Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.51 ) |
- 日時: 2013/09/07 08:08:48
- 名前: 孝(たか)
- ネラ「私のターン。ドロー!・・・・・・来た!」
ラルフ「!?」
ネラは漸く逆転のカードを引き当てた様だ。
ネラ「魔法カード[高等儀式術]を発動!手札の[マジシャン・オブ・ブラックカオス]を選択。選択した儀式モンスターと同じレベルになる様にデッキから通常モンスターを墓地に送るよ![ブラックカオス]のレベルは8。デッキから通常モンスター・・・レベル8の[コスモクイーン]を生贄に、力を貸して!降臨![マジシャン・オブ・ブラックカオス]!!」
ブラックカオス 攻撃力:2800
ネラの場に、光と闇の融合が生み出した 混沌の力が宿りし最上級魔術師が顕現する。
凛『おおっと!ここで[マジシャン・オブ・ブラックカオス]です!黒魔術の三銃士がまた一人現れました!』 カノンノ『後は[ブラック・マジシャン]が出れば勢ぞろいですね』
司会の2人も少々興奮気味に実況している。観客からも「かっこいい!!」「素敵ー!」など、女性客の反応が多い。
ネラ「バトル![ブラックカオス]で、[エーリアン・マザー]に攻撃!”滅びの呪文‐デス・アルテマ”!!」
杖の先端に魔力を込めると、混沌の力が凝縮された必滅魔法が放たれる。
『ギアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!?!!??』
直径が1メートルあるか無いかの・・・マザーから見ればバスケットボール程の大きさだろう圧縮された魔力がエーリアン・マザーに着弾。
しかし、特に何か起こる訳ではなかったのか。マザーがブラックカオスに襲いかかる。
だが、ブラックカオスはそんなマザーを見てもピクリとも反応せずに腕を組んで佇んでいる。
マザーの4本腕がブラックカオスに触れる直前・・・突如マザーは木端微塵に破裂したのだ。
マザーの緑の血が雨の様にフィールドに降り注いだ。
ネラ「・・・じ、自分でやらかしておいてなんだけど・・・緑の血の雨は無いと思うよ・・・?」
これでもかという程表情をひくつかせるネラ。まさか雨の様に降り注ぐとは思わなかったのだ。
ラルフ「・・・知るか。ソリッドビジョン作った海馬社長にでも言えよ。・・・マザーが破壊された事で、マザーの効果で特殊召喚されたブラマジガールも破壊される。」LP3900→3400
ラルフもラルフでぶすくれた表情で返す。いつもはライや十代の様な肉弾戦が得意なモンスターとの戦闘なので、こういう場面は実はラルフも見なれて無かったりする。
マザーが倒された事で、エーリアン化?したブラマジガールもドロドロに溶けてしまった。
ネラ「うわぁ・・・溶けちゃった。わ、私はこれでターンを終了するよ」手札0 ラルフ「俺のターン。ドロー![増殖装置]の効果で、[ブラックカオス]にAカウンターを乗せる!」
ブラックカオスAカウンター0→1
ラルフ「永続魔法[強者の苦痛]を発動!相手フィールド上の表側表示モンスターの攻撃力は、レベルの数×100ポイントダウンする!」 ネラ「ちょっ!?このタイミングで?!」
ブラックカオス 攻撃力:2800→2000
ラルフ「魔法カード[死者蘇生]!墓地から[マザー]を復活させる。バトルだ![マザー]で[ブラックカオス]に攻撃!」 ネラ「きゃあああああああ!?」LP3400→3100
攻撃力の下がったブラックカオスにエーリアン・マザーが飛びかかり、ブラマジガールの時と同じように捕食した。
ラルフ「バトルフェイズ終了!この瞬間、マザーとの戦闘で墓地に送られた[ブラックカオス]を特殊召喚だ!」 ネラ「うう。また奪われた・・・というか、なんで私の時は裸だったのに、ブラックカオスは服溶けてないの!?」
ネラの言うとおり、ブラックカオスはブラマジガールと違い、ドロドロの液体が付着しているが、服装はそのままだった。
翔「ああ〜ブラマジガールがまたいなくなっちゃったっす」 ラルフ「翔。・・・後ろ」
翔がブラマジガール(裸体)が居なくなると落ち込んでいると、ラルフは翔の後ろを指差す。 何事かと不振に思いながら翔が後ろを振り返ると・・・
美海「・・・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
アビスディーネのコスプレをした美海がとてつもなく綺麗な笑顔で翔を見ていた。
ただし、身に纏うオーラはとてつもなく強大で醜悪な物で・・・今にも罠カードの[アビスコーン]の様な姿になって襲いかかって来てもおかしくない状態であった。
翔「・・・・・・・・llllll」サァァァァァァァッ
一気に頭が冷え、顔色を真っ青にする翔。
美海「・・・・・・翔。」 翔「はいっ!!」
名を呼ばれ、ビシッと背筋を伸ばす翔。・・・クリオネ少女に怖気づく雷の勇者警察という何ともシュールな光景が展開された。
美海「・・・やだ。翔は・・・私の、なの。目移りしたら・・・ヤなの」
キュッと、翔の腕を掴むと、一気に不穏なオーラを静めると、涙で目を潤ませながら翔に懇願していた。
翔「美海ちゃん・・・」キュンっ
そんな美海の様子に、胸打たれる翔。シュールな光景から、異種族恋愛の場面にシフトしやがりました。
翔「ごめんよ美海ちゃん。僕にはこんなに可愛い彼女が居るのに、他の女の子に見惚れるなんて・・・」 美海「ううん。いいの。翔が私を見てくれるなら・・・」
翔「美海ちゃん・・・」 美海「翔・・・」
キラキラキラキラキラキラキラ・・・
『『『『『『・・・けっ!!』』』』』』
彼女のいない男性客が不貞腐れたり、近くの木を殴りまくったり、ブチブチと地面の雑草を毟る輩が溢れだす。
『『『『『『クスクス・・・あらあら』』』』』』
女性客の方は、そんな二人が微笑ましくてクスクスと笑っていたりした。
ネラ「・・・・・・いいなぁ。」 ラルフ「・・・・・・ターンエンド。」手札0
ネラはそんな二人を少しだけ羨ましそうに眺め、ラルフは今にも砂糖を吐きそうなゲンナリとした表情でターンを終了した。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.52 ) |
- 日時: 2013/09/07 15:42:21
- 名前: カイナ
- ネラ「私のターン、ドロー! 魔法カード[壺の中の魔術書]! 互いのプレイヤーはデッキからカードを三枚までドローする! 三枚ドロー!」手札三枚
ラルフ「サンクス。三枚ドロー!」手札三枚 ネラ「さらに魔法カード[貪欲な壺]! 墓地から私、見習い魔術師二体、エフェクト・ヴェーラー、マジカル・アンダーテイカーをデッキに戻し、デッキからカードを二枚ドロー!」
二人はネラの魔法カードの効果によりハンドレスから三枚まで手札を増やす。しかしネラはさらに二枚のカードドローでデッキと手札を増やした。
ネラ「魔法カード[大嵐]を発動! 全ての魔法・罠を破壊する!」 ラルフ「チッ!」
カノンノ[ブラック・マジシャン・ガール選手! ヴァンパイア・ロード選手の永続魔法を一気に除去だー!] 凜[ラル……ヴァンパイア・ロード選手は永続魔法によるアドバンテージ取得が主戦法。これで流れはブラック・マジシャン・ガール選手に傾くでしょう]
大嵐がラルフの場のA細胞増殖装置とA細胞培養装置を吹き飛ばし、媒体であるカードも破壊される。カノンノと凜も実況と解説をしっかり行っていた。
ネラ「魔法カード[思い出のブランコ]! 墓地から通常モンスター一体を特殊召喚する! お願いします、[コスモクイーン]!」 コスモクイーン 攻撃力:2900
彼女の場に姿を現す銀河を統括する女王。ちなみに彼女が発動した魔法カードを見た吹雪が目を輝かせ、明日香も懐かしそうな眼差しを見せていた。
ネラ「装備魔法[ワンダー・ワンド]をコスモクイーンに装備! 装備モンスターの攻撃力を500ポイントアップ! バトル! コスモクイーンでエーリアン・マザーを攻撃! ワンダー・ダーク・マター!!」 コスモクイーン 攻撃力:2900→3400 ラルフ「ぐううぅぅぅっ!」LP3200→2100
コスモクイーンの放つ不思議な闇の魔力球体がエーリアン・マザーを呑み込み、破壊。その衝撃波がラルフをも襲い、母体が消えたことでエーリアン化したブラック・カオスも消えていった。
ネラ「メインフェイズ2にワンダー・ワンドの効果発動! 装備しているこのカードと装備モンスターを墓地に送り、デッキからカードを二枚ドロー!」
カノンノ[あれ? どうしてせっかくの最上級モンスターを墓地に送ってしまうんですか?] 凜[それはですね――] ヴァルツ[思い出のブランコによって特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズに破壊されてしまう効果があるからだ]
カノンノの疑問に凜が答えようとしたその時、ブラック・マジシャン・ガールであるネラの師匠、ブラック・マジシャンことヴァルツが説明する。
ヴァルツ[だがワンダー・ワンドも今見て分かるように装備モンスターを墓地に送る事でカードをドロー出来る。つまり思い出のブランコとデメリットがほぼ共通している。まあ、当然のプレイングだ] カノンノ[な、なるほどー]
我が弟子のプレイングについての疑問のためかヴァルツはしっかりと答え、カノンノも頷いて返す。ちなみに凜は役目取られた、と嘆いている。
ネラ「モンスターをセットし、カードを二枚セット。ターンエンド!」手札零枚 ラルフ「俺のターン、ドロー! 俺は[エーリアン・ウォリアー]を攻撃表示で召喚し、バトル! エーリアン・ウォリアーでセットモンスターを攻撃!!」 エーリアン・ウォリアー 攻撃力:1800
ラルフの場に再び現れるエーリアンの兵士、それは己の武器である爪を前に突き出しながらネラのセットモンスターへと突っ込んでいき、セットモンスターもその姿を見せる。それはブラック・マジシャン・ガールと同じような服に身を包み、しかしどこか大人びた様子を見せる女魔術師だ。そしてエーリアンの兵士の爪と女魔術師の魔法障壁がぶつかり合う。
ネラ「セットモンスターは[マジシャンズ・ヴァルキリア]! 守備力は1800!」 マジシャンズ・ヴァルキリア 守備力:1800 ラルフ「同じ攻撃力と守備力では戦闘破壊出来ない。引き分けか……戻れ、ウォリアー!」
ネラの宣言通り二体の戦いは拮抗しており、ラルフの退却指示にウォリアーは従って彼の場へと戻る。
ラルフ「俺はカードを一枚セットし、ターンエンドだ」手札二枚
そしてラルフはカードを一枚伏せ、ターンエンドを宣言する。
ネラ「私のターン、ドロー!」
ネラは勢いよくカードをドローし、にやりと笑う。
ネラ「私はマジシャンズ・ヴァルキリアを攻撃表示に変更し、バトル! マジシャンズ・ヴァルキリアでエーリアン・ウォリアーを攻撃!!」 マジシャンズ・ヴァルキリア 攻撃力:1600 ラルフ「なに!?……そのリバースカードか!?」 ネラ「その通り! リバースカードオープン[マジシャンズ・サークル]! 魔法使い族モンスターの攻撃宣言時に発動し、互いのプレイヤーはデッキから攻撃力2000以下の魔法使い族モンスター一体を特殊召喚する!」
マジシャンズ・ヴァルキリアの杖に魔力が溜まっていく、とその横に魔法陣が敷かれた。
翔「攻撃力2000以下の魔法使い、ということは!」 ネラ「そのとーり! デッキから私自身[ブラック・マジシャン・ガール]を特殊召喚!! 私は墓地に眠る師の魔力を受け継ぎ、攻撃力を上げる!」 ブラック・マジシャン・ガール 攻撃力:2000→2300
三度、今度はデッキから彼女が現れる。ちなみに翔はさっきまでのデレデレではなく隣に美海がいることもあってか真剣な声だった。
ラルフ「俺のデッキに魔法使い族モンスターは一体もいない。バトルの巻き戻しは発生しねえ、ヴァルキリアは返り討ちだ」 ネラ「まだまだ! 伏せていた[ガガガシールド]を発動! この罠は発動後装備カードとなって魔法使い族モンスターに装備! 装備モンスターは一ターンに二度まで戦闘及びカード効果では破壊されない! マジック・イリュージョン!!」 ラルフ「なるほどな」 ネラ「あいたたた……でも破壊はされないよ。そして私自身で攻撃! ブラック・バーニング!!」LP3100→2900
ヴァルキリアの放った魔力弾をウォリアーが跳ね返す、がそれは魔力によって展開した障壁に阻まれ、その残骸がネラにダメージを与える程度。しかし今度は彼女の分身たる魔法少女が魔力弾を放った。
ラルフ「ぐぅっ! だがエーリアン・ウォリアーが戦闘で破壊された時、このカードを破壊したモンスターにAカウンターを2つ置く」LP2100→1600 ネラ「うえっ、また!?」 ブラック・マジシャン・ガール Aカウンター数:0→2
しかし破壊されたウォリアーの残骸の内二つがぷるぷると動き出し、突然ブラック・マジシャン・ガールの身体にくっついた。それにネラはまた驚きの声を上げるが続けてにやりと笑ってべーっと舌を出す。
ネラ「でも残念でしたー! マジシャンズ・ヴァルキリアが存在する限り他の魔法使い族モンスターには攻撃できないもんねー! 攻撃できなかったら弱体化効果も意味ないっしょ!」
ヴァルツ[確かに上手い戦術だ。今ヴァルキリアはガガガシールドを装備し、一ターンに二度までの破壊耐性を持っているからな]
ネラ「あ、お師匠様に褒めてもらえた! えへへー、私はこれでターンエンド!」手札二枚
ヴァルツがネラのプレイングを褒め、ネラはそれに嬉しそうに微笑んでターン終了を宣言した。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.53 ) |
- 日時: 2013/09/07 15:44:55
- 名前: カイナ
- ラルフ「俺のターン、ドロー!……たしかに今の状況じゃブラック・マジシャン・ガールに攻撃できねえな」
ネラ「あ、珍しく認めた」 ラルフ「だが、Aカウンターが乗っている以上、俺からは逃れられん! リバースカードオープン[洗脳光線]! Aカウンターの乗っている相手モンスター一体のコントロールを得る!」 ネラ「え゛!?」
ラルフの発動したカードの説明にネラは素っ頓狂な声を上げる、とカードから不思議な光がブラック・マジシャン・ガールに向かって放たれ、その光を受けたブラック・マジシャン・ガールの瞳から少しずつ光が消えていき、口元に恍惚そうな笑みが浮かんで表情がとろんとなる。そして彼女はふらふらとラルフの場に歩いていった。と、またラルフが「あ」という声を出した。
ネラ「な……なに?」
嫌な予感を感じつつも彼女は恐る恐る尋ねる。
ラルフ「ついさっき意識が戻ったアルフが洗脳光線を受けたお前の顔を間近で見て――」 ネラ「違うのアルフそれは私じゃないよー!!!」
やはり気まずそうなラルフの説明を遮りネラは頭を抱えて絶叫する。
ラルフ「わ、分かった、今除去する。俺はブラック・マジシャン・ガールをリリースし、来い、A細胞研究の集大成! 決戦怪獣、[宇宙獣ガンギル]!! こいつはレベル7だが俺の場に存在する元々の持ち主が相手のモンスターをリリースする場合、リリース一体で召喚する事が……でき、る……」 宇宙獣ガンギル 攻撃力:2600
見ていて罪悪感が湧いたのかラルフは慌ててブラック・マジシャン・ガールを生け贄にエーリアンを決戦怪獣を呼び出す。しかしエーリアンの洗脳効果なのか生け贄にされたブラック・マジシャン・ガールは恍惚の笑顔を浮かべながら艶めかしい嬌声を上げていた。その声を聞いた男子学生達が顔を真っ赤にして人によっては鼻血まで吹き出す。そしてラルフも若干顔を青くした。
ラルフ「……アルフが、どうにかさっきの顔に耐えたアルフが……また気絶した……」 ネラ「いっそ殺してー!!!」
律儀な解説にネラは再び絶叫、ついにおいおいと泣き始める。もはや一種の精神攻撃だ。
ラルフ「そ、宇宙獣ガンギルの効果発動。一ターンに一度相手モンスター一体にAカウンターを乗せる。俺はマジシャンズ・ヴァルキリアにAカウンターを乗せ、バトルに入る。ガンギルでヴァルキリアを攻撃! ガンギルの効果によりヴァルキリアの攻撃力はAカウンター数×300ポイントダウンする……」 ネラ「ガガガシールドで破壊無効……」LP2900→1600 マジシャンズ・ヴァルキリア 攻撃力:1600→1300 ラルフ「お、俺はこれでターンエンドだ……」手札二枚 ネラ「私のターン、ドロー……」
ラルフは猛攻の後ターンエンドし、ネラはカードをドローする。
ネラ「アハ、アハハハハハ」
と、なんか壊れたように笑い出した。その目は先ほど洗脳光線を受けたブラック・マジシャン・ガールに勝るとも劣らない程に光がない。
ネラ「もういーよこんなせいしんりょーじょくとっととおわらせる……永続魔法[魔力倹約術]を発動、魔法カードを発動するために払うライフポイントが必要なくなる。そして魔法発動、[ソウル・サークル]」
カノンノ[ソウル・サークル?……]
ネラの発動した二枚目のカード。それにカノンノが不思議そうな声を漏らした。
ネラ「黒魔術の奥義、ソウル・サークル。墓地の魔法使いの魂の力を借り、新たなる札をこの手に入れる。墓地の魔法使い族モンスターを四体までゲームから除外し、除外した枚数分カードをドローする。私はコスモクイーン、ホーリー・エルフ、ダーク・エルフをゲームから除外し、デッキからカードを三枚ドロー。ちなみにこのカードの発動にはライフ半分のコストが必要だけど魔力倹約術の効果によりそのコストは支払われない」
ガシャガシャガシャ、と三体の魔法使い族モンスターカードが墓地から吐き出され、ネラはデッキから三枚のカードをドローする。
ネラ「魔法カード[死者蘇生]、墓地から私自身を特殊召喚」 ブラック・マジシャン・ガール 攻撃力:2000→2300
ネラの場に彼女の分身――ちなみにこっちも正気なのか分からない程に目が澱んでいる――が現れる。
ネラ「魔法発動[賢者の宝石]、私の場に私が存在する時発動でき、手札またはデッキから[ブラック・マジシャン]を特殊召喚出来る。来て、お師匠様」 ブラック・マジシャン 攻撃力:2500
ブラック・マジシャン・ガールの横に姿を現す師匠ブラック・マジシャン。しかし彼は後ろの方で見ているヴァルツと同じように横のブラック・マジシャン・ガールの姿に若干引いていた。
ネラ「まだまだ、装備魔法[契約の履行]。墓地から儀式モンスターを特殊召喚し、このカードを装備。このカードが破壊された時装備モンスターを破壊する。[マジシャン・オブ・ブラックカオス]を特殊召喚し、このカードを装備。ちなみにこのカードのライフコストも魔力倹約術により支払われない」 マジシャン・オブ・ブラックカオス 攻撃力:2800 ブラック・マジシャン・ガール 攻撃力:2300→2000
カノンノ[お、おーっと、ここで黒魔術の三銃士が揃ったー……]
混沌の力を受けた黒魔術師もネラの場に舞い戻る。しかし彼もやはりネラと場のブラック・マジシャン・ガールの姿に引いていた。ブラック・マジシャン、マジシャン・オブ・ブラックカオス、そしてブラック・マジシャン・ガール、通称黒魔術の三銃士の集合にも関わらず客は無言、カノンノの実況にも覇気がない。
ネラ「バトル」
そしてネラはにたぁ、と獲物を捉えた肉食動物のようなドSの笑みを浮かべて戦闘開始を宣言した。
ネラ「マジシャン・オブ・ブラックカオスで宇宙獣ガンギルを攻撃、滅びの呪文−デス・アルテマ!」 ラルフ「ぐううぅぅぅっ!」LP1600→1400
混沌の黒魔術師の魔術がエーリアンの決戦怪獣を撃破する。これでラルフの場はがら空きだ。
ネラ「ブラック・マジシャンでダイレクトアタック! ブラック・マジック!!」 ラルフ「ぐああああぁぁぁぁぁっ!!!」LP1400→−1100
そして黒魔術師の魔術がラルフにトドメを刺し、彼はがくっと膝をつく。
ラルフ「くっ……どうやら今回は俺の負――」 ネラ「ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!!!」 ラルフ「――けぇっ!?」
うつむき、クールに負けを認めていたラルフの声を遮る勢いでネラの叫びが響き、ラルフは素っ頓狂な声を上げて顔を上げる。そこにはネラと同じ澱んだ目に狂った笑みを浮かべたブラック・マジシャン・ガールが杖に魔力を溜めていた。
ラルフ「待って! 俺のライフはもう0よ!?」 ネラ「乙女の、乙女の純情を弄んだ罪を思い知れええええぇぇぇぇっ!!!」
慌てて叫ぶラルフだったがネラは涙目になりながらそれ以上の勢いで怒号を上げ、ブラック・マジシャン・ガールの杖から魔力が放たれる。
ネラ「黒・魔・導・爆・裂・破(ブラック・バーニング)!!!」 ラルフ「いぎゃあああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」LP-1100→-3100
そしてその魔力の炎がラルフを焼き尽くした。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.54 ) |
- 日時: 2013/09/07 15:45:35
- 名前: カイナ
- 凜[しょ、勝者、ブラック・マジシャン・ガール選手……]
凜が勝者宣言をする。が、周りでは正義の魔法少女的な役割になっていたはずの彼女の勝利にも関わらず周りからは歓声一つ上がらず、むしろ子供達はぶるぶると震え、青年客からはラルフに同情するような目が向けられていた。ちなみにそのラルフはソリッドビジョンの攻撃のはずだったのに見事に魔力の炎で焼けており、一言で言うならウルトラ上手に焼けました〜。な状態になってぶっ倒れている。
ネラ「うえええええぇぇぇぇぇぇんっ!!!」
そしてネラも精神が限界だったのか泣き叫びながらその場を走り去っていった。
翔「ちょっ、え、あのっ! 氷牙先生!? ネ、ネラさんどうしましょう!?」 氷牙「あとでアルフに向かわせる。だがまずはアルフの身体であるラルフの治療が先だ! ヴァルツ、手ぇ貸せ!!」 ヴァルツ「ああ!」
おろおろとネラが走り去っていった先と氷牙を交互に見ながら叫ぶ翔に氷牙はそう叫んでヴァルツと共にラルフを抱え上げる。
氷牙「とりあえず俺の部屋に匿うぞ」 ヴァルツ「うむ、その後は私が回復魔術ですぐに回復させる」 氷牙「頼む。とにかく今回はスピード重視だ……お前ら、俺の部屋で治療する! 立ち入り禁止だぞ!」
ラルフを挟んでぼそぼそと話し合い、表向きは氷牙が治療するという事にして教員部屋にラルフを連れて行った。
カノンノ[で、では、次にデュエルする方はいませんか〜?]
カノンノが問いかける。が、この空気の中デュエルしようと言い出す人なんて当然いなかった。
焔「なんだ、どうしたんだ?」 十代「あ、焔!……何やってんだお前!?」
流石の十代も硬直している中聞こえてきたのは焔の声、それに十代が反応して彼の方を見た後思わず妙な声を上げる。焔はトライデント・ドラギオンの仮装――仮装と言ってもモンスターの外見そのまんまの着ぐるみではなく、着ぐるみと言えば着ぐるみだが焔の頭と両腕にトライデント・ドラギオンの頭がつけられ、それらはちょうど焔の頭と両腕を食べているような状態になっていると言えばいいだろう状態だ――をしている焔。しかしラーイエローの縁日にでも行っていたのか焼きそばをずるずる啜っていた。
焔「なにって、飯食いに行ってたんだけど?」 十代「あぁそう。じゃあちょうどいいやお前次コスプレデュエル行けっ!」 焔「え? え?」
十代にぐいぐいと押されて焔はデュエルフィールドに上がる。
カノンノ[次の対戦はトライデント・ドラギオン選手〜。お相手は……]
銀河「じゃあ、俺が参加します」
焔ことトライデント・ドラギオンの紹介をし、相手を探そうとすると銀河がフィールドに上がる。
凜[はい。ではお名前をどうぞ] 銀河「ここに進学を予定している、銀河です」 焔「へっ、腕試しか」
凜が名前を尋ねると銀河は丁寧口調で自己紹介をし、焔はそう呟いてデュエルディスクを展開。銀河もデュエルディスクを展開した。
焔・銀河「「デュエル!!!」」
そして二人の声が重なり、デュエルが開始される。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.55 ) |
- 日時: 2013/09/07 22:48:55
- 名前: ハイパーカイザー
- 銀河「よし、俺が先攻か。」
焔「・・・なぁ、ちょっと気になってたんだけどさ・・・」
銀河「ん?」
焔「なんでところどころボロボロなんだ?」
焔の言う通り、銀河はところどころがボロボロになっていたが・・・・
銀河「・・・・・・気にしない方向で!!」
焔「・・・・あ、そう・・・」
銀河「俺のターン、ドロー!!・・・よし、俺は永続魔法『前線基地』を発動!そして『X−ヘッド・キャノン』を攻撃表示で召喚!!」
X−ヘッド・キャノン 攻撃力1800
銀河「『前線基地』の効果発動!このカードは1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札からレベル4以下のユニオンモンスター1体を特殊召喚する事ができる!俺は『マシンナーズ・ピースキーパー』を特殊召喚!!」
マシンナーズ・ピースキーパー 攻撃力500
銀河「『マシンナーズ・ピースキーパー』の効果で『X−ヘッド・キャノン』に『マシンナーズ・ピースキーパー』を装備!」
その掛け声とともに「マシンナーズ・ピースキーパー」はいくつかのパーツに分かれ、「X−ヘッド・キャノン」の各部に装着される。
銀河「カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
焔「俺のターン。ドロー!・・・まずはこれだな。速攻魔法発動![手札断札]!互いのプレイヤーは、手札を2枚捨てて2枚ドローする!」手札5 銀河「げ!?手札交換系か・・・2枚しか残ってねぇから必然的にコイツら捨てるしかねぇな。2枚捨てて2枚ドロー!」手札2
焔はいつもの様に手札交換でキーカードを墓地へと送り、銀河の方は少々手放すのは惜しいカードが手札にあったのか悔しがっている。
焔「お。来た来た!十代!お前の専売特許を借りるぜ?」 十代「??俺の専売特許?」 ヴィオ「ドロー系のカードでも引いたのかな?」
唐突に話を掛けられたが十代自身は良く分かっていない様だ。焔は十代の方を見ながらニヤニヤしながら見ている。
焔「行くぜ!俺は[E・HEROバブルマン]を召喚!」 十代「おお!そう言う事か!」
バブルマン:攻撃力800
焔がバブルマンを出した事で、漸く十代も理解したようだ。つまり、十代と同じように1ターン目からバブルマンを出すという事だ。
焔「[バブルマン]のモンスター効果!コイツが場に出た時、俺の場に他のカードが無い場合、2枚ドロー出来る!ドロー!」手札6 銀河「『E・HERO』!?ドラゴンデッキじゃないのか!?」 聖夜「さっきのヴァンパイア・ロードの人だって『ヴァンパイア』じゃなくて、『エーリアン』使ってたんだから不思議じゃないだろ?」
ドラゴンのコスプレをしているのでてっきりそうかと思っていたのに、出てきたのはまさかのHERO。 しかし、先のデュエルでラルフが吸血鬼のコスプレで宇宙生命体を使用していたのだ。何ら不思議はないと双子の弟である聖夜に指摘されていた。
焔「まだだ!更に速攻魔法[マスク・チェンジ]を発動!HERO1体をリリースし、エクストラデッキから同じ属性の『M・HERO』1体を特殊召喚出来る!変身![M・HEROヴェイパー]!」
ヴェイパー:攻撃力2400
『はあっ!!タァッ!』
中年のおっさんの様な体形のバブルマンが、水色のケースを取り出すと、目の前に突き出す。すると、腰に付いているヒーローベルトが別のベルトに変化する。
右手を左斜めに突き出し、左手にケースを持ったまま腰に添えると・・・焔の「変身」の掛け声と同時に持っていたケースをベルトに装着。
気合と同時に水の力が増幅され、地面から大量の水が間欠泉の様に吹き上がり、バブルマンを包み込んだ。
数瞬後、間欠泉が吹き飛ばされた時、バブルマンは新たな強化スーツによってヴェイパーへと変身したのだ。
銀河「おお!かっけぇ!変身した!変身したぞ聖夜!」 聖夜「分かった。分かった。いいから落ち付け。」
バブルマンの変身に興奮した銀河が聖夜に話しかけるが、落ち着くように釘を刺されてしまった。
焔「バトルだ![ヴェイパー]で[X‐ヘッド・キーパーユニオン]に攻撃!”アクア・スプラッシュ”!!」
ヴェイパーが空気中の水素を固め、巨大な水鉄砲の様に撃ちだした。
銀河「ぐわっ!?ぐぅぅ・・・だが、[X‐ヘッド・キャノン]にユニオンしていた[ピース・キーパー]の効果発動!装備モンスターの破壊を身代わりする!更に、破壊されて墓地に送られた事で3つ目の効果が発動!デッキからユニオンモンスター1体を手札に加える![Z‐メタル・キャタピラー]を手札へ!」手札3(1枚はZ‐メタル) 焔「ただでは転ばないってか?俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。」手札4
銀河 LP3400VS焔 LP4000
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.56 ) |
- 日時: 2013/09/11 05:29:04
- 名前: ヘルマン
- 銀河「俺のターン。ドロー!いくぜ![Y‐ドラゴン・ヘッド]を召喚!」
Yドラゴン 攻撃力:1500 銀河の場に赤い機械竜が召喚される。
焔「なるほど、そのデッキ。予想としては”VWXYZ”か!」 銀河「やっぱバレますかね?」
銀河もデッキがバレているのに特に不快には思わない。どちらかと言えば不敵に笑っている。
焔「家にも使い手が居たもんでね。掛ってこい!」 銀河「おっしゃぁ!!漲ってきたぁ!![前線基地]の効果で、手札のユニオンモンスターを特殊召喚する!来い![Z‐メタル・キャタピラー]!!」
銀河の場にもう一体のユニオンモンスター・・・金色の戦車型ボディーを持つモンスターが現れた。
Zメタル 攻撃力:1500
しかし、ここで焔が動く。
焔「この瞬間!罠発動![激流葬]!モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。フィールドの全モンスターを破壊する!」 銀河「させるか!こっちも罠発動![ゲット・ライド!]墓地のユニオンモンスターを装備可能なモンスターに装備する!俺は墓地の[ピースメーカー]を[X‐ヘッド・キャノン]に再びユニオン!これにより、[ピースメーカー]の装備対象である[X‐ヘッド]の身代わりになるぜ!そして、ピースメーカーが破壊された瞬間、デッキからユニオンモンスター[Wーカタパルト・ウィング]を手札に!」手札3
2人のフィールドに膨大な量の水が激流となって場を洗い流す。 銀河のフィールドには、ピースメーカーのおかげで破壊を免れたX‐ヘッド・キャノンのみ。 そして、焔のフィールドには・・・無傷のヴェイパーの姿。
銀河「な!?どうして[ヴェイパー]が・・・!?」 焔「[M・HEROヴェイパー]は、効果による破壊を受け付けないのさ。」
その力が破壊する効果であるなら、ヴェイパーは無効にされない限り魔法・罠・モンスター効果では決して倒されない。
銀河「どおりで・・・[激流葬]を躊躇なく使ったのはそう言う事か」 焔「まぁな。ま、そうでなくても使っていたかもしれないけどな。」
銀河「そうかい。・・・俺は、[X‐ヘッド]を守備表示に変更!更にカードを2枚伏せて、ターンエンド。」手札1 焔「俺のターン。ドロー!いっくぜぇ![ゴブリンドバーグ]を召喚!効果発動!コイツが召喚に成功した時、手札のレベル4以下のモンスターを1体特殊召喚出来る!来い![E・HEROエアーマン]!」
焔の場に、飛行機に乗ったゴブリンが括りつけてあったコンテナを落とす。 その中から、旋風のHEROが現れる。
十代「今度はエアーマンか!」
それを見た十代も興奮冷めやらぬようにワクワクを膨らませていく。
焔「[エアーマン]の効果発動!コイツが場に出た時、二種類ある効果の内、1つを選んで発動する。俺は第2効果のデッキから[HERO]をサーチする効果を選択し、デッキから[M・HERO烈火]を手札に加える!」
エアーマンが胸のタービンを回すと、焔のデッキから1枚のカードを風の力でピーピングして見せ、焔はそのカードを手札に加える。
十代「しかも2体のレベルは4か!」
十代はそれだけで焔の次の行動が何か判り、更に興奮し始める。
焔「レベル4のゴブリンドバーグとエアーマンで、オーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!”戦士たちよ!我に続け!我らが主に勝利を運べ!”エクシーズ召喚![ズババジェネラル]!」
ジェネラル 攻撃力:2000 ORU2
銀河「おおお!?またエクシーズモンスター・・・だっけ?かっけぇ!!」 焔「へへっ![ズババジェネラル]の効果発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使って手札の戦士族モンスターを自分に装備する!俺は、さっき加えた[烈火]を装備!そして、装備したモンスターの攻撃力分、攻撃力をアップさせる!烈火の攻撃力は、1600だ!」
ジェネラル ORU2→1 攻撃力:2000→3600
焔はオーバーレイユニットになっているゴブリンドバーグを墓地に送り、手札の烈火をジェネラルに装備した。
銀河「攻撃力・・・3600!?」
次々と強力な破壊耐性を持つモンスターや、膨大な攻撃力を誇るモンスターを呼び出す焔に、対戦相手の銀河も、観客達も驚く。
だが、それゆえに熱く盛り上がっていく。
焔「バトルに入るぜ!」 銀河「させっか!罠発動![威嚇する咆哮]!このターン、相手は攻撃宣言を行えない!」
罠カードから放たれる何者かの咆哮により、戦士達はたじろぐ。 真の戦士は、勇気と無謀の違いを心得ているのか、恐れているというよりも、慎重にならざるを得ないと言った様だ。
焔「やるな。カードを1枚伏せて、ターンエンド!」手札2 銀河「俺のターン。ドロー!賭けに出るぜ!魔法カード[手札抹殺]!互いのプレイヤーは、手札を全て捨て、捨てた枚数ドローする!俺は1枚!」 焔「俺は2枚だ。」
互いに手札を入れ替える。銀河は、このドローに全てを掛ける意気込みでデッキからカードを引き抜く。
銀河「・・・・・・た。」 焔「・・・?」
銀河「キタアアアアアアアアアアア!!!魔法カード[命削りの宝札]!手札が5枚になる様にドローし、5ターン後のスタンバイフェイズに、手札を全て捨てる。俺の手札は0!よって5枚ドローだ!!」
カノンノ『おおっと!銀河選手ここにきて起死回生のドローソースを引き当てましたあああ!!』
司会であるカノンノも場の空気に当てられたのか?テンションが上がって来ているようだ。
銀河「行くぜ!魔法カード[魂の解放]!墓地のカードを5枚まで除外する!俺は自分の墓地から、[ピースメーカー]と[V・W・Y・Z]を除外する!」 焔「なに!?いつの間にVが・・・まさか!?」
焔は2度、そのチャンスがあった事を思い出す。
銀河「ああ!Vはアンタが最初のターンに使った[手札断札]の効果で捨てられたのさ!そして追討ちの罠発動!ライフを半分払って、除外されたモンスターを可能な限り特殊召喚する罠![異次元からの帰還]!!集合せよ!”VWXYZ”!!」LP3400→1700
銀河のフィールドの上空に異次元の穴が開き、その中から先程異次元に飛ばされたロボット達が帰還を果たす。
銀河「[X・Y・Z]と[V・W]を除外融合!合体せよ![XYZ‐ドラゴン・キャノン]![VW‐タイガー・カタパルト]!」
3体と2体がそれぞれで合体し、2体のロボットが誕生する。
XYZ 攻撃力:2800 VW 攻撃力:2000
銀河「手札1枚を捨て、[XYZ]の効果発動!アンタの伏せカード1枚を破壊させてもらうぜ!”ハイパー・ディストラクション”!!」 焔「のわっ!?しまった!?」
焔の伏せカード・・・聖なるバリア‐ミラーフォース−が木端微塵に粉砕された。
銀河「うへぇ・・・それだけのモンスターが居ながらそんな物まで仕掛けてたのかよ・・・」
破壊した焔の伏せカードを除去して本当に良かったと心底思う銀河。
銀河「さて・・・いよいよお待ちかねだ!!5体合体だ!!」
XYZとVWが再びバラバラになると、遥か上空で合体して戻ってきた。
銀河「5体合体![VWXYZ‐ドラゴン・カタパルトキャノン]!!」
VWXYZ 攻撃力:3000
『『『『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』』』』
ライフを大分削ったが、1ターンで5体合体を成功させた銀河に観客達は拍手喝采である。
銀河「もう一丁!手札1枚を捨て、装備魔法[D・D・R]発動!除外されたモンスター1体を特殊召喚して、このカードを装備させるぜ!戻ってこい![XYZ‐ドラゴン・キャノン]!!コイツは墓地からは特殊召喚出来ないが、召喚制限を満たしていれば除外ゾーンからは特殊召喚出来るぜ。」手札1
なんと、強力な合体モンスターが並ぶというのは、壮観である。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.57 ) |
- 日時: 2013/09/14 08:41:52
- 名前: カイナ
- ネラ「はっ、はぁ……ふぅ〜」
ブラック・マジシャン・ガールのコスプレをした美少女――というかブラック・マジシャン・ガールの精霊――ネラ。彼女はラルフとのデュエルが終わった後、そのデュエルの中で精神的に多大なダメージを受けてしまい、デュエル終了と同時に耐えきれなくなってその場を逃走していた。そして息が切れたのか足を止めて息づきをする。
ネラ「……あれ? ここどこ?」
ようやく平静を取り戻した彼女は辺りをきょろきょろと見回す。しかしそこは見知らぬ場所――まあそもそも実は彼女は今日初めてアカデミアに来た上に転送魔法でレッド寮裏にピンポイントワープしてきたのだから当たり前だが――であり、パニックになっていたためどこをどう走ってきたのか全く覚えていない。
ネラ「やばっ……えーっとお師匠様に通信魔法……」
平静を取り戻した彼女はすぐに師匠ブラック・マジシャンことヴァルツに通信魔法を使って迎えに来てもらおうと考えるが、近くには大勢の人達。そんな場所で通信魔法で喋ったら明らかに痛い人認定されるのは想像に難くない。というかブラック・マジシャン・ガールのコスプレをしている――本人からすればコスプレではないのだが――せいか既にじろじろと見られていた。
ネラ「人気のない場所に移動しないとね、うん」
ネラは一人で結論を出すと人気のない場所への移動を始めた。
ヴァルツ「命を育む女神の抱擁……キュア!」
アルフ「う……」
一方レッド寮教員室。ソリッドビジョンにも関わらず現実に黒魔導の炎を受けたラルフは教員室に運び込まれ、ヴァルツの回復魔術による治療を受けていた。火傷した肌がまるでビデオの巻き戻しを見ているかのように綺麗な肌に戻っていく。ついでに焦げていた髪も綺麗に戻っていった。
アルフ「う……うん……」
治癒が終了し、その光が消えると共にアルフが目を覚まし、置き上がると当たりをきょろきょろと見回す。
アルフ「あれ? 僕どうしたんだろ? ラルフ?」 ラルフ[ん? ネラからダイレクトくらって……どうなったんだ?]
どうやら普通のデュエルでソリッドビジョンの攻撃のはずだったのに本当に焼き尽くされた精神的ショックで記憶が飛んだらしい。アルフはそれ以外にも色々とショックがあったのだが、それも飛んでいるようだ。
氷牙「ああ、ネラのラストアタックで吹っ飛んで、頭を打ったから寝かせてたんだ」 アルフ「そうなんですか?」 ヴァルツ「ああ。それで、ネラが学園祭を見てくると言ってどこかに行ってしまってね。探してきてくれないか?」 アルフ「あ、はい。分かりました」
とりあえず別の記憶を刷り込んでおき、ヴァルツの言葉にアルフは頷いて部屋を出ていく。そして彼がいつものレッド寮制服に着替え近くにいた翔に断ってネラを探しに行くのを見送ってから二人はふぅと安堵の息を吐いた。
ヴァルツ「ネラにも話を合わせるよう通信しておこう」 氷牙「頼む。俺はデュエルを見てくるよ」
ヴァルツはそう言うと魔法陣を展開してネラへの通信を行い始め、氷牙はそう言い残して部屋を出ていった。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.58 ) |
- 日時: 2013/09/16 08:51:11
- 名前: カイナ
- 銀河「そんじゃ、行くぜ!VWXYZの効果!1ターンに1度、相手フィールド上のカード1枚を除外する!対象はヴェイパー!”VWXYZ−アルティメット・デストラクション”!!」
効果で破壊できないなら、除外してしまえばいい。そう思い、躊躇なくヴェイパーに狙いを定め、放たれた砲撃によってヴェイパーは抹消された。
焔「うおぉぉっ!?!・・・(・・・・・・)」ボソッ 銀河「バトルだ!VWXYZで、ズババジェネラルを攻撃!この瞬間!VWXYZのさらなる効果発動!攻撃対象モンスターの表示形式を変更する!ズババジェネラルを守備表示に!ジェネラルの守備力は1000らしいな!だったら、攻撃力3000のVWXYZなら粉砕できる!いけぇ!!」
VWXYZの威嚇攻撃によって委縮させ、その間に撃ち砕こうという作戦の下に指示する銀河。
しかし・・・
VWXYZ:攻撃力3000 ズババジェネラル:攻撃力3600
銀河「・・・へ?ぐああああああああああああっ!?・・・な、なん、で?」LP1700→1100
ズババジェネラルは委縮するどころか威風堂々の出で立ちでVWXYZに迎え撃つ。
焔「VWXYZの効果でヴェイパーが除外された後、バトルフェイズに移行する寸前にコイツの効果を発動させてもらったのさ。」 銀河「え、[エフェクト・ヴェーラー]!?」
そう、焔は相手のデッキがVWXYZと分かった瞬間、ヴェイパーを囮とする事を迷わず決めた。 ヴェイパーはその能力上、除外かバウンスかリリース、そして戦闘でしか対処できないからだ。
焔「甘いな。お前はヴェイパーを除外するんじゃ無く、ジェネラルを除外し、ヴェイパーを戦闘破壊するべきだったんだ。VWXYZは確かに強力な効果を持っているが、特にこれと言った耐性を持っていない。このターンの賭けは、俺の勝ちだ!」
焔はトライデント・ドラギオンのコスプレをしているからかどうか知らないが、どこか上から目線のドヤ顔で返す。恐らく、ドラゴンっぽく高圧的な態度を取ろうとして間違えたのだろう。
銀河「ちっ。仕方ない。手札1枚を捨て、XYZの効果発動!ジェネラルを破壊!そしてターンエンドだ」手札0 焔「おっと、この瞬間。罠発動![デステニー・デストロイ]!俺のデッキトップから3枚墓地に送り、魔法・罠1枚につき1000のダメージを受ける。」 銀河「は!?墓地肥やす為にそんなデメリットカードを使うのかよ!?[針虫の巣窟]でいいだろう!?」
下手をすれば最大で3000ものダメージを受けるデメリット墓地肥しカードを使う意味が判らない銀河は驚愕する。
焔「確かに、普通に墓地を肥やすだけなら針虫の巣窟の方がお手軽だ。だが、このデメリットこそが俺のデッキとは相性がいいのさ!墓地に落ちたカードはこの3枚!」
『V・HEROグラビート』『融合』『V・HEROマルティプリ・ガイ』
焔「魔法カードが1枚あった為、1000のダメージ。」LP4000→3000
そして、焔がダメージを受けた瞬間、焔の場に何かの影が現れる。
銀河「な、なんだ!?」 焔「俺がダメージを受けた瞬間、墓地からモンスター効果が発動したのさ。[V・HEROマルティプリ・ガイ][インクリース][ミニマム・レイ][ポイズナー]が永続魔法扱いで俺の場に現れる。」 銀河「変わった効果だな・・・?それも、4体?」 焔「まぁな。だが、こっからが俺のデッキの真骨頂だ!俺のターン、ドロー!へへ・・・俺は、魔法カード[強欲な壺]を発動!2枚ドロー!よっし!チューナーモンスター[デブリ・ドラゴン]を召喚!」
先の魔法使いチューナーの次は、ドラゴン族のチューナーを使用する焔。
焔「デブリの効果!通常召喚時に墓地から攻撃力500以下のモンスターを効果を無効にして攻撃表示で特殊召喚する!俺はさっき墓地に送られた[V・HEROグラビート]を特殊召喚!」
デブリ:攻撃力1000 グラビート:攻撃力500
銀河「チューナーと非チューナー?シンクロか!」 焔「おっと。このままじゃ終わらないぜ。グラビートの効果発動!コイツをリリースして、俺の場の永続魔法扱いの「V・HERO」2体を特殊召するのさ!」 銀河「・・・でもよ?デブリ・ドラゴンの効果で無効化されてるんじゃないのか?」
対象とした特殊召喚されたモンスターの効果を無効にする効果で、グラビートの効果は無効になるのでは?と問いかける銀河。
焔「チッチッチッ・・・残念だが、墓地に送られてから発動する効果は無効にしないのさ。よって、グラビートの効果は成立する!来い!インクリース!ポイズナー!」
インクリース:攻撃力900 ポイズナー:攻撃力900
チッチッチッと舌を鳴らしながら指を振る焔。
カイ「これで、焔が出せるシンクロモンスターは7か10だが・・・焔ってどんなシンクロモンスターを使うんだ?」
カイは今まで焔がシンクロモンスターを使うところを一度も見ていない。故に、どの様なシンクロモンスターを持っているのか把握していない。
十代「あ〜俺達が知ってるのは1枚だけなんだけど・・・」 カイ「??歯切れ悪いな。何か問題があるのか?」 十代「焔のシンクロモンスターは、レベル10。しかも素材がドラゴン族縛りらしいんだよ」 カイ「・・・は?いや、焔のデッキって、十代と同じで「HERO」だろ?種族変更カードが無いと厳しくないか?」
カイの言う事も勿論なのだが、焔自身が選んだ訳ではないという事を知らないカイにしてみれば不思議に思っても仕方ない。
十代「いや、あのカードって氷牙さん達のスターダスト達みたいに皇牙さんが作った特別せいでさ。皇牙さんが言うには、カードの方に選ばれたって事らしい。」 カイ「・・・つまり、焔も何かしら精霊の力を感じ取れる人物って事か。十代の知り合いって色々すげぇな。」
ここまで精霊に好かれる人間が沢山近くにいると驚きを通り越して呆れが出てきたようだ。
焔「そして、これが最後の一手!魔法カード[幻覚−イリュージョン]!自分フィールド上のレベル4モンスター1体を選択して発動する。自分フィールド上の「V・HERO」と名のついたモンスターは選択したモンスターと同じ種族になる!俺が選択するのは、デブリ・ドラゴン!種族はドラゴン!”幻覚変化”!!」
それと同時に、V・HERO達は幻覚魔法によってその姿を竜へと変貌させる。
焔「さぁ・・・初お披露目だ!!レベル3のインクリースとポイズナーに、レベル4のデブリ・ドラゴンをチューニング!”燃えよ炎熱!裂けよ烈火!滾れよ業火!3の焔(ホムラ)を纏いて顕現せよ!”シンクロ召喚!!極炎招来!!『トライデント・ドラギオン』!!」
『ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!!!』
灼熱の業火を全身から滾らせる三つ首の竜が顕現した瞬間であった。
ドラギオン:攻撃力3000
焔「ドラギオンの効果発動!シンクロ召喚時、俺の場のカードを2枚まで破壊できる。そして、通常の攻撃に加えて破壊した枚数分の追加攻撃が出来る!ミニマム・レイとマルティプリ・ガイを破壊!よって、ドラギオンはこのターンのみ、3回攻撃が可能となった!」 銀河「攻撃力3000で、3回攻撃・・・はは。完敗だぜ。これがアカデミアか・・・」 焔「あぁ。だが、これでも序の口なんだぜ?」
焔は謙遜するように、自分のプレイは序の口だと言う。それを聞いた銀河は、ゾクゾクとした武者震いを覚える。
焔で序の口。先のラルフやネラの実力も高い次元に居た。 つまり、もっと強いデュエリストがこのアカデミアにまだまだいると言う事だ。
銀河「いいね・・・ゾクゾクしてきたぜ!!!俺は絶対、ここに戻ってくる!もっと、今よりももっと強くなって、ここに!!」 焔「ああ。待ってるぜ!未来の後輩!バトル!ドラギオンで3連攻撃!”炎熱烈火!トライバースト・・・ブレイザアアアアアアア”!!」
ドラギオンの三つの顎(アギト)から超高熱のエネルギーが溢れだす。
右の熱線がXYZを撃ち貫き、中心の灼熱ブレスが銀河の周りを焔で包み、左の炎の砲撃がその炎を丸ごと撃ち砕く。
銀河「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?!?」LP1100→900→−5100
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第X幕 ( No.59 ) |
- 日時: 2013/09/16 21:03:11
- 名前: カイナ
- ネラ「あ、お師匠様。ええ、はい……えぇっ!? アルフが!? あ、は、はい……」
その頃ネラ。彼女は人気のない場所に移動したところで丁度ヴァルツからの通信が入り、最初こそ平常心になっていたがアルフが迎えに来るかもしれないと聞くと顔をぽんっと赤くして慌てたようにこくこくと頷く。そして通信が切れるとネラはかくんとうつむいた。
ネラ「うー、にゃー……どうしよ……」
とりあえず今アルフと鉢合わせをしたら平常心を保っていられる自信がない。アルフは今私がここにいること知らないんだし隠密魔法を全力で使って隠れようか、そう半ば本気で考え詠唱まで開始しようとした時だった。
??「な? 別にええやろ? 減るもんでもなし!」 ??「むしろ僕達プロデュエリストと一緒になれるんだから友達に自慢できるよ?」
ネラ「ん?」
さっきまで気にしていなかったがよく聞けばそんな声が聞こえ、ネラは首を傾げてそっちの方に目をやり歩いていく。その先では帽子を被った青年と坊ちゃん刈りに眼鏡をかけた青年が、髪を長く伸ばした小柄な少女とその後ろにいる、少女よりは年上だがネラよりは年下だろう少女に恐らくナンパ目的だろうか声をかけており、小柄な少女がもう一人の少女を守るようにして立ちながら青年二人を睨み付けていた。
???「レ、レイちゃん……」 レイ「大丈夫だよ、宇佐美お姉ちゃん……私達はこれから行くところがあるんです!」
??「せやから、そこまで一緒にいかへんかって」
レイ「お断りです! さっきここの知り合いにメールしました! もうすぐ来るはずだし、そしたらあなた達なんてすぐ叩きのめされるんだからね!」
??「へっ、デュエルで叩きのめすってか?」 ??「あいにく僕達はプロデュエリストだ。ここの学生なんかじゃ勝負にならないよ」
レイは気丈に青年二人と睨み合っており、ネラはその相手――特にメガネの方――の馬鹿にするような言葉にむっとなってそこに姿を現す。
ネラ「皆は強いよ!」
??「ん? なんや、ってうおっ!? ブラマジガール!?」 ??「な、なんだ!? コスプレ!?」
ネラ「み、みたいなもの?」
ネラの姿を見た青年二人&少女二人は目を丸くして青年二人が声を上げ、それにネラは苦笑気味に漏らす。
??「うひゃー、めんこいのぉ……」
ネラ「そ、そう?」
帽子の青年の驚いたような言葉にネラは照れたように笑う。
ラルフ「レイ! 大丈夫か!?」
ネラ「ってえぇっ!?」 レイ「ラルフ様!」
ラルフ「ん? ネラもいたのか。丁度良かったな」
そこに乱入してきたのはまさかのラルフ。その姿にネラが驚きの声を上げ、レイが目を輝かせた。
??「だー! おんどれはこの前の!?」
ラルフ「ん? あ、お前らは!?」
帽子の青年がラルフを見て指差しながら声を上げ、ラルフもそれに反応する。が、そこで言葉が止まり、帽子の青年は地団太を踏んだ。
竜崎「また驚いてやらんと失礼ってか!? その親切がむしろ痛いわ! プロデュエリスト、ダイナソー竜崎や!」 羽蛾「同じくプロデュエリスト、インセクター羽蛾!」
ラルフ「なんでもいいが、レイ。お前らをナンパしてたのはこいつらでいいのか?」 レイ「あ、うん!」 ラルフ「よし。じゃあこいつらは俺達に任せろ」
青年二人――竜崎と羽蛾の叫びを無視してラルフはレイに確認を取り、彼女が頷くとラルフはよしと頷いてそう言い、それを聞いたネラもキッとした表情を取る。
ネラ「オッケー!」
俺“達”、すなわちラルフと自分、ネラ。そう解釈したネラが構えを取るとラルフは首を傾げた。
ラルフ「なんだ? 何戦う気になってんだ?」 ネラ「え? だって俺達って……」 ラルフ「ああ、だから――」
ラルフはそう言うと自分用の左利き用デュエルディスクを右腕に、アルフ用の右利き用デュエルディスクを左腕に装着した。そして彼は穏やかに笑う。
アルフ「――僕達に任せてよ」 ネラ「っ!?」
不意打ちに見せられたアルフの笑顔、それにネラは顔を真っ赤に染め上げてしまいふらふらと後ずさりするようにレイ達の方に移動する。
アルフ「さてと、タイマンといこうか!――」 ラルフ「――おう! 全力で行くぞ!」
竜崎「けっ、一人でべらべら喋りおって!」 羽蛾「戦ったのはお前じゃないけど、この前の借りを返してやるよ!」
アルフ・ラルフ・竜崎・羽蛾「「「デュエル!!!」」」
そして四人(正確には三人)の声が重なり合った。
一方こちらはレッド寮。ラルフVSネラ、焔VS銀河と二回も凄まじいデュエルが行われ、流石に実況のカノンノと解説の凜はもちろん観客も流石に疲れが見えていた。
カノンノ「それでは、一旦主催学生による挑戦者募集のデュエルは休憩にしたいと思います。ですがお客様同士でのデュエルは自由に行って構いません。コスプレ道具も貸し出ししておりますのでぜひご活用ください」
カノンノがそう言い、辺りにざわめきが戻っていく。そしてカノンノは木陰に戻るときゅぅと唸った。
カイ「ご苦労さん」 カノンノ「きんちょーしたー……」
カイのねぎらいの言葉にカノンノはそう言ってカイに倒れ込むように抱きつき、カイも抱き返すとよしよしと頭を撫でる。そのなでなでを受けたカノンノはにへらぁと頬を緩ませた。
翔「リア充爆発しろっす」
その光景を見て翔がジト目で呟いたのはもはやしょうがないと言えるだろう。
?「おっお〜いっ!」
十代「ん? この声……」
そこに突然そんな元気な女の子の呼び声が聞こえ、十代が声の方を向く。そこには五人の女子が走り寄ってきていた。
十代「おっ夏休みの……えーっと、律っつったっけ?」 律「おう、十代! 久しぶりだな!」
十代の思い出したような声に前髪を上げカチューシャで留め、元気そうな雰囲気を見せる少女――律が挨拶する。
翔「あ、あれ? アニキ、知り合いっすか?」 十代「おう。地元の夏祭りでデュエルしたんだ」 翔「へ〜。あ、僕アニキ……十代の弟分の丸藤翔っす。初めまして」 律「田井中律だ、よろしくな」
知り合いのように挨拶し合う十代と律に翔が首を傾げると十代が紹介し、翔はへ〜と呟いた後挨拶、律も名を名乗り返した後後ろにいる女子四人に手をかざす。
律「んで、こっちから澪、唯、ムギ、梓だ」
唯・ムギ・梓「「「初めまして〜」」」 澪「は、はじ、初めまして!」 翔「こ、こちらこそっす!」
律の紹介に唯、ムギ(こと紬)、梓が挨拶し、澪もやはり初対面の男子相手には緊張するのか噛みながら挨拶、翔も美少女四人にいきなり挨拶されたことで動揺したのかぺこぺこと頭を下げる。
氷牙「おっ。全員来たのか」 澪「ひょっ、氷牙さん! こ、今回はご招待いただき誠にありがとうございます!」 氷牙「そう固くなるなよ。ヴィヴィオ達はあっちにいるから、挨拶してきな。それからしっかり楽しめ。せっかくの祭りだ、楽しまなきゃ損だからな」 澪「はっ、はいっ!」
澪はかちんこちんになりながら挨拶、それに対して氷牙はフランクに返してヴィヴィオ達女子メンバーが揃っている方を指差した。
律「おぉ〜人結構集まってんじゃん! 飛び込みライブやったら盛り上がるんじゃね?」 澪「や、止めろよ! そもそも楽器持ってきてないし!」 唯「そっか、残念だね〜」 紬「ええ……」 梓「そもそも許可もなくそんな事したら迷惑だと思いますけど……」
ヴィヴィオ達がいると教えられた方に歩いて行きながら五人は喋っており、翔はそれを見送りながら頭をかいた。
翔「びっくりしたっす……でも、ライブ?」 氷牙「なんでも、高校で軽音部をやってるそうだ」
翔の呟きの一部に氷牙はそう返し、翔はまたへ〜と呟く。
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Re: 異世界遊戯王大戦記GX(笑)第 ( No.60 ) |
- 日時: 2013/09/23 23:24:09
- 名前: 孝(たか)
- その頃・・・
??『ふぅん。くだらん!何故俺が貴様らの企画に参加せねばならん!』
テレビ電話越しに上から目線で拒否の言葉を吐く男が一人。
鏡夜「え〜〜〜いいじゃん。偶には肩の力抜いて学生とハッチャけて見るのも良いと思うよ?最近[兄さまが働き詰めで倒れるかもしれないんだ!なんとかできないか?]って弟君が心配してたんだから」 ??『う、ぬ。しかしだな・・・』
弟君が心配しているという言葉に反応してたじろぐ男。
鏡夜「ほらほらぁ〜ここは弟君の為にも仕事を休んでさ。アカデミア生徒の育成状況を自分の目で確かめるとか何とか理由付けすれば気分転換に見せかける事も出来るんだし」 ??『だから何故この俺が未だ凡骨以下の学生などと・・・』
鏡夜「おんやぁ〜〜?もしかして、最近デュエルしてなかったから腕が鈍ったとかぁ??それじゃぁ仕方ないよねぇ・・・天下の社長さんが腕が鈍ったとはいえ、学生に”負けた”とあれば伝説の名が廃るもんねぇ。そ・れ・に、最優秀クラスの筈のブルー生徒が今や最低成績クラスになり下がってる現実を見るのは忍びないもんねぇ?」
未だに断ろうとする男に対して鏡夜は得意の毒舌で挑発する。彼の手にかかれば大抵の者はその挑発に乗って逆上して掛ってくる。
??『・・・いいだろう。貴様の挑発に乗ってやろうではないか!だが、無様な教育であったならば、相応のペナルティーをくれてやる!』 鏡夜「どうぞどうぞ。君も、今のブルー生徒達の現状に絶望しない事を祈っててね(笑)」
これでもかという程の良い笑顔で鏡夜は男に告げる。
??『くっ・・・磯野!例のモノを用意しろ!すぐに出発する!』 鏡夜「念の為言っておくけど、青眼ジェットなんて乗ってきたら正体が簡単にバレるから自重しないと大衆の面前で赤っ恥かくよ?」 ??『そんな事は分かっている!貴様、俺を誰だと思っている!』 鏡夜「君風に言うなら、チェスとピアノの全国大会で僕に負けた馬の骨。」 ??『貴様ぁ!!!首を洗って待っていろ!!』
よもや自身が馬の骨呼ばわりされる日がこようとは思ってもみなかったのか、怒り心頭で叫ぶ男。その正体は・・・
鏡夜「じゃ、待ってるからねぇ〜海馬(馬の骨)君。」
最後まで相手を笑顔で虚仮にする鏡夜。こうでもしないと海馬を呼び出せないと思って彼に頼んだ氷牙も酷な事をする。
ぴ、ぽ、ぱ・・・トゥルルルルルル・・・ピコン
氷牙『おう。鏡夜。どうだった?』 鏡夜「成功。多分ヘリか何かで来るんじゃないかな?」
海馬との電話を終えると、すぐさま氷牙に連絡を入れる鏡夜。 どうやら鏡夜のお仕置きでも態度を変えないブルー生徒に業を煮やしたのかアカデミアのオーナーである海馬本人を呼び出してブルー生徒の堕落を見せつける事で折檻してもらと言う作戦らしい。
氷牙『そいつぁ重畳。さて、問題は誰を当てるかだが・・・誰がいいと思う?』 鏡夜「・・・・・・亮君はどうかな?彼、ちょっとばかり不安が残るからね」 氷牙『・・・かもな。アイツのリスペクトするってのは内容が微妙にズレてるからなぁ。ここらで矯正する必要もあるが・・・でも、海馬だぞ?』 鏡夜「まぁ、今の亮君じゃまず勝てないだろうね。それよりも、海馬君が絶対キレる。」 氷牙『・・・・・・それが狙いか。』
ジト〜〜〜っとした目で画面越しに鏡夜を見る氷牙。 どう言う魂胆か判ってしまい、肩を落とす氷牙。
鏡夜「ふっふっふっ・・・リスペクトするのは確かに大事だよ。でも、亮君の場合、今までデュエルしてきた生徒達が問題だったしね、そのせいかリスペクトの内容が間違っちゃってるんだし、ズバズバ言いまくる海馬君の方が僕達より適任だと思わない?」 氷牙『まぁ・・・プライドの高過ぎる奴から見れば馬鹿にされてるようなもんだしなぁ。・・・本人にその気が全くなくても』
海馬を呼んだ本当の理由がカイザー亮の矯正だとは、誰も思うまい。
さて、その頃のネラ達はと言えば・・・
7ターン目・・・アルフのターンバトルフェイズ。
ラルフ「行け![The tyrant NEPTUNE]!![暗黒恐獣(ブラック・ティラノ)]を攻撃!”シクル・オブ・ルーイン”!!」
冷たき暴君(ゴルガー):攻撃力5600
アルフ「行って![A・O・Jディサイシブ・アームズ]!![インセクト女王]を攻撃!”抹殺光線”!!」
ディサイシブ 攻撃力:3300
竜崎からコントロールを奪った究極恐獣と自身のゴルガーを生贄として呼び出された冷たき暴君は、自身の持つ巨大な鎌で暗黒恐獣の首を狩り取り、ディサイシブ・アームズの両腕と頭?のレーザー砲から3つの光線が害虫の女王を駆除する。
羽蛾「うわああああああああああ!?!ぼ、僕の女王様があああああああああ!?!」LP1000→0 竜崎「うおおおおおおおおおおお!?わ、ワイの恐竜が!?」LP2600→0
デュエル前に散々アルフ達を見下し、レイ達にプロである事を自慢していたが、僅か7ターンで瞬殺された。
因みにルールは以前の制裁タッグと同じルールで行われた。 恐らく雪辱戦の意味もあったのだろうが、兄であるライと同等の実力を持つアルフとラルフが同じ条件で、しかもあの時と違いシンクロモンスターという新たな力を得ている2人が進歩の無いアマプロ相手に負ける筈が無いのである。
レイ「・・・・・・弱」ぼそっ
不意にボソッとレイに囁かれて羽蛾は怒り狂う。
羽蛾「くそぉ!こうなったらお前らを痛めつけて無かった事にしてやる!」 竜崎「ちょちょちょちょう待て!!落ち付くんや羽蛾!」
以前鋼希と佐助に散々な目にあったのを覚えていた竜崎は羽蛾を落ち着かせようとするが止まらなかった。
ラルフ「あんた・・・・・・弱いな。俺達の母さんは昆虫族と植物の混成デッキだけど、少なくともアンタよりずっとインセクト女王の使い方が上手かったぜ!」 羽蛾「うるさい!!僕を・・・僕を見下すなあああああああああっ!!!」
遊戯、城之内に続き、学生のラルフや小学生のレイにまで弱いと言われ、羽蛾は過去の憎い思い出が蘇る。
ラルフ「・・・3・・・2・・・1・・・ゲームオーバーだ」 レオ「アアアアアアアアアアアアアアアラララララララララララララアアアアアアアイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!」
カオスソルジャーのコスプレをしたレオが馬の代わりに通常の二倍はでかいイノシシ二頭・・・流石にアカデミアの森には馬は居ない為・・・が引く馬車もとい戦車に乗って現れ、羽蛾を跳ね飛ばした。
羽蛾「ギャアアアアアアアアアアアアアッ!?!」 竜崎「ああ・・・だから言わんこっちゃない。というかなんなんやアンタ!?カオスソルジャーのコスプレしとるくせにやっとる事は征服王やないか!?」
跳ね飛ばされた羽蛾を哀れに思いながらも征服王なカオスソルジャーのレオにツッコミを入れる関西魂?は抑える事は出来なかったらしい。
レオ「そいつの親父だあああああああああああ!!!」 竜崎「どぅほっ!?な、なんでワイまで・・・ぐへっ!?!」 羽蛾「ぐぅぇええっ!?」
そう言いながら竜崎をアッパーで殴り、殴られた竜崎は綺麗な放物線を描いて羽蛾の上に背中から落ちた。
レイ「え、えぇぇ〜〜有無を言わせず殴っちゃった・・・」 宇佐美「ひ、人が・・・飛びました・・・」 ネラ「あ、あははは・・・レオ君も相変わらずだねぇ・・・」汗
レイは茫然としながら力無く率直な感想を漏らし、宇佐美は目の前で起きた非常識な事態に呆然とし、ネラは昔から変わらないレオにデッカイ汗を流すのだった。
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