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異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕
日時: 2012/01/06 13:14:25
名前: 孝(たか)

とうとうシンクロ解禁。

一応GXなので…

サイバー・ドラゴン系

サイバー・ダーク系

サイバー・エンジェル系

宝玉獣系

ヴォルカニック系

化石(中生代騎士など)系

青眼の白龍系

三幻神

三幻魔

ブラマジガールは不可。

雲魔物系はOK

ブラックマジシャンはOK

古代の機械系は神楽坂編が終了したので使用可能。

エレメンタルヒーロー系はOK

イービルヒーローは不可。

D・HERO系不可

モンスター・エクシーズは、召喚方法が特殊な融合モンスターカードとしています。

などのカードは原作キャラのみ使用出来る様にしてありますので、お気を付けください!!

特定のキャラの好感度次第でそれ系統のカードを"魂のカード"として受け取るのはありです。


そして、このリレー内では……

"表側守備表示での通常召喚"が可能です。

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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.1 )
日時: 2012/01/22 01:08:24
名前: 孝(たか)

家族友人合同旅行もいよいよ大詰め。あと二日で旅行も終わりと思うと寂しい気持ちになる。

因みに……

氷牙「では、この契約書をキチンと満遍なく読んでからサインを…」
クー「……はい。間違いありません。では…」

サラサラと契約書にサインするこの厳格な男…彼はツァンディレの父=クーディレである。

旅館で出す料理の魚を漁で穫ってきたのである。
事情を聴くとツァンディレに良くやったと褒めたが、無茶はするなと心配された。

そこで、今後このような事が無いようにと、氷牙がアンヴィレント財閥の傘下に入らないかと申し出た。

世界企業のアンヴィレント財閥に表立って刃向う愚か者はいない。
ただし、この契約も内密な物であり、もし誰かがキュモールの様な手を使ってきた場合の最終手段としての契約である。

これはクーディレ氏からの申し出で、あまり当てにし過ぎては堕落してしまう恐れがあると、自らに課したのだ。

氷牙もその心意気に敬意を払っていた。

氷牙「では、これで契約成立ですね。今回の様な事がありましたら、こちらで即座に対応させていただきます。」

クー「はい。何卒、宜しくお願いします」

クーディレ氏が深々と頭を下げる。

氷牙「クー氏。そこまで畏まらないでください。私達は対等の立場で話し合っているのですから。」

クー「ですが、礼は尽くすものです。礼を怠る者に、上に立つ資格はありません。」

氷牙「……そうですね。一理あります。では、こちらも…これから宜しくお願いします。」

氷牙も相手に倣って深く頭を下げる。

クー「はい。では、堅苦しい話は此処までですな」

氷牙「はい。では、私達は旅行の続きを満喫します。」

クー「道中お気をつけください。この辺りは稀に蛇などが出ますから。」

氷牙「御心使いに感謝します。では…」


こうして、ディレ家の老舗旅館は内密ではあるが、アンヴィレント財閥の傘下に入ったのである。


それから…氷牙は契約手続きなどで遅れて川辺で合流した。

氷牙「お〜〜い。遅れてすまない!」

氷牙が元気に手を振って合流する。

ヴィオ「パパー!一緒に泳ごうよ〜!」

ヴィヴィオはその活発で天真爛漫な行動に良く似合う白いビキニタイプの…とても14歳には見えない水着を着ていた。

と言うか既に体つきが女子高生顔負けである。

風華「お〜氷牙さん遅いよ〜何してたのさ?」

風華の水着は……スクール水着だった。

氷牙「いや、まずお前はその水着はマニアックすぎるだろ。」

風華「……荷物入れる時間違えたんだよ」

哀愁を漂わせながら答える風華。

氷牙「あ〜…うん。なんか、すまん。」

そんな風華の様子に素直に謝るのだった。

因みに、デュエルアカデミアには指定の水着は無い。

何故なら、水泳の授業が無いからである。

美海「………翔。今頃どうしてるかな…」

恋する乙女は彼氏が気になってしょうがないのであった。

そんな美海の水着は水色のセパレートタイプである。

桃「うんうん。我が妹ながら青春してるねぇ〜」

そんな六人兄妹の中で出番が少な過ぎる桃は水着ではなく、私服であった。

一応言っておくが、彼女はカナヅチではない事を前述しておこう。

焔「ぶはぁっ!!ぜぇ…ぜぇ…くっそぉぉぉ!全然追いつけねぇ!」

焔・十代・ライの三人は泳ぎで競争していた。

言うまでもなく、異常な脚力でダントツトップは十代。次点でライ。僅差で3位は焔である。

十代が泳いだ時にたまに水柱が出来ていたのは御愛嬌だ。

十代「ふぅぅぅぅぅ!気持ちいいぜ!さて、休憩ついでに釣りでもしないか?」

ライ「いや、俺は遠慮しとく。張りきって泳ぎ過ぎた。」
焔「お、俺も、遠慮しとく…」

二人は川辺で寝そべって休憩する事にしたらしい。

十代「んじゃ、また後でな。」

「「お〜〜」」

この時、十代は一人で釣りに行った事に安堵し、しかし後悔したのはまた別の話。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.2 )
日時: 2012/01/22 22:23:39
名前: カイナ

ライ「ふあ〜、つっかれたー」
カイ「だらしねえな……あ、いや、普通そんなもんか?」
焔「は?」

ごろごろと寝転んでいるライにカイが返し、直後気づいたように呟くと焔が聞き返す。それにカイがけらけらと笑った。

カイ「悪い悪い。俺が前いた学校にはマリントルーパー……まあ海難救助隊に所属してた学生がいてな、ついそいつと比べちまってた」
焔「そりゃプロと比べられてもな……」

カイの言葉に焔が苦笑し、ふとカイの身体を見る。

カイ「なんだ?」
焔「いや、お前の身体ってかなり鍛えられてんだなって思っただけだ。かなり筋肉隆々と言うかな」
カイ「……お前、そっちの気でもあるのか?――」
焔「――ねえよ!!!……つかお前、へそ小せえのな、一瞬ないのかと思ったぞ」

焔の視線に気づいたカイの問いに焔がそう返すとカイは腐ったものを見るような目で焔を見るがその言葉に焔は瞬時に怒号でツッコミを入れる。そして続けてそう言うとカイはあーと呟いて頭をかいた。

カイ「生まれつきだそうだ。ま、別に興味ねえがな」
焔「へー」

カイと焔は適当な会話を繰り広げており、ライはそれをごろつきながら眺める。

ツァン「なーにごろごろしてんのよ」
ライ「ん? あぁツァンさん、どうした?」
ツァン「見りゃ分かるでしょうが。遊びに来たのよ」
紬「私も、折角なので見学に」

するとそこにツァンが声をかけ、ライがそっちを見ながら聞くとツァンはそう返す。確かにツァンは白を基調にピンクのフリルがついたセパレーツ型の水着を着て立っており、その横に立っている紬はやはり病弱なため泳げないのか服を着たまま立ってにこりと笑みを浮かべ、そう言っていた。

ライ「旅館の仕事は?」
ツァン「折角友達が来たんだから遊んできなさいってママが。紫が泳げないの知ってるくせに」
紬「あら? 私は小母様はライ様の事をおっしゃってるのかと思ってたのですが、それにツァン、その水着をライ様に見せるとかなんとか――」
ツァン「――いいい言ってない言ってない!! 紫あんた何言ってんの!? き、き、聞き間違いよ聞き間違い!!!」
紬「そうでしょうか?」

ライの問いにツァンが呆れたような声質で返すと紬が首を傾げながら言うがその瞬間ツァンは紬を見ながらぶんぶんと真っ赤な顔を横に振って叫び、それに紬はかくんと首を傾げながら呟く。ちなみにツァンは相当スタイルが良く、現在彼らがいる川は氷牙達メンバー以外誰もいないがもし他に一般客がいたら少なくとも十人中八人は一見して目を惹かれる程度の容姿を誇っている。

ライ「ふーん……ま、休めるっていうなら休んどいた方が得だよな。紬さん、まだ俺しばらく休憩しようと思うし何かお喋りでもする?」
紬「そうですね……ではライ様の地元のお話でもお伺いしてよろしいですか?」
ライ「うーん家の地元ねぇ……」

しかしライはどうやら十人中二人の一見して目を惹かれない方だったらしくツァンは休憩を取れるんだ、よかったな程度の言葉で話を打ち切り、今度は紬に話しかけると彼女はそう返し、それを聞いたライは自分の地元の事を思い出し始める。するとツァンはピキピキと額に青筋を立て始め、ライの首根っこを比喩ではなくマジで掴むと川の方に歩き出した。

ライ「えっちょっツァンさん何を痛い痛い痛い!?」
ツァン「一人で泳いでもつまんないでしょうが! ちょっとぐらい付き合いなさいよね!!……全くもう、誰のために無理に夜お手伝いの時間増やしてまで来たと思ってんのよ……」
ライ「え? 後半なんか言った!?」
ツァン「い、言ってないわよバカッ!!」
ライ「で、どわゴボゴボ!!??」

流石に皮膚を直接引っ張られると痛いらしくライは悲鳴を上げ、ツァンはそう言いながらライを引っ張り後半赤い声でぼそぼそと呟く。それにライが気になったのか聞き返すとツァンはそう叫んでライを川に放り込み、流石に突然放り込まれたら反応できないのかライは沈んでいく。

アルフ「あーあ。全く兄さんも鈍感だなぁ……」
万丈目「リア充乙、というやつか……というかアルフ、貴様にだけは言われたくないだろうな」
アルフ「え? 何の事?」

それを眺めていたアルフは苦笑しながらそう呟き、万丈目も持参したジュースをストローで飲みながら返し、そう続けるがアルフはきょとんとした表情で首を傾げ、万丈目は呆れたようにため息をついた。どっちもどっち、鈍感な兄弟である。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.3 )
日時: 2012/01/25 20:10:35
名前: 孝(たか)

その頃の十代。

十代「♪〜〜♪〜〜…お!」

クイクイっと竿が撓ったところを、フィッシュ!!

十代「とっ。鮎召喚wwおっしゃぁ!次ぃ!」

ビュンッっと竿を振り上げて餌をつけた針を飛ばす。チャポンっ!とこ気味の良い音がして沈んでいく。

今のところ、十代の成果は…鮎13匹・ヤマメ8匹という快挙。ドジョウも釣れていたがリリースした。

再び反応する竿を引き上げる。

十代「お。また鮎か。と言うかデカッ!?40近くあるな…普通25くらいとか聞いたけど…」

まぁいいかと然程気にせず再び竿を大きく振りかぶって…

ヴィオ「あ、代ちゃ〜〜ん。」

小走りで駆け寄ってきたヴィヴィオ。

そこに…クイっと…

ヴィオ「ほえ?」

十代「どぉぉぉぉりゃああああああああ!!!」

勢い良く十代が竿を振り下ろす。

プッチンと言う音と共に…

ヴィオ「あ、あわわ…」

ヒラヒラ……ポテっ

十代「ん?何だこれ?ん?おぉヴィ…オ?!」

十代の頭にあるモノが落ちてきた。それと同時に十代が振り返り、ヴィヴィオの存在に気づく。

更に、ヴィヴィオの状態にも…

プルンッ!という14歳では早々お目にかかれない擬音が聞けるとは思いもしないだろう。


ヴィオ「もう!酷いよ代ちゃん!?」

上半身裸のヴィヴィオが居た。しかも隠そうともしていない。そう、十代の頭に落ちてきたモノ。
それは……ヴィヴィオのビキニだった。

スケベ大魔王もとい…ラッキースケベ。ここに極まれり。

十代「な、ななな、なぁぁぁぁぁぁんでだああああああああああああ!?!?」

『なぁぁぁぁぁぁんでだああああああああああああ!?!?』
『んでだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
『でだああああああああ』
『でだああああ』

と十代の声が山彦として響いたのだった。

数分後……ボックスを背負って哀愁全開の十代と、それに抱きつくヴィヴィオが揃って帰ってきた。

凛「あらあら♪仲が良いですね。羨ましい♪」

まるで全てを見ていたかのような笑みを浮かべる凛。

氷牙「ん?どうした十代?随分やつれているみたいだが……とうとうヴィヴィオにでも襲われたか?」

十代「襲われてない!!って言うか、俺が襲われる方かよ!?」

普通は女→男ではなく、男→女ではないのか?

氷牙「いや、だって、俺と凛の娘だぞ?それで理解しようぜ?」

身も蓋もなかった。そんな会話をしながら、氷牙は…

氷牙「む!そこぉっ!!」

手を振ると同時にバシッ!という音が響いた。

そして…ビチビチッ!文字通り川魚を手で獲っていました。

子供達、特にツァンと万丈目は思った。

「アンタは野生の熊か!?」と…。

因みに…

氷牙「ほぉ…45センチ…鮎にしては確かにでかいな。」

測ってみると45センチという大物だった為、何故かあった道具で魚拓をとったのだった。

後日…この魚拓はレッド寮の食堂に飾られた。”十代の名前付き”で。

因みの因みに、十代の釣ってきた魚はおいしく頂きましたwwww
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.19 )
日時: 2012/01/28 22:44:45
名前: 孝(たか)

開けて翌日。つまり旅行最後の日。
明日には帰るとの事で、今日は街に出て御土産を買いに出る事にした。

勿論、温泉に来たのだから木刀を買うのも忘れていない。

青森と言えば林檎で有名だが、他にも長芋・ごぼう・ブドウのスチューベン。更には蒟蒻やお米等でも有名なのだ。

アカデミアにも持っていくつもりなので、大量に予約し、夏休み明けにアカデミアに届けるように発注していた氷牙である。


数時間が経過し、女性陣とカイ、佐助、鋼希を待機させ、残りの男性陣は飲み物を買いに行った。

そこへ……

1「やぁお嬢さん方。俺達とお茶しない?」
2「カラオケでも行かないかい!」
3「全部俺達が出すからさぁ!」
4「なぁなぁ!いいだろう!」

声の発音からして、東北住民ではなく、同じように旅行か何かで来た大学生くらいのチャラい…というか古い男達4人が凛、桃、ヴィヴィオ、美海をナンパしてきた。

桃「興味無いです♪」
ヴィオ「今忙しいので♪」

美海「翔……」
凛「夫が居ますので消えてください♪」

1人は興味が無く、一人は見向きもせず、一人は聞いてもおらず、一人は拒絶。

全く寄せ付ける気は無い様だ。

男達は男達で、カノンノ、風華には見向きもしない。
誰も彼もが美少女の枠組みであるのに、二人だけ見向きもされていない。

違いがあるとすれば……が………くらいである。

しかも諦めが悪いのか尚もナンパしてくる。男子達は、止めればいいのに…という憐れんだ目をナンパ男達に向けている。

風華「もう!しつこいな!あっち行ってよ!」
カノンノ「まぁまぁ風華ちゃん…みんなが戻ってくるまでの辛抱だから」

1「あ?ガキはお呼びじゃねぇんだよ。」
2「引っ込んでろガキ。」

3「まな板は大人しく砂場で遊んでな。」
4「大人の会話に子供がしゃしゃり出るな」

酷い言われようである。

風華「誰がまな板だああああああああああああああ!?!?!胸か!男はやっぱり胸なのかああああああ!?」

切れた。

どうやら胸は彼女にとって禁句の様だ。なんとまぁ判りやすい子である。

カノンノ「どうどう!」

カノンノが後ろから羽交い締めしてなければどうなっていた事か…どうやらカノンノは隠れ力持ちさんのようだ。

カイ「というか、凛さんは兎も角中学生をナンパするのは世間的にどうかと思うが…凛さんだとツバメになりそうでそれはそれで問題だが…」

1「おいガキ。冗談はよしてくれや。どう見ても中学生じゃねぇだろうが!」
2「こんな中学生が居たら将来楽しみだけどなww」

3「はぁはぁ…異常発育中学生」
4「いや待て、何興奮してんだよ…」

一人思考が逝ってる人物がいた。

風華「ムキイイイイイイイイイイイッ!!!」

もはや殆ど猿である。

ヴィオ「ママ。どうしようか?」
凛「ん〜〜。そうですねぇ…では、こうしましょう!」

ポンとお嬢様の様に手を叩いて、提案する。

凛「タッグデュエルで勝負です。私達が勝ったら、潔く帰ってください。」

1「俺達が勝ったら?」
凛「そうですねぇ………”私が1日中貴方達のお相手をする”。というのはどうでしょうか?」

その豊満な胸を押し上げ、妖艶な表情で挑発する。

『『!?!?!』』

四人のナンパ男達が興奮し出す。それを見てヴィヴィオ達はナンパ男達を憐れんだ。

『『その提案乗ったあああああああ!!!!』』

男とは単純な生き物である。年上の綺麗なおねぇさんが大好きなのは高校生や大学生には良くある事だ。

凛「では、当然言い出しっぺの私が出るとして……ん〜〜カノンノちゃん。お手伝いしてくれる?」

首を傾けながらお願いする。このままでは風華を押さえてストレスが溜まるだろうとの配慮。

こういうのは兄弟である鋼希や佐助や桃に任せるべきなのだ。

カノンノ「はえ?わ、私ですか?!」
凛「私のデッキと一番相性が良さそうなのは、風華ちゃんなんだけど…ちょっと冷静じゃないから、カノンノちゃん。お願い!」

カノンノ「は、はい。」
カイ「カノンノ。気をつけてな」
カノンノ「…うん!」

と、言う訳で…

1「俺は石垣岩男(いしがき いわお)!さっきの約束、忘れるなよ!」
2「俺は尼藤砂唯(あまとう さい)ひゃっはあああ!楽しみだぜ!!!」

既に勝った気でいる二人…これからの自分達の末路が、悲惨な事になる事が判らないようである。

ライフポイント共有8000 フィールド・墓地・除外ゾーン共有。
カード効果に”互いのプレイヤー”が効果を受ける効果は、全プレイヤーが受ける。
例)天よりの宝札や壺の中の魔術書など→4人全員がドローである。

「自分と相手」を対象とするカードはターンプレイヤーに依存する。

『『デュエル!!』』

カノンノ→岩男→凛→砂唯の順です。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.21 )
日時: 2012/01/29 14:02:14
名前: カイナ

カノンノ「私の先攻、ドロー! 私は[ライトロード・パラディン ジェイン]を攻撃表示で召喚! カードを二枚伏せてエンドフェイズ、ジェインの効果によってデッキからカードを二枚墓地に送る。ターンエンド!」手札三枚

ライトロード・パラディン ジェイン 攻撃力:1800

ヴィヴィオ「ライトロード?」
カイ「エンドフェイズ毎に自らのデッキを蝕んでいくがそれでなお有り余る戦闘力を誇るデッキだ。そのデッキ破壊の効果も一見デメリットだが俺の使うガスタのような墓地を利用するカードと組み合わせればメリットとなりうる」
ヴィヴィオ「うんうん、確かにそうだね。墓地肥やしっていうのは大事なテクニックだもん」

ライトロードについての知識がないのかヴィヴィオが首を傾げるとカイが説明、それにヴィヴィオはうんうんと頷いた。

石垣「いくぜ、俺のターンドロー! 俺は速攻魔法[サイクロン]を発動! 小娘の右側のリバースカードを破壊する!」
カノンノ「こっちだね! チェーンオープン[針虫の巣窟]! 私のデッキの上から五枚のカードを墓地に送る!」
尼藤「はぁ!? 自らデッキ破壊とは正気かよ!?」

石垣が発動した竜巻がカノンノのリバースカードに向かっていき、それを見たカノンノは破壊されそうになったリバースカードを発動、その内容を聞いた尼藤が声を上げるとカノンノは墓地に送った五枚のカードを見る。

カノンノ「針虫の巣窟によって墓地に送られた[ライトロード・ビースト ウォルフ]と[ライトロード・レイピア]の効果発動! ウォルフは通常召喚が出来ない代わりにデッキから墓地に送られた時私の場に特殊召喚ができ、ライトロード・レイピアはデッキから墓地に送られた時私の場のライトロードに装備、装備モンスターの攻撃力を700ポイントアップさせる! 逆順処理でまずライトロード・レイピアをジェインに装備! そしてウォルフを特殊召喚!!」

ライトロード・パラディン ジェイン 攻撃力:1800→2500
ライトロード・ビースト ウォルフ 攻撃力:2100

カイ「そして、デッキから墓地に送られる事を想定して作られたシリーズゆえにデッキ破壊カードに対してはそれを逆に利用するような能力を持ちうるわけだ。ライトロードを使うカノンノは強いぞ。…(…ライトロードは元々カノンノの仲間だからな)」
ヴィヴィオ「ほえ?」
カイ「あぁ、こっちの話だ。気にすんな」

カノンノの場のジェインに光のレイピアが握られ、さらに獣人が姿を現す。それを見たカイがくっくっと笑いながら言い、小さな声でぽそりと呟くとヴィヴィオが首を傾げ、カイは笑ってそう言うとヴィヴィオの頭にぽんと手を置く。

石垣「ちっ! 俺は[ゴゴゴゴーレム]を守備表示で召喚! カードを一枚伏せてターン終了だ!」手札三枚

ゴゴゴゴーレム 守備力:1500

凛「私のターン、ドロー! 私は[TG ラッシュ・ライノ]を召喚し、さらに手札から[TG ギア・ゾンビ]を特殊召喚! ギア・ゾンビは私の場にTGが存在する時に特殊召喚でき、その際私の場のTGの攻撃力を1000ポイントダウンさせる。ラッシュ・ライノの攻撃力をダウンさせるわ」

TG ラッシュ・ライノ 攻撃力:1600→600
TG ギア・ゾンビ 守備力:100

尼藤「アタッカーの攻撃力を下げてまで雑魚を召喚!? なんのつもりだい? お姉さん?」
凛「こういうつもりよ! レベル4のラッシュ・ライノにレベル1のギア・ゾンビをチューニング! 神の頭脳ミョズニトニルン。知恵のかたまり神の本。あらゆる知識を溜め込みて、導きし我に助言を呈す! シンクロ召喚! 仕えよ、[TG ハイパー・ライブラリアン]!! 攻撃力が下がってもシンクロ素材にしてしまえば関係ありません!」

TG ハイパー・ライブラリアン 攻撃力:2400

凛の召喚した二体のTGが光に包まれ、その中から新たなTGが姿を現す。

凛「リバースカードを一枚伏せてエンドフェイズ、フィールド共有のためジェインの効果でデッキからカードを二枚墓地に送るわね。ターン終了」手札三枚
尼藤「俺のターン、ドロー! 俺は魔法カード[古のルール]を発動! 手札からレベル5以上の通常モンスターを特殊召喚する。[フロストザウルス]を特殊召喚! さらに[ジェネティック・ワーウルフ]を攻撃表示で召喚! カードを一枚セットしてターンエンドだ!…(…へへへ、この伏せカードは[ジャスティブレイク]、あの小娘が攻め急いで攻撃して来た瞬間お陀仏だ)」手札二枚

フロストザウルス 攻撃力:2600
ジェネティック・ワーウルフ 攻撃力:2000

カノンノ「私のターン、ドロー。私はウォルフをリリースし、[ライトロード・エンジェル ケルビム]をアドバンス召喚! ケルビムはライトロードをリリースして召喚に成功した時、私のデッキからカードを四枚墓地に送る事により相手フィールド上のカードを二枚まで破壊する! 石垣さんのゴゴゴゴーレムと尼藤さんのリバースカードを破壊! いっけー、ホーリーランス!!」

ライトロード・エンジェル ケルビム 攻撃力:2300

石垣・尼藤「「うおおぉぉぉっ!!??」」

カノンノの場の獣人が光に包まれ、その光が弾けると中から現れた天使が宙に浮かぶ。そしてカノンノの叫び声に合わせてケルビムは光の槍を放ち、ゴゴゴゴーレムとリバースカードジャスティブレイクを貫いた。

凛「ジャスティブレイク、迂闊に攻撃していたら返り討ちにあってましたね。お見事です」
カノンノ「えへへ〜。ちなみにさっきのケルビムの効果コストでライトロード・レイピアが墓地に送られたけど、タイミングを逃したため装備できない、残念。じゃーいくよ! ジェインでフロストザウルスを攻撃!!」
石垣「はぁ!? 攻撃力が劣ってるモンスターで攻撃か!?」
カノンノ「ダメージステップ時にジェインの効果発動! ジェインが攻撃する時彼の攻撃力はダメージステップのみ300ポイント上昇する! いけ、閃空裂破!!」

ライトロード・パラディン ジェイン 攻撃力:2500→2800

カノンノの攻撃指示を受けたジェインは、雨にも負けず風にも負けずかは知らないが少なくとも寒さには負けていない恐竜へと特攻していき、それに石垣が声を上げ、フロストザウルスは彼を押し潰そうとするがジェインは華麗に回転しながら宙に飛び上がり、突きの一撃でフロストザウルスを破壊した。

尼藤「なっ!? ぐぅっ!!」LP8000→7800
カノンノ「さらにケルビムでジェネティック・ワーウルフを攻撃! フラッシュティア!!」
尼藤「うおぉっ!!」LP7800→7500

さらにケルビムは地に描かれた聖なる刻印から放たれる光で戦いのために改造された獣人を破壊する。

カノンノ「TGハイパー・ライブラリアンでダイレクトアタック!」
石垣「ちっ! トラップ発動[ガード・ブロック]! 俺への戦闘ダメージを0にしてカードドロー!」
カノンノ「ちぇ。カードを一枚セットしてエンドフェイズ、ジェインの効果でデッキからカードを二枚墓地に送ってターン終了」手札二枚

続けてのダイレクトアタックは石垣が防ぎ、カノンノはちぇと呟くとカードを一枚セットしてターンを終えた。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.26 )
日時: 2012/01/29 22:14:32
名前: 孝(たか)

石垣「俺のターン!ドロー!俺は、『コアキメイル・ガーディアン』を攻撃表示で召喚!カードを1枚伏せ、ターンエンド!「ガーディアン」の効果!エンドフェイズに、手札の岩石族を見せるか、『コアキメイルの鋼核』を捨てなければ破棄される。俺は手札の『激昂のムカムカ』を見せるぜ。」手札2

凛「私のターン。ドロー!「コアキメイル・ガーディアン」…モンスター効果が発動した時、自身をリリースする事でその効果を無効にし、破壊する効果を持ったモンスターでしたね。」

カノンノ「それって…『天罰』内蔵モンスター!?」

デュエルアカデミアの教師は伊達ではなく、生徒の質問に答えられるように教師たちも日々精進している。

石垣「ちっ!知ってやがったか…だがどうする?アンタのそのシンクロモンスターも、何か強力な効果があるんだろ?それに、例えそのモンスター効果を使用しなくても、「ジェイン」の攻撃力上昇効果、エンドフェイズの強制効果は発動しなくてはならない効果だろう?」

まるで凛を挑発するように問いかける石垣。だが…

凛「確かにそうですね。ですが、あくまでそれはモンスター効果に対してのみです。対処はいくらでも出来ます。」

凛は冷静に対処する様だ。

凛「罠カード『砂利ケーン』を発動。私と貴方の場に存在する魔法・罠を1枚ずつ手札に戻します。私は、「レイピア」と貴方の伏せカードを選択します。」

伏せたカードが手札に戻され、苦い顔をする石垣。

凛「そして、手札に戻した「ライトロード・レイピア」を再び「ジェイン」に装備します。さらに、チューナーモンスター『TGサイバー・マジシャン』を攻撃表示で召喚します。」

サイマジATK0

石垣「攻撃力0を攻撃表示だと!?」
凛「攻撃力だけしか見ていない様では、強くはなれませんよ?「サイバー・マジシャン」は、「TG」と名のついたシンクロモンスターのシンクロ素材になる時、手札のチューナー以外の「TG」をシンクロ素材にする事が出来ます!」

石垣「なんだと!?ならばその効果を「ガーディアン」の効果で無効に!!」

シーーーーーーン。

しかし、石垣のコアキメイル・ガーディアンは反応を示さない。

石垣「な、なんだ?どうして効果が発動できない!?」
凛「それは当然です。何故なら、この効果は”モンスター効果としては扱いません”から。それに、私はまだシンクロ召喚するとは言ってませんよ?」

石垣「なん…だと!?」
凛「私は、魔法カード『地割れ』を発動します。相手の場の攻撃力が最も低いモンスターを破壊します。貴方の場には「コアキメイル・ガーディアン」のみ。よって、破壊します。」

石垣「くそっ!?」
凛「では、手札のレベル4「TGラッシュ・ライノ」にレベル1「TGサイバー・マジシャン」をチューニング!”神の左手ガンダールヴ!勇猛果敢な神の盾!その身を持ちて、一騎当千の力を振るえ!”シンクロ召喚!『TGパワー・グラディエイター』!」

☆4+☆1=☆5
グラATK2300

凛「「ライブラリアン」の効果です。シンクロ召喚が行われる度に、1枚ドローします。そして、永続魔法『TGX300』を発動。私達の場の「TG」と名のついたモンスター1体につき、私達の場の表側表示モンスターの攻撃力が300ポイントアップします。私達の場には2体の「TG」が居ますので、600ポイントアップします!」

グラATK2300→2900
ライブATK2400→3000
ジェイATK2500→3100
ケルビATK2900

石垣「んな!?合計11900だと!?」
凛「いきます!「グラディエイター」でダイレクトアタック!”マシンナイズ・スラッシュ”」

石垣「させるか!?手札から『速攻のかかし』の効果発動!ダイレクトアタックを無効にして、バトルフェイズを終了させる!」

突然かかしが飛び出し、パワー・グラディエイターの攻撃を防いだ。

凛「あら。残念です。カードを1枚伏せて、ターンエンド。「ジェイン」の効果で、デッキの上から2枚削ります」手札0
尼藤「お、俺のターン。ドロー……。モンスターをセット!カードを2枚セットして、ターンエンドだ!(へへ。伏せモンスターは『メタモルポッド』これで手札を総入れ替えして、伏せカードの攻撃の無力化で石垣にターンを移せば…へへへ)」

と、尼藤は考えているが、その表情である程度考えを読まれているとは思いもしないだろう。

カノンノ「私のターン。ドロー!私は、チューナーモンスター『ライトロード・マジシャン アウレオルス』を攻撃表示で召喚します!」

アウレATK500→1100

カノンノ「「アウレオルス」の効果!このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、デッキの上から3枚までカードを墓地へ送って発動します。この効果で墓地に送った数まで、このカードのレベルをアップします。私が選択するのは、1枚!よって、レベルが1アップします!」

アウレ☆2→3

カノンノ「レベル4「パラディン ジェイン」にレベル3になった「マジシャン アウレオルス」をチューニング!”智天使の位を与えられし者よ!焔の剣を携え、エデンへの門を護りたまえ!”シンクロ召喚!輝いて!『ライトロード・エンジェル ウリエル』!」

☆4+☆3=☆7
白銀の甲冑に身を包んだ天使が、焔の剣を携え、神々しい翼をはためかせながら降臨した。

ウリエルATK2800→3400

カノンノ「「ウリエル」の効果!特殊召喚に成功した時、私達の場の「ライトロード」の数だけ、相手の場のカードを除外します!私達の場には「ウリエル」と「ケルビム」の二体!よって、2枚まで除外します。私は、伏せカード2枚を選択!”最後の審判”」

ウリエルは焔の剣を振り下ろし、尼藤の場のカードを焼き尽くした。

尼藤「くそ!?「攻撃の無力化」が!?(だが、まだ「メタモルポッド」のドロー効果がある!)」
カノンノ「そして、「ウリエル」がシンクロ召喚に成功した為、「ライブラリアン」の効果で1枚ドローします!」手札4

カノンノはTGハイパー・ライブラリアンの効果により、手札を1枚増やした。

カノンノ「「グラディエイター」で、モンスターを攻撃です!「グラディエイター」は守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与えます!”マシンナイズ・スラッシュ”!」

メタモルポッドDEF600

尼藤「ぐあああ!?ぐぅっ…「メタモルポッド」のリバース効果!互いのプレイヤーは、手札を全て捨て、新たに5枚ドローする!今回の場合、全員が効果対象となる!(な、なにぃ!?)」LP7800→5500 手札5

どうやら尼藤の表情を見るに、残りの攻撃を防ぐ手段は無かったようだ。

カノンノ「全員で、ダイレクトアタックです!!」

カノンノの可愛らしい口から、死刑宣告が出されたのだった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.27 )
日時: 2012/01/30 21:33:53
名前: カイナ

石垣・尼藤「「うおおおおぉぉぉぉぉっ!!!」」LP5500→0
カノンノ「今回も、乗り越えられた」

一瞬で石垣タッグのライフが0になり、カノンノは右手を下げ胸に左手を当てて勝利ポーズを取る。

十代「お、なんだ? デュエルやってたのか!? あーくそっ、もっと早く戻ってくりゃよかったぜ〜」

そこに飲み物を買いに行っていた十代達が合流。十代はついさっきまで凛達がデュエルをやっていた事に目を輝かせ、デュエルし損ねたことを残念がっていた。

凛「約束ね。私達が勝ったんだから潔く帰ってください」

4「てめえ! どうしてくれんだよ!!」
3「せっかくのチャンスが……」

凛はにっこりと微笑みながら言うと名も無き男4と男3が声を荒げる。すると尼藤がぎろりとカノンノを睨みつけた。

尼藤「この、小娘のせいでっ!!」
石垣・3・4「「「こいつが、悪いんだっ!!!」」」

ヴィヴィオ「カノンノちゃん!」

カノンノ「カイ! 来ちゃ駄目だよ!」

カイ「分かってる! カノンノ!……重症を負わせないよう気をつけろよ!!」

十代・ヴィヴィオ「「へ!?」」

尼藤が突然カノンノに襲い掛かり、それに続くように石垣、男3、男4もカノンノに襲い掛かるとヴィヴィオが悲鳴を上げ、カノンノが叫び、それにカイが信じられない言葉を発すると十代とヴィヴィオが声をあげる。

カノンノ「ていっ、やあっ、たあっ! 獅子戦吼!!!」
石垣・尼藤・3・4「「「「ぎゃああぁぁぁっ!!!」」」」

次の瞬間カノンノの徒手空拳、止めに獅子の闘気が見えんばかりの膝蹴りが四人に叩き込まれ、四人は一瞬で意識を遮断させる。

十代「カ、カノンノって……喧嘩強ぇんだな……」
カイ「まあ、形式上俺のボディガードだからな」
十代「へ!?」

十代の呟きにカイが返し、十代が驚いたように目を向けるとカイは肩をすくめた。

カイ「言ってなかったけど俺、外国ではそれなりに名の知れてる企業の御曹司でな。誘拐やら命を狙われることなんて割合日常茶飯事なんだよ。まあ俺一人で返り討ちにしてたけど、会社の重役共が護衛をつけろだのなんだのうっせえのなんの、とりあえずいつも一緒にいるカノンノを形式上ボディガードに仕立て上げたんだよ。カノンノもそこらのチンピラは寄せ付けない程度の武術経験者だし、実家が医者の家系なだけに万一怪我をしても医療知識と技術もあるから安心ってな。本人も了承済みだ」
ヴィヴィオ「へ、へ〜……」
カイ「まーその後も刺客はほとんど俺が一人でぼこぼこにしてたし、役立たずボディガードなんてカノンノに嫌味を言ってた重役もぼこぼこにしたからむしろ状況は悪化したけどな」
ヴィヴィオ「駄目じゃん!!!」

カイの説明に同じ社長令嬢ながらそんなことの無いヴィヴィオは困ったように頷き、カイがさらっとそう続けると全力でツッコミを入れた。

カイ「いいんだよ。カノンノは俺の恋人なんだ、守るのは最低限の務め。……まあ、こんなチンピラくらいならカノンノでも充分だから、ノルマ達成のために使わせてもらったけどな。一応チンピラ四人排除したという事実に変わりは無い」
十代「性質悪いなこいつ……」
ヴィヴィオ「ていうか腹黒……」
カイ「事実を適度に歪曲していると言ってくれ。なんならアンヴィレント・ファイナンシャル社長夫人と社長令嬢にちょっかいをかけたチンピラを排除した。でも問題ないぜ? むしろこっちの方が事実に近いし点数も高くなる」

カイのさらっと腹黒発言に凛とカノンノ以外の全員が黙り込んだ。

カイ「ま、この人達も知らなかったんだし。彼らの人生に問題が起きないよう適当に事実を歪曲したり脚色したり隠蔽したりして報告するから安心してくれ」
十代「安心していいのか? それ?」

カイはそう言うと携帯メールで報告文書を作成するつもりなのか携帯を開き、カチカチカチとメールを打ち始める。その言葉に十代がそうツッコミを入れた。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.28 )
日時: 2012/02/09 21:24:34
名前: 孝(たか)

そうして、翌日の早朝。

氷牙「どうも、お世話になりました。」
クー「いえいえ。またいらしてください。」

氷牙「ええ。また来させていただきます。」
『『『ありがとうございました!またお越しくださいませ!』』』

店員達が一斉にお辞儀で送ってくれていた。

こうして一行は海鳴市の氷牙邸へと帰っていく。

その途中の高速道路……

ツァン「……で、なんでボク達が此処に居るのよおおおおおおおおおおおおお!?!?!?」
紫「まぁまぁ、良いじゃありませんか」

そう。何故かツァンと紫まで一緒に来ているのだ。

氷牙「はっはっはっ。成り行き?」
ツァン「ボクに聞かないでよ!?聞いてるのはこっちよ!」

まぁ誰の仕業かと言えば……風華に他ならない。ナンパ男達のせいでずっと不機嫌だったのだ。

そしてツァンの行動を見ていてライとエルフィとツァンの修羅場で楽しんでやると不機嫌のあまり思考がそっち方面にぶっ飛んでしまったらしい。

正気に戻った時は時すでに遅し。ツァンと紫はいつの間にか一緒に連れられて行く事になったのだ。

こうして、一行はまったりと帰宅していったのだった。


そして更に翌早朝……。

カイ「……本当に良いんですか?」
氷牙「おう。遠慮するこたぁねぇ。」

カノンノ「で、でもぉ…」
氷牙「いいからいいから。」

カイ「…判りました。」
カノンノ「い、いきます!」

三人が何をしているのかというと…

氷牙「んじゃ……始め。」

ポイッポイッポイッ………

言うが早いか、氷牙はある事をしていた。それは……お手玉である。
氷牙は色の違う玉を三つクルクルと投げ回していた。

ただ、普通のお手玉と違う所と言えば…

カイ「いやあああああ!!!」
カノンノ「はああああああ!!!」

カイは二本の木刀を逆手に持って斬りかかり、カノンノは木製の大剣を持って斬りかかっている事だろう。

前と後ろから同時に斬りかかってきた二人をお手玉しながら最小限の動きで避けていく。

地面に落ちそうな玉も足で蹴り上げて戻す余裕さえある。

氷牙「♪〜〜♪〜」

鼻歌までする始末。

カイ「はああ!てやああ!!」

回転斬りの要領で連続攻撃を仕掛けるも、バックステップで回避。

カノンノ「そぉぉれっ!!」

回避した瞬間を狙って高く跳躍して落下と重力も加えての重い一撃にもターンステップで回避する氷牙。

氷牙「ふむ……玉追加。」

今度は氷牙は玉を4つに増やして相手する。

「「むっ…」」

その様子に二人はムッとして更に斬りかかる。だがしかし、それでも氷牙は余裕を持って回避していく。

カイ「これなら!!」

風切り音を立てながらの重い突きを放つカイ。

氷牙「おっと」

そう言いながらも飛んで回避すると思われ、カノンノが下から上へ斬り上げる。

しかし、氷牙は予想地点には居なかった。

カノンノ「!?どこに?!え!?」

なんと、氷牙は確かに飛んで避けたが、バックステップではなく、普通に上へ跳躍し、なんとカイの放った突きの状態で固まっている木刀の上に着地したのだ。

しかも、木刀という細い幅しかないにも拘らず、氷牙はバランスを崩すことなく涼しい顔でお手玉を続けていた。しかも、玉の数は5つに増えている。

ここで、遂にカイの頭に血が上る。

カイ「うおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ならばというように木刀から降りた氷牙に休む間もなく連続攻撃に移るカイ。だが、頭に血が上っているにも拘わらず、カイは我武者羅な事はせず、今まで氷牙を狙っていた攻撃を、お手玉に変更した。

それが功を成したのか玉の一つに命中し、玉は氷牙の後方へ飛んでいく。

カイは勝った!と思った。だが、カイは一つ忘れていた。

氷牙「ほっ!」

飛んで行きそうになる玉を、体を前に倒し、踵(かかと)で蹴りあげる事で軌道修正。再び5つのお手玉へと戻した。

二人の勝利条件はお手玉を一つでも地面に落とす事、地面に落ちさえしなければ足を使っても負けではない。

カノンノ「どうすれば……あ!だったらこれだ!!えい!」
氷牙「おっと」

氷牙はカノンノが放った物を避けずに受け止め、お手玉を続ける。心なしか手捌きが速くなっている。

カノンノ「もう一回!」
氷牙「おお?」

更に氷牙の手が速くなる。何故氷牙は避けないのか?それは…

カノンノ「もう一つ追加!」
氷牙「よっほっはっ!」

氷牙に向けてお手玉を投げているからである。

氷牙の勝利条件は二人が降参するまでお手玉を1つも落とさずに回避する事。お手玉の玉を投げられては回避する訳にはいかない。

カノンノ「一つと言わずに3つ追加!」
氷牙「ととと!!」

氷牙は11個のお手玉に流石に焦りを見せ始める。
ピエロもΣ( ̄□ ̄)!な事になりそうだ。

カノンノ「今だよカイ!!」
カイ「ああ!!」

カイが横薙ぎに木刀を振るうが、氷牙はそれを蹴りで弾いた。片足で、しかも11個のお手玉をしているにも拘らず、バランスが崩れないのだから驚異的だ。

カノンノ「ええ!?これでも崩れないの!?」
カイ「なんつぅ驚異的なバランス感覚!?」

「「だったらこれでどうだあああああ!!!」」

玉追加♪

氷牙「いい!?よっはっのっふぉっ!!」

氷牙は一度に4つ増やされた為、両手では足りなくなったのか、右足も使ってお手玉を続行。驚異の15個お手玉である。

カノンノ「最後の…一個おおおおおおお!!」

カノンノの投げた剛速球が氷牙に向かう。

氷牙「だあああああ!?!?」

16個のお手玉に悪戦苦闘の氷牙。そして…

カイ「おらあああああああ!!!!」

カイが木刀を投げた。

氷牙「うおおおおおおおおおおお!!」

16個の玉を天高く投げる氷牙。

氷牙「ぬん!」

白刃取りで木刀をキャッチ。落下してきた16個の玉を地面に落ちる前に回収。

最後の16個目を跳躍して取る瞬間!

「「チェストオオオオオオオオオ!!!」」

カイは玉を狙って、カノンノは跳躍中の氷牙を狙って渾身の一撃を放った!

氷牙「ふんぬ!」

氷牙は無理矢理体を捻ってカノンノの木製大剣を蹴り飛ばし、その反動でカイの木刀を蹴り落とし、間一髪でお手玉をキャッチ。

氷牙「ふぅ。あっぶねぇ…もうちょっとで負ける所だったぜ。」
カイ「はぁはぁはぁ…くっそぉ!あと少しだったのに!」
カノンノ「はぁ、はぁ、惜し、かった、ねぇ」

氷牙は軽く息を吐き、カイ達二人は肩で息をしていた。

氷牙「ん〜〜やっぱ鈍ってきてるなぁ…昔は6人相手に玉20は行けたんだが…」
「「(ど、どんだけぇぇぇ〜orz)」」

今日、二人は恐ろしい者の片鱗を味わったのだった。

数時間後……

氷牙「十代、カイ、準、アルフに、ライ。今日俺少し忙しいから、買い物行ってきてくれないか?」

十代「ん?いいけど」
カイ・ライ「了解。」
準・アルフ「判りました。」
氷牙「ちょっと重いかもしれないが頼む。余った金は駄賃にしていいぞ。」

そう言って氷牙はメモと封筒を渡した。

メモには…米50Kg分(秋田産コシヒカリ)・味噌4Kg・醤油1L3本・砂糖4Kg・塩3Kg・L寸の卵4パック・成分無調整牛乳1L2本・6枚切り食パン3袋・徳用ポテチ(味適当)5袋・1,5Lジュース(適当)6本。

現金10万

氷牙「じゃ、頼んだ!」

そう言って、氷牙はスーツを着てトランクケースを持って出かけて行った。

氷牙家に居るのは…凛・ヴィヴィオ・カノンノ・ツァン・紫・風華・桃・美海である。

本日は8月1日……万丈目の誕生日である事が告げられ、男子達が買い物に行っている間に準備をすると凛の口から告げられたのだった。
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第W幕 ( No.29 )
日時: 2012/02/12 12:24:59
名前: ミクニップ

…さて、時間は少し経って、此処は某有名スーパー。値段も品ぞろえもよく、氷牙もよく来る行きつけのスーパーだ。飛び交う声、品ぞろえの多さ、そしてセール商品を狙うおばちゃんの大群!そこはまさに、戦場とも言うべき場所!

十代「おーいカイー。ジュースはファ○タかなっ○ゃんのどっちがいいんだ〜?」
カイ「多分、彼奴の好みにもよると思うから、とりあえずは2本とも入れておけ。…あ。後、とりあえずそこにある天○水とウーロン茶も」

…とまぁ、こいつ等にとっては、そんなのは一切どーでもいいか。はい、その某スーパーにやってきた一同は、とりあえず頼まれた食材の買い出し…そしてついでに万丈目のプレゼントとかも買おうと思いやってきた訳だ。ちなみに万丈目は現在、アルフと共に別行動中である。

ライ「なぁ。醤油と味噌、これでいいか?」
カイ「そのメーカーの奴でもいいと思うが、さっき剣一さんが、隣の方の行きつけの業○スーパーって所にそれより安くて品の良いのがあると言っていたから、卵と砂糖のついでに買いに行こうか。…剣一さん。セール中の豚肉買おうか迷ってるとこ悪いけど、とりあえず俺ら、他の場所も行ってきますから」
剣一「お〜う」

さっきから半額になった豚ロース1s買うか否かと健闘している剣一置いてゆき、とりあえず次はポテチがあるスナックコーナーに来る一同。とりあえず来る間に決めておいたポテチをカートに入れ、そして最後の1袋に手を伸ばそうとしたとき…


ガサッ、ガササッ


???「ん?あ、済まない。ちょうどほしかった奴だったか…ら……」
カイ「あ、こちらこそすみま…あ?」

カイが最後の一袋を掴んだと同時、となりからもう一本、細いながらも鍛えられてると解る腕が伸びてそれをキャッチ。そしてカイがその相手の顔を確認してみれば…


カイ「…あ、アンタは確か…」
黒亜「き、貴様は!?」

はい、黒亜でした。

十代「ん?どうしたんだよカイ…ってあ、黒餡?」
黒亜「色々言いたいことがあるが、とりあえずは俺を餡子みたいな呼び方をするな遊城十代。俺の名前は黒亜だ」
カイ「いや、そんなのは別にどーでもいい。…何でノースに居る筈のアンタが、しかもこんなスーパーでカ○ビーの…しかも期間限定じゃがバター味買おうとしているんだ?」

とりあえず言っておくが、そもそもこの黒亜、焔の兄弟ながら打倒焔を目指しており、そのため武者修行と言ってノース校に行っている筈なのだが…

黒亜「別にいいだろうポテチ位。ノースにはこういった期間限定の奴は置いていないしな。俺はとりあえず週に1回、こうしてポテチを買いに来ているのだ」
カイ「…わざわざ遠くからご苦労なことだな…」
黒亜「さらに言っておいてやるが!俺は別に、今日は友人の万丈目の誕生日だから、とりあえず奴のために何かしらプレゼントを買おうと思ってはせ参じた訳じゃ無いからな!断じて違うぞ!?」

…まぁ言い方や本音がバレバレなのはともかく、どうやら此奴も万丈目のために何か気の利いたプレゼントを買いに来ていたらしかった。

黒亜「…というか貴様、俺の前で何故堂々としている?」
カイ「はて、何の事やら?」
黒亜「真顔で恍けるな。…俺はこれでもそれなりには鍛えてる方だ。あの程度でそう簡単に気を失う程ヤワじゃ無い。…後で色々と聞かせてもらうぞ?」
Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.30 )
日時: 2012/02/17 07:18:36
名前: 孝(たか)

男子共がえっちらおっちら肉体労働?している間、女性陣は…。

桃「あ、ヴィヴィオちゃん。鼻に生クリーム付いてるよ?ほら。」

そう言って、桃はヴィヴィオの鼻についていた生クリームを指で拭き取り、嘗める。

ヴィオ「ありがとう。桃ちゃん!」
桃「さ、あと一息だから、頑張ろう!」

ケーキ作りに勤しむヴィヴィオ&桃。

凛「♪〜〜♪〜〜」

そんな光景を横目で見ながら、鼻歌交じりに料理をじゃんじゃん追加していく凛。

風華「ほらほら、みーちゃん。急いで急いで!」
美海「ふうちゃんは、急ぎ過ぎ。」

見た目と行動に反して意外と器用なのかシュバババという擬音が聞こえそうな手捌きで飾りを作っている風華に対し、自分のペースで飾りを作っている美海だった。

風華「何言ってるかなぁ。いくら氷牙のおじちゃんが多めの荷物になる様に男子達に買い物行かせたとは言え、万丈目がどのくらい体力あるか知らないけど…買い物に行った男子達のポテンシャル考えてみなよ!」

美海「…………常人離れの脚力で体力・デュエル共に驚異的な十代。影は薄いけど体力なら人一倍の焔兄。天然で小動物オーラが見えるけど実は肉体派のアルフ。こうと決めたら譲らない頑固で体力馬鹿のライ。朝の小父さんの鍛錬でカイの体力を垣間見た…あと、隠れ筋肉のお調子者なお父さん…………うん。みんな、主人公の器。」

事も無げにそんな物いいの美海はどこかSっ気が否めない。

風華「うん。何を参考にしているかわからないけど、確かに主人公並だね。家の男共は無駄に体力だけはあるからね。十代かライなら米を一人で運んできそうな気がしてならないんだ…」

冷や汗を流しつつもその高速の作業は止まらないのは流石雷堂の血筋か?

鋼希「…何の騒ぎ?」

昨日から”泊まりがけで出かけていた”鋼希が氷牙の家にやってきた。
自宅に帰ると氷牙家に来るように書き置きがされていたからだ。

風華「あ、やっと来た。て言うか、昨日はどこ行ってたの?」
鋼希「……別に。ただ”大人の階段を上ってきた”だけ」

風華「へぇ…」
美海「………」
鋼希「で、これを手伝えばいいの?」

風華「あ、うん。今日は万丈目の誕生日なんだって。凛さんと氷牙小父ちゃんが言ってたからね。サプライズって奴?」
鋼希「…そう。判った。じゃぁ、僕は、この飾りを適当に飾り付けしてくる。」

美海「…任せた。」
鋼希「…任された。」

そうして、黙々と三人は飾り付けをしていった。
その数分後に寝坊してきた佐助が氷牙家へやってくるのだった。

鋼希の放った重大事項に気付くのは、その少し後だったりする。

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