Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.1 ) |
- 日時: 2009/06/16 17:04:58
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- ここは、北方次元の辺境世界[ヴィルワース]。北側にある世界は(忠タロウ的に)冬の時期が長く、ヴィルワースは特に一年の三分の一が冬という。
その世界の端に位置する[土地神の村・ラトカ]。主にここでは寒さに強く丈夫で耐寒性能を持つ動物(MHP2の[ポポ]の小型版と考えて欲しい…。分かる人だけ。)の毛で作った衣服を纏い、その毛で織物も作り街で売って生計をたてている。
その村の出入り口にて、一人の少年が旅立とうとしていた。 夜の様な黒い髪、瞳の色は左目が髪と同じ黒で右目が紅のオッドアイ。やや中性的な顔立ちを持っているこの少年の背には、旅に最低限必要な荷物類が入ったリュックと、彼の背丈の三分の二くらいの長さで細めの両刃長剣があった。
??「気をつけてな…ゼロム。」 ゼロム「うん。義父さん、義母さん…僕、立派な勇者になって帰ってくるよ。」 母「ゼロム…。無理をしないでね…?」 父「しかし、村の奴等…私達の息子が騎士として、勇者を目指そうとして旅に出ようというのに…。皆、家の中できっと厄介な奴がいなくなると思っているに違いない…」 母「あなた…。」
ゼロム「…いいよ、義父さん。僕だって分かってるんだから…僕が村にいたら、皆迷惑するかもだし…」 父「お前がそんな事気にしなくていいんだ。…必ず村の奴等を見返すくらい立派になって来い!…たとえ血の繋がりはなくとも、心は繋がっている…お前は私達の息子なのだから!!」 ゼロム「義父さん…義母さん…、行ってきます!!必ず、立派になって戻って来るから…!!」
そう言って、少年―ゼロムは身を翻して走った。村を背にして…旅立った。
母「ゼロム〜!!…気をつけてね…。」
「ふう…、やっと行ったか。あのガキ…」 父「!?…」 「我々としては、土地神様の加護を受けず近隣の凶暴な魔物を手懐ける災厄の子が勇者など夢見て…。道中で盗賊の罠に引っ掛かって死んじまえば…」 父「くおら〜っ!!!シュヴァイツァー家が一子[ゼロム・シュヴァイツァー]を侮辱とは、お前達許さんぞっ!?大体、文句があるなら面と向かって言わんかっ!?」
「っ…!!そ、それは……」 母「子供を信じてあげられない親が、何所にいますか?私達は、ゼロムはそんな子ではない事を信じてます…。」
「…うう………」
・ ・ ・
こうして、[ゼロム・シュヴァイツァー]はラトカの村を後にしヴィルワース世界の中心たる首都[ヴァ―ミリア]へと向かった。これが後に、いくつもの異世界を巡る旅になろうとは彼自身も知らぬ事だろう…。 そして、何故彼が[災厄の子]と言われているのかも…その理由はすぐにわかる事でしょう。 道中の林道にて…彼は[自らの内にいる誰か]の存在に気づく…。そしてそれが、彼の生来の不幸体質の元とも言える事となろう…。
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.2 ) |
- 日時: 2009/06/28 20:34:28
- 名前: ミクトラン二世
- ゼロム「きゃあアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!!!!!!」
ワイルドベアー「があああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ここは森の中、現在ゼロムは熊に追いかけられていた。 ゼロム「い、いきなり熊が出てくるなんて・・・・・不幸だああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!」
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.3 ) |
- 日時: 2009/06/28 21:41:02
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- しばらくして………林道近くの樹の上………
ゼロム「…ゼエ…ハア…や、やっと…逃げ…切れた…。」 ゼロムは樹の上に登って、何とか熊を撒く事に成功した様だ…。その時!!
?「キャアアアア〜ッ!!!誰かぁ〜!!?」 ゼロム「!!…今のは…悲鳴!?助けに行かなきゃ!!(さっきは怖くて逃げちゃったけど…僕は剣士だ!!これじゃいつまでたっても…夢に、[勇者]に近付けない!!)」
そう思い、樹から下りて悲鳴の聞こえた方へと走るゼロム。たどり着いた所は林道から多少離れている開けた場所であった。そこには……
ワイルドベアー「グルルル…」 ???「ああ…誰か、誰かぁ〜!!!」
先ほど撒いた熊が、新たな獲物ににじり寄っている場面であった。ローブで顔が見えないが声からして女性である。女性は、熊から少しずつ後ずさって熊もそれ以上に近づいていく。
ゼロム「ああっ…、大変だ!!助けなきゃ…。(でも、実戦はこれが初めてだし…だけど恐れちゃダメだ!!目の前で困ってる人を助けないでどうする!?)待てぇ〜…えああっ!!?」
ズルッ!!コロコロ…
ドザッ!!
???「…あ。」 ワイルドベアー「グル…?」
ゼロム「(うう〜…カッコ悪い… )」
自分がいた場所は、女性と熊のいた場所より少し高台だった為に脚を滑らせ、落ちてしまったゼロム。ただし、背中の荷物がクッション代わりになったため大した怪我はなかった。
ゼロム「…よいしょ…。」 ゼロムは恥ずかしさを押し殺して、荷物を下ろし剣を取り出して熊に向けて構える。
ゼロム「その女性から離れるんだ!!この僕が相手をしてやる!!」 ワイルドベアー「…グルアアア〜!!!」
熊は一直線にゼロムに襲い掛かった!!
???「ああっ、危ない!!!」 ゼロム「…風精剣技・剛式壱の型[疾風(しっぷう)]!!!」
シュパアッ!!!
ワイルドベアー「…グゴ…アア…」
旋風を剣身に纏わせての素早い突きで、熊の胸部を貫いたゼロム。瞬時に剣を引き抜いて離れた後で、熊は息絶え倒れた。
ドスウウゥン…!!!
???「(…すごい…、でも予定外とはいえ作戦成功ですわ♪)」
ゼロム「大丈夫ですか?」
剣を鞘に収めて、女性を気遣うゼロム。
???「ええ…、それなんですが…先ほどから足がすくんで…お手を貸して、頂けませんか…?」 ゼロム「はい、いいですよ?それぐらい。さあ…」
そう言ってゼロムが手を差し伸べた瞬間…
スチャッ!!
女性が懐から拳銃を取り出し、ゼロムの眉間に押しつけた。
ゼロム「…え…?」 ???「ウフフフ…♪お馬鹿な冒険者さん。今回は予定とは違ってましたけど、作戦成功ですわ。」
????「お嬢様〜。見事な演技でしたっス〜♪」 ゼロム「ええっ!!?…こ、これってどういう…」
ゼロムと女性の周りの草むらから、次々とペンギンの様なぬいぐるみが十数体現われた。 彼等はプリニーという種族で、罪を犯して死んだ者達の魂が入っている。特に大きな罪を犯した者は魔界で低賃金の超重労働で一定金額のお金を稼ぐ事で転生でき、逆に比較的軽い罪を犯した者は天界でボランティア活動等で一定の数だけ善行を積めば転生できるという…。
ゼロム「…ま、まさか…あの熊をけしかけたのも…」
???「いいえ、あれは私達の[プリニー達に盗賊の真似をさせて、私を助けに来る人間から金品を頂こう]作戦の実行前に私達の前に現れましたの。そこで、[わざとあの魔物に襲われているか弱き女性を助けに現れるお馬鹿な人間から金品を奪おう作戦]に変更した、という訳ですの。」
身につけているローブを放ったその下から現われたのは、紫色の髪を赤髪魔神(小)と同じ髪型にして、黒を基調としたゴスロリドレス(スカートはミ)を身に纏った女悪魔だった。ただし、頭には夢魔族の特徴である角とヘル・ハウンド族の耳がついていた。
ゼロム「なああ…!!?」 フィア「私は、[リリス・ヴォルフ]という混血種にして侯爵(マーカス)級の悪魔…フィアリス・エンピールでございますわ?…以後、よろしくお見知り置きを…ウフッ♪ 」
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.4 ) |
- 日時: 2009/06/28 21:41:39
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 忠「…孝さんにバトンタッチ!!!お願いしまっす!!!」
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Re: 新リレー小説[ディスガイア ( No.5 ) |
- 日時: 2009/06/29 01:48:14
- 名前: 孝
- は?夢魔の角があって更に狼の耳?
アホか。 夢魔の角は獣人の耳と同じ位置にあるんやぞ? 被ってて変な物になってるやんけ…
普通なら、側頭部から生えるゴート系の角(魔王プリエみたいな角)(オウム貝みたいな蜷局巻いたみたいな角)で顔の側面を守るような位置づけにして、頭に獣耳付ければまだマシだが…てか、角があるのに獣耳を付ける意味が分からない。 夢魔の尻尾の代わりに狼の尻尾生やせば十分ハーフだと分かりそうなものだというのに…意味不明な頭の少女になってしまったではないか。 最っ低〜〜
ゼロム「…………そ、そんな…」 フィア「おほほ…ショックで声もでないようですね?」
フィアリスはゼロムの表情を見て恍惚の笑みを浮かべる。
しかし…
ゼロム「これが噂に聞くプリニー!?僕、初めてみた!」
先程のショックはどこへやら? プリニーを見て何故か感動に打ち震えるゼロム。
フィア「そっち!?自分が騙された事よりそっちが気になりますの!?どういう頭の思考してますの貴方!?」
ゼロムの天然ボケに思わずツッコミを入れてしまうフィアリスであった。
ゼロム「あの、握手しても良いですか!」 プリ1「かまわないっスよ〜〜」 プリ2「あんた、こんな状況でこんな事頼むなんて、顔に似合わず神経図太いっスね?」
握手しながらゼロムと会話するプリニー達。
ゼロム「あ、結構柔らかい…あの、抱っこしても良いですか?」 プリ3「ん〜〜まぁ、良いッスよ」 ゼロム「わ〜〜い。よいしょ…あ、見た目より軽いんですね?」
プリ3「え?そうッスか?」
フィア「ちょっ、ちょっと!わたくしを無視しないでくださいまし!?」
バキューン!
と、持っていた銃をゼロムに向けて放つ。
ゼロム「うわ!?」 咄嗟によけたものの…ゼロムはプリニー3を"手から滑らせて"しまった。
プリニー一同「あ…」 フィア「あ゛…」
コツンッ……チュドドドドドドドドドドドド〜〜ンッ!
その場にいた全てのプリニーが連鎖爆発を起こし、周囲数キロ地点にキノコ雲が出来上がった。
ゼロムは真っ黒に焦げつき、髪の毛もアフロ状態で、けほっと、煙を吐き、一方、フィアリスは…服はボロボロ…あ、風が吹いた。 ピュ〜〜ンッ!
サラサラサラ〜〜
フィアリスの服が突風により塵と化して飛ばされた。
すなわち…
ゼロム「/////////あ!?」 フィア「//////い…………イヤアァァァァァァァァァァァァァァッ!」
生娘の様な可愛らしい叫び声を上げ、胸と股間を手で押さえながら近くの茂みに体を隠し、顔だけをゼロムに見せる状態になった。
フィア「よ、よよよ、よくもわたくしの柔肌を見ましたわね!?」
やや涙目でゼロムを睨みつけるフィアリスだった。
ゼロム「え?!いや、あの…ごめんなさい!」
とりあえず、深く頭を下げて謝るゼロム。 本来ならフィアリスの自業自得なのだが、悪魔族の物達は自業自得は有耶無耶にするタイプが多い。
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.6 ) |
- 日時: 2009/06/29 07:20:16
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 忠「…ぐばはっ!!(吐血)…ごめんなさい…、角や耳の位置を思い違えていまして…。孝さんの考える様なプリエの様な角と狼の耳でOKです…。ですがこのネタは…グッドです♪ (親指立てて)」
・ ・ ・
フィア「(うう〜…!!!私の肌を、両親以外の男に見られるなんて…かくなるうえは…)」
茂みの中でプリニー達(多少焦げている)に持って来させた服に着替えつつ、危ない事を考えていたその時………
ズズゥウウン…
ゼロム「…へ?」 フィア「…あら?」 プリニー一同「…あ…っス。」
ザザザ…!!
???「グオオオオーン!!!」
別方向の茂みから、この一帯の主と思われる野生の銃魔神族が現われた。銃器と化した腕をゼロム達に向けている。
ゼロム「えええ〜!!?」 フィア「(なんという事でしょう…!?こんな時に、銃魔神が現れるなんて…。恐らく彼よりはレベルは上…そうですわ♪いっそこいつに、彼を排除してもらいましょう…)…ウフフッ♪」
プリニー1「…お嬢様?」 プリニー2「フィアお嬢様の顔が…、何か企んでる笑みを浮かべてるっス…。」
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.7 ) |
- 日時: 2009/06/29 07:24:25
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 忠「…ってよく読んでみたら、[ヤッターマン]のドロンボー一味のドロンジョのネタですか!?」
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Re: 新リレー小説[ディスガイア ( No.8 ) |
- 日時: 2009/06/29 12:47:44
- 名前: 孝
- ヤッターマン?
なにそれ、おいしいの?
あんなオバハンと一緒にすんな
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.9 ) |
- 日時: 2009/06/29 16:54:05
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 忠「ごぶぼはぁっ!?(七口墳血)…またも、誤爆…!!」
・ ・ ・
ゼロム「あああ…、あれは銃魔神族…!!(勝てないよ、今の僕じゃ!?このままじゃ…)」
フィア「剣士様。私達はこれで、失礼いたしますわ?ここで銃魔神族のビームの餌食になって下さいませ♪」 プリニー一同「あんたの荷物は、剣だけ残して全部しっかりと頂いて行くっス〜♪」
声の方に顔を向けるゼロム。そこには着替え終わったフィアリスとゼロムがその場に置いた荷物入りのリュックを抱えるプリニー隊だった。逃走準備万全である。
ゼロム「ああ〜っ!!?駄目だよ、そんなの!!その中には、僕の全財産が…」 フィア「これも、私の部下のプリニー達への給与を与えるため…。後、わたくしの柔肌を見た罰だとお思い下さい?」 プリニー一同「ではでは、さよならっス〜♪死んでプリニーになったら、歓迎するっスよ〜?」
そう言い残して、フィアリス達は飛び去って行った。
ゼロム「そ、そんな… 」 銃魔神「グオオオオン!!!」 ゼロム「ひいいやああああああああ!!?もうダメぇええええええ!!!(義父さん、義母さん…親不孝な息子でごめんなさい…。)」
銃魔神の銃口が光を帯びていく。彼の死期が近づいているのを表すかの様に………。
その時―
ドクンッ!!
???『貴様はホントに、不幸な目に遭いやすいな…?まあ、我がとり憑いている所為かもしれんが…』 ゼロム「(えっ…!?だ、誰…)」 ???『とにかく、身体を貸せ!!』
ズギュオオオオオオオン…!!!
銃口から光線が放たれ、ゼロムを飲み込んでいく。
…否!ゼロムが素手で銃魔神の光線を防いでいた。それに銃魔神も驚愕する。彼が全身から放つ異様なオーラに…
銃魔神「…グルッ!?」 ゼロム?「…貴様、野良の魔族か?我のこの[器(うつわ)]に傷をつけようとはな…。この代償、高くつくぞ?」
・ ・ ・
フィア「!!…な、何ですの…?この異様な魔力は…!?」 プリニー1「ヒイイイ…!! 恐ろしすぎる魔力っス…」 プリニー2「ななな、何が起きてるんスか〜!?」
フィア「(…このプレッシャーは、まるで[究極魔王神]…!!まさか、[あの噂]は本当だったんですの!?)」 プリニー3「そ、そういえば噂ではあの歴代最強と謳われる[凶魔皇帝]の魂が冥界に行かずにどこかの異世界の人間を転生の器にしてとり憑いたって…!!お嬢様、あの剣士がそうなんスか…!?」
フィア「まだ、確信はありませんけど…もし、あの[凶魔皇帝]ならば…彼だけが使える[魔奥義]が使える筈ですわ…!!(…それで本当の[凶魔皇帝]なら…私の悲願達成も一気に近づきますわ♪フフッ♪)」
・ ・ ・
[[凶魔皇帝]の魔奥義]]
忠「…ここで、私が考えた凶魔皇帝・カラドリアスさんの使う魔奥義をいくつか紹介します。とはいえ、現段階でのカラドリアスさんは自らの大きすぎる魔力を何段階かに分けて封印している状態ですので、全盛期と比べて恐らくは千分の一かと…」 カラド『さて、今回銃魔神に制裁を加えるためだけに使う技は…主に雑魚を払うための魔奥義が一つ[凶黒の翼腕]である。』
[凶黒の翼腕] 片腕・又は両腕に夜闇の様な漆黒の羽根を生やし、手を烏族の特徴たる鳥の脚の様に変える。その一振りは嵐を呼び、前方広範囲の敵の大群を薙ぎ払う事が出来る。凶魔皇帝の魔奥義の中では最も威力は[弱い]方である。
忠「…とまあ、こんな感じです…。もし、何かアイディアがあれば出してくれませんか?」 カラド『その他、飛行用として[凶黒の大翼]という背中に合計四対八翼の翼を出して空を翔る事が出来る、[技]というよりは[能力]といった方が良いか…まあ、現時点では一対ニ翼しか出せんがな?封印は七段階に分けてかけているし…』
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Re: 新リレー小説[ディスガイア・オルタナティブ〜第一幕〜] ( No.10 ) |
- 日時: 2009/07/02 22:30:56
- 名前: 忠タロウ+その他の皆様
- 銃魔神「…グウウ…!!」
銃魔神は、目の前の少年剣士の雰囲気の恐ろしさに少しずつ後ずさり…そして、背を向けて走り出した。
ゼロム?「…背を向けて逃げるとは…まあ、許す気はさらさらないがな?…凶黒の翼腕…」 すると、ゼロム?が上げた右腕が変化し始めた。夜闇の様な漆黒の羽根が生え、手は東洋の魔物の一種[烏族]のそれになった。禍々しさと強大な魔力が右腕に集束しているそれは、銃魔神の逃げた方向に一直線に―――
ゼロム?「…が、一撃ぃい〜っ!!!」
振り下ろした。瞬間、突風が巻き起こり前方の木々が斬り裂かれなぎ倒され、果てには銃魔神をも巻き込んでしまった。 後には、息絶えた銃魔神となぎ倒された木々達。そして、それを前にする少年剣士だけだった。
ゼロム?「…この[凶魔皇帝]の魔奥義…威力はこれでも[一番弱い]方だが…、冥土の土産話にはなろうな…?ぐっ!?」
すると、突然頭痛にさいなわれたのか頭を抑えて膝をつくゼロム?。 そして………
ゼロム「…ん、う…。はれ?…えええ〜っ!!?一体何が…、木が沢山倒れてる…!!…まるで、10年前の…あの時と同じ…」
正気に戻ったのか、周囲の惨状に驚くゼロム。それを見て、ある記憶が脳裏をよぎった。 彼は10年前にも似た様な出来事を目にした事が一度だけあった。その時も、自分の中から誰かの声が聞こえた途端に意識を失い、気がついた時には無残な姿と化した野良魔物と周囲の倒された木々であった。
ゼロム「…一体、僕の中に…誰が…!?」 ???『(…ぬう、まだ長くは面(おもて)に出られる時間は短いか…。まあ、いずれ器の主とは対峙する時も来よう…今しばらくは、様子見とするか…?)』
・ ・ ・
一方、フィアリス達は………
フィア「…やはり、あの技はまさしく凶魔皇帝の技…!!ついに見つけましたわ…♪ウフフ…」 プリニー一同「…すすすすげぇ〜っス!!?」 プリニー1「たった一振りで山の一部がはげちゃったっス!!」 プリニー2「しかも銃魔神ごとっスよ〜!?」 プリニー3「これが、伝説の究極魔王神の…」
フィア「いいえ…。恐らくは、力をいくらか封印している状態と思われますわ?もし全力なら、山どころか大陸すら削り取ってしまうとも言われるんですから…。」 プリニー2「マジっスか!!?あれで、全力じゃないんスか…」
フィア「もしかすると、まだ器である身体と魂が馴染み切っていないのかもしれませんわ…。でしたら…ウフフフフ♪この私、フィアリスがカラドリアス様の復活を陰ながら手助けいたしますわ♪…そして、それが成就した暁には…私は凶魔皇帝の妻となり得る事も…vvv」
プリニー3「…でも、そううまくいくんスかねぇ〜…?」 プリニー1「バカっス!!それ言っちゃ…」
パーン♪
フィア「…では、その戦利品は一応お返しした方がいいですわね…。」 プリニー2「ええ〜っ!?ついに、ボーナスが入ると思ってたっスのに…」 プリニー1「…下手に逆らったら、赤い月を待たずに昇天っスよ…?こうなったらお嬢様は止まらないっス…」
・ ・ ・
さて、この様な驚愕の出来事が起こったヴィルワースとは別次元の世界にて…もう一つのプロローグが動き出そうとしていた…。
忠「…ミクニさん!弥生陣一君のストーリーをお願いしまっす!!!バトンタッチ♪」
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