Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.101 ) |
- 日時: 2016/07/10 19:13:31
- 名前: カイナ
- 三沢「俺の先攻、ドロー! 俺は魔法カード[トレード・イン]を発動! 手札のレベル8モンスター[進化合獣ヒュードラゴン]を捨ててデッキからカードを二枚ドロー!
俺は[化合獣オキシン・オックス]を召喚し、フィールド魔法[化合電界]を発動! 自分は通常召喚に加えて一度だけ、自分メインフェイズにデュアルモンスター一体を召喚できる! 俺はオキシン・オックスを再度召喚し、デュアル効果解放! 手札からデュアルモンスター一体を特殊召喚し、自分フィールドの全てのデュアルモンスターのレベルはターン終了時まで、この効果で特殊召喚したモンスターの元々のレベルと同じになる! 俺はレベル8の[進化合獣ダイオーキシン]を召喚し、全てのデュアルモンスターのレベルを8にする! 俺はレベル8となったオキシン・オックスとダイオーキシンでオーバーレイ! 二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!! 現れろ、ランク8[超化合獣メタン・ハイド]!!! メタン・ハイドのエクシーズ召喚に成功した時、自分の墓地のデュアルモンスター一体を特殊召喚出来る。俺は[進化合獣ヒュードラゴン]を特殊召喚! さらにヒュードラゴンに装備魔法[スーペルヴィス]を装備し、ヒュードラゴンのデュアル効果を解放! ヒュードラゴンのデュアル効果は二つ。一つはこのカード以外のデュアルモンスターが召喚に成功した時に発動し、そのモンスターの攻撃力・守備力は500アップする効果。もう一つは自分フィールドのデュアルモンスターが効果で破壊される場合、代わりに自分フィールドのカード一枚を破壊できる」 超化合獣メタン・ハイド 攻撃力:3000 進化合獣ヒュードラゴン 守備力:2800
焔「今、三沢の場にあるカードはヒュードラゴン以外にメタン・ハイドと化合電界、スーペルヴィスの三枚。さらにヒュードラゴンの守備力は2800、ワンターンでそうそう越えられる数値じゃねえ!」 ヴィヴィオ「すごいよ、三沢君!」
三沢「俺はリバースカードを一枚セットし、ターン終了!」手札一枚
焔「次は俺だ! 俺のターン、ドロー! 俺は[M・HERO ガスト]を召喚し、手札から[マスク・チェンジ・セカンド]を発動! 手札を一枚捨てて風属性のガストを変身! 現れろ、レベル8[M・HERO カミカゼ]!! カミカゼは戦闘では破壊されず、さらにカミカゼが存在する限り相手はモンスター一体でしか攻撃できない! リバースカードを二枚セットしてターンエンドだ」手札一枚 M・HERO カミカゼ 攻撃力:2700
ヴィヴィオ「私のターン、ドロー! 私は手札を一枚捨てて[THE トリッキー]を特殊召喚し、魔法カード[簡易融合]を発動! ライフを1000支払い、エクストラデッキから[カオス・ウィザード]を特殊召喚! さらにチューナーモンスター[サニー・ピクシー]を召喚! 私はレベル5のTHEトリッキーとレベル4のカオス・ウィザードにレベル1のサニー・ピクシーをチューニング! 遥か太古に繁栄を導きし王の竜よ! 長き眠りから醒め、その力を解き放て! シンクロ召喚!! 咆哮せよ、レベル10[聖王竜セイバー・ドラゴン]!!! サニー・ピクシーが光属性シンクロモンスターのシンクロ素材となった事でライフを1000回復! 私はリバースカードを一枚セットしてターンエンド!」LP4000→3000→4000 手札一枚 聖王竜セイバー・ドラゴン 攻撃力:3000
三沢、焔、ヴィヴィオはそれぞれエクシーズ、融合、シンクロを駆使し切り札級のモンスターをワンターンで呼び出すことに成功。名目上はバトルロイヤルルールになっているが、この三人は仲間、実質三対一の構図になっている。
???「フフフ……」
にも関わらず、謎の男は笑っていた。
???「融合、シンクロ、エクシーズ……このデュエルモンスターズの発展に伴い進化してきた召喚法……もっとも、この融合はまがい物だがな」
焔「てめえ、M・HEROを馬鹿にするのか!?」
???「失礼。そんなつもりはなかったがね……だが、君達に見せてあげよう……より進化した、さらなる力を。私のターン、ドロー!」
男はそう言い、静かにカードをドローすると三人に二枚のカードを見せる。
ヴィヴィオ「え……なにあれ? 見た事ないカード……」 焔「違う、見た事ないどころじゃない……なんだ、ありゃ!?」 三沢「カードの形式が……違う!?」
遊戯王デュエルモンスターズのカードというのは種類によって形式が決まっている。通常モンスターならば黄色、効果モンスターならば濃いオレンジ色、融合モンスターならば紫色、儀式モンスターならば青色、シンクロモンスターならば白色、エクシーズモンスターならば黒色、魔法カードならば緑色、罠カードならば赤色。と。 だが、今男が見せているカードは違う。それは一枚は上半分が黄色すなわち通常モンスターを示し、しかし下半分は緑色すなわち魔法カードを示す形式に、もう一枚は上半分がオレンジ色すなわち効果モンスターを示し、しかし下半分は緑色すなわち魔法カードを示す形式になっているのだ。さらにその二色の境目のなる中央部分左右には見慣れない数字と赤色、青色の矢印が描かれている。
???「私はスケール3の[アモルファージ・ヒュペル]とスケール8の[メタルフォーゼ・スティエレン]でペンデュラムスケールをセッティング!!! 揺れろ、運命の振り子! 迫り来る時を刻み、未来と過去を行き交え!!」
そう言って男がデュエルディスクに二枚の不思議なカードを置いた瞬間、フィールドに二本の光の柱が立ち上った。
焔「どういう……ことだ……」 三沢「な、なにが起きているんだ……」 ヴィヴィオ「代ちゃん……」
今までのデュエルの常識を覆す光景に焔と三沢が困惑の顔を浮かべ、ヴィヴィオは恐怖からか最愛の幼馴染の名前を呼ぶ。
十代「ん? あだっ!?」 メリオル「ぼーっとしてるなんて余裕あるわね。課題は終わったの?」
一方補修を受けていた十代は誰かに呼ばれたような気がして顔を上げるが、その瞬間頭にガツンと衝撃が叩き込まれ、悲鳴を上げる。そんな彼に今回の補修担当者――メリオルがさっき十代の頭に一撃入れた扇子――正確に言うならば鉄扇――を手に注意を行った。
十代「い、いや、今誰かに呼ばれたような……」 メリオル「いい加減にしないと、明日も私が呼ぶわよ?」 十代「はい……」
十代の言葉にメリオルは聞く耳持たず教師としての本分を全う、十代もこくりと頷いて課題に向き合う。そしてメリオルは「ライ寝るな」「そこのブルー男子、今すぐ携帯をしまうか携帯を私に壊されるか選びなさい」「はい、ジュンコさんはオッケー。終了でいいわよ」と他の補修対象者を見回り始める。
十代(でも今……ヴィオに呼ばれたような……)
その間に十代は、何故だか分からないがヴィヴィオに呼ばれたような気がする。と考える。だが次の瞬間その頭に再びメリオルの鉄扇が叩き込まれるのであった。 ―――――――――――――――――――― とりあえずぱーっと思いつく分まで書きました。万丈目と、明日香、あとこの三人もやられて十代参戦でオッケーですかね? なお、アムナエル(作中では謎の男表記)VSヴィヴィオ達三人のデュエルですが、正直続きを書くつもりは僕ありません。「十代が補修終わらせて帰ってきたらヴィヴィオ達が行方不明になってて、探してたらアムナエルと決戦!」という筋書きのつもりです。 っていうか、これを一人でひっくり返せとか無理です思いつきません。続き書くつもりもない省略デュエルにするつもり満々だから自重せずに三人にワンターン目からそれぞれ融合シンクロエクシーズの切り札出させたようなもんですし。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.102 ) |
- 日時: 2016/07/10 21:54:19
- 名前: ミクニップ
- ヴィヴィオ達の失踪が桃や佐助の口から報告されたのはその次の日であった。
切っ掛けとなったのは、ヴィヴィオ達とは別に万丈目達を捜索していた桃、レオ、亮の3人が、森の中で乱雑にばら撒かれていた彼女等のカードを見つけ、偶然合流した鋼希と共に慌てて周囲を捜索したものの、姿を見つける事が出来なかったからである。 この報告を受け、直ちに教師陣もチームを組んで捜索を開始するのだが…
氷牙「ViiiiiiiiiiViiiiiiioooarrrrrrrrrrrrrr!!!」 凛「落ち着いて下さい氷牙様」
隣でバーサーカーの如く絶叫する氷牙に呆れる凛達。ヴィヴィオ失踪の報告を聞き、真っ先に動いたのは勿論氷牙だ。目に入れても痛く無い大切な娘が行方不明になったのだ。親バカの氷牙が血眼になるのは当然の事である。 そして今回。手がかりを求め、最初に行方不明となった大徳寺の部屋を捜索する班と、氷牙を筆頭にヴィヴィオ達を捜索する班に分かれた際には、十代、翔、桃、ライ、カイ、そして何とか怪我が完治した佐助が選ばれ、暴走する彼のお目付役として凛がついてくる事になった。
カイ「…おい、どうするんだよコレ。ある意味寝不足状態の鏡夜さんとは違ったベクトルで面倒臭い事この上無いぞ」 桃「放っておくしか無いわ。こうなったら止められるのは凛さんや鏡夜さん。後は最悪パパとレオさんのタッグ位だもの」
それを聞いたカイは、手掛かりを見つけるべく現場に来たはいいが、相変わらず暴走中で凛に窘められている氷牙を見て項垂れる。昔からの付き合いである桃達ですらコレである。言葉通り凛に任せるしか無いのだろう。
翔「けど、来たはいいけれど本当に手掛かり何てあるんだろうか…」 ライ「それでも探すしか無いだろう。でなけりゃ彼奴らを見つける事ができない」
そうは言うものの、彼此2時間程捜索してはいるが、足跡一つ見つからないのが現状である。
佐助「凛殿」
彼等が移動しようとしたその時、別の場所を散策させていた佐助が戻ってくる。
凛「お疲れ様です。…それで、どうでしたか?」 佐助「申し訳ない。手掛かりは無かったで御座る」 凛「そう、ですか…」
佐助の報告を聞いた凛は困り果てる。ここまで探しても手掛かりが掴めない以上、どうする事もできない。八方塞がりの状況に頭を抱え始める一同。そんな時である。
ライ「うん?…オイ、何だアレは」
ライが何かを見つけたらしく、その方向を指差す。一同が指差した方向を確認すると、そこには空中に浮かぶ蛍光色の謎の文字が存在していた。
桃「何かしら。…何かの文字?」 凛「文字というよりはマークでしょうか。…でも何でしょう、あのマーク何処かで…」
宙に浮かぶマークを見て疑問を抱く凛を他所に、マークは彼等の眼の前で移動を始めたのである。 …まるでついて来いと言わんばかりに。
佐助「…凛殿。これはもしや…」 凛「ついて来いって意味でしょうね。どう考えてm「ViiiiiiiiiiViiiiiiioooarrrrrrrrrrrrrr!!!」
凛の言葉を遮り、氷牙は全力でマークを追いかけ始め、十代達も、呆れながら彼を追いかけるべく走り出した。
…十代達が氷牙を追いかけた先にあったのは、嘗て十代とヴィヴィオがタイタンとバルバトスの二名と戦ったあの閉鎖寮があった。ドアが壊されているのを見る限り、氷牙が入っていたのは明白。直ぐに彼等も寮に入った。
ファラオ「なぁ〜〜お」 十代「ファラオ!ファラオじゃないか!」
閉鎖寮に入って早々、十代達は大徳寺と一緒に行方不明になっていたファラオと遭遇した。だが、彼等を見たファラオはそのまま踵を返して地下へと続く階段を下りて行ってしまい、それを見た十代達は何かを感じたのか直ぐに追いかけた。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.103 ) |
- 日時: 2016/07/16 23:58:28
- 名前: カイナ
- 十代「ファラオー! って、氷牙さん!?」
氷牙「十代、お前ら!?」
ファラオを追った十代達は開けた部屋へと辿り着き、十代はそこに何かを調べている様子の氷牙が立っているのを見つけて声を上げ、氷牙もさっきまでヴィヴィオの行方不明が原因で暴走していたのが嘘のような冷静さを取り戻しており、十代達を見て驚いた声を上げる。
十代「どうしたんだ――」 氷牙「来るな!!!」
十代が氷牙に近づこうとした瞬間、氷牙がまるで威嚇するように声を上げて十代達の足を止める。その氷牙の向かいにあるのは立てかけられている形になっている棺桶。
ライ「まさか、またヴァンパイア?」 翔「ミイラかもしれないっす……」
ライと翔は今までのセブンスターズとの戦いを思い出し、呟く。と、その時棺桶がズズズ、と音を立ててずれていき、ドガンと音を立てて倒れるとその中から何かが飛び出す。
全員『!?』
その場にいた全員が、思わず手に持っていた懐中電灯をその飛び出してきたものに向けてしまう。
子供『っ!?』
瞬間、子供達が息を飲む。飛び出してきたもの、それはミイラ。しかしただのミイラではない。ミイラと描写した通り既に干からびてしまっているものの、面影が残っている。そしてそれは彼らに取ってよく見覚えのある人物である。なにせ、レッド寮の寮長を務めていた彼らの仲間――
十代「大徳寺……先生?……」
大徳寺だったのだから。
翔「そんな、ありえないっす……いくら大徳寺先生が行方不明だって言っても、こんなに早くミイラになるはずが……」 ライ「だが、闇のゲームの罰ゲームって考えれば……」
翔が顔を青くし、ふるふると力なく首を横に振って目の前の光景を常識的な観点から否定するが、ライは闇のゲームという常識外れの力を考えれば可能性があると反論を見せる。
???「ようこそ、私の実験室へ。遊城十代」
その時、突然広間に明かりが灯り、そんな呼び声が聞こえてきた。
十代「誰だ!? どこにいる!?」
その声を聞いた十代が声を上げ、ライ達も見回す。
???「フフフ……私は逃げも隠れもしない」
その男は広間の中央に立っていた。今の今まで誰も、武術を嗜むライはもちろん、精霊として人知を超えた力を宿すカイも、さらには氷牙にさえも気配を察知させる事なく、灰色のローブを被り、顔に真っ黒な仮面を被ってさらにその上から包帯で顔をぐるぐる巻きにした長身の人間が立っていた。
十代「お前がヴィオを、それに万丈目達を攫ったのか!? お前が最後のセブンスターズなのか!?」
???「そう。私がお前の探していた七人目のセブンスターズ……」
十代の吼えるような問いかけに男性は静かな言葉で答え、
アムナエル「アムナエルだ」
その名をアムナエルと名乗る。
氷牙「今すぐにヴィヴィオを、そして生徒達を解放しろ……さもなくば――」
ヴィヴィオを攫った相手が目の前にいる、その事が氷牙の怒りに再び火をつける。
アムナエル「おっと、動かないでいただきたい。氷牙・アンヴィレント先生。大事な娘さんや生徒がどうなっても分かりませんよ?」
氷牙「なっ!?」
アムナエルの人質を取っている事を隠さない言葉に氷牙が唸る。今アムナエルはここにいる、力で制圧するのなら十秒もかからないだろう。だがヴィヴィオ達がどこにいるか分からず、もしかするとアムナエルがなんらかの手段で合図をかけたと同時にヴィヴィオ達に危機が迫る可能性がある。
氷牙「くっ……」
怒りつつも理性的な判断力は残していた氷牙はその最悪の可能性を想定してしまい、動きを止める事を余儀なくされてしまった。
アムナエル「彼らは皆、類まれなるデュエリスト達だった……しかし、私の期待を超える事は出来なかった」
十代「大徳寺先生をあんな姿にしたのもお前か!?」
アムナエル「残念だがそれは違う。そのミイラは最初からこの実験室に置かれていた」
十代「どういうことだ……それじゃあ、俺達が今まで教わってきた大徳寺先生は……」
十代とアムナエルの応答が続き、その中の一つ、大徳寺先生らしき人物のミイラについてのアムナエルの返答に十代が困惑を見せる。
アムナエル「下にあるものは上にあるもののごとく、上にあるものは下にあるもののごとし」
その十代に向けてアムナエルはそう言葉を残し、その後懐から取り出した不気味な本を掲げる。
アムナエル「十代、事実を知りたければこの世界の真実が記されているエメラルド・タブレットの前で私の闇のデュエルを受けるがいい!」
カイ「下にあるものは上にあるもののごとく、上にあるものは下にあるもののごとし……これは錬金術の基本原理?」 桃「分かるの?」 カイ「馬鹿母が昔錬金術にも面白がって手を出してたからな。エメラルド・タブレットってのも聞いたことがある、確か錬金術の奥義が記されている書物……だったか?」 翔「ちょっと待って、錬金術って大徳寺先生と同じ……」
アムナエル「その通り。このエメラルド・タブレットこそが最高の錬金術師が持つべき究極のアイテム。遊城十代、私がお前の最後の試練だ!」
十代「望むところだぜ!」
アムナエルの言葉を聞いた十代はそう言って彼の挑戦を受け、彼の前に相対。
十代「来やがれ、アムナエル! これが俺とお前達セブンスターズの最後のデュエルだ!」
そう叫んでデュエルディスクを展開。同時にアムナエルもフードを外し、白色の髪を晒すとデュエルディスクを展開する。
十代・アムナエル「「デュエル!!!」」
そして二人の声が重なり合った。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.104 ) |
- 日時: 2016/07/17 00:00:43
- 名前: カイナ
- 十代「錬金術師なんてイカサマデュエリストに絶対負けるもんか!」
アムナエル「君が錬金術をそんな風に見ているとは残念だ……ならばしかと見るがいい、十代! 錬金術の力を!」
十代の言葉に対しアムナエルは平坦な声でそう返し、先攻を取ってカードをドローする。
アムナエル「これが錬金術の成果の一つだ! 私はスケール5の[アモルファージ・ガストル]とスケール8の[メタルフォーゼ・ヴォルフレイム]でペンデュラムスケールをセッティング!!」
十代「ぺ、ペンデュラムスケール!?」 カイ「聞いた事がない……なんなんだ、あれは!?」
アムナエルがデュエルディスクに二枚の不思議なカードを置いた瞬間、フィールドに二本の光の柱が立ち上る。彼の言い放った聞き覚えのない用語に十代とカイが声を上げた。
アムナエル「私はアモルファージ・ガストルを対象にして[メタルフォーゼ・ヴォルフレイム]のペンデュラム効果発動! 一ターンに一度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード一枚を対象として発動でき、そのカードを破壊してデッキからメタルフォーゼ魔法・罠カード一枚を選んで自分フィールドにセットする! 私はアモルファージ・ガストルを破壊し、デッキからメタルフォーゼ魔法カード[錬装融合]をセット!」
十代「錬装融合……No.96が使ってたみたいな、俺達の知らない融合カード……」
カイ「ペンデュラム効果……モンスターに見えるが、永続魔法なのか? なんなんだあのカード、精霊界でも見た事がない……」
十代は自らの知らない融合カードに警戒を強め、カイは精霊としての知識を総動員して敵のカードの正体を見破ろうと試みる。しかし彼の前世の知識をもってしても該当するカードのデータが存在しなかった。
アムナエル「私は[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]を召喚し、リバース・マジック[錬装融合]を発動! フィールドの[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]と手札の[黄金のホムンクルス]を融合! 黒鉄の機体に秘められた魂が覚醒する時、鋼鉄は秘金属へと昇華し、人機一体の勇士となる。その身に刻まれし魂鋼を燃焼させろ! 融合召喚!! 現れろ、レベル5[メタルフォーゼ・アダマンテ]!!」 メタルフォーゼ・アダマンテ 攻撃力:2500
アムナエルが叫ぶと共に、彼の場に錬金術の力を宿す融合モンスターが姿を現した。
アムナエル「まだ終わらん! 私は墓地の[錬装融合]の効果発動! このカードが墓地に存在する時、このカードをデッキに戻してシャッフル。デッキからカードを一枚ドロー! 次に私はスケール1の[メタルフォーゼ・シルバード]でペンデュラムスケールをセッティング! シルバードの効果発動! メタルフォーゼ・ヴォルフレイムを破壊し、デッキからメタルフォーゼ罠カード、[メタルフォーゼ・コンビネーション]をセット! さらにスケール5の[アモルファージ・キャヴム]でペンデュラムスケールをセッティング!」
再びアムナエルの場に二本の光の柱が立ち上る。その時、その柱から放たれる光が強くなった。
アムナエル「揺れろ、運命の振り子! 迫り来る時を刻み、未来と過去を行き交え!! ペンデュラム召喚!!!」
全員『ペンデュラム召喚!?』
アムナエルの宣言に全員が声を上げる。その時光の柱の間の空中に穴が開き、その中から光が飛び出す。
アムナエル「出でよレベル4[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]! [アモルファージ・ガストル]!」 メタルフォーゼ・ゴルドライバー 攻撃力:1900 アモルファージ・ガストル 守備力:1850
翔「そんな!? いきなりモンスターが二体特殊召喚された!?」 桃「しかもあのモンスター、さっき融合素材になったか破壊されたカード……墓地から蘇生召喚されたっていうの?……」
アムナエル「ペンデュラム召喚されたアモルファージ・ガストルがフィールドに存在する限り、お互いにアモルファージモンスター以外のモンスターをエクストラデッキから召喚する事は出来ない。 さらにアモルファージ・キャヴムのペンデュラム効果、自分フィールドにアモルファージモンスターが存在する限り、お互いに魔法・罠・モンスターの効果をチェーンして発動できない。 私はこれでターンエンドだ……さあ遊城十代、君の力を見せてみろ」手札一枚
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.105 ) |
- 日時: 2016/07/22 13:53:31
- 名前: 孝(たか)
- 十代「お、俺のターン。ドロー!!えぇっと・・・ペンデュラム召喚?で出てきたガストルが表側でいる限りアモルファージしかエクストラから出せなくて、キャヴムの方が、場にアモルファージがいると、カード効果をチェーン出来ない・・・で、良いのか?」手札6
アムナエル「ああ、それで間違いは無い。」
十代はアムナエルの扱う見た事も聞いた事も無いカードと召喚方法に無い知恵を絞って状況を整理し、確認を取る。
十代「・・・よし。だったら・・・おい!アムナエル!」 アムナエル「何かね?」 十代「フィールドに存在するって事は、公開情報だよな?なら、シルバードとキャヴムの二枚は、モンスターなのか?それとも・・・永続魔法なのか?」
十代はカイが言うように、”モンスターの様に見えるが、永続魔法なのか?”という呟きに、アドバンテージや公開情報による情報を、直接聞き出す事にしたのだ。
敵に情報を求めると言うのは少々癪ではあるが、相手の扱う物があまりに異常過ぎるが故の手段と言えよう。
アムナエル「・・・なるほど、情報を求めるか・・・本来ならば答える義理は無いと言いたいが、公開情報であるなら答えない訳にはいかないな。良いだろう。シルバードとキャヴム・・・いや、私の扱うカードは、”ペンデュラムカード”と、名づけている。」 十代「ペンデュラムカード・・・」
ペンデュラムと言えば、振り子の事だと言うのは一同は知っている。
アムナエル「このカードは、言うなれば、モンスターと魔法を合成させた物だと思ってくれればいい。故に、両方の性質を持っている。」 十代「モンスターと」 カイ「魔法カードの合成!?」
カードの枠を見ればやはりそうなのか言うのは理解できた。しかし、何故その様な物が存在するのか・・・
アムナエル「そうだ。だが、いくら魔法とモンスター。両方の性質を持っていると言っても、ペンデュラムカードの魔法部分には正式な分類が無い。そして、魔法・罠ゾーンに置く物でもない。ペンデュラムカードを魔法カードとして扱うには、専用のフィールド・・・フィールドの両端にある”ペンデュラムゾーン”に表側で置く必要がある。」
モンスターと魔法カードの性質を合成させたカード。あまりにも突拍子の無いカードに、一同は言葉を失う。
アムナエル「そして、ペンデュラムカードには、モンスター効果とは別に、もう1つ効果テキストを持つ。それが、”ペンデュラム効果”だ。」 氷牙「・・・つまり、そのペンデュラムゾーンに置かれている時に使える効果がペンデュラム効果であり、モンスターゾーンに居る時はモンスター効果のみ使える・・・という事か?」 アムナエル「その通りだ。流石は教師というだけあって、理解が速くて助かるよ。」
ペンデュラムカード、ペンデュラムゾーン、ペンデュラム効果。それらのヒントを聞き、氷牙はペンデュラムの一部を見抜いた。
アムナエル「故に、十代。説明が長くなったが、キャヴムとシルバードは今、魔法カードとしてフィールドのペンデュラムゾーンに存在している。」 十代「そ、そうか・・・分かった。なら俺が取る方法は・・・これだ!速攻魔法[月の書]を発動!ガストルを裏守備に変更させてもらうぜ!」 アムナエル「ふむ・・・先に言っておこう。ガストルの効果はリバースした場合でも適用される。」 十代「それでも、フィールドに存在していなけりゃ意味が無い・・・だろ?」 アムナエル「その通りだ」
十代は、決して頭が悪い訳じゃない。デュエル以外に頭を使う事が苦手なだけだ。
十代「なら、まずはこれだ!魔法カード[融合]発動!手札の[E・HERO ネクロダークマン]と[沼地の魔神王]を融合!”闇の戦士よ、代替の魔神よ、今交わりて、新たな姿を現せ”!融合召喚!レベル6![E・HERO ネクロイド・シャーマン]!そのまま効果を発動するぜ!」
ネクロイド ATK:1900
十代「このカードが融合召喚に成功した場合、相手モンスター1体を破壊する!俺は裏側のガストルを破壊する!」 アムナエル「ふむ・・・てっきりアダマンテを破壊してくると思ったのだがな」 十代「そして、破壊した後、相手の墓地のモンスター1体を・・・って、どうなってんだ!?なんで・・・なんでお前の墓地に黄金のホムンクルス以外のモンスターが居ないんだよ!?今破壊したガストルやアダマンテの融合素材になったスティエレンはどこに!」
ネクロイド・シャーマンの効果は破壊した後に蘇生する効果を持ち、これにより、攻撃力0のスティエレンを蘇生するつもりでいた。 しかし、実際にはアムナエルの墓地にはスティエレンどころか、今破壊したばかりのガストルすら存在していなかった。
アムナエル「ふふ。ここで、ペンデュラムカードのもう一つの特性を教えよう。ペンデュラムカードは、フィールドから墓地へ送られる場合、”エクストラデッキに表側表示で送られる”。」 ライ「エクストラデッキに」 翔「表側表示で・・・?」 カイ「墓地を必要としないカードだとでも言うのか!?」
融合・シンクロ・エクシーズでもないのに、エクストラデッキに、それも表側表示で置かれると言う異様な特性だった。
アムナエル「墓地を必要としない訳ではないさ。あくまで、フィールドから墓地へ送られる場合に限る。故に、奈落の落とし穴の様な、墓地に行く前に除外するようなカードには弱い。墓地を経由しないだけだからな。」 十代「くっ・・・俺は、黄金のホムンクルスを攻撃表示でお前の場に蘇生させる。」手札3
黄金のホムンクルス ATK:1500
意味不明すぎるペンデュラムカードに翻弄される十代。ここまで異様であるなら、例えプロであっても動揺しない訳が無く、氷牙達ですら動揺を隠せないでいた。
十代「俺は、墓地のネクロダークマンの効果で、手札のレベル5以上のE・HEROを一度だけリリース無しで召喚出来る。[E・HERO エッジマン]を攻撃表示で召喚!」手札2
エッジマン ATK:2600
十代「魔法カード[融合回収]を発動。墓地から融合と、融合素材となったモンスター1体を手札に加える。ネクロダークマンと融合を手札に加える。」手札3
沼地の魔神王ではなく、ネクロダークマンを回収する十代。これで、ネクロダークマン効果は一度リセットされはするが・・・
十代「もう一度、融合発動!手札の[E・HERO シャドー・ミスト]と、闇属性のE・HERO ネクロダークマンを融合!”影の戦士よ、闇の戦士よ、今交わりて、漆黒の英雄を呼びさませ!”融合召喚!レベル8![E・HERO エスクリダオ]!」手札0
エスクリダオ ATK:2500→2700
十代「エスクリダオは墓地のE・HERO1体につき、100ポイント攻撃力がアップする。俺の墓地には2体居るぜ。そして、シャドー・ミストの効果で、デッキから同名以外のHEROをサーチする。俺は、[E・HERO バブルマン]を手札に加える。」手札1
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.106 ) |
- 日時: 2016/08/26 02:36:05
- 名前: 孝(たか)
- 十代「バトルフェイズに入るぜ!エスクリダオでアダマンテに攻撃!”ダーク・ディフュージョン”!!」
アムナエル「この程度かね?」LP4000→3800
闇のデュエルと言えど、たかだか200程度のダメージでは動じないアムナエル。それとも、闇のデュエリストだからだろうか?
十代「くっ・・・続けて、シャーマンでホムンクルスを攻撃!」 アムナエル「まだまだだ・・・」LP3800→3400 十代「エッジマンでダイレクトアタック!!」 アムナエル「ぐうっ!?………ふふふ。惜しい。実に惜しい。バブルマンを出していれば、君の勝ちだったと言うのに……」LP3400→800 十代「ターン、エンド・・・」
手札に残っているのはバブルマンのみ。自身の効果で特殊召喚出来るが、あまり使う意味は無い。故に、自分の場ががら空きになれば、ドロー効果を使うチャンスがあるかもしれないと、手札に温存しておく。
アムナエル「私のターン。ドロー。まずはシルバードのペンデュラム効果を発動!キャヴムを破壊し、デッキから再び[錬装融合]をセットする。更に、スケール8の[メタルフォーゼ・ヴォルフレイム]でペンデュラムスケールをセッティング!ヴォルフレイムの効果で、シルバードを破壊!デッキから[メタルフォーゼ・カウンター]をセット。そして、再びスケール1の[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]でペンデュラムスケールをセッティング!これにより、レベル2から7のモンスターが、同時に召喚可能・・・”揺れろ、運命の振り子! 迫り来る時を刻み、未来と過去を行き交え!! ペンデュラム召喚!!”」
再び、アムナエルの頭上で空間が歪み、其処から複数の光がアムナエルのフィールドに舞い降りる。
アムナエル「エクストラデッキから、レベル4のゴルドライバー、レベル2のスティエレン、レベル6のヴォルフレイム2体そして、レベル3のシルバード!」
ゴルドライバーATK:1900 スティエレンDEF:2100 シルバードATK:1700 ヴォルフレイムATK:2400
翔「そ、そんな・・・い、1度に5体のモンスターが!?」 佐助「だ、だが、その数値はエスクリダオを越えてはいないでござる。」 カイ「・・・いや、アムナエルは既に「錬装融合」を伏せていた。」
アムナエルのフィールドは先程とは違い、メタルフォーゼ1色に染まっていた。
アムナエル「リバースカード錬装融合を発動。シルバードとスティエレン、”2体のメタルフォーゼ”を融合!”黒鉄の機体に秘められた魂が覚醒する時、鋼鉄は秘金属へと昇華し、人機一体の勇士となる。その身に刻まれし魂鋼を燃焼させろ!――錬装融合!!”現れろレベル8![メタルフォーゼ・オリハルク]!!」
オリハルクATK:2800
どことなくゴルドライバーの姿に似た融合モンスター・・・恐らく、ゴルドライバー・・・黄金を錬装し、オリハルコンへと昇華したのだろう。
アムナエル「この瞬間、永続罠[メタルフォーゼ・コンビネーション]を発動。1ターンに1度、融合モンスターが融合召喚された場合、その融合モンスターよりレベルの低い、私の墓地のメタルフォーゼを蘇らせる。墓地より甦れ!メタルフォーゼ・アダマンテ!」
アダマンテATK:2500
氷牙「・・・まずいな。融合モンスターが融合召喚された場合という事は、タイミングを逃しづらい。しかもアダマンテのレベルは5。十代がレベル6以上の融合モンスターを出せば、十代のターンでも蘇生出来る・・・」 凛「十代君の融合モンスターは、その殆どがレベル6以上。下手をすれば、毎ターン蘇生してきますね」
融合を主体とする十代にとって、メタルフォーゼもアモルファージも、鬼門と言っていいだろう。
アムナエル「更に私は、墓地の錬装融合をデッキに戻し、1枚ドローする。ほぉ・・・ゴルドライバーのペンデュラム効果を発動。コンビネーションを破壊し、デッキから再びコンビネーションをセットする。そして、破壊されたコンビネーションの効果。デッキからメタルフォーゼモンスター1体を手札に加える。[レアメタルフォーゼ・ビスマギア]を手札に。」手札2
桃「アレだけの事をしておいて、手札が減っていない!?」 ライ「ペンデュラムカード・・・なんて恐ろしいカードなんだ」
モンスターを5体も同時に出し、それでいて罠も2枚増やし、錬装融合を使い回す。しかも手札が減っていないとくれば、恐れ戦くのも仕方のない事だろう。
アムナエル「私は、ゴルドライバーとヴォルフレイムをリリースし、レベル8の[アモルファージ・イリテュム]をアドバンス召喚!」手札1
イリテュムATK:2750
新たに呼び出されたのは、竜と蝶が合成された・・・いや、蝶が竜に侵食されたようなモンスターが現れた。
アムナエル「イリテュムがモンスターゾーンに存在する限り、お互いにアモルファージ以外のモンスターをエクストラデッキから呼びだす事は出来ない。」
先程までと違い、どんな呼ばれ方をしても効果を発揮するアモルファージの最上級モンスターであった。 唯一の救いは、イリテュムのレベルが8である事だろう。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.107 ) |
- 日時: 2016/08/30 23:11:39
- 名前: カイナ
- アムナエル「さあバトルだ! オリハルクでエスクリダオ、アダマンテでシャーマン、イリテュムでエッジマンを攻撃!!」
十代「ぐああぁぁぁっ!!」LP4000→3900→3300→3150
アムナエル「私はこれでターンエンドだ」手札一枚(レアメタルフォーゼ・ビスマギア)
メタルフォーゼの戦士とアモルファージの悪魔が十代の場のヒーローを殲滅。アムナエルはククッと短く笑ってターンエンドを宣言した。
十代「俺のターン、ドロー! 俺は[E・HERO バブルマン]を召喚! バブルマンの召喚に成功した時、俺の場に他のカードがない事によりデッキからカードを二枚ドロー! さらに魔法カード[HEROの遺産]を発動! 俺の墓地にレベル6以上のHEROが二体以上存在する時デッキからカードを三枚ドローする! 俺の墓地にはレベル7のエッジマンとレベル8のエスクリダオが存在する! よってドロー!!」 E・HERO バブルマン 守備力:1200
十代は温存していたバブルマンを召喚してカードをドロー。さらにドローカードをドローしてドロー加速を繋げる。
翔「これで手札が五枚っす!」 ライ「だが、イリテュムの効果で十代は実質融合召喚を封じられている……」 カイ「E・HEROの主軸は融合モンスター、これはまずいぞ」
翔は一気に手札を増やした十代に歓声を送るが、ライとカイは苦い表情を見せる。
十代「魔法カード[HERO’S ボンド]を発動! 俺の場にHEROが存在する時、手札からレベル4以下のE・HERO二体を特殊召喚する! 来い、[E・HERO スパークマン]! [E・HERO ザ・ヒート]! ザ・ヒートは俺の場のE・HERO一体につき攻撃力を200ポイントアップする! 俺の場にE・HEROは三体、よって600ポイントアップ!」手札二枚 E・HERO スパークマン 攻撃力:1600 E・HERO ザ・ヒート 攻撃力:1600→2200
アムナエル「ふ。だがその攻撃力では一番攻撃力の低いアダマンテにすら及ばない」
十代「慌てんなよアムナエル。ヒーローにはヒーローに相応しい戦いの舞台がある。今それを教えてやるぜ!」
十代の場に三体のヒーローが並ぶがアムナエルは仮面越しでも分かる余裕の様子を見せる。だが十代はそうとだけ言ってフィールド魔法ゾーンを展開した。
十代「フィールド魔法[摩天楼−スカイスクレイパー]! このフィールドが存在する限り、E・HEROは自分より攻撃力の高いモンスターに攻撃を行う時、攻撃力を1000ポイントアップさせる!」
そう言った瞬間フィールドが殺風景な実験室から月の輝く摩天楼へと姿を変える。
十代「バトルだ! ザ・ヒートでイリテュムを、スパークマンでアダマンテを攻撃!! この瞬間スカイスクレイパーの効果でヒーローの攻撃力がアップ!」 E・HERO ザ・ヒート 攻撃力:2200→3200 E・HERO スパークマン 攻撃力:1600→2600
アムナエル「く……」LP800→400→300
ザ・ヒートの炎纏う拳が十代のエクストラデッキを蝕む呪いの竜を粉砕し、スパークマンの放った電撃がメタルフォーゼの戦士の一人を破壊する。
十代「俺はリバースカードを一枚セットしてターンエンドだ!」手札0枚
そして十代は最後の手札を伏せてターンエンドを宣言した。
アムナエル「私のターン、ドロー……ふ、ククク……」
十代「何がおかしい!?」
カードをドローした後アムナエルは突如笑い出し、それに十代が声を荒げる。
アムナエル「いやこれは失敬。まさか融合召喚を封じられてなお私の陣形を突破してくるとは……これが君の可能性というものかな? 私は魔法カード[金満な壺]を発動。自分のエクストラデッキの表側表示のペンデュラムモンスター及び自分の墓地のペンデュラムモンスターを合計三体選び、デッキに加えてシャッフル、その後自分はデッキから二枚ドローする。私はエクストラデッキのアモルファージ・イリテュム、アモルファージ・キャヴム、メタルフォーゼ・スティエレンの三体をデッキに戻してシャッフルし、二枚カードをドロー。ただし私はこのターン、ペンデュラム召喚以外の特殊召喚を行えない」
アムナエルはペンデュラムモンスター用の貪欲な壺とでもいえるカードで手札を増やし、再び「クッククッ」と笑う。
アムナエル「十代、そのフィールド魔法コンボは見事だ……だが、君は、我々がどのような存在だったのか、忘れてしまったのかね?」
彼がそう言った瞬間、再び振り子が大きく揺れる。
アムナエル「揺れろ、運命の振り子! 迫り来る時を刻み、未来と過去を行き交え!! ペンデュラム召喚!!! エクストラデッキから出でよレベル4[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]! [アモルファージ・ガストル]! [メタルフォーゼ・シルバード]! そしてレベル7[メタルフォーゼ・ヴォルフレイム]!」 メタルフォーゼ・ゴルドライバー 攻撃力:1900 アモルファージ・ガストル 守備力:1850 メタルフォーゼ・シルバード 攻撃力:1700 メタルフォーゼ・ヴォルフレイム 攻撃力:2400
カイ「この状況、セブンスターズ、フィールド魔法……っ、しまった失念していた!?」
またもアムナエルはペンデュラム召喚を決め、再びフィールドをモンスターで埋め尽くす。その光景にカイは分析を開始、そこで気づいたように声を上げると同時にアムナエルの手札の一枚から闇が吹き出る。
アムナエル「私はメタルフォーゼ・ゴルドライバーとメタルフォーゼ・シルバードをリリース! 我が運命の光に潜みし亡者達の魂よ! 流転なるこの世界に暗黒の真実を導くため、我に力を与えよ! 現れよ!! [地縛神 Uru]!!!」 地縛神 Uru 攻撃力:3000
十代「しま、った……」
アムナエルの場に降臨する最後の地縛神。巨大な蜘蛛を象ったその神の依り代となるのは十代の場のフィールド魔法――摩天楼−スカイスクレイパー。十代は相手の最大戦力の一枚となる地に縛られし神の存在を忘れていた事に愕然とした表情を見せた。
簡易状況説明 十代 LP:3150 手札:零枚 モンスター:スパークマン、ザ・ヒート全て攻撃表示、バブルマン守備表示 魔法・罠:摩天楼−スカイスクレイパー発動中。伏せカード一枚
アムナエル LP:300 手札:二枚(内一枚レアメタルフォーゼ・ビスマギア) モンスター:メタルフォーゼ・オリハルク、メタルフォーゼ・ヴォルフレイム、地縛神Uru全て攻撃表示、アモルファージ・ガストル守備表示 魔法・罠:伏せカード二枚(メタルフォーゼ・コンビネーション、メタルフォーゼ・カウンター) -------------------- とりあえず書き上げました。状況の分析もしてみましたが、最終状況これであってましたっけ?アムナエルがUru持ってるんですよね? そろそろアムナエルの正体を明かしたいとこだけど……どうやろう?こういう時お約束の大ダメージで仮面を吹っ飛ばしっていうのをしようにもまたエクストラデッキ封じられてるし……そもそもそんな演出できるほどの大ダメージを与えたら先にアムナエルのライフが尽きるし……。(汗)
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.108 ) |
- 日時: 2016/09/07 03:35:32
- 名前: 孝(たか)
- アムナエル「バトルだ・・・地縛神の一撃を、君は耐える事が出来るかね?[地縛神Uru]でダイレクトアタック!!」
巨大な蜘蛛の地縛神の一撃が、十代を襲う。その瞬間、十代はリバースカードを発動させる。
十代「罠発動![ガードブロック]!戦闘ダメージを0にして、1枚ドローする!コイツはモンスターではなく、俺自身に対する効果だ!」手札1
地縛神はその力で相手からの魔法・罠を受け付けない。だが、抜け道がない訳ではない。
アムナエル「なるほど。だが、他はどうかな?オリハルクのモンスター効果!私のメタルフォーゼモンスターは全て貫通攻撃を得る。ヴォルフレイムでバブルマンを攻撃!」 十代「貫通攻撃!?ぐあっ!?」LP3150→2350
ヴォルフレイムはキャタピラを呻らせてバブルマンめがけて突撃し、そのまま轢きつぶしてしまった。そして、HEROが一人減った事で、ヒートの攻撃力も下がってしまう。
ヒート ATK:2200→2000
アムナエル「続けて、オリハルクでヒートを攻撃!」 十代「くっ・・・がはっ!?」LP2350→1550
腕を顔の前でクロスし、衝撃に備える十代だが、合計で1600ポイント分のダメージによってその表情を苦痛に歪める。
アムナエル「・・・ターンエンドだ。」 十代「ぐ、あ・・・お、俺の、ターン。ドロォ・・・」手札2
これで十代の手札は2枚。だが、得意の融合はアムナエルの場のガストルによって阻まれ、しかしこのターンでUruを倒すないし、攻撃を回避するための場を作り上げなければならない。
しかし、たった2枚のカードではそれらを行うのは非常に困難である。
ファラオ「にゃぁ〜・・・」 十代「ファラオ!?よせ!そいつに近寄るんじゃ・・・え?」
十代のピンチに、猫のファラオがアムナエルに駆け出す。だが、次の瞬間、一同は驚愕に目を剥く。
”敵である筈のアムナエルの足にすり寄る”というあり得ない光景に・・・。
氷牙「ファラオが、懐いている・・・だと!?」 凛「どうして?アムナエルはセブンスターズなんですよ?ファラオちゃんが懐く筈が・・・」
カイ「まさ、か・・・そんな・・・バカな・・・錬金術、大徳寺先生のミイラ、敵に懐くファラオ・・・もしかして、アムナエルの正体は・・・!?」
アムナエル「・・・やれやれ。少しは我慢という物を教えるべきだったか・・・」
ソッと、ファラオを片手で優しく抱き上げるアムナエル。そして、もう片方の手で仮面を外した。その下に隠された素顔は・・・ダークシグナーの刺青を持つ大徳寺であった。
十代「そん、な・・・アムナエルの正体が、大、徳寺、先生?な、何がどうなって?アムナエルが、先生で、セブンスターズ?」 アムナエル「そうだ。私は大徳寺だったものだ。この肉体も、錬金術によって作り出したホムンクルス。それを器として、魂を移し替えた。」 十代「なんで、そんな事を・・・!?」
アムナエル「私は、エメラルドタブレットを探し求め、長きに渡り旅をしていた。しかし、旅の途中で不治の病を患い、死を恐れたが故の策だ。だが、所詮は作り物。この肉体も、もう長くは無い。」
アムナエルが大徳寺であり、しかも既に寿命が近づいているという。次々と顕わになる秘密が一同の思考を圧迫していく。
アムナエル「だが、私は近く訪れる死の前に、私の研究を支えてくれた人のためにも、究極の精霊を操る力を手にしなければならない。それこそが三幻魔であり、三幻魔の力があれば、エメラルドタブレット・・・賢者の石を作ることが出来るのだ。私の夢が!叶うのだ!」 十代「嘘、だろ・・・?アンタが、ずっとオレ達を騙していたなんて ・・・!それじゃオレ達が作ってきた思い出は・・・全部、嘘だったのかよ・・・?!なぁ!大徳寺先生!!」 と、動揺する十代に対し、アムナエルは無情にも告げる。
アムナエル「デュエルを再開したまえ。捕えられた者達を返して欲しいなら、この私を倒せ!十代!これが、私の授業の最終試験だ!落第するなら、全ての魂は、私の研究の材料となる」
などと、脅迫まがいにデュエル続行を強要するのだった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.109 ) |
- 日時: 2016/09/14 20:12:24
- 名前: カイナ
- 十代「くそ……俺はリバースカードを二枚セットしてターンエンド!」手札零枚
翔「アニキ!?」 ライ「モンスターを引き当てられなかったのか!?」
十代はデュエル続行の意思をカードのプレイで見せる。だが彼が行ったのは全ての手札である二枚のカードを伏せるのみ。モンスターによる壁を出さなかったことに翔が悲鳴を上げ、ライはモンスターを引けなかったのかと叫ぶ。
アムナエル「私のターン、ドロー……残念だよ。これで終わりだとは」
アムナエルは静かにカードをドローし、残念そうに頭を振ると十代を指差す。
アムナエル「終わりだ。地縛神Uruで遊城十代にダイレクトアタック!!」
主からの指示を受け、Uruが巨大な前足を十代目掛けて振り上げる。
十代「この瞬間トラップ発動[レスポンシィビリティ]! このカードは俺の墓地にレベル5以上のHEROが存在する時にのみ相手モンスターの攻撃宣言時に発動でき、墓地のレベル5以上のHERO一体をゲームから除外する事で攻撃モンスターを破壊する! 俺はレベル8の[E・HEROエスクリダオ]をゲームから除外!」 アムナエル「忘れたのか! 地縛神はフィールド魔法が存在する限り、相手の魔法・罠の効果を受け付けない!」 十代「ああ、分かってるさ! だけどこれが逆転の一手だ!」
十代の翻ったカードから闇の融合属性英雄の姿が半透明になって現れる。だがアムナエルの言葉通り地縛神にその効果は通用しない。だが十代は不敵に笑って頷き、もう一枚の伏せカードを発動した。
十代「レスポンシィビリティにチェーンして速攻魔法[非常食]を発動! 俺の場の魔法・罠を任意の枚数墓地へ送り、その枚数×1000ポイント、俺のライフを回復する! 俺が墓地へ送るのはレスポンシィビリティと摩天楼−スカイスクレイパー!!」 アムナエル「そうか、その手が……」
地縛神は己を縛る代わりに強大な効果の封印を解けるフィールド魔法があってこそ真価を発揮する。それならば話は簡単だ。フィールド魔法を消し去ってしまえばいい。
十代「これで俺のライフは2000ポイント回復する! さらにスカイスクレイパーが消えたことで地縛神の効果は無効化される! いけ、シャドー・エスクリダオ!! ヒーローは死してなお、マスターを守るためその責務を果たす!」LP1550→3550
十代のライフが一気に回復。さらに半透明となって姿を現したエスクリダオの反撃により、Uruが破壊された。
十代「レスポンシィビリティのさらなる効果発動! このカードの効果によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合、このカードの発動コストとして除外したHEROのレベルの半分の数まで自分の墓地のHEROをゲームから除外し、その枚数分デッキからカードをドローする! エスクリダオのレベルは8、その半分は4! 俺は墓地の[E・HERO シャドー・ミスト]、[E・HERO ザ・ヒート]、[E・HERO バブルマン]、[E・HERO ネクロイド・シャーマン]の四枚のカードを除外! 死したヒーローの魂が昇華し、新たな可能性をマスターに引き込む! カードを四枚ドロー!!」
しかも十代は大量のカードドローに成功。一気に手札を補充する。
アムナエル「上手くしのいだか。だが、まだ私のバトルは終わっていない! ゆけ、メタルフォーゼ・オリハルク! スパークマンに攻撃だ!!」
十代「く……」LP3550→2350
オリハルクの一撃がただ一人残っていた雷の英雄を粉砕する。
アムナエル「これで終わりだ! メタルフォーゼ・ヴォルフレイムで遊城十代にダイレクトアタック!!」
十代「そうはいかねえ! 手札の[バトルフェーダー]の効果発動! このモンスターを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる!! アモルファージの効果は手札からの特殊召喚までは防げない!」 バトルフェーダー 守備力:0
ぼーん、ぼーん、と鐘を鳴らしながら十代の場に姿を現す悪魔。ワンキル対策として入れておいたのが功を奏する結果になった。
アムナエル「ふ。私はカードを一枚セットしてターンエンドだ」手札二枚(内一枚レアメタルフォーゼ・ビスマギア)
翔「ど、どうにかしのいだっす……」 氷牙「だが、依然としてアムナエルの場に控えるアモルファージの効果により、十代は融合を封じられている。これをどうにかしなければ十代に勝利はない」
敗北寸前の状況を乗り切った十代に翔は安堵の息を吐くが、氷牙は未だ予断を許さない状況だと語る。
十代「俺のターン、ドロー!」
十代もそれは理解しているのか険しい表情でカードをドローした。だがドローしたカードを見るとにやり、と笑う。
十代「来たぜ、逆転の一手が! 俺は魔法カード[スペシャルハリケーン]を発動! 手札を一枚捨てる事で、フィールドの特殊召喚されている全てのモンスターを破壊する!!」
桃「そっか、ペンデュラム召喚は特殊召喚。これなら全てのモンスターを破壊出来る!」 佐助「流石でござる!」
アムナエル「ふむ。予定とは少々違うが、私は伏せていた速攻魔法[神秘の中華なべ]を発動する。私の場のモンスター一体をリリースし、その攻撃力または守備力分、私のライフを回復する。私はオリハルクをリリースし、その攻撃力2800ポイントライフを回復させてもらおう」LP300→3100
十代の場から吹き荒れる不可思議な竜巻。しかしアムナエルは冷静に対処を行い、リリース・エスケープによって自らのライフを一気に回復させた。直後、不可思議な嵐が全ての特殊召喚モンスターを粉砕。フィールドががら空きになる。だが、アムナエルの場のカードが一枚翻った。
アムナエル「私はメタルフォーゼ・ヴォルフレイムの効果破壊をトリガーにトラップカード[メタルフォーゼ・カウンター]を発動。自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動でき、デッキからメタルフォーゼモンスター一体を特殊召喚する。出でよ、[メタルフォーゼ・スティエレン]!」 メタルフォーゼ・スティエレン 守備力:2100
全てを破壊してもなお、アムナエルの場からモンスターが途切れない。
十代「くそ、だけどスペシャルハリケーンのコストとして[代償の宝札]が墓地へ送られた時、デッキからカードを二枚ドローする! 魔法発動[平行世界融合]! 自分の除外されている融合素材モンスターをデッキに戻し、そのモンスターを融合素材としたE・HEROを融合召喚する!!」 アムナエル「忘れてはいないか、十代!? 永続罠[メタルフォーゼ・コンビネーション]!! 一ターンに一度、融合モンスターが融合召喚された場合、その融合モンスターよりレベルが低い、自分の墓地のメタルフォーゼモンスター一体を特殊召喚する!!」
十代の発動した融合魔法に対しアムナエルが伏せていたカードを発動する。
十代「分かってる……っけどっ!」
ライ「この状況を打破するには十代の主力を……融合モンスターを召喚するほかに道がない……」
忘れてはいない、そう言うように吼える十代の心の内を代弁するようにライが語り、十代は天空を指差す。その時その空間にヒビが入った。
十代「俺はE・HEROエスクリダオと水属性のバブルマンを平行世界融合! 平行世界より、最強のヒーローとして俺の場に舞い戻れ! 来い、レベル8、極寒の英雄[E・HERO アブソルートZero]!!」 E・HERO アブソルートZero 攻撃力:2500
アムナエル「メタルフォーゼ・コンビネーションの効果により、墓地からレベル5のメタルフォーゼ融合モンスター、[メタルフォーゼ・アダマンテ]を特殊召喚!」 メタルフォーゼ・アダマンテ 守備力:2500
十代「バトルだ、アブソルートZero! メタルフォーゼ・スティエレンを攻撃!!」
アムナエル「破壊されたペンデュラムモンスターは墓地ではなくエクストラデッキへ送られる」
十代「リバースカードを三枚セットしてターンエンド!」手札零枚
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第Y幕 ( No.110 ) |
- 日時: 2016/09/14 20:12:56
- 名前: カイナ
- アムナエル「私のターン、ドロー」
一見奇跡のドローによる形勢逆転、しかしアムナエルはプレイングで十代の上を行っている。モンスター全体除去からの切り札召喚のコンボを無傷で、しかも切り札レベルのモンスターを召喚して防いでいることがその何よりの証拠だった。
アムナエル「速攻魔法[融合解除]を発動! アブソルートZeroの融合を解除する!」
氷牙「まずい! アブソルートZeroが消えれば十代の場はがら空きだ!」 凜「アブソルートZeroの効果でアムナエルの場からもモンスターが消えたとしても、ペンデュラム召喚をされたら……」
十代「そうはいかねえ! リバースカードオープン[スピリッツ・フュージョン]! ライフ1000ポイントをコストにフィールドまたは墓地のモンスターを除外し、E・HEROの融合召喚を行う! フィールドのE・HEROアブソルートZeroと光属性のスパークマンを融合! 極寒の英雄と雷の英雄混じり合い、光の力宿す英雄が姿を現す! 来い、レベル8! 輝きの英雄[E・HERO The シャイニング]!! シャイニングの攻撃力は除外されている俺のE・HEROの数×300ポイントアップする。除外されているE・HEROは三体、よって900ポイントアップだ!」LP2350→1350 E・HERO The シャイニング 攻撃力:2600→3500
アムナエル「除外の次は墓地からの、それもトラップカードを用いての融合召喚か。流石の多彩さだ。さらにこのタイミングで融合召喚を行えば、メタルフォーゼ・コンビネーションによって特殊召喚出来るメタルフォーゼ融合モンスターは私の墓地に存在しない。それを計算……いや、直感的に見抜いていたか」
アブソルートZeroに光の力が融合、輝かしい光を放つ英雄へと生まれ変わり、その時解放された冷気がアムナエルの場のモンスターを凍結し破砕させる。その光景を見ながらアムナエルはククク、と笑って十代のプレイングと彼のデュエリストの本能を賞賛した。
アムナエル「私はメタルフォーゼ・ゴルドライバーのペンデュラム効果により、ペンデュラムゾーンのメタルフォーゼ・ヴォルフレイムを破壊し、デッキから[錬装融合]をセット。さらに私はスケール8のレアメタルフォーゼ・ビスマギアでペンデュラムスケールをセッティング! これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能! 揺れろ、運命の振り子! 迫り来る時を刻み、未来と過去を行き交え!! ペンデュラム召喚!!! エクストラデッキから出でよレベル3[メタルフォーゼ・シルバード]! レベル4[メタルフォーゼ・ゴルドライバー]ツインズ! そしてレベル7[メタルフォーゼ・ヴォルフレイム]ツインズ!」 メタルフォーゼ・シルバード 攻撃力:1700 メタルフォーゼ・ゴルドライバー ×2 攻撃力:1900 メタルフォーゼ・ヴォルフレイム ×2 攻撃力:2400
十代「倒しても、倒しても……キリがない……」
アムナエルのエクストラデッキからまたも姿を現すメタルフォーゼ軍団。その倒しても倒しても蘇る展開力にさしもの十代も心が折れ始めていた。
アムナエル「セットしていた[錬装融合]を発動! メタルフォーゼ・ヴォルフレイムと二体のメタルフォーゼ・ゴルドライバーを融合!!」
十代「さ、三体融合だって!?」
アムナエル「赤熱の魂鋼を持つ上級戦士よ、次元を超えて現れた光の意志に導かれ、鍛えし鋼を身にまとう術を開花させよ! 融合召喚!! 現れろ、レベル9[メタルフォーゼ・カーディナル]!!! メタルフォーゼ・カーディナルの融合召喚に成功した瞬間、メタルフォーゼ・コンビネーションの効果発動! 墓地からレベル8の[メタルフォーゼ・オリハルク]を特殊召喚!!」 メタルフォーゼ・カーディナル 攻撃力:3000 メタルフォーゼ・オリハルク 攻撃力:2800
アムナエルの場にさらなるメタルフォーゼの戦士が姿を現し、さらにその力に導かれるように先ほど十代を苦しめたメタルフォーゼの戦士が復活した。
アムナエル「墓地の錬装融合の効果発動、デッキに戻してデッキをシャッフル。カードを一枚ドロー。私はレアメタルフォーゼ・ビスマギアのペンデュラム効果でメタルフォーゼ・コンビネーションを破壊し、デッキから[錬装融合]をセット。メタルフォーゼ・コンビネーションが破壊された時デッキからメタルフォーゼモンスター一体を手札に加える。[メタルフォーゼ・スティエレン]を手札に」
翔「ま、まさか……」
アムナエルのソリティアコンボに翔の顔が青くなる。
アムナエル「セットした錬装融合を発動。場のメタルフォーゼ・シルバードとメタルフォーゼ・ヴォルフレイムを融合! 白銀の亜光速ジェットを操る美しき狙撃手よ、光の速さで疾走り、逃れる術なき力となれ! 融合召喚!! 現れろ、レベル6[メタルフォーゼ・ミスリエル]!!!」 メタルフォーゼ・ミスリエル 攻撃力:2600
フィールドの五体のモンスターを駆使し、アムナエルの場に三体の融合モンスターが揃った。
翔「そ、そんな……」 佐助「しかし、攻撃力はシャイニングには及ばぬ! まだ十代殿に勝機は――」
アムナエル「メタルフォーゼ・ミスリエルの効果発動。自分の墓地のメタルフォーゼカード二枚とフィールドのカード一枚を対象として発動、墓地の対象のカードをデッキに戻し、フィールドの対象のカードを持ち主の手札に戻す。私は墓地のメタルフォーゼ・カウンターとメタルフォーゼ・コンビネーションをデッキに戻し、十代の場のシャイニングを手札に……いや、エクストラデッキへと戻す」
十代「なっ!?」
佐助の言葉を遮るようにアムナエルが宣告。その力によって十代の場から光の融合属性英雄の姿が消え去った。
アムナエル「私はさらにフィールド魔法[メタモルF]を発動。自分フィールドのメタルフォーゼモンスターの攻撃力・守備力は300アップし、自分のPゾーンにメタルフォーゼカードが存在する限り、効果モンスター以外の自分フィールドのメタルフォーゼモンスターは相手の効果を受けない」 メタルフォーゼ・カーディナル 攻撃力:3000→3300 メタルフォーゼ・オリハルク 攻撃力:2800→3100 メタルフォーゼ・ミスリエル 攻撃力:2500→2800
さらにアムナエルはフィールド魔法を発動。メタルフォーゼの攻撃力を上げ、さらにカーディナルには耐性が加わった。
アムナエル「終わりだ、十代! メタルフォーゼ・カーディナルで十代にダイレクトアタック!!」
十代「速攻魔法[クリボーを呼ぶ笛]! デッキから[ハネクリボー]を特殊召喚!!」 ハネクリボー[クリクリー!] ハネクリボー 攻撃力:300
アムナエル「オリハルクの効果で貫通効果を得ているからと言って、攻撃表示で逃れられると思うな! 攻撃続行!!」
翔「この攻撃をくらったらアニキはおしまいっすー!!!」
十代の場に現れた彼の相棒。しかしその攻撃力は貧弱でアムナエルは攻撃を続行。翔が頭を抱えて悲鳴を上げた。
十代「速攻魔法[バーサーカークラッシュ]!! 自分の墓地に存在するモンスター一体をゲームから除外して発動し、このターンのエンドフェイズ時まで、自分フィールド上に表側表示で存在するハネクリボー一体の攻撃力・守備力は、除外したモンスターと同じ数値になる!! 俺はエッジマンを除外し、ハネクリボーの攻撃力をエッジマンと同じ2600にする!!」 ハネクリボー「くりー!!」 ハネクリボー 攻撃力:300→2600
しかし十代のサポートを受けてハネクリボーの攻撃力が一気に上昇。カーディナルへとくらいつく。しかしその攻撃力は僅かに届かず、ハネクリボーは返り討ちになって粉砕。光の粒子となって十代に向け降り注いだ。
十代「はっ、はぁっ……ハネクリボーが破壊されたターン、俺への戦闘ダメージは0になる……」LP1350→650
ハネクリボーが身を挺して光の粒子となり十代を守る。
アムナエル「私はこれでターンエンド。十代、君のターンだ……果たして、この布陣を乗り越えられるか?」手札二枚(内一枚メタルフォーゼ・スティエレン)
アムナエルは悠然とターンエンドを宣言。しかしそれに対する十代の場には何もなく、さらに十代の手には一枚のカードすら存在しなかった。
簡易状況説明 十代 LP:650 手札:零枚 モンスター:なし 魔法・罠:なし
アムナエル LP:3100 手札:二枚(内一枚メタルフォーゼ・スティエレン) モンスター:メタルフォーゼ・カーディナル、メタルフォーゼ・オリハルク、メタルフォーゼ・ミスリエル全て攻撃表示 魔法・罠:メタモルF発動中 ペンデュラム:メタルフォーゼ・ゴルドライバー(スケール1)、レアメタルフォーゼ・ビスマギア(スケール8)発動中 ―――――――――――――――――――― なんとか書き上げましたけど……これ、原作再現のドラマを書いた上で逆転出来ますか?ちょっと悪ノリし過ぎたかも……。(汗) 一応十代が弱音を吐けるようお膳立てはして、台詞からも弱音をちらちら漏らしておきましたけど。
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