レオ「させん! 直接攻撃宣言時に[バトルフェーダー]を特殊召喚! バトルフェイズを終了してもらう!」 雪乃「あら、残念。ターンエンド」
雪乃はレオに止めを刺そうと攻撃を指示したがその攻撃はレオの最後の手札、バトルフェーダーによって封じられる。それを見た雪乃は残念そうに呟いてターンを終えた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.169 ) |
- 日時: 2011/10/25 14:49:36
- 名前: カイナ
- レオ「危ない……かなり驚いたぜ、デミスを召喚した次のターンにまさかデミスにやられるとはな。俺のターンだ、ドロォー!」
レオはそう叫んで力強くカードをドローし、そのカードを見るとよしと微笑む。
レオ「[強欲な壷]を発動! カードを二枚ドロー! よっしゃ!」
レオの手札に二枚のカードが加わる、それを見るとレオの顔に喜色が浮かんだ。
レオ「儀式魔法[高等儀式術]を発動! デッキから通常モンスター、デーモン・ソルジャー二体を儀式に生贄に捧げる! お前が終焉の王を操るならば、俺は闇の支配者を操る! 来い、[闇の支配者―ゾーク]!!」
レオの場に闇の支配者が姿を現し、彼はレオの方を見ずに口を開いた。
バクラ[どうしたレオ、思った以上に苦戦してんじゃねえか?] レオ「黙れ、十代がいる。あいつはお前が見えるんだ。話がややこしくなるから喋るな」 バクラ[分ぁってるよ。だからこうしてテメエの悔しそうな顔を見ずにこそこそ喋ってんじゃねえか] レオ「そりゃお気遣い痛みいりますよ」
闇の支配者の精霊バクラの言葉にレオがそう返すとバクラはさらにそう返し、レオは肩をすくめて言う。その尽力(?)のおかげか十代はゾークに精霊が宿っていることには気づいていないようだ。
レオ「ゾークの効果発動! サイコロを振り、一・二の目が出れば相手モンスター全て、三・四・五の目が出れば相手モンスター一体、六の目の場合は自分モンスターを全て破壊する! このデュエルの運命もこのダイスが止まった時に決まる……舞え、デストラクションダイス!」
レオの言葉と共にデュエルフィールドに闇で出来たような禍々しいサイコロが現れ、レオがそう叫ぶと共にサイコロは弾かれたように宙に飛ぶ。正に……賽は投げられた。そしてサイコロがゆっくりと止まる。その目は……
レオ「出た目は一、スーパークリティカル! 相手モンスターを全て破壊する!! ゆけ、ゾーク・インフェルノ!!!」
その言葉と共に放たれた闇の炎が雪乃の場の終焉の王と巨大ムカデを焼き尽くす。雪乃の場にリバースカードはなく、手札もゼロ、もうなすすべがなかった。
レオ「闇の支配者ゾークでダイレクトアタック! ダークフェノメノン!!」 雪乃「きゃあああぁぁぁぁっ!!!」LP1600→0
ゾークの放った闇の波動がこのデュエルに終焉をもたらす。
雪乃「くっ……流石は噂に名高いレオ先生ね」 レオ「正直結構危なかったがな」 雪乃「そう。良い勉強になったわ、それじゃまた、ね?」
雪乃の言葉にレオはふぅと息を吐いて呟き、それを聞いた雪乃はくすりと笑った後パチリとウィンクをしてそう言い残すと歩き去っていった。
十代「レオさん! 凄いデュエルだったな!」 レオ「ああ。正直負けるかと思った、ホントに凄ぇ男らしいデッキ使いだなあの子……あ、そうだ、宮田」 ゆま「は、はい!」
十代の言葉にレオはやれやれと息を吐いてそう呟いた後ゆまの方を向いて口を開き、それを聞いたゆまはびくりとなる。
レオ「すまん!」 ゆま「ええ!?」 レオ「お前の筆記試験に採点ミスが見つかってな、お前はギリギリ合格だった! 本当にすまない!」
その次の瞬間レオはパンと両手を合わせて謝る。それにゆまが驚きの声を上げるとレオは説明してまた頭を下げる。それにゆまは一時呆然としていたがレオの説明をようやく頭で理解するとほぉっと表情をほころばせた。
ゆま「ほ、本当ですか!? よかったぁ……」 レオ「ま、合格だったし相対的に考えても十代よりはマシだったとはいえ本当にギリギリだからな。新学期は頑張れよ?」 ゆま「あ、は〜い」 十代「だからそこで俺の名前出すのかよ!?」
ゆまの喜色満面の言葉にレオは呆れたようにそう続けるとゆまはぎくりとなってぺこりと頭を下げ返す。それに十代がまた声を上げていた。
レオ「さて、明日から夏休みだ。荷造りは早めにしておけよ? さ、帰った帰った」 十代・ゆま「「はーい!」」
レオの最後の言葉に二人はそう言ってデュエル場を走り出て行き、レオもそれを見届けると一旦職員室に向かう。
レオ「あ、そうだ。桐岡に連絡しとかないと。お礼の一つも言っとかないとな」
その道中で思い出したように彼はPDAを取り出す。さあ、明日から楽しい夏休みだ。
――おまけ―― ゆま「あれ? 麻季さん? 何かいいことあったんですか?」 麻季「えっ!? な、何言ってんのよ! むしろあんたを探すようにって頼まれて大分時間無駄にしたんだからね!」 ゆま「はうっ!? ご、ごめんなさいぃ〜!」 麻季「分かったら向こう言ってよね!」 ゆま「は、はいぃ〜っ!」
女子ブルー寮、明日の準備も出来たところでゆまは一階の広場にやってくるとそこで同僚の桐岡麻季が嬉しそうな笑顔を浮かべているのに気づき、そう尋ねるがそれを聞いた麻季は驚いたようにゆまの方を見た後彼女を睨みつけてそう怒鳴り、それにゆまははうっと唸った後ぺこぺこと頭を下げる。それに麻季がそう言うとゆまは逃げるように去っていく。それを見てから麻季は自分のPDAに目をやった。
レオ[桐岡、宮田が見つかった。そっちの時間を無駄にしてすまなかったな、侘びやお礼と言ってはなんだが新学期に何か奢るよ。それと、ありがとな]
麻季のPDAから流れる音声メールはレオからのお礼の言葉。それを聞いた麻季は喜色満面の笑顔を見せており、周りに聞こえないように音量を最低にしてPDAを耳元に持っていき、もう一度音声メールを再生させる。それからしばらく麻季は広場で周りから見れば妙なとも言えるような笑顔を浮かべていた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.173 ) |
- 日時: 2011/10/26 21:27:10
- 名前: ミクニップ
- …あ、そういえばそうだったな。ちょっと待っててくださいな…
そんでもって夏休み初日。オベリスクブルーの補習生はレオと剣一による地獄の補習勉強で悲鳴と喘ぎ声の二重奏を奏で、補習を何とか免れた生徒達は、其々故郷へ帰省したり旅行の準備といった具合に、アカデミアのお土産を考えながら嬉々とした表情で過ごしている。 そして、それは十代達も例外ではない。彼等も久しぶりの故郷への帰省に胸を膨らませ、其々想い想いに仕度を…
十代「…何故俺は勉強しなきゃなんねぇんだぁぁぁぁぁぁ!?」 美春「煩いよ十代君」
…な訳なかった。はいそうえす、現在十代は美春と氷牙達の監視の下、猛勉強させられていた。
十代「何故だ!俺は確かに補習は免れた筈だぞ!?それなのに何で勉強何か…」 美春「免れたって…、だからって151点は流石に無いよ?殆ど赤点じゃない」 ヴィヴィオ「そうだよ代ちゃん。一歩間違えたら補習だったんだから…流石に一日位は猛勉強しといた方がいいって…」
流石にあの点数は酷すぎる。そう判断したヴィヴィオは急遽帰省を1日だけズラして彼のための勉強会を開いていた。…無論十代は必死に抗議したのだが、そこら辺は美春と氷牙の説得(プロレス技)によって何とか承諾。そして現在に至る訳である。…用意?とっくに済ませてある。
十代「畜生…!まさか夏休み最初の思い出が1日中勉強だなんて…!」 焔「オベリスクのアホタレ共よりはマシだろうが。たまには勉強しろって氷牙のおっちゃんに何時も言われてるだろ?」 十代「そういう焔も俺と一緒にデュエルしてたじゃんかよ!?」 焔「俺はちゃんと帰って勉強してたわ馬鹿タレ!確かに数年程あっちに居たから国語は少し落ちたが、ちゃんと勉強はしてるっての!全教科満点とったヴィヴィオちゃんを少しは見習え!」←国語72点
流石は氷牙の娘といった所か。根っから頑張り屋だったヴィヴィオだけ、余裕で全教科満点を勝ち取っている。ちなみに余談だが、2位は2点差で美海だったとか。
コンコンっ
『あの…、雪菜です。入ってもいいですか?』
美春「あ、どうぞ。鍵は掛けてないから入って下さい」
そんな時、珍しく雪菜がやって来た。彼女は律儀に挨拶してから入ると、大きなクッキーの缶と数本ジュースの瓶が入った袋を手に持って入ってくる。
雪菜「あの…。実は昨日、実家の兄から大量にクッキーとジュースを送ってきてくれましたので、皆さんもどうかと…」 美春「それは有り難うございます。…それもそうですね、折角ですからここで少し休憩にしますか?」 氷牙「それもそうだな…。よし、じゃあここで休憩するか。ちょっと待っててくれ、俺も部屋から何か持ってくる」 十代「いよっしゃぁぁぁぁぁ!!」
時計を見ればもう午後2時。ちょっとしたおやつの時間だ。とりあえず一同はここで休憩して、雪菜が持ってきてくれたクッキーとジュース、氷牙が持ってきたお手製のケーキと紅茶で、ちょっとしたお茶会でもする事にした。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第V幕 ( No.174 ) |
- 日時: 2011/10/27 09:48:30
- 名前: カイナ
- レオ「ふぅ……」
剣一「ご苦労さん」
補習授業一日目が終了し、レオはふぅと息を吐くとそこに剣一が話しかける。
レオ「何人かただケアレスミスで落としまくってる奴がいるからそいつらはまだいいが、取巻を始めとした連中は完全に入学当時からエリートの空気に慣れすぎてろくに勉強してなかったみたいだな……ラーイエローに落ちてない事が奇跡だよ。というか、酷い奴は座学はともかくデュエル知識の習熟度がオシリスレッド、というか初心者レベルだ、ほんとに今までよくオベリスクブルーにいられたな」
言葉を飾らないというか荒っぽい性格とはいえ相手を傷つける言葉はあんまり言わないレオにここまで言わせるとはどうやらまずい奴は相当成績がまずいらしい。すると携帯にバイブが走り、レオは携帯を取る。メールだった。
剣一「誰だ?」 レオ「みどりだよ。紅葉が目ぇ覚めてないかと思ったんだが……まあ紅葉が目ぇ覚ましたんならすぐ電話かけてくるわなそりゃ」
剣一の問いにレオはそう返して携帯を閉じる。彼らのデュエル仲間であり元プロデュエリスト響紅葉、レオがさっきメールしていたのはその姉である響みどりだった。
剣一「あいつ、まだ地元のデュエル教室で先生やってんのか?」 レオ「デュエルアカデミアの教師はみどりの夢だったけどな。紅葉が倒れてからはアカデミアにいたら何かあった時すぐ側にいられないからって……だけど、十代達が夏休みに帰ってくるって聞いたら喜んでたぜ」
剣一の目を逸らしながらの言葉にレオは静かにそう返し、ふっと笑みを浮かべながら続ける。それに剣一も安心したようにまたどこか悪戯っぽく笑った。
剣一「そうか。帰ったら久々に一度デュエル挑んでみたらどうだ?」 レオ「断る! なんでわざわざ俺らの裏ボスにデュエル挑まなきゃならんのだ!? てめえが挑め!」 剣一「全敗記録更新してたまるかボケ!」
その笑いながらの言葉にレオは速攻で返し、それに剣一が叫び返す。響みどり、地元のデュエル教室で子供達にデュエルの楽しさを教えている一教員とは仮の姿、その真の姿は紅葉を始めレオ、メリオル、氷牙、鏡夜、ついでに剣一に対し一勝をも許さなかった最強のデュエリスト、プロになっても充分通用するとまで言われている存在である。まあその弟である紅葉が天才プロデュエリストとしてデビューしていた上に本人はデュエルはするより教える方が好きだからとあまりやらないためその実力はあまり広まっていなかったが。
レオ「さてと、明日の準備もしねえとな……あーあ、折角の夏休み家族サービスに使おうと思ってたのに……」 剣一「ご愁傷様だ」
レオの言葉に剣一はくっくっと笑いを噛み締めながらそう返していた。
一方十代達の部屋、彼らは雪菜が持ってきたクッキーやジュースを食べながら休憩を取っていた。すると氷牙がポンと十代の肩に手を置く。
氷牙「さて、そろそろ休憩も終わりでいいだろう。始めるぞ」 十代「えっ!? ま、まだ十分しか……」 ヴィヴィオ「十分も休めば充分だよ! 次は数学!」 十代「だーっ! ライー風華ー助けてー!」 ライ「風華ーそういやデッキ調整したいからデュエル頼めるかー」 風華「あーいいねーじゃあ十代の勉強の邪魔になったらいけないし外行こうかー雪菜ちゃんもどうぞー」 雪菜「あ、は……はい……」
氷牙がそう言うと十代がそう抗議らしき声を出すがヴィヴィオはそう叫んで数学の教科書を取り出し、それを見た十代はライと風華に助けを求める。しかし二人はわざとらしく棒読みでそう言いあってさらに雪菜を連れて外に出て行った。
十代「デュエルー!」
そして十代の悲痛な悲鳴がレッド寮に響き渡った。
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