Re: 異世界大戦記7 ( No.160 ) |
- 日時: 2010/11/17 22:56:46
- 名前: カイナ
- こちらはカイ達、彼らはルキとミアハ、カノンノ達はヘイパーに囲まれルキとミアハも武器を持って警戒をしているもののどうやらこちらから攻撃しようとしない限りは手を出す雰囲気ではなく、一応警戒しつつもカイの方を見ていた。カノンノもやはりエネコを抱きかかえながらカイを心配そうに見ている。
カイ「うおりゃぁっ!!」
そのカイは自らのポケモン達と共にカジオーの繰り出したポケモンと戦っていた。
カジオー「本来トレーナーの乱入は反則なんだが」 カイ「知るかそんなもん! 仲間が戦ってるのを指くわえて見てるだけなんて性に合わない!」
カジオーの言葉にカイはそう言いながらエアームド目掛けて血桜を振るう。金属同士がぶつかり合うガキンという音が響き渡った。
カイ「今だテッカニン! 加速しつつ連続斬り!」
血桜でエアームドの動きを無理矢理止めさせたところに攻撃を指示し、それを聞いたテッカニンは一気に急加速しながらエアームドをすれ違い様に斬りつけ、側反転して別の方向から斬りつける。それを繰り返していた。
カノンノ「やたっ!」 溶鉱炉「いえ」
カノンノが小さくガッツポーズを取ると溶鉱炉がふるふると首を横に振り、それにカノンノがえっという表情を見せた。
カジオー「エアームド、鋼の翼」 カイ「うおっ!? 避けろ!!」
カジオーの指示を聞いたエアームドは翼を光らせてカイを弾き飛ばし、カイは吹き飛ばされつつもテッカニンに回避を指示、それを聞いたテッカニンは持ち前のスピードでぎりぎり攻撃をかわした。その間にカイは影幻術・鳥で影鳥を生み出してその上に乗る。
カノンノ「嘘っ!?」 溶鉱炉「エアームドのタイプは鋼と飛行、対するテッカニンは虫と飛行で得意技は基本が虫、ポケモンには相性っていうものがあって虫タイプの技は鋼飛行双方に効果が薄いんです……というかカイさんの言うとおりあれがフルメンバーだとしたら、ジュプトルの草もアリアドスの毒も鋼には効果が薄い……ここまで鋼を苦手とするメンバーが揃ってるのは偶然とはいえ逆に凄いですね」
カノンノの驚きの言葉に溶鉱炉はさらりとそう言い、カノンノはうぅと呟きながらエネコを抱きしめる。
ジュプトル「ジュプッ……」 アリアドス「アリャ……」 ストライク「スト……」
ジュプトル、アリアドス、ストライクの三体もハガネールとメタグロスの前に苦戦をしかれていた。
溶鉱炉(そういえば彼の手持ちは先ほどカノンノさんに渡したエネコを含めて五体、あのテッカニンがここで進化したものとすれば……でも言動から察するに彼はついこの前トレーナーになったばかり、果たして気づくのでしょうか)
溶鉱炉は気づいたように心の中で呟き、心中でくすりと笑みを浮かべていた。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.161 ) |
- 日時: 2010/11/18 16:49:24
- 名前: ミクニップ
- カジオー「しかし今回は客が多いな・・・。ワシは急いでいると言うのに」
カイ「だったら速攻で倒してやるよ!テッカニン!!電光石火だ!!」
カイの指示を受け、すぐさま行動に移すテッカニン。全ポケモン中トップクラスの「すばやさ」を誇るポケモンの1体でもあり、完全にその姿は見えない。だが・・・
カジオー「ハガネール。金属音だ」 ハガネール「がぅ!!」
ガギギギィィィ〜〜〜っ!!
『ひぎゃぁぁぁぁぁ!!!?』
ハガネールが自身の体を擦り、その表紙に出てきた金属音により耳を塞ぐ一同(女性陣のみちゃっかり防音)。あまりの五月蝿さにテッカニンも動きを止める。
テッカニン「ぎぃぃ〜〜!?」 カジオー「・・・本来金属音は相手の特殊防御を下げる技だが、その音で相手の動きを止める事もできる。メタグロス、メタルクローだ!」 カイ「だったらこっちも・・・!アリアドス!!蜘蛛の巣だ!!」
カジオーの指示を受け、メタル化した自身の爪でテッカニンを引っ掻くメタグロス。それに対してアリアドスは蜘蛛の巣を張ってガードを試みる。だが、いささかメタグロスのパワーに負けて蜘蛛の巣は引き千切られてアリアドスにメタルクローが直撃。そしてその衝撃でアリアドスは壁まで吹っ飛ばされて気絶する。
カイ「アリアドス!?」 アリアドス「ぎぃ〜〜〜・・・(気絶)」
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Re: 異世界大戦記7 ( No.162 ) |
- 日時: 2010/11/20 22:54:39
- 名前: ミクニップ
- 溶鉱炉「ん〜〜・・・、それにしても早く終わりませんかカジオー様?早くしないとアグニム一派に勘着かれますますし・・・」
カジオー「それは分かって居る。だが相手が予想以上にしつこいのだ」
そう言いながらも、やっぱり正々堂々とポケモン同士の戦いには入らないカジオー。何方かといえばカイの方が無粋に見えるのは何故だろうか。
溶鉱炉「それはまぁ、あの人がルール無視して入ってますかなねぇ・・・。じゃあ私たちだけでも行きますね?」 カジオー「済まないがそうしてくれ。ワシも手早く片付けてから向かう」 ルキ「させない!!」
溶鉱炉とヘイパー達が動こうとした途端、すぐさまルキとミアハが行動に移す。だが・・・
ガキンッ!!
ルキ・ミアハ「「!?」」 溶鉱炉「ハッ!!」
ドスッ!!
ルキ「がっ・・・!?」 ミアハ「ルキ!?「動くな」あぐっ!?」
寸前で溶鉱炉が二人の武器を手だけで受け止め、その後ルキに鉄拳叩き込んで気絶させ、ミアハには武器を取り上げた後に腕を掴んで捻りあげる。
溶鉱炉「私は争いは好みません、ですがこれ以上暴れるようでしたら・・・貴方達を再起不能にしますよ?」
背筋がゾッとするほど、鉄のように冷たい目で睨みつけられて固まってしまうミアハ。そして溶鉱炉は取り上げた武器とミアハを隣に居たヘイパーに手渡して離れると、先ほどと同じような優しい笑顔で全員を見てそのまま一礼する。
溶鉱炉「それではカジオー様、私達は先に参りますね?」 カイ「!!待ちやがれ!!」
そのままカノンノ達を連れて出ていこうとする溶鉱炉を切りつけようとする。だがその瞬間どっから出てきたのか、赤髪のショートヘアでパンクな恰好をした少女、青髪でちょんまげ風のポニーテールで、腰に刀を刺した武者姿の少女、そして緑色で三つ編みの長髪をして眼鏡の魔女っ子風の少女の3人が現れて道を塞ぐ。
赤髪「オイ、予定時間を過ぎているぞ?どうしたんだよ」 カジオー「済まないな、こやつ等を相手していて遅くなっているのだ」 青髪「そうですか・・・、ですが早めに行動してほしいものですな」 カジオー「努力はする」 緑髪「はぅ〜〜〜、お願いしますぅ。でなければ私達が02様に怒られちゃいますぅ〜!」 カジオー「わかった、じゃあその間そいつを溶鉱炉達から遠ざけてくれ」
三者三様で喋る3人にとりあえず答えるカジオー。
赤髪「・・・で?こいつが例の侵入者かよ?」 カイ「手目ぇら、一体何者だよ!?そこをどきやがれ!!」 青髪「名を名乗るのはまず貴様からであろう?」 カイ「うるせぇ!!いいから答えやがれ!!」 緑髪「あぅぅ〜、乱暴な人ですねぇ・・・わかりました」
とりあえずしぶしぶと答える3人。その間に溶鉱炉達はさっさと移動している。
赤髪「アタシはピクス01『ヴェルガ』だ」 青髪「我はピクス02『アルタガ』」 緑髪「わ、私はピクス03の『デネガ』ですぅ〜。と、とりあえず命令ですからゴメンなさい」
そう言ってヴェルガは赤い手甲を着けた拳、アルタガは腰の蒼い刀、デネガは背負っていた緑のロッドを其々構えてファイテングポーズをとる。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.163 ) |
- 日時: 2010/11/21 00:59:55
- 名前: カイナ
- カジオー「さて……ハガネール、アイアンテール!」
とっとと片付けようとしたのかカジオーもそう指示し、ハガネールは尻尾に鋼の力を集中するとストライク達に叩きつけようとする。
ライ「ドダイトス、捨て身タックル!」 アルフ「ゴウカザル、フレアドライブ!」 エルフィ「エンペルト、アクアジェット!」
ハガネール「グオッ……」
しかしその次の瞬間三人の指示と共に巨大な大陸亀のタックルと炎猿の炎を纏った突進、皇帝ペンギンの水を纏った突進がハガネールにヒット、アイアンテールの軌道を逸らすだけでなくその巨体を吹っ飛ばした。
ライ「ライボルト、電撃波!」 アルフ「ポリゴン2、放電!」 エルフィ「レントラー、十万ボルト!」
エアームド「ギギャァッ!」
さらに三人の指示と共に三体のポケモンがエアームド目掛けて電撃を見舞い、エアームドは短い悲鳴を上げた。
ライ「ヘルガー、火炎放射!」 アルフ「フライゴン、竜の息吹!」 エルフィ「ギャロップ、フレアドライブ!」
メタグロス「グロッ!」
そしてさらなる指示と共に三連攻撃がメタグロスを襲う。
カイ「お前ら!?」 ライ「へっへー、こっちは任せといてよっ!」 アルフ「カイさんはポケモントレーナーに向いてません」
カイが驚いた表情を見せるとライとアルフがカイの方を向きながら言い、エルフィは冷静に三人のポケモン計六匹に同時に陣形を組むよう指示をする。それを聞くとカイはふっと笑ってモンスターボールを取り出した。
カイ「ああ、無粋だなんだ言われたし、皆疲れてきてる。悪いが任せた」
そう言って全てのポケモンをボールに戻し、懐にしまいこむと目の前の三人を睨みつけた。
ヘイパー数人『のぎゃああぁぁぁ!!?』 全員『!?』
すると突然爆音と共にヘイパーの悲鳴が響き渡り、全員が悲鳴の方を見る。そこには黒焦げになって吹き飛んだヘイパーと彼らの真ん中でくすくすくすと笑っているミアハの姿があった。
ミアハ「ルキを殴りしかも拉致した……許さないよ」 ヴェルガ「な、なんなんだよ、こいつ……」 カイ「ミアハはルキが関わると理性が飛ぶんだ。この状態のミアハは強ぇぞ、魔術師の癖に前衛顔負けの棒術を叩き込む」
ミアハの先ほどまでとは違う冷淡な言葉にヴェルガが呟くとカイが冷静に説明する。
ヴェルガ「分かった、アタシがあの赤いのをなんとかするから二人はあいつを頼む」 アルタガ「了解」 デネガ「分かりましたぁ」
ヴェルガはそう言ってミアハに襲い掛かる。相手はまだ丸腰、今の内に決めるとでもいうのだろう。しかしミアハは杖を取ろうともせずにヴェルガに手を向けた、その瞬間彼女を爆発が包み込む。
ヴェルガ「がっ!?」 ミアハ「邪魔、急いでルキを助けに行くんだ、とっとと焼けて」 ヴェルガ「わたたっ!?」
なんとか耐えて着地するが爆発は一発では終わらず次々とヴェルガを狙い撃つ、予想してなかった攻撃にヴェルガは走って回避するのが精一杯だった。なんかもう、容赦が全く感じ取れない。少しでも足を止めたら爆発に巻き込まれてしまう。
デネガ「……あんなに想われてる彼女さん、幸せですね〜」 アルタガ「現実逃避するな」
デネガがヴェルガを襲う爆発から目を逸らしながら言うとアルタガはため息をつきながらツッコミを入れる。すると突然辺りに桜が舞ったような不思議な感覚が走った。
カイ「話をしている間の不意打ちは好きじゃない。さあ、俺の本来の戦い方……ガチの剣術で勝負だ」
冷静沈着、明鏡止水、そうとしか形容ができないような様子でカイは静かにだが隙を見せずに血桜を構えており、アルタガとデネガも武器を構えなおした。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.165 ) |
- 日時: 2010/11/21 02:25:29
- 名前: ミクニップ
- メタルコートが無いから無理でしょうが・・・。まぁピクスの能力は3体でやっとカービィとほぼ互角か少し下辺りですからね、1体でカイとはほぼ互角の設定です。
ヴェルガ「ぬぁぁ!?というかいつの間に来たんだよこいつ等!?」
行きなり攻撃してきたミアハ達に驚きながらも何とか体制を立て直すピクス達。
カジオー「ふむ・・・、3体でやっとカービィと同等のあいつ等だから・・・あの小僧とは1.0位・・・大体互角・・・?」 アルタガ「冷静に分析しないでほしい!!魔神・連牙弾!!」 カイ「甘い!!」
その頃
六弐「ふぅ、とりあえずこんくらいかな?」 Qちゃん「・・・いや、流石にそれはやり過ぎかと・・・」
レオ達とは別に先行し、色々やらかしているこの2名。そして兵士が完全に沈黙したのを確認した二人は、そのまま廊下を走る。
六弐「にしてもQちゃん。まさか本当に襲撃が来るとは・・・」 Qちゃん「予想的中でしたね」
しかもこの襲撃は予想されてました。そんな時・・・
溶鉱炉「・・・ふぇ?」 ヴィヴィオ「ふぇ!?フォルテ君達だ!!」 六弐「・・・あ!ヴィヴィオちゃん!やは〜」
何とバッタリと出会ってしまいました。
Qちゃん「・・・状況を判断しかねますが、貴女方は今、何をしておられますか?」 カノンノ「え、あ、うん・・・何だか私達は名義上じゃあ連れ去られているって事になってるけど・・・」 溶鉱炉「・・・あの、何方様ですか?あ、私の名前は溶鉱炉です」 Qちゃん「私はQUBE-3000、Qちゃんと及び下さい」 溶鉱炉「あ、こちらこそよろしくお願いします」
何だかペースが掴めない。
六弐「・・・あのさぁ、この場合、助ければいいの?」 カノンノ「う〜ん、本当ならそうしてほしいけど・・・」 ヴィヴィオ「御免フォルテ君。今は何も言わずに捕まったフリしてくれるかな?」 六弐「いやいやいや何でなの?」
何と、人質である筈のカノンノ達から逆にお願いされました。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.166 ) |
- 日時: 2010/11/21 13:27:32
- 名前: カイナ
- 一方カイVSアルタガ&デネガ、アルタガの刀がカイを襲うがカイはそれを血桜を巧みに操ってその斬撃の全てを防ぎきる。しかしカイはアルタガの刀を弾くと素早く横に飛ぶ、その直後さっきまでカイが立っていた場所にレーザーの刃――デネガのロッドから発されていた――が振り下ろされる。もちろんアルタガには掠りもしない。
アルタガ「すばしっこっ!?」
苦々しそうな表情で呟いた直後彼女は刀を振るう、その刀はカイが避けながら投擲した苦無をなんとか弾いた。いやそれだけではない、カイの連続斬りがアルタガに襲い掛かった。
カイ「まず一人、潰させてもらう!」 アルタガ「くっ……」
カイの連続斬りの速さはアルタガですら受けるのに精一杯、このまま押されていてはやばい状態だ。
アルタガ「デネガっ!?」
デネガに援護を求めようとするものの彼女はカイの影分身から威嚇攻撃を受けており、援護は期待できない。アルタガはくっと唸り声を上げた。
アルタガ「卑怯――」 カイ「――卑怯と言われようがかまやしないさ。勝つために!生きるために!守るために!!ありとあらゆる手を使わせてもらう!!」
アルタガの言葉をカイは何かを悟ったような静かな目に強い声で遮り返し、アルタガはほぅというような表情を見せた。 そしてヴェルガも一瞬スピードを上げて追いかけてくる連続爆発を引き離し、その隙に体勢を立て直すと拳を構えてミアハに襲い掛かる。それを見たミアハも瞬時に杖の方に飛んで握り締め、杖を構えた。
ヴェルガ「杖でどうにかできるほどアタシは甘くっ!?」
そう叫んで突っ込もうとするが背中にヒヤリとしたものが走ってヴェルガは素早く止まってバックステップを踏む。その直後彼女の目の前で何かが走り、熱風が彼女を襲った。
ヴェルガ「早っ……」
走ったもの――目の前の青年が握り締めていた杖、その先端には三つの蝋燭がついているのだがその蝋燭全体を炎が覆い赤い刃のようになっていた。既に形は三又の槍、トライデントに近い――を見たヴェルガはぼそりと呟く。バックステップを踏んでなかったらやられていたかもしれない、そう思いながら青年を見ると、彼のふわっとした感じだった髪はストレートになっており、その色もまたオレンジ色から燃えるような赤毛にかわっていた。
ヴェルガ「どういうこと?」 サラマンドラ「二重人格って知ってるか?まあ俺の場合ミアハの身体に魂だけが入り込み融合したんだがな……我が名は炎の悪魔サラマンドラ! 我が業火の槍に貫かれたければかかってこい!!」
サラマンドラはそう叫んでフレア・トライデントを構える。彼の放つオーラは炎のごとく、見ているだけで燃やされそうな錯覚に陥る。ヴェルガはそう思いながら拳を構えなおした。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.167 ) |
- 日時: 2010/11/21 20:38:27
- 名前: ミクニップ
- 修正完了
カジオー「(サラマンドラ・・・少し厄介だな・・・そして時間も無い。ならば)おい、お前達」
そんな時、突然話しかけてくるカジオー。
カイ「?何だ急に?」 カジオー「何、何も悪い話では無い。取引の話だ」 ミアハ「取引・・・?」
行きなり取引をいわれ、訝しげにカジオーを見る一同。
カジオー「・・・お前達の要件は確か、あの人質達の救出だったな?」 カイ「そうだ。だからすぐに返せ」 カジオー「まぁとりあえず話を聞け。・・・だが、儂らにもあの小娘達を連れて行く理由がある」 カイ「理由・・・?」 カジオー「そうだ。詳しい話は言えんが、それは現実世界に到着するまでで良い。その後は勝手に出て行ってもらってもかまわん」 サラマンドラ「つまり何か?あっちの世界に到着するまで大人しくするか手を組んで欲しい・・・と?」 カジオー「そういう事だな。無論、勝手についてきても良いし、あっちに着く間は好きにしても良い」
これは願ってもない話である。手を組めばカノンノ達をそのまま救出できるし、簡単にここから現実世界へ迎える。だが・・・
カイ「残念だが信用できねぇな。途中で裏切るかもしれないしな」 カジオー「フッ、言うと思ったわい。少し待て」
そう言ってカジオーは一枚の羊皮紙と万年筆を取り出してテーブルに座ると、羊皮紙に何やら書き始める。そして今度は懐からナイフを取り出すと、何を思ったのか自身の親指の腹にナイフの先端を突き刺した。突き刺された指からは、人間と同じ真っ赤な血のような液体が滲みだして親指の腹を染めると、そのまま羊皮紙のサインと思われる部分に押し付ける。
カジオー「・・・ワシの世界では契約は絶対でな。このワシの血印がある契約書がある間は約束は絶対守る。だから信用しろ」
そう言ってカジオーは真剣な目で契約書を渡す。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.168 ) |
- 日時: 2010/11/21 23:23:37
- 名前: カイナ
- え?スパマリRPGにサラマンドラっていましたっけ?……いたらいたでミアハにとり憑いてるサラマンドラはあちらの通りテイルズオブザワールドのとある火山に封じられてた災厄なので、同名の別人ってことで。
―――――――――――――――――――― カイ「……分かった、その代わり」
カイは契約書を念入りに何度も読み直してようやく頷き、同時にぱちんと指を鳴らす。それと共にカジオーの背後にカイの影分身が二人現れた。
カイ「こいつらを見張りにつけさせてもらう。もし万一の事があればその瞬間契約決裂だ……その影分身には炎のマナを集中していてその威力は人間はもちろんでかい魔物すら灰にする、二つもあればその威力は言うまでもないよな。契約決裂と判断されたと同時にドカンだ」 カジオー「……貴様の人間不信、かなりのものだな」 カイ「お褒めに預かり光栄です」
カイの言葉にカジオーが呆れたように呟くとカイはわざとらしく笑いながら返し、カジオーは息を吐いた。
カジオー「約束を守ればいいんじゃろう?」 カイ「ああ。契約決裂と判断された瞬間爆発、逆に言うと契約が決裂されない限りは俺の発破の意思があろうと絶対爆発しない。安全は完全に保障済みだ」 カジオー「承知した……ピクス、彼らをカノンノ達の元に連れていってやってくれ」 ピクス(三人の合称)「「「はっ」」」
カジオーの問いにカイはこくんと頷いて返し、それにカジオーはまた息を吐いて返す。そしてピクスに指示をし、彼女らは頷いて彼らの近くに立った。するとカイが思い出したように口を開く。
カイ「ちなみに言っておくが俺が契約決裂と判断する他俺の生命反応が亡くなるもしくは影分身が生身の人間だったら死ぬほどのダメージを受けても爆発するから気をつけろよ」 カジオー「徹底しているな……逆にわしも人質にされているという訳か」 カイ「そういうこと」
カイの説明を受けたカジオーはまた息を吐いて言い、カイはこくんと頷いてピクス達と共に歩き去って行った。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.169 ) |
- 日時: 2010/11/22 12:21:57
- 名前: ミクニップ
- そしてその後・・・
Dゼロ「・・・やっと来たよオイ。・・・何だか立場逆転してるように見えるっポイのは何でだ?」 カジオー「儂に聞くな」
あれからカジオー達が指示したルートを辿り、漸く発着場で合流したカイ達。しかもその間にもカノンノ達はのんびりお茶してました。
カノンノ「あ、カイだ!」 カイ「・・・何のんびりしてんだよカノンノ・・・。お前一応人質だろうが」 溶鉱炉「あんまりギスギスした雰囲気も何でしたから、とりあえずお話でもしていたらいつの間にか和んでいたんです」
カジオー・カイ『だからって和み過ぎだ』
二人にツッコまれ、とりあえずティーセットやテーブル片づける一同。
レオ「にしてもよぉ・・・、これがアンタらの戦艦・・・?」
そう言ってカイとレオは彼らの戦艦に目を遣るが、片方はともかく、もう片方を見た瞬間・・・
カイ・レオ『何此?鯨?』
くじらです。真っ赤なくじらです。英語で言えばホエールです。諄いですが鯨です。
カジオー「鯨ではない、『ホエールキング』だ」 レオ「いや、どう見たって鯨だろ?」 カジオー「鯨じゃない、『ホエールキング』」
何だか妙な拘りでもあるのか、真顔で名前を連呼するカジオー。
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Re: 異世界大戦記7 ( No.174 ) |
- 日時: 2010/11/23 01:49:52
- 名前: 孝
- その頃……エリー達デジ魔世界(デジタル・ワールドと魔法世界の略)では……
エリー「ちぃっ!しぶとい!!まさか悪デジモンが此処までしぶといとは!?」
オペレーター1「しかも、魔王型よりも、成長期のゴキモンの方が粘っているという事実が更に拍車をかけてますね?」
オペレーター2「主砲で完全体クラスまでのデジモンの何割かを消滅させたはずなんですが…なぜ成長期クラスがあの主砲を耐え抜いたんでしょうね?」
エリー「えぇい!!まさにモデルが黒光りのGそのものではないか!!」
氷牙「エリー!」
いきなり通信を開く氷牙。
エリー「この忙しい時に何だ!?というか何時まで血まみれなんだお前は!?」
現状の忙しさと、氷牙の血まみれに対して怒りながらツッコミを入れるエリー。
氷牙「俺が出る。"まさに虐め的な武装"でな。だから下がれ。援護だけに徹してくれ。エネルギーも無限ではないからな。」
エリーからの血まみれに対してのツッコミをスルーして続ける氷牙。
エリー「………任せてもいいのか?」
エリーは現在のエネルギー残量や弾数から聞き返す。
氷牙「ああ。だからメインハッチを開けてくれ。"いろんな意味でドデカいの"いくぜ?」
エリー「………はぁ。マクス、ウェルチ。ハッチを開けてくれ。」
マクス「よろしいので?」
ウェルチ「行かせていいんですか?氷牙さんまだ体調がよろしくなさそうなんですが?」
先程のオペレーター達…マクスとウェルチが聞き返す。
エリー「あぁ。アイツなら大丈夫だろ。不死身だし。」
マクス「了解しました。メインハッチ開放。」
ウェルチ「異常ありません。」
氷牙「機動六課所属!アイシクル01!氷牙・アンヴィレント!出撃する!」
氷牙はメインハッチから飛び立ち、旋回して甲板に降り立つ。
氷牙「相手が数とタフネスで来るなら、こっちは"破壊の権化"を出すまでだ!!究極奥義!武装錬金・連続展開!!」
エリー「なっ!?に、27個もの核鉄を同時展開だと!?」
氷牙は27個の核鉄を宙に放り投げ、殴って地上に落としながら展開させる。
氷牙「核鉄奥義!!第129!!最強!勇者ロボ軍団!GGG機動部隊!!」
エリー「おいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!?!!嘗めとんか貴様!?」
氷牙「俺は何時でも大真面目だ!!」
エリー「尚悪いわ!?」
最初の六つが展開した。
「氷竜!」「炎竜!」 「風龍!」「雷龍!」 「光竜!」「闇竜!」
どうやら最初は兄弟姉妹ロボのようだ。
更に五つが展開した。
『システムチェーーーンジ!!』 「ボルフォッグ!ガングルー!ガンドーベル!」 「ゴルディーマーグ!」 「マイクサウンダース13世!」
諜報部隊とマルチロボ二体。
更に2つが展開。
「超巨大戦艦ジェイアーク!!」
別働隊?ジェイアークだ。
そして、最後の14個が展開する!
「「ガオオオオオオオォッ!!」」 「「キィィィィィィィ!!」」 「「ドルルルルルルル!!」」 「ギュィィィィィィ!」
ジェネシックギャレオン&ギャレオン。 ブロークンガオー&プロテクトガオー。 ストレイトガオー&スパイラルガオー。 ガジェットガオー。
更には、ファントムガオー。 ライナーガオー&ライナーガオーU。 ドリルガオー&ドリルガオーU。 ステルスガオーU&ステルスガオーV
エリー「隊長機三体とは何の虐めだコラァァァァァァァァァッ!!何を夢のコラボレーションしとるかぁぁぁぁぁっ!?」
氷牙「エヴァ。ギャレオンを頼んだ。」
エヴァ「私が乗るのか!?なぜだ!?」
エリーの叫びを完全にスルーしている。
氷牙「一番手っ取り早いから。茶々丸、ファイティングで頼む」
茶々丸「了解しました。」
エヴァ「私は絶対に乗らんからな!?」
氷牙「…………取り出したるは、俺の血液が入った輸血タンク3リットル「何をしている?早く来んか氷牙!」…(ニヤリ)」
氷牙の血液と聞いて態度を変えるエヴァ。
マクス「……エリー隊長。氷牙機動隊長より、プログラムが転送されてきましたが……」
エリー「……………はぁ〜〜〜。もういい。インストール開始。」
ウェルチ「了解。インストール開始。……プログラム、1番〜3番インストール完了しました。」
エリー「ん。わかった。………予想通りのプログラムか。」
エリーは深い溜息を吐いた。
氷牙「エリー。俺はお前のノリを信じているぞ?」
口の端を吊り上げるような笑みを浮かべる氷牙。
エリー「………その憎たらしい笑みをやめろ。」
氷牙「ヘイヘイ。……行くぞ!」
エヴァ「わかった。」
茶々丸「了解しました」
「「「フューージョーーーーン!!!」」」
「「ガイ!ガー!」」
茶々丸「ガオファー」
ここに、悪デジモンを完全滅殺する、超勇者部隊が降臨した。
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